迷い込んだのはリリカルな世界 By Build 作:Plusdriver
結果暴走したスバルは龍斗によって止められたが精神的に彼女は追いこまれてしまった。
戦闘機人とガジェットによる地上本部の襲撃により管理局は本部の機能を停止させられた。
敵ながら見事とも言いたくなる。同時に敵が施設や警備の全てを知っていたのではとも考えられる。
機動六課のメンバーにも被害はあった。機動六課は俺達がいたにも拘わらず崩壊、重傷者が多数出てしまった。
ヴィータの相棒であるアイゼン、スバルのマッハキャリバー破損してしまった。リインもヴィータをかばった為に今は眠ったままである。俺も怪我は軽いものの、ヴィヴィオを連れていかれてしまっている。今は医務室で一斗が目を覚すのを待っている。
「一斗....」
流石に無茶をしたのだ。本来ならばハザードレベルが基準値に上がるまで使えないベルトを一時的とはいえ使ったのだ。更には、フォレスとフクが停止してしまったのだ。エネルギーの使い過ぎにより、彼らもしばらく動けない。チャージには一斗の魔力が必要だから。
一斗がグリスとして戦うのは無理ということだ。
「戦兎、話がある。」
スバルについて龍斗が話に医務室を訪れた。目の前で姉であるギンガがさらわれ体の方にも重傷と呼べる外傷を受けている。更には自身の隠していた事がばれてしまったらしい。
「だからさ、俺達が....人でない事をどうしようもなくなったら言おうと思うんだ。」
彼なりの償いなのだろう。スバルの目の前でギンガが捕まるのを見ていた龍斗の声は何時もの声よりも低く、小さくなっていた。
「...分かった。」
「姉弟子がさ...クマのぬいぐるみを見つけたんだ...」
ああ、俺にも見覚えのある。ヴィヴィオが気絶するまで大事に抱いていたものだ。なのはが今朝プレゼントしたものだったはず。
「....スバルの所に行ってくる。」
「ああ...」
俺は声を押し殺して泣いた。力強く、フルフルボトルを握り締めながら。
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「スバル、龍斗だ。入るぞ。」
俺はスバルの元を訪れた。既にティアナが来ていた。大方姉弟子かシグナムあたりが見舞いに行って来いと言ったのだろう。エリオの姿はない。ティアナが来たから部屋から出たのか。キャロもいると聞いていたから多分エリオと一緒に居るのだろう。動き回れるのなら取りあえずは一安心かな。
「龍斗さん、身体の方は大丈夫なんですか?」
「ああ、昔っから何かと怪我をしてたからな。直りは早いんだ。」
「そういうのは当てにならないんです。ちゃんと検査しましたか?」
「おう、ちゃんと正常だったぜ。」
「ならいいんですが....」
ティアナは俺のことも心配してくれた。うれしいことだが今は...
「スバル、身体の方はどうだ?」
「....大丈夫ですよ...神経ケーブルが逝っちゃってたので....左腕はまだ上手く動かせないですけど」
「そうか...悪かったな」
原因は俺にもある。暴走したスバルを止めるためとはいえ、マグマナックルで左腕を殴ったのだ。だから俺は頭を下げた。
「何で龍斗さんが誤ってるんですか?それは...私がすることのはずです。私がみんなの忠告を無視して先行してなければ....」
「どうあったとしても、今のその傷は俺が付けたものも混ざっている。だからこれは、俺のわがままなんだ。」
「でも...!」
「スバル、今回はあんたが折れなさい。」
「ティア、だけど...」
「あんたがあんたで思うところがあるんでしょうけど、龍斗さんにも龍斗さんで思うところがあったのよ。それに、お互いが悪かったってことで終わるのよ。だから、今日はあんたが折れなさい。」
心身ともに弱っているであろう相棒に対して何とも容赦のない言葉をかける。それは相棒だから故になのだろう。
ただまあティアナのおかげで、スバルは納得できないという表情を浮かべながらもどうにか納得しようと考えてくれたみたいだ。これならさっきみたいな繰り返すだけの会話にはならないだろう。
「それにしても余り普段と変わらないですね。」
「俺も変わらないようにしているだけさ。」
「いえ、私が言いたいのはそこじゃなくて変に気を遣ってると話が進みそうにないので簡潔に言いますけど、龍斗さんは今回の一件でスバルの体ことを知りましたよね?」
俺は戦兎から原作について聞いている。その中でスバルの正体も聞いている。
「俺はスバル達の体のことは知っていた。」
「え...スバル、あんた龍斗さんには言ってたわけ?」
「ううん...ティアから止められてたし、龍斗さんに言った覚えはないよ。」
「俺に話してくれたのは戦兎だ。」
俺の言葉にスバルとティアナは驚きの表情を浮かべる。無理もない。
「何で戦兎さんが...」
「それには俺達の事が関係している。まず初めに、この事は絶対に他の人に話してはいけない。それでも聞くか?」
