それから話された内容は最初のほうはハカセの言っていたものと同じだった。
また、この事態を引き起こしたのはたった一人の科学者であったらしい。現在は科学者の研究資料を解読している最中であるが、この姿から元に戻すことは直ぐには難しいかもしれないと言われた。
なんでも、名だたる教授達が資料を読んでも一割も理解が出来ないらしい。
「ハッキリ言えば、君たちの身体はオーバーテクノロジーの産物そのものだ。安全のために、しばらくは家に戻れないということも覚悟しておいて欲しい。それと、君たちは元となった動物の特性を引き継いでいるため、その身体に合う環境というものがある。この後、環境毎の温度や湿気を設定した部屋に分かれて待機してもらう」
そういえば、確かにこの体育館も密度が高まったためか、暖房が効いてきたのか、少し暑くなってきたように感じる。オオカミ、犬は汗が出ないんだったか。人と同じ感覚でいると危ないかもしれないな。
その後、何人もの人がタブレット片手に誰がどんな動物なのかを告げながら部屋分けをしていった。俺は極寒のグループ、案内された部屋は冷凍室だった。様々な食品が保存されていて、明らかにこういった人を集める目的の部屋では無いことが分かる。壁にある温度計を見ると-20度と表示されていた。
普通の人ならばこんな薄手の服装では非常に寒いはずだが、全く寒さを感じない。むしろ先ほどよりも心地よかった。
そんな極寒の地に住まうフレンズは俺の他に三人いた。
「とりあえず、自己紹介しよう。俺はホッキョクオオカミのフレンズだ。元男で大学生」
「私はホッキョクウサギのフレンズだそうですー。元々女で歳はそのぉ……」
「次は私ですね。ホッキョクキツネです。私も女で大学生でした」
「最後は俺だな。ホッキョクグマで、元男のしがないサラリーマンだ。今更ながら元の性別や歳はいらなかったかもしれんな」
全員がホッキョクシリーズだった。
その後はけものフレンズを知っているかや(ホッキョクグマだけが知っていた)、俺の他は割ともこもこした服装だったためか寒くないか聞かれたり、(むしろホッキョクウサギのほうが寒がりであった)ホッキョクグマからけものフレンズのアニメについて聞いたり(結局よく分からなかった)して過ごした。
親交が深まったあたりで、様々なことがあったからか疲労と眠気に襲われて、全員眠ることになった。寝るなら、どこか狭くて暗い場所がいいなと、探している途中で思考がオオカミっぽくなっているのかと思ったり。
しかし、眠気には勝てず、食品の置かれている棚の端で丸くくるまって寝るのであった。
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