くうかんポケモンに合って一週間くらいした後(あのあとパルキアは空間を派手にぶっ飛ばして帰っていった)。
お客さんが来た。
化け物・・・・・・バーテックスとかじゃなくて、れっきとした人間だった。
七人の団体さんで、六人がかわいい美少女で、一人、俺と同じくらいの少年。女所帯かぁ・・・・・・苦労してんなぁ・・・・・・めちゃくちゃ居づらいだろう。
どうやら歌野の知り合いらしい、栗色の髪の侍っぽい感じの少女が、歌野の声を聞いた瞬間、まず歌野の名前を聞いて、次に歌野の顔をぺたぺたと触って、そのあと抱き着いて大泣きし出した。
死んだと思っていたらしい。
・・・・・・そういえば歌野、どっかになんか遺言状みたいな通信入れちゃって、そのあと通信機壊れたからフォロー出来てないやー、と、苦笑しながら言ってたな。
恐らく、通信相手がこの歌野に抱き着いている娘なのだろう。
・・・・・・ただ、もう離れた方が良いぞ。
水都が黒い瘴気出してるから。笑顔が怖いよみーちゃん!
*
と、ここで俺はあることに気がついた。
お客さんの内、唯一の男であるあの少年である。
・・・・・・なんか、纏う雰囲気が他の六人の少女とは違う。
何だか、“俺と同じ“、雰囲気がするのだ。だとすると、あの少年は・・・・・・
「なぁ、あんた」
気がつけば、その少年に声をかけていた。
「ん?何だ・・・・・・へぇ・・・・・・?」
少年も、何かを察したように、顔を好戦的に歪ませた。
それを見た俺は、自身の予想が外れてない事を理解した。
「じゃあ、あんたに質問だ。目と目が合ったら・・・・・・?」
この質問の意図が解るなら、この少年は・・・・・・
「ポケモンバトル、だろ?」
これで確定。
コイツ、転生者だ。
*
俺達二人は少々広い場所に移動し、十メートル程距離をとって相対した。
「技は、まあデカい被害を出さなかったら何使ってもオーケー」
“りゅうのまい“を積みながら、俺が言う。
「戦えなくなったら負け、だな?」
そう言いながら、少年は“ビルドアップ“を積んだ。
そして、その一瞬後。
俺の“ドラゴンクロー“と、少年の“ばくれつパンチ“がぶつかり合った。
「なるほどね・・・・・・そっちは格闘タイプか・・・・・・パラメータ的には物理特化って感じか?」
「そういうあんたはドラゴンタイプ・・・・・・火力特化ってトコか。見た感じスピードも結構ありやがるな」
そのまま一瞬の間に、何回か拳の応酬を繰り広げる。
目をギラギラさせながら、少年が睨んでくる。
こちらも、恐らく目の前の少年と同じ目をしているのだろう。
それほどまでに、このバトルは楽しいものなのだ。
「“きあいだま“!」
「“りゅうのはどう“!」
特殊技同士がぶつかり合い、空中で派手な爆発が起こる。
砂が巻き上がり、辺り一帯が砂埃で見えなくなる。
すかさずここで、全方位に向けて“あくうせつだん“を乱射し、砂埃を掃うと同時に、少年に攻撃をする。
だが、どうやら当たらなかったらしい。
無傷の少年が、半透明の青く光る刀を持って突撃してきた。
俺も、“ドラゴンクロー“で応戦する。
「やるじゃねぇの・・・・・・まさかあれ全部避けられるとは思わなかった」
「全方位に“あくうせつだん“とか正気の沙汰じゃあないだろ!?もう少しで危ねぇトコだったかんな!?」
少年は至近距離で俺に“はどうだん“を、さっきのお返しと言わんばかりに大量に撃ってきた。
俺はそれを、“ドラゴンクロー“や“ドラゴンテール“等の物理技でどうにか全て撃破した。
ポケモンバトルにしては、だいぶ殺伐とした感じだが、それでも楽しく思えた。
俺は、大技を出すべく右手と左手に、それぞれにエネルギーを溜める。
あちらもそれに答えて、黄金色に光輝く剣を手に出現させた。
ちゅど~ん!
・・・・・・と、その時不粋な乱入者が現れた。
「・・・・・・なあ、バーテックスがワラワラと乱入してきたんだがどうする?処す?殺る?」
「処す。殺る。叩き潰す。真剣勝負を邪魔したお仕置きだなこりゃあ」
お互いに向けて撃つつもりだった技の標準を、お互いにバーテックスへと変える。
「消し飛べ・・・・・・“コアパニッシャー“!」
「“しんぴのつるぎ“!」
膨大なエネルギーの奔流が諏訪全域に広がった。
*
「や り す ぎ だ!貴様らぁ!」
ずばこーん!
「「へぶぅぅぅ!?」」
尚、先ほどの俺達が放った技の膨大なエネルギーによって、諏訪全域が震度三程度の地震に見舞われたとの事で、四国の勇者である栗色の髪の少女・・・・・・乃木若葉さんからバーテックスを倒した後で説教をくらった。
乃木若葉さんの説教何か怖い気がする。