昨日の地獄のような肉体労働フェスティバルを終え、即効ベッドにフライヤ・ウェイした翌日
太陽はサンサンと輝き、絶好の春祭り日よりの中
俺、
「ほら、大則これも持って」
「ち、ちょっとこれ無茶」
「あと、これと、これと、これもお願い」
「今、俺筋肉痛って言ってたよね!!」
「は?」
「いや、なんでもありません。いけますウェルカムです!!」
と親から
どうも昨日家手伝わなかった罰らしいです。あれ?じゃあ昨日の舞台の設営の手伝いって一体?
「それ持って行ったら、春祭り行って良いから」
「マジ!?ヒャッホウ!」
「あと、これ」
そう言ってお袋が渡してきたのは学生にとっては大金の5000円だった
「え、何これ」
「?…何って5000円よ」
「いや、それは分かってるよ。突然どうしたのかなって…」
「昨日、今日と頑張ってくれたからその正当な報酬と折角の春祭りなんだから楽しんで欲しいって言う親心」
「まあ、くれるって言うなら貰うけどよ」
「廉太郎くん達と楽しんできなさい」
「お、お袋………ちなみに報酬と親心の割合は?」
「7、3」
「これはどっちかによっては…って冷静に考えたらどっちでもリアクションしづらくね?」
多いほうが親心だったら昨日の肉体労働安くねっ!?て思うし、少ないほうが親心だったら親にとっての俺の価値ってと軽くヘコむ
「ほら、そんなことより最後の仕事行ってきな」
「へいへい」
そうして足元に置いた鞄を勢いよく担ぐ、あっ!
「筋肉痛ぐぅぁー!!」
「…はぁ~この子は頭良いのに馬鹿なんだから…」
★
「はぁ~、やっとついた。」
鞄をタクシーから下ろしながら思わず溜め息をつく、何せここ穂織は最寄りの駅からバスで2時間、タクシーで30分となかなか…いやかなり遠い
「もうすっかり昼だな…」
タクシーの運転手がこれ以上は勘弁してくれと言われて降りたがまだ穂織までなかなか距離がある
「歩くか…」
少しゲンナリしながら荷物を背負うと後ろから車が走ってきて、真横で止まった、少し驚きながら車を見ると
「大丈夫ですかー…ってあれっ、将臣くん!?」
柔和に笑うその顔に見覚えがあった、そうこの顔は
「写田のおじさん…」
・
・
・
「はっはっはっはっ、それは災難だったね」
写田のおじさんーー
「笑い事じゃないですよ、武夫さんが居なかったら着くのが遅くなってました。」
「普段はもっと近所まで乗せてくれるんだけどねぇ…」
「何かあるんですか?」
「……いや、春祭りのせいも在るのかなーって」
「あぁ、そんな季節ですか…」
一瞬武夫さんの笑顔が曇ったような気がしたが、人混みが苦手なんだろうと当たりを着けた。
春祭りか…廉太郎達と行ったのは何年前だろうか
そんなことを考えながら窓の外の景色を眺める。
「あっ、将臣くん」
「はい?」
「今、僕お使いの帰りだから町の近くで降ろすね」
「分かりました。」
その後しばらく走っていると見覚えのある道路に出てきた、ここからならもう大丈夫だ。
「もう大丈夫です。ここからならもう分かります。」
「そうかい?じゃあ今、止めるね」
そうして武夫さんが運転するミニバンは止まった。ドアを開けると先程は聞こえなかった祭りの喧騒が聞こえてくる。
「GW中はずっといるのかい?」
「はい、母の代わりに志那都荘の手伝いに来たので。」
「そうかい だったら時間ができた時にでも家に遊びにおいでようちの倅も喜ぶし、あっ忙しかったら無理しないでいいからね」
「ヒロとは久しぶりに話したいですし、是非お邪魔させて貰います」
「そうかい?じゃあお土産話期待しているね」
そう朗らかに笑う武夫さんにつられて俺も思わず笑みがこぼれる。この人は昔から人を笑顔にさせる不思議な包容力があるなと改めて思った。
「はい、期待していてください」
「ふふっ、それじゃあね」
「はい、ありがとうございました。」
武夫さんは笑顔で手を振りながら車に乗り込んで走り去って行った、武夫さんに会う前はタクシーの運転手の対応の悪さで少しモヤモヤしていた心が嘘みたいに晴れ晴れとしている。
「さて、まずはじいちゃんに会いに行かないとな。じいちゃん元気かな」
そうして俺は意気揚々と歩き出した。
★
将臣が写田(父)にホッコリしていた頃、その息子は……
「じゃあヒロ、俺は小春と合流してからじいちゃんの所に行ってくるわ」
「オッケー、廉太郎。後で神社行くから合流しようぜ。手伝い頑張れよ」
「おう」
俺の幼なじみ、廉太郎は今日行われる『伝説の勇者イベント』の手伝いに行った。と言うことはここからは俺のフリータイム!!、だったらすることはただひとつだけ!!
