Fate/ School magics ~蒼銀の騎士~ 作:バルボロッサ
指導教官の解説を受けながらの授業、基礎魔法学と応用魔法学の二つを終えた雫たちは、兄が待っているという深雪の行動に合わせて食堂へと行こうとしていた。
「司波さん。お昼はどうされますか?」
そしてやはり、そんな深雪の周りにわらわらと取り囲んでくる一科生のクラスメイトたち。
「学食に行くつもりですが……」
「ご一緒してもいいですか!」
「席が空いていれば……」
深雪の反応がどことなく困りがちなのは、あのやり取りがあまり心地よいものではないのに加え、あれだけの人数で食堂に行ったとしても、結果的に彼女自身はお兄さんと昼食をとることになるから、その迷惑になることを考えてだろう。
深雪は席が空いていればと言っているが、深雪の周りに座れる生徒の数は限られているし、彼女の中ではすでに待たせているお兄さんがいる。加えてお兄さんの方でも友人を連れてきていればもっと人数は少なくなってしまう。
「では埋まらないうちに急ぎましょう!」
しかしそこは一科生の図々しさか、レクチャー前にも深雪に声をかけほのかに気勢を削がれて空回りした森崎が場を仕切るようにして深雪とその一行を食堂へと同行させた。
食堂につくと、ある程度座席は埋まっていたが満員ではなく、集団で座れるようなテーブルも幾つかある、そんな状況であった。
「深雪ーっ! こっちだよー!」
「エリカ! 美月! お兄様!」
ただ、やはりというか先に来ていた深雪のお兄さんも友人の連れがいるらしく、二科生の女の子二人と男子一人がすでにお兄さんと同じ席についていた。
食堂のテーブルは基本的に6人がけで、4席が埋まっている。そこに深雪が座れば残り座席は1席。
「ほのか、私たち邪魔かも」
「雫もそう思う? 司波さんはお兄さんと一緒の方がいいもんね」
後から来てどいてくれというわけにもいかないし、まして相手は深雪のお兄さんなのだ。本人の意志を無視してまで一緒に食べようといえるほど図々しくもないほのかや雫は、場を見てすぐに別席へと移ろうとした。
移る前に、「じゃあ私たちはあっちで」と、この場の別行動を告げようとしたほのかと雫だが
「おいキミたち。ここの席を譲ってくれないか」
残念ながら、そんな平穏な食事時間は出だしから許されはしなかった。
「!?」
驚くことに森崎がそんなことを言い出したものだから、ほのかと雫はびっくりして切り出すタイミングを失ってしまった。
驚いていないのはそんな図々しい申し出をした本人だけだと思いたいところだが、他の一科生の引かなそうな雰囲気を見るに彼らの共通見解らしい。
言われた二科生の人たちもびっくりしているのに、そんな反応すら森崎や一科生たちには呆れた態度に映るらしく、森崎はため息をついて今更ながらの事実とばかりに続けた。
「ニ科は一科の“ただの補欠”だ。授業でも食堂でも、一科生が使いたいといえば席を譲るのが当然だろう?」
二科生が補欠だというのは、たしかにこの学校の制度を考えればそう思えるものだ。だがだからといって施設使用の権利までもが一科生に優遇されるわけではない。
森崎が口にし、ほかの一科生たちも当然とばかりに思っている“事実”は、彼らの幼稚な虚栄心から生み出されたものに過ぎず、礼節もなにもあったものではない。
「実力行使をしてもいいんだが、学内ではCADの使用は禁じられているからな」
嘆息混じりにご高説して見下している森崎の言葉と態度に、深雪の雰囲気が剣呑になっており、同様とまではいかなくとも、ほのかの隣で何かが琴線に触れたのか雫がピクリと反応し、その場を去ろうとしていた体を反転させた。
「そういうわけだ。席を譲ってくれないか? 補欠くん」
強者が弱者から一方的に搾取する。
それは、日本屈指とも言われる大富豪である北山家の娘としては否定してはいけないのかもしれない。
けれどもクラスメイトであるはずの彼のやり方は見ていて気持ちのよいものではないし、力の優越から相手の地位や存在までも見下すのは、いつかの記憶にある奴隷商人を思いだすようで嫌だった。
「雫……?」
あまりの言い分に雫は一言口をはさもうと一歩踏み出そうとした。ほのかは表情こそ変わらないものの怒っているらしき幼馴染に気づいた。
そして雫が森崎たちに口を開こうとした矢先に、
「よさないか。ここは彼らが先に座していた席だ」
雫よりも先に物申した生徒がいた。
先ほどの授業見学の際には別行動をとっていて居なかった明日香と圭。明日香は不快さと義憤に目をいからせており、一方で圭の方は騒ぎに突撃した明日香を面白そうにしながら傍らに立っている。
校内を見回っていた彼らも、昼食時になったのを見計らって食堂にやってきたのだろう。
「なんだい、君は。たしか司波さんの前の席に座っていた……。別にかまわないだろ?
