千恋*万花 Another view   作:ケロもり

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はじめまして、ケロもりと申します。
それではどうぞ(*´∀`)つ


第1話

春、それは出会いと別れの季節であるが生憎俺が住んでいるこの町ではあまり顔ぶれが変わらないような気がするのはきっと気のせいではないだろう、、

 

なにせ、クラスが一クラスしかないからねっ!!(半ギレ)

 

なんだよ本当!!この町のコミュニティー狭すぎぃ!おかげで俺の黒歴史が消えていかないんですけどー、あれ?人のウワサって七十五日って言うよね、あれってこの町じゃ七十五年の間違いじゃないの!?高校デビュー?この町じゃあネタになりますねぇ(白目

えっ、黒歴史についてだって ふっ、『混沌門(カオス・ゲート)』には触れてはならぬのだよ

 

と、なぜ心の中でこの町のコミュニティの狭さを憂いながら三年前に発病した病気の後遺症がぶり返しそうになっているのかと言うと

 

「おい、写田のボウズそっちしっかり持てよ!!」

 

「は、はいーーー!!」

 

「もっと腰いれんかー!!」

 

「すいませーん!!」

 

と、苦手な体力仕事から現実逃避をしていましたとさ、トホホ(なんか古い)

 

そんな感じで今俺は何をしているかというとこの町ーー穂織の春の風物詩『春祭り』のメイン、我が町の誇る美人巫女が舞を踊る舞台の建設のお手伝いである、家でゴロゴロしていたら『このクソ忙しい時に店番もしてないのに家にいるな』と追い出されて、肉体労働をするはめなった、解せぬぅ⤴…自分で言って何だが気持ち悪っ!!

 

そんな下らない事を考えながら親方達にこき使われ、ヒイヒイ言っていると

 

「みなさーん、お疲れ様です。お茶をお持ちしましたよ。」

 

と、そこに救いの神が訪れた。

 

「って、ヒロくんじゃないですか、珍しい」

 

「ま、茉子、助かった」

 

みんなにお茶を渡しながらこちらに気づいて話しかけて来た美少女(ここ大事!!)は常陸 茉子(ひたち まこ)、町の端にある本屋の俺ん家の近くに住むご近所さんであり、17年生きてきて今だに信じられないが俺の幼なじみである。そして何より忍術をバリバリ使う忍者らしい、割りと最近知って驚いた。

 

「はっ!!ヒロくんが肉体労働なんてするはずありません、まさか偽物!?」

 

「おい、俺が体動かしてるのってそんなにめずら……しいな、うん」

 

茉子がお茶を手渡したあと、笑いながら言う

俺はそれを受け取り一気に煽った、この一杯のために生きてるぜ

 

「ふふっ、いい飲っぷりですね。もう一杯どうぞ」

 

「ありがとな」

 

注いでもらったお茶を飲んでいると汗もだいぶ引いてきた、春の風が心地いい。

 

「いい風が吹いていますね今日はお洗濯が良く乾きそうです。」

 

「そうだな、そしてこの風が杉の花粉を運んでくる元凶でもあるしな」

 

「うっ…やめてくださいよ、目がかゆくなるじゃないですか」

 

「自分で言って何だが俺もだ、かゆ………うま」

 

「それは別です。」

 

と茉子の冷静なツッコミが突き刺さった

 

「知ってたのかよ」

 

「これでもそういうのは結構分かる方なんです、エッヘン」

 

とネタを知ってたことに驚きつつ、お茶と一緒配っていた一口饅頭をパクつく、うんうまい。

 

「そういえば今日は、おじさんかおばさんのどちらかが来ると聞いていたのですが何かあったんですか?」

 

「ああ、家でゴロゴロしていたら古本市の準備手伝えってうるさかったからな、労働は対価を払って利益を得る行為だとかグチグチ言ってたら肉体労働させられてた解せぬ」

 

「あ、あはは、」

 

全く、いたいけ(インドア)()にこんなに運動させて筋肉痛になっちゃうでしょうが

 

「ところで朝武さんは?」

 

「芳乃様なら今、舞の奉納をしていますよ」

 

「巫女は忙しいねー」

 

巫女姫様こと朝武 芳乃(ともたけ よしの)はこの町唯一の神社、建実神社の巫女である、なぜ姫とつくのかというと元々朝武家はここら一帯を治めていた家柄であり世が世なら正しくお姫様なので皆から親しみを込めて『巫女姫』と呼ばれている。

朝武さんの姿が、少しでも見えないかと神社の本殿の方に顔を向けるとちょうど境内に出てくる人と目があった。

 

「む、珍しい顔がいるな。」

 

「あっ、玄十郎さん」

 

「こんにちわっす。」

 

神社の本殿から現れたのは鞍馬 玄十郎(くらま げんじゅうろう)さん今回の春祭りの実行委員長であり、この町でも有名な旅館『志那都荘』のオーナーだ、古希を迎えてもこんなに凛々しいなんて本当若々しいと思う。

 

「店の方は留守にしていいのか」

 

「店の方の準備は両親がしているんで大丈夫っす。」

 

「家でのだらけすぎで追い出されたの間違いでは?」

 

「茉子、ビィ クワィエットォ!!」

 

「ほぅ……」

 

と茉子のリークによって穂織三大怖い顔(俺調べ)の鋭い眼光が突き刺さる。うっ…小さい頃のトラウマが甦るぜ…

 

