はい。めちゃくちゃ短いです。
一応最終回的な感じです。
目を覚ます。
私、古波蔵棗は、病院のベッドで目を覚ました。
・・・・・・私は、四日前、ある戦いに参加し、重傷を負った・・・・・・らしい。
らしいというのも、ここ数週間の記憶がすっぽりと、完全に抜け落ちているのだ。
だから、私・・・・・・いや、別のベッドで入院している他の勇者達も含めて、私達が、何が、どういう経緯で戦って、どんな敵とぶつかって、ボロボロの重傷になったのか・・・・・・全く分からないのだ。
大赦の人間も全く解っていないらしい。
現在解っている、戦いがあり、そして辛うじて勝利したという情報も、三日前神託があって、初めて解った事なのだ。
無くした数週間の思い出。
何か、大切な何かがあった。
そして出会った、かけがえのない誰かを、忘れている気がして。
でも、全く思い出せない。
他の娘達も、何処か、『喪失感』を感じているようだった。
大赦にも掛け合った。が、大赦の人間も余す事無く全員、ここ数週間の記憶が抜け落ちていたため、全く何も分からなかった。
・・・・・・ふと、サイドテーブルにある『あるもの』に視線を向ける。
赤と白のツートンカラーの、野球のボールよりは小さくて、少々固く、真ん中には黒い筋が走っていて、そこで二つに、カプセルのようにパカッと割れる変わったボール。
それを手に取り、眺める。
四日前、ボロボロの私が懐に持っていたものだそうだ。
安全なものかの確認の為に、今まで検査に出されていたらしい。
・・・・・・しばらく眺めていると、込み上げるものがあって、一つ、二つと涙が落ちてきた。
それと同時に、確信する。この失った記憶の中で、私は確かに誰かと会ったのだ。だが、その誰か、が思い出せない。
大切だったように思える誰かを忘れてしまった事に、私は悲しくなって、声を出して泣いた。
「うう・・・・・・うぁああああ・・・・・・・・・・・・!」
その『誰か』を思い、涙が流れていく。
*
長い、長い夢を見ていた。
現実では有り得ないような、何処かファンタジーじみた、不思議と現実感が湧いてくるような夢だった。
「まるで映画みたいな夢だな。オイ」
頭を掻きむしって、身体を起こす。
眩しい朝日が、身体を包む。
だが、何処か、夢では済まさない自分がいるのだ。
アレは夢じゃあないと、そう思っている自分がいる。
「・・・・・・はっ、何考えてんだか。バカバカしい」
そんな考えを笑い飛ばし、今日も今日とて学校へ行く為の準備をする。
・・・・・・ふと、机の上を見る。そこには、ルカリオのぬいぐるみが置かれていた。
「俺がルカリオになる・・・・・・か。
・・・・・・まるで不思議のダンジョンみたいな夢だったな」
これにて閉幕、です。
番外編を、これからちょくちょく上げて完成させようかと。