明確に否定したにもかかわらず、森崎はやはり相手の心情を慮るつもりがないのかできないのか、彼の考えこそが一科生の共通認識だとばかりの言いようだ。
だがそれで引き下がるのなら初めから口をはさんでいないだろう。
「仮に君たちが彼らよりも優っていると自認してその地位にいるのなら、なおのこと君たちはその身に負った責務を自覚するべきだ。少なくとも君たちのその横暴な振る舞いを肯定する理由はない」
ただしそれはどちらが上かを否定するものではない。
現時点において明日香には魔法師の優劣を判ずる方法はない。であればこの学校に入学した際の基準に則って一科生が二科生より優れた魔法師と見るのは間違いではない。
そしてどれだけ取り繕おうとも、高校側の意図としては一科生のみが魔法実技を教える対象であり、二科生は勝手に学んで必要になったら取り立てるといった存在でしかないのだ。
だがだからといって一科生の存在そのものが二科生より優れているといったものではないはずだし、それを理由に横暴を肯定しはしない。
毅然と立つ明日香に森崎は気圧されるものを感じたのだろう。じりとわずかに足が引き退った。しかし立場的に引くわけにはいかないことを思い出したらしく、ぐっと睨みつけ返した。そして何よりも森崎を支えたのは同調者が多く、彼の認識上優れているのが彼らの側だということだろう。
「ウィードの―――」
「まあまあ。食事の席で荒事はやめようじゃないか」
「なんだお前は!」
「君に名乗るほどの者でもない。しがない花の魔術師さ。え~っと……一科生くん」
数を恃みに奮起しなおそうとした森崎だったが、傍で愉快そうに見ていた圭がいきなり割り込んできたことで気勢を削がれた。
ただA組の森崎にはB組の藤丸圭のことを知りはしないだろう。そしてその逆もまた。
「も、森崎だ!」
ただ、森崎といえば、魔法師の間ではクイックドロウで有名な、特に護衛のスペシャリストとして知られる一門だ。百家や“数字付き”とまでは言わなくとも名のある魔法師の家系で、それは彼が一科生に属していることからも彼の優秀さが分かるというものだ。
「ああ、はいはい。落ち着いて落ち着いて。別に僕も彼も、君たちの一科生としての在り方にどうこう言うつもりはないよ。ただ君はもう少し客観的な視点を持つべきだと思ってね」
対して、名乗られたにも関わらず彼の方は――たしか獅子刧明日香の友人の藤丸圭は、名乗り返すつもりはないらしく、ついでにそのなおざり態度は森崎の名前を覚える気もないようだ。
そしてつい今しがた、アナタの友人は一科生の在り方について説いていましたが、という思いを雫は抱きはしたものの、ハラハラと成り行きを見守っているほのかの手前、口にはしなかった。
そして友人君の弁はまだ続いていた、というか惨劇はむしろこの後であったことを知る。
「だってほら。君は彼女の、え~っと、そうだ、シヴァさんだ。そう、シヴァさんにいいところを見せたくて見栄を張っているんだろう? でもほら、客観的に見るとさっきの君は控えめに言っても格好良くない」
「なっ!!!」
色々とツッコミどころはあった。
まず司波さんの名前の発音が明らかにおかしかった。学年の主席であり総代としての挨拶も行った美貌の持ち主を忘れるはずはないだろうに、彼はもとより興味のなかったかのような様子だ。
さらには言っていることも、なんだかおかしな方向に進もうとしており、先程とは別の導火線に火をつけようとしているように感じられる。
「あ、ごめん。違った。今の君も、どう見ても格好良くないの間違いだったよ」
