辿り着いた末路   作:エスカリボルグ

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やあ(・ω・)ノ
読んでくださっている読者様方。
投稿が遅くなって本当に申し訳ない。
…え?いつも遅いだろって?…


…すまない。本当にすまない…


と、とりあえず今回はパソコンでの投稿なのでいつもと違うことがあるかもしれないです。
それでもよろしければお読みください。


6話

~まどか視点~

 

 

「まどかぁ。ホントにこっちから聞こえたの?」

「うん。間違いなくこっちから聞こえたよ」

「でも此処って関係者以外立ち入り禁止なんだけど」

 

 

これを聞いている人は察する事が出来るだろうが、現在私達はCD屋の関係者以外立ち入り禁止の扉からこっそりと侵入していた。

 

 

「例え道が合っていたとしても、かれこれ十分は歩いているのに会えないのは可笑しいでしょ」

 

 

さやかちゃんが不満そうな顔をしながらそう呟く。

 

 

「誰かに追いかけられてるんじゃないの?」

「助けを呼んでいたからそうかもね」

 

 

このまま歩いていても変化が無さそうなので帰ろうか悩んでいると、またあの声が聞こえてきた。

 

 

『助けて!僕を助けて!』

 

 

さっきよりも声が大きい為、近くにいるのかもしれない。

 

 

「さやかちゃん、またあの声が聞こえてきたよ」

「何て言ってる?」

「『助けて!僕を助けて!』って言ってるよ」

 

 

それを聞いて本格的に心配しはじめたさやかちゃんは、周りを警戒して近くに転がっていた消火器を拾った。

彼女にだけ武器を持たせて頼った結果二人とも危険な目に合うのも嫌なので、私も辺りを見回して手頃な長さの鉄パイプを見つけるとそれを拾って周りを警戒する。

そして、さやかちゃんと歩いて向かおうとしたら、また変化があった。

 

 

バンッ!バンッ!

 

 

銃声が鳴った。それも音が大きいのでかなり近い。銃声を聞いて目の前で止まったさやかちゃんを見ると、足が震えていた。

 

 

「さやかちゃん」

「な、なに?」

「怖いなら一緒に行くの止めよう」

「……」

「私はさやかちゃんを危険な目に合わせたくない」

「……ならまどかはどうするの」

「相手に接触するのは危ないけど、せめて姿だけは見ておきたいから行くつもりだよ」

「……まどかは怖くないの?」

「怖いよ。でも放っておいて後で害が及ぶ可能性を考えるともっと怖い。でも、どうしてそんな事を聞くの?」

「だってまどか、()()()()()()

 

 

私は彼女の発言を聞き、顔に手を当て初めて気付いた。私自身はまだ見ぬ銃に恐怖しておらず冷や汗も掻いていなかった。

それどころか玩具を見つけて喜んだ子供の様に笑っているのだ。

意識もしていない、ましてや恐怖も歓喜もしていないのにそうしている。今、自分の体は争いが起きる可能性があることに喜びを感じているのだ。そのことが、まるで自分の体が気づかない内に作り替えられている様で、とても恐ろしかった。

怖くないと感じるのはこの行動にも既知を感じる為、未知に対する恐怖心がわかないのだろう。

だが、鍛えてもいないのに突然強くなった力、無意識に闘争を望んでいる体、何より戦える可能性があることに歓喜している心。

 

 

……何時からだ。何時からこんなことを思い始めたのか。

生まれた時から? 違う。 

弟が生まれてから? これも違う。

夢を見初めたあの時から? それも違う。

 

 

……そうだ。あの時だ。

カール・クラフトという男と会ったあの場所で彼らの戦いを見たあの時からだ。

彼等の戦いは、とても言葉には表せないぐらいに輝いて見えた。

全員がそれぞれ信念を持って、そして自分の全身全霊を持って互いに殺しあっているように見えた。

 

 

だからなのだろう。

私は羨み、嫉妬し、そして羨望したのだ。

 

 

結局のところ、全てに飽いていたのだろう。友人に。家族に。学校に。そして日常全てに。

だから無意識に、そして狂おしい程に待ち侘びていたのだろう。

全力で壊せる相手を。

壊しがいのある相手を。

そして心踊る戦場を。

 

 

そうして漸く訪れたかもしれないこのチャンスに歓喜しているのだ。

 

 

「……どか、まどかってば!」

「っ!?…なーに、さやかちゃん?」

「いや、それはこっちの台詞だよ。いきなり上の空になったから心配したよ」

「あっ……。話してる最中にごめんね、さやかちゃん」

「いいよ。それよりやっぱり見るのはやめて帰らない?銃を持った相手がいるかもしれないのに行くのは流石に危険すぎると思う」

「……」

 

 

さやかちゃんはこう言うが私は自分の気持ちを理解した今、さやかちゃんを無視してさっさと見に行きたい。

……だが、私を心配してくれるさやかちゃんの思いを無下にすることなんて私には出来ない。

友達を取るべきか、自分の思いを優先するべきか。

 

 

「……そうだよね。やっぱり危険すぎるから帰ろうか」

「そうそう。何も自分から危ない事に首を突っ込む必要はないよ」

 

 

……私はきっと我儘なのだろう。

欲しくて欲しくて堪らない物があって、手を伸ばせば届くかもしれないというのに今を壊したくないという願いも持っている。矛盾している二つの願いを内包しているのだ。

 

 

「戻ろう、まどか」

「……うん」

 

そう言ってさやかちゃんが来た道を戻ろうとした瞬間、

キャンバスに絵の具をぶちまけたがごとく世界が塗り替えられた。

 

 

 

 




獣殿の因子の侵食率。
約65パーセントに上昇。
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