別の世界線の出来事だと思って、頭を空っぽにして読んでくれると有り難いです。
諏訪にドラゴンタイプを突っ込んだ。
俺は転生者だ。
何言ってんだコイツみたいな事を思う人間がいるかもしれないが、事実なのでしょうがない。
俺は前世の記憶を持ったまま人生をやり直したのだ。
・・・・・・前世と同じ、十三歳の状態で転生した為に、家無し、戸籍無しの無一文だが。
そして、俺はある力が使える。
“ポケモンのドラゴンタイプの全ての技と体“、そして、“特性:プレッシャー(伝ポケクラス)“。
これら二つは、転生するときに、何かよくわからない光り輝く存在に会って、それで貰ったものである。
本当にチートである。ドラゴンタイプの体になったお陰か、かなり体が頑丈になった。それに、ドラゴンタイプの技には、威力や効果が馬鹿みたいに強力なものがゴロゴロある。
そして、今現在、その能力を貰って本当に良かったと実感している。
転生した時代はどう見たって西暦の、恐らく二十一世紀の世の中なのだが・・・・・・
町並みがボロボロでどう見ても世紀末ですどうもありがとうございます!
しかも、転生してから人間に会ってない。
会ったのは、野良犬と野良猫、後は真っ白くて細長いグミに口をはっつけた感じの化け物や、どう見たって無機物にしか見えない、真っ白グミ化け物によく似た感じの化け物、天秤や蠍、蟹によく似た化け物にも会い、そしてそれら全てに襲われた。
取り合えず何時も“りゅうのまい“ガン積みからの“ドラゴンクロー“で一掃しているが、殲滅しても次の日には何事も無かったかのようにワラワラと出てくる。
Gもビックリの繁殖能力だ。
*
人間に会うという目的で、転生した初日に決めた目標を抱き、旅を始めて早九十五日。
町から離れた山を苦労して超えた日。初めて、この世界で人間に会った。
“農業王“と書かれたTシャツを着たファッションセンス皆無の、俺と同じくらいの歳の女の子が畑を耕しているのを見て、思わず泣きながら抱き着いてしまった。
女の子は困惑して、わたわたしていたが、頭を撫でて俺を慰めてくれた。
その後、俺は正気に戻り、ジャンピング土☆下☆座をかました後、女の子に何があったのかを聞かれ、転生と俺の体に宿る能力の事は伏せて、一割フェイクを交えつつ、九十五日かけてここまで来た事を話すと、女の子は俺を抱きしめつつ泣き、今度は俺が女の子を慰める事となった。
まあ、俺の今の格好ボロボロに擦り切れたジーパンにシャツ、その上にところどころ破けたパーカーを羽織り、足は素足(裸足でも平気ってドラゴンタイプの体はチートだと思った)で、尚且つ俺は平均身長よりも小さくて痩せ型で、ところどころ泥とかで汚れていたから、より俺の話の悲壮感(面白おかしく話したつもり)を際立たせてしまったのだろう。
俺は大丈夫だからと、元気だからと、今こうして貴女と会って確かに存在しているというニュアンスを含んだ少々痛い台詞を吐きつつ、慰める事十分以上。
ようやく泣き止んだ女の子は、俺の服を涙で濡らした事を謝罪した後俺に自己紹介をした。
白鳥歌野というらしい。
ここで、化け物から人を守る勇者をしているそうだ。
将来の夢は農業王らしい。・・・・・・英雄王と何か被るな・・・・・・。
歌野が、今日は俺が生きていた事を祝ってくれるとか何とかで、蕎麦パーティーだとか言った言った矢先。
俺を襲ってくる化け物が目の前の山の向こう側から姿を現した。
しかも、数が多い。何時も俺を襲ってくる数は数百単位だが(これでも十分多い)、あれはそんなチャチな数じゃあない。
軽く千・・・・・・いや、万は超えている。もしかしたら億を超えているかもしれない。
歌野は、ちょっと来てと言い、俺を担ぎ近くの神社へと入ると、その奥の部屋に俺を押し入れ、ここから出るなと言い、問答無用で扉を閉め、外側から鍵を閉めた。
余りにも見事に流れるように起きた出来事に、一瞬頭がついてこなかったが、
「歌野が危険なんじゃね?」
そう思い、俺は“りゅうのまい“をいつものようにガン積みすると、扉を強引に殴り飛ばし、外に出た。
地獄だった。
空も、陸も、全てあの化け物に埋もれ、地獄以外の何物でもなかった。
そして、その化け物達は、鞭を武器に孤立無援の状態で戦っている、なんか黄色い華やかな衣装を纏った歌野を集団リンチしていた。
歌野はもう満身創痍で、立っているのもやっとといった感じだった。
すかさず“りゅうのまい“を更に積みながら、歌野に向かって駆ける。
だんだん素早さが上がり、化け物を蹴散らしながら進み、そして歌野に襲い掛かろうとした化け物を、
「邪魔だ」
“ドラゴンクロー“で切り裂いた。
驚いて呆然として俺を見つめている歌野に向け、「その服、良く似合ってるじゃねぇの」と意味も無く褒めた後、俺は歌野が巻き込まれないように腕の中に歌野を抱き抱え・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・全方位にいる化け物共に向けて、全力で“ときのほうこう“をブッパした。
この日、時間が歪みに歪んで、日が一時間長くなったという。
*
化け物共を時間ごとぶっ飛ばしてから数分後。
立つのもやっとな歌野をお姫様抱っこで抱え、人里にあるという治療施設へと運んでいた。
歌野は満身創痍なのに、キッチリと道案内をしてくれている。いい子やでぇ・・・・・・。
道中、俺も勇者なのかと聞かれ、そう見えるか?と逆に言ってやった。
「少なくとも私には、勇者に見えた」のだそうだ。
そして、何故見ず知らずの自分を助けたのか、と聞かれ、
「何、お前さんは特別な人(自分がこの世界で初めて会った人という意味で)だからな」
というと、顔を“ぼしゅっ“と真っ赤に染め、「い、いきなり何・・・・・・もう・・・・・・」と、しおらしくなってしまった。
何か変な事でも言ったのか?俺。・・・・・・言ったな。言ってしまっているな。さっきの言葉、別の意味でも捉える事が出来るじゃねーか何言っちゃってくれてんですか俺の口はぁー!
言っちゃった事は仕方ないな・・・・・・畜生(泣)。
お互い道中とてもぎこちなく、気まずい雰囲気で、遠くに見える夕日がそんな俺達を嘲笑っている感じがした。
*この番外編主人公は十三歳です。中学生である事を理解しつつもう一度読んで戴くと、主人公の可笑しさが解ると思います。
この番外編主人公の設定を今書いてます。
うたのんに強固なフラグが立った模様。