いや、喜々として火をつけていた。
真っ赤になって司波さんの方をチラチラ伺っていた森崎は、その言葉に絶句し、ついでふるふると肩を震わせた。
「お前はっ! 僕を馬鹿にしているのか!」
先程までとは別の理由で顔を真赤にしている。
最初の指摘では、見栄と下心を気になるあの娘に暴露されたことによる羞恥で、今度のは明確に憤怒からだろう。
「いやいや。そんなつもりはないよ。馬鹿にするというのはつまり相手を不当に貶めることだろう? 僕はただ客観的な事実を提示しただけなのだから」
「こ、のっ……!!!」
口の減らない、というかむしろ誰かあの口を閉じさせてくれと、彼の隣で額を抑えている明日香は思っていただろうし、元々はイチャモンの原因にされていたニ科生たちも、一科生たちの思わぬ内紛に呆気にとられていた。
「ケイ。君というやつは…………」
頭痛を堪えるように嘆息とともに出てきた言葉は、もはや諦めにも似ていた。
すでに森崎の怒りの矛先は二科生から彼らに向いており、そういう意味では一科と二科の諍いは仲裁できたと言えるが、平穏無事な仲裁とは到底言えないだろう。
「ははは。うん。何かマズったのかな。スマナイね、明日香」
その笑顔はむしろ故意的だったのではないかと思わせる。
最初に口を挟んだ明日香を振り返って謝ってはいるが、どう見ても最初よりも火種は燃えている。それも別方向に。
森崎だけでなく、他の一科生の特に男子などは「補欠の肩をもつ気か!」とか「一科生の自覚がないのはどっちだ!」「それでも一科生か!」などと二人に詰め寄っている。
ただほかの一科生から詰め寄られていても二人の表情や態度は毅然として変わらず、もとい圭に至ってはのほほんとして微笑みを絶やさない。
その態度がまた森崎たちの勘気を招き、ここが食堂であることも忘れての雑言が飛び出し始めていた。
「言い合いのところ申し訳ないが……」
そんな不毛な言い合いに、冷静さを保った声が、言葉ほどには申し訳無さを感じていなさそうにかけられた。
「なんだ、ウィード!」
口を挟んだのはすっかり矛先がそれた二科生の、深雪の兄であり、激昂している森崎たちは怒気をそのままに本来学校側から禁止されている用語を使って怒鳴った。ただ残念ながらこの場には風紀委員やそれを気にする生徒会役員はおらず、仮に居たとしても半ば公然と認められているようなその蔑称を咎めることはできなかっただろう。
雫やほのかも、矛先の逸れていたニ科生の彼が今更なんと言って口を挟むのかと思い。
「もう終わったので、失礼させてもらいたい」
その理由は明白だった。
元々彼と、二科生のもう一人の男子は食べ終わっていたかほとんどすぐに終わる状態だったのだ。
残りの女子二人にしても、この雰囲気の中で食事を続ける気はないのか、多少残してはいるが、片付けを始めようとしている。
とはいえ、一方的に詰め寄られてのこととはいえ、彼らのことに端を発した諍い(にしては別方向に噴火しているが)を前にして、臆面もなく撤退をしようとし、実際に口にする度胸はなかなかのものだろう。
いや、あるいは騒動の発端であるがゆえにこの場を彼らが立ち去りさえすれば収まりがつくかと考えてのことかもしれないが。
女の子の内の一人は勝手に喧嘩を始めた一科生に呆れたように冷たい眼差しを向けており、男子の方も同様だ。メガネをかけた女の子だけは少しだけおどおどとしているが、残る気はないだろう。
呆気にとられたのは森崎たち一科生で、これは再び矛先をニ科生に向けかねないと雫やほのかが危惧を抱いたのも一瞬。