「おっちゃーん、今年も来たぜー!!!」
「今年も来たか、写田のボウズ!いや、ここでは敢えてこう呼ばせてもらおう、『祭り荒らし』!!」
「昨日はよくも全力でこき使ってくれたな!!
今日は全力で稼がしてもらうぜ ヒャッハー!!」
と、世紀末系の雑魚のような声を上げながら屋台を荒らし回っていた。
「わ、我が生涯に一片の悔い…なし 」ガクッ
「し、射的屋ー!!、気を確かに!!」
「コイツ毎年毎年、運が絡まないタイプの景品を簡単に持っていきやがる!!」
「でも、簡単そうにとっていくお陰で客が増えて結果的には儲かるんだよな・・・」
「バッキャロウ、的屋のプライドの問題だ!!!」
「型抜き屋!!アンタんとこが最後の砦だ頼んだよ!」
「さあ、おっちゃん一番高く換金できる型を寄越しな!!」
「ふっ…、写田のボウズ、去年と同じ俺と思うなよ」
「なに?」
「去年ウチの秘蔵っ子、不死鳥がやられちまったからなぁ」
「ああ、あれはなかなかいい歯応えだったぜ。まあ、俺には敵わなかったがな。」
「だが…」
「な、何だ急におっちゃんの圧力が上がった…だと…」
「忘れちゃいけねぇ、フェニックスは何度でも甦るんだよー!!!」
「ま、まさか!!!」
「『甦る炎のフェニックス~Re:Born~』お前のために作った特注だ!!特と味わえや!!」
「型抜き屋っっ!!」
「こ、これなら奴に一矢報いることができる!!」
「なんて、繊細なんだこれはもはやカタヌキ菓子の芸術!!」
「もはや、型を抜かせる気がない!!!」
「フッ、フフフフフッ、ハーッハッハッハッハ!!!」
「なんだ、何が可笑しいっ!!!!」
「いや、盛大な勘違いをしている様だからな、その姿があまりにも滑稽で笑ってしまった。」
「はっ!!!ま、まさか!!」
「そう、いつからあれが俺の全力だと錯覚していた!!!!」
「く、クソーぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
30分後、大勢のギャラリーの真ん中で型抜きの芸術を高々と掲げる黒髪の青年とその脇で頭の白髪と同じくらい真っ白に燃え尽きている的屋の親父が目撃されたという…。
作中で紹介されなかった登場人物解説
鞍馬 廉太郎・・・一話から登場、原作にも登場する。
鞍馬 小春・・・廉太郎の妹原作にも登場する。
ちなみに二人は有地 将臣くんの従兄妹に当たります。
ちなみに作者は一応原作はプレイしています。
読んでみたい話を教えて下さい。※需要調査も兼ねてます
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