World High school 〜CROSS〜 作:火神零次
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日向ぼっこは良い文明
今日もいつもと変わらない。
雲ひとつない青空。
これは、日向ぼっこでもしたくなるなと思う少年に、多くの人が彼のところへとやってくる。
「ムラクモ、今日もそれか?」
「あ、爛に立花。それにリリーと明まで」
美少女に近い容姿をしている『
そして、ムラクモと呼ばれた茶髪の少年は『
「もー、爛もムラクモも早く日向ぼっこしようよー!」
そんな2人に呼びかけているのは黒髪の少女『
「あぁ、今いくよ」
爛は立花の隣へと行き、2人して草原に横になる。丁度いい暖かさが2人を包み込む。
「ムラクモも、どうだ?」
余程、日差しがいいのか、爛は眠たそうな顔をして、ムラクモの方を向く。
「じゃあ、俺もしようかな」
言葉に甘えるように、ムラクモは爛から少し離れたところで横になる。
これには、少し理由があった。
「マスター、随分と眠たそうな顔をしていますね」
「それだったら、みんなで寝ちゃった方がいいと思う!」
横になっている爛に抱きつく2人は『リリー・アイアス』と『
「そりゃそうだろ。爛に張り付くように抱きついて、こんなに暖かいと爛だって……」
ムラクモは仕方の無いものだと言おうとして、4人の方を向く。
「「「「………」」」」
「って、もう寝てるし」
3人は爛を中心に立花が右側、リリーが左側、明は爛の上に乗って眠っていた。
爛も普通に眠ってしまったので、ムラクモは仕方なく起き上がり、4人を見守る。
心が和む平和な時間、ムラクモは少し微笑む。
「こんなに平和だといいんだけどな」
そんな彼の元に、爛たちが寝ている最中でもやってくる人物はいるのだ。
「お、こんなところにいたのか。ムラクモ」
夕焼け色をした朱のメッシュが入った逆三角のタトゥーを入れている少年『
「幸斗、お前も日向ぼっこか?」
ムラクモは顔を上げ、幸斗の方を向きながら尋ねる。
「おう!丁度、こっちの方も食べたい気分だったからさ!」
そう言いながら、幸斗が出してきたのは、一本サティスファクションバーと呼ばれる棒付きアイス。幸斗が好んでいるアイスだった。
「特訓から帰ってきたところで、見かけたからさ」
一本サティスファクションバーを食べながら、空の方を向く幸斗。
「風がやっぱ気持ちいいぜ!」
「いい感じに晴れて風が吹いてるからな。特訓終わりには丁度いいんじゃないのか?」
立ち上がって、風を体全体で受け、感じ取っている幸斗を見て、ムラクモはやはり、平和だと感じで笑みをこぼす。
「重勝と涼花は?」
『
幸斗と3人でいることは少ないが、しれっと居たり居なかったりする神出鬼没の言葉が似合う2人でもある。
「それがよぉ、またどっか行きやがって。特訓とか言ってるから俺もついていこうとしたら止めろって言われたしよぉ……」
余程特訓がしたいのか、幸斗は項垂れて草原に座り込む。
「それだったら、爛とかショウとかとやればいいんじゃないのか?」
「あー……それもそうだなぁ」
ムラクモからの提案に、幸斗は考え込むのだが、すぐに顔を上げてムラクモの方を向く。
「決めた!ムラクモ、俺と模擬戦しようぜ!」
ニカッと笑顔を向けてくる幸斗を見て、ムラクモは少し笑ってしまう。
「な、何で笑うんだよ!」
「いやぁ、すまんすまん。最近、幸斗とは何もしてなかったからな。いいぜ、付き合うよ」
ムラクモは立ち上がると、幸斗もそれに続いて立ち上がる。
「よっしゃあ!訓練場に行くぞ!」
そう言いながら、訓練場の方に全力で走っていく幸斗だった。
「あれ、幸斗ってあんなにはっちゃけてたっけ?」
ムラクモは首を曲げてそう考えるも、まぁいいかと思い直し、訓練場の方に歩き出す。
「全く、ムラクモのやつ、あれ分かってて行ったな。俺が狸寝入りしてたの知ってたか」
爛は起き上がることは出来ないものの、狸寝入りしていたが、ムラクモは既に気づいていたため、放置されてしまった。
「むにゃむにゃ……爛……」
「マスター……」
「お兄……ちゃん」
ぐっすりと寝てしまっている3人を見て、爛は笑みを浮かべる。
(そう言えば、彼女の言葉を引用すると……)
ふと、思い出したかのように、爛は口にする。
「日向ぼっこは良い文明……か」
こんな感じでほのぼのと、時に戦いを入れたり、シリアスだったりと。
今回は、蒼空の魔導書さんの真田幸斗くんの登場でした。こういうのを書くのはちょっと難しかったです。
次回は…模擬戦。幸斗くんとムラクモのガチンコ勝負になりそうです。