「おやおや、これは申し訳ない。特にお嬢さん方。食事とは心休まるのんびりとしたひとときであるべきなのに。そうだ! よければ今度はご一緒にランチをとるというのはいかがかな? 放課後のティータイムや、なんならディナーでも僕は一向に構わないけれどもね」
ずいと森崎の前に身を乗り出してきたB組の彼が、森崎たちが暴発して罵詈雑言を吐き出そうとするのに先んじて口を開き、謝罪ついでになにやらニ科生の女子をナンパしようとしている。
額を抑えていた明日香の顳顬に青筋が浮き出たように雫には見えた。
ちなみに、残念ながら圭のナンパは冷たい視線を返されただけに終わったのであった…………
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放課後――――
「風紀委員、ですか……」
一校は生徒による自治・裁量権の比較的大きい高校であり、特に権限の大きい組織として3つの組織があげられる。すなわち七草真由美を会長とした生徒会、十文字克人を会頭とした部活連、そして渡辺摩利を委員長とした風紀委員。
明日香と圭は十文字克人から呼び出しを受けて部活連本部へと出頭し、そこで説得を受けていた。
「そうだ。現職者の裁量で補充される生徒会と部活連とは異なり、風紀委員は教員、生徒会、部活連からの選任によって委員が補充される。部活連からはお前たち二人の内のどちらかを推薦したいと考えている」
二人はお互いに視線を横に流して確認した。
圭と明日香。風紀委員として適しているとすればおそらく明日香だろう。
彼の能力は荒事向きで、性格的にも風紀を取り締まる側の人間だからだ。そして克人からの説明を聞く限り、彼が求めているのも明日香の風紀委員入りだろう。
以前の事件で明日香の腕っぷしがたつこととおおよその性格は分かっているだろうから。
だがそのような学校生活を送ることができなり理由が明日香にはあった。
風紀を取り締まるということは自然、警邏などの任務を行うことになるのだろう。となれば放課後などに時間的な拘束を受けることとなる。
それは困る。
特に明日香にとって、高校生活を過ごすこと以上に大切なことがあるのだから。
「せっかくですが――」
「面白そうじゃないか、明日香。うん。是非受けるべきだよ」
断りを入れようとした明日香に先んじて、大仰なそぶりの圭の言葉が被せられた。
「ほら、常々言っているだろう? 君はもう少し人と関わるべきだと」
「ケイ…………」
薄っすらと微笑みを向ける圭に、明日香は苦虫を噛み潰した顔になった。
果たすべき使命のある明日香が魔法科とはいえ高校へと通っているのは、それが圭や“彼”の願いだからだ。
“異能”を身に宿し、人ならざる“彼”と同一となって、その使命にのみ准じる存在となるのではなく、この世界に生きる一人の人として在ってほしいという……。
もっとも、魔法科高校を選んだのだってそれと関係があるといえばあるのだから使命第一なのには変わりはないが。
「だが“アレ”の探索をやめるわけにはいかない。これ以上時間をとられるわけには」
それでも渋る様子を見せる明日香。その漏れ出た言葉に克人がピクリと反応を示した。
――――何かを探索している。
それはこの数年で魔術師たる彼らが表舞台で活動を始めた理由だろうか。
「ふむ。よし! 分かりました。それじゃあ、それは僕が引き受けましょう」
「なっ!?」「む……?」
追求するべきかと動こうとした克人だが、ぽんと手を打って提案を受け入れた圭に、少し意外だったのか克人は微かに眉を動かし、明日香は驚きを浮かべて圭を見た。