二人は顔を合わせて揃って頷いた。
「先ず、俺達は人間じゃない。俺達はネビュラガスという特殊なガスを注入されている。だから、ライダーシステムを使用でき、戦うことが出来た。」
俺はネビュラガスの事などを話した。そして
「戦兎は元々、この次元嫌、この世界の住人じゃない。」
「えっと、それはなのはさん達と同じ地球出身ってことじゃ...」
「そうじゃない。同じ地球じゃないんだ。アイツは平行世界の地球から来たんだ。」
俺も似たようなものだが、旅ができたのは士さん達がいたからだ。そのことは話さなくてもいいだろう。
「その世界では、とあるアニメが放送されていた....『魔法少女リリカルなのは』...タイトル通り姉弟子が主人公のアニメだ。」
「そんなの、どの次元世界でも放送されていない..!」
ティアナは直ぐ調べたが出てこない。当たり前だ。平行世界のものだからだ。俺は戦兎に聞いた物語を話す。勿論、俺達が経験した本当のことも話した。
「俺達はネビュラガスを注入された時点で、スマッシュになるはずだったが人で入れているだけだ。」
考え方を変えれば俺達は戦闘機人よりも戦闘能力があるため、本当の意味で兵器とも言えるだろう。
俺に出来るのは俺の気持ちを真っすぐにスバルに伝えるだけだ。
「俺は、スバルがどうであれ人として見ている。まあ色々と有るけど、お前が最も聞きたい部分で言えばお前の体のことで人間として認めないつもりはない。俺はお前も他のメンバーを変わらない人間だと思っている。」
「そう言ってくれるのは嬉しいですけど...でも本当にそう思ってるんですか? 私は普通の人間とは違います。別に何を言われても平気ですから本当のことを言ってください!」
「何度言われても俺の答えは変わらない。ただ...そんな事を言ったら俺も、戦兎も人間じゃないことになるぞ。」
「.......」
納得いかないのだろう。だけど..
「確かにお前には戦闘機人としての力....触れるだけで外側だけでなく内側も破壊する力がある。それは事実だしそれ自体は危険な力になる。だがそれは別にお前だけに言えることじゃない。俺達にだって似同じようなことが言える。」
スバルは俺の言葉に首を傾げるが、続きを聞けば理解できるだろうと話を進める。
「俺には戦闘機人としての力はない。が『仮面ライダー』っていう力がある。更には『魔法』も」
「え、でも...」
「ああ、片方はスバルやティアナを含めて魔導師なら当たり前の力だ。けれど一般人からすれば恐怖を覚える可能性があるだろう。それを仮の話として考えてみろ...もしも俺が非殺傷設定を切って本気で攻撃したらお前らはどう思う?」
「それは...悲しいだとかそういうことを考える前に」
「うん....怖くて仕方がないと思う」
魔法がある世界で過ごしていると常識や当たり前の力として魔力を持つ人達は忘れてしまいがちになるが、魔法という力も戦闘機人としての力と変わらない人を傷つけることが出来る。ふたりの表情を見る限り、きちんとそのことを再確認してくれたようだ。
「ライダーシステムも同じだ。実際に敵にもライダーシステムを使うものがいる。なら分かっただろう?スバル、お前の戦闘機人としての力も魔法だろうと結局はただの力。扱い方次第で簡単に人を傷つける事ができる。だから戦闘機人としての力があるからってあれこれ考えるな」
「でも....それを抜いても」
「人工的に造られた身体を持っている人間は世の中に五万と居る。戦闘機人はその先のような存在だ。何よりスバル、お前には姉弟子への憧れやティアナ達への信頼や思いやり、自分の体に対して思うところや気持ち...それらをまとめた自分の『意識』がちゃんとあるだろう?」
人形だとか兵器だとか呼ばれる存在に自分の意思なんてない。それは士さん達から学んだ。だからこそ生身の人間であってもその言葉は使われるんだ。なら逆に言ってしまえば自分の意思があるんなら機械の体を持っていようと人間である事に変わりない。
「スバル、俺はお前と同じじゃないからお前が自分の事をどう思っているのかを完全に理解することは出来ない。でもこれだけは言える。スバル....お前はティアナ達と何も変わらない。お前のことを戦闘機人だとか兵器だとか言う人間はいるかもしれないが、俺にとってお前は『スバル・ナカジマ』っていうひとりの人間で俺の仲間だ。」
「....龍斗さん...」
「泣きたいときは泣けばいい、困ったことがあれば話せばいい。俺も知識は足りないが、明るくて元気な俺の大切な仲間のひとりなんだ。」
スバルは泣き始めてしまう。それをなだめるように俺は話す。
「俺が、絶対にギンガを取り戻す。約束だ!」
「...はい!」
彼女の顔は先ほどとは異なり、何かを乗り越えた顔だった。
ムズイ...内容的に戦兎達の正体を入れる必要が果たしてあったのかと思ってしまう。
もしかしたら書き直すかもしれません。