「と、ところでっ げ、玄十郎さんの方は志那都荘もあるのに実行委員長なんてして大丈夫なんですか?」

 

「あ、誤魔化しましたね。」

 

「ぐっ…」

 

「ったく、まあ実行委員長といっても明日のイベントの準備がメインだからな、そこまでではない。」

 

「ああ、あの岩から剣引っこ抜くやつですね」

 

別名 伝説の勇者イベントと銘打って宣伝されているそれは嘗てこの穂織を守ってくれた御神刀叢雨丸と伝わっている刀がなんと岩に刺さっているのである

 

叢雨丸と春祭りこの二つは特に密接な関係で、今から数百年前、乱世の時代、当時の穂織は隣国の大名から攻められていたなんでも伝説では犬神憑きの美女の妖怪がその隣国の大名をたぶらかして穂織を攻めさせたらしい

度重なる侵攻に穂織の武士たちも必死に抵抗するも敵わず絶望しかけていた当時の領主は最後の手段として神頼みをしたところ神が一振りの刀を授けた、それが叢雨丸とされている。

その刀で妖怪を切ったところ、たちまち隣国の兵は敗走、穂織の平和は保たれた、これが起源として始まったのが春祭りのらしい、中学のころ地元のことを調べようみたいので調べた記憶がある。

 

「叢雨丸のイベントとそれに参加する外国人観光客の姿もすっかり春の風物詩ですね。」

 

「実行委員長としては祭りのが盛り上がるのは歓迎だな」

 

「交通の便は死ぬほど悪いのに皆さんよく来ますよね」

 

なんと穂織はここら一帯の地域の中では有数の観光地であるのにも関わらず、公共の交通機関がほとんど通っていない、電車が通っていないのはともかくバスもほとんど通っていないのは少々おかしいがそれも穂織の伝説が関係している

どうも犬神憑きの妖怪を倒したときこの土地は犬神に呪われたというウワサが各公共の交通機関の足を遠ざける理由らしい。

 

まあ、実際は少し違うけど(・・・・・・・・・)

 

「あっ、ヒロくん、もうそろそろ作業再開するみたいですよ」

 

「うっ、もう十分頑張ったよ…もうゴールしてもいいと思うんだうん」

 

「おばさんに言い付けますよ」

 

「あ、あれ、なんだかまだやれる気がするなー

美少女のお茶のお陰だなー」

 

「び、美少女とか冗談でもやめてくださいよ!!」

 

「お前はもう少し自意識過剰になってもいいと思うぞ、ホントに」

 

「もう、からかわないでくださいよぅ…」

 

「お、…」

 

「実際そうだろ」

 

「おぃ…」

 

「全然そんなことないですよ、私なんかより芳乃様の方が美人ですし、女の子ぽいですし…」

 

「おい、、、」

 

「いやいや、お前で美人じゃないっていったらこの世のほとんど美人じゃないってなるからな、だったらテレビのアイドルなんて・・・」

 

「オッホン!!!」

 

「きゃっ!?」「うわっ!!」

 

「…もうそろそろ行かないとまずいのではないかな。」

 

「げ、玄十郎さん」

 

「び、ビックリしたぁ」

 

すいません、玄十郎さん忘れてました。そして親方っ!その青春だねぇ~、みたいな生暖かい目はやめてっ!!

なんか、こう…もにょる!

そんな周りからの目に気恥ずかしさを感じていると、

 

「ではわしはそろそろ志那都荘に戻るぞ」

 

「じ、じゃあ私もそろそろお夕飯の買い出しをしなくては、ではヒロくんまた!!」

 

「お、おう」

 

玄十郎さんはやれやれといった感じで肩をすくめ、茉子もみんなの目に気づいたのか顔を少し赤くしなから、足早に去っていく。その背中を見送っていると玄十郎さんがおもむろにこちらに振り向いた。

 

「そうだ、写田くん」

 

「はい?」

 

「君にも一応伝えておかなければならんことがあった。」

 

「はぁ…」

 

今年の春祭りって何かあったっけな……俺に伝えることって、はっ!まさか

 

「明日、将お…「廉太郎が昨日していたナンパのことがもうばれたんですか!?」みが…はぁ!?」

 

「あっ、すいません」

 

「なに!!またあのバカ孫が…」

 

「と、ところで今、なんと言おうと?」

 

「ああ、明日、将臣が帰ってくる」

 

「将臣って確か廉太郎と小春の従兄弟の」

 

「そうだ、このGW中志那都荘の手伝いにくるそうでな、昔よく遊んでいただろう」

 

「ああー、懐かしいですねー」

 

「明日は春祭りの当日だからな、わしは志那都荘にはおらん。もし将臣を見かけたら神社まで連れて来てくれ」

 

「分かりました。では俺はもう行きます」

 

「あと、写田くん」

 

「?…まだ何か?」

 

「後でうちのバカ孫がしたバカなことについて詳しく教えてくれ」

 

「アッ、ハイ」

 

「ではな」

 

…………廉太郎、すまん骨は拾ってやる。




以上第一話でした。
いつも読む専だったので一万文字書く人のすごさを感じています。

読んでみたい話を教えて下さい。※需要調査も兼ねてます

  • 日常系
  • 主人公たちの昔話
  • デート回
  • 男子会 定期レポート
  • 穗織人、都会へ行く
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