「君がやってどうするんだ!」
「まあまあ、案ずるより産むが易しというじゃないか。任せ給え明日香くん。僕は荒事は苦手ですけど、なぁに心配いりませんよ。これでも魔法と魔術なら明日香よりも僕の方が上ですから」
対戦闘要員である明日香と違い、魔術師としては圭の方が優れている。もっといえば明日香の探知能力は特定のモノに関する場合を除いて高くない。そのため”アレ”の捜索には圭の力が必要不可欠なのだ。
明日香はいつもの笑顔を浮かべている圭を見て眉を潜めた。
彼の思惑がどういったところにあるのか。単純にいつものお節介で、明日香に人としての普通の生活を送らせたい一環なのか、それともここに関わりを深めることが、必要なことなのか。
直感に優れていても未来を見通せるわけではない明日香には圭の思惑は分からない。
ただ、こうなっては言っても聞きそうにないのはいつものことだし、そもそも口で彼に勝てるはずもない。
仕方ないと、明日香はため息をついた。
「僕は君が、問題を起こさないかが心配だ」
「はっはっは! 何を言うんだい、明日香。僕は君の起こした問題を大きくしたことはあっても、自分から騒動を起こしたことはないよ。今日のお昼ご飯のときだって、ほら、首を突っ込んだのは明日香だろう?」
「君のおかげで高校生活二日目にしてクラスの男子の視線があれなんだが……」
確かに、魔術師としては明日香よりも圭の方が数段どころか段違いに優れている……のだが、性格的にはなかなか歪んでいる。
今日の昼頃も元々は明日香が騒動に首を突っ込んだのがきっかけだがA組の何某と険悪化したのは圭が煽ったためと言えなくもない。
幸いにも二科生の彼が冷静に応対してくれたおかげで物騒な展開にこそならなかったが、だからこそ明日香はクラスに戻ってから司波深雪の取り巻き男子連中に物騒な視線を受けることとなったとも言える。
「…………それは大丈夫なのか?」
どちらかというと問題ごとに首を突っ込む明日香の性格こそ風紀委員向けと思えるので、騒動を大きくされるのは困りものだ。
生徒会長の希望は、七草の妹を救出してくれた魔術師ということだから圭と明日香のどちらでも条件には合致している。
もっとも、魔法師とはいえ高校生である生徒たちの自制心は、禁止されている差別用語が平然と呼称されている時点で推して知れる程度であるし、魔法師であるからこそもとより問題が物騒なものになりがちだ。
そして取り締まる側の風紀委員が問題を大きくしてしまうというのは、往々にして見られる光景だということを考えると……ある意味適しているのかもしれなかった。
「ところで早速ですが、玄関口のあたりで揉めているようですけど」
「む?」「ん?」
圭の言葉に克人と明日香が窓へと視線を向けて外を見た。
今現在、玄関前でも何事か騒動が起こっているらしく、何やら騒がしい声が聞こえてきていた。
ただ二人はおろか、圭の位置からも騒動の様子は見えないはずなのだが。
「ああ、生徒会長さんと風紀委員長さんのご登場とあれば、ふむ、よかったよかった」
「遠隔知覚魔法、いや、魔術か」
生徒会長である七草真由美が得意とする魔法の一つにマルチスコープによる遠隔知覚魔法があるが、それと似たようなものなのだろう。魔法が発動しているようには見えないことから魔術によるものだとあたりをつけた克人に、圭は答えず微笑みだけを返した。
図らずも、問題ごとを見つけることができるという風紀委員としての資質を示すことができたのであった。