では、続きどうぞ!
エントランスには俺とカノンと第一部隊がソファーに座り雑談をしている。任務開始時間まで時間があるため適当に過ごしていた
「なぁ、キワム知ってるか」
「何がです?」
「近々新人が二人配属されるってよ。しかもそのうち一人が新型らしいぜ」
「ちっ面倒なことが増えるな」
ソーマはどうやら新たな仲間が増えることが嫌みたいだ。まあ何故かはもう分かるけどね
「新人さんですかぁ。私もついに先輩なんですね!しっかりしないと……!」
カノンは両手を顔の前で握りしめ、気合いを入れている
「名前は聞いてるの?リンドウ」
サクヤさんも興味があるみたいだ
「新型の方は神薙ユウ。もう一人は藤木コウタ……」
「ブゥ────────!!!」
「どうしたの!?」
サクヤさんが慌てて俺を見る。他の人も俺を見る
「えぇ!コウタさんってあの時の??」
カノンも驚いて俺と目を合わせる
「なんだ?知り合いか?」
「知るもなにも俺の家の隣に住んでたやつだよ。まさかゴッドイーターになるなんて」
驚いたが外部居住区にいた頃の親友が来ると思うと少し嬉しく思った
「そいつは良かったな。またお前の友達が増えて」
俺たちが会話に盛り上がっているとツバキ上官が歩いて来た
「リンドウたちもいるか。ちょうどいい。もう知っていると思うが近々新人が二人配属される。よって新人を指揮する立場の者が必要だ。そこで新型神機使いで今までの戦績と立ち振る舞いを総合的に見て神羅キワム、お前を本日をもって曹長に任命する。また、台場カノンお前は上等兵とする。話は以上だ。何か質問はあるか?」
「ま、順当じゃないですかね?姉上」
「リンドウ……ここでは姉上と呼ぶのはやめろ」
「へいへい」
「キワム、お前は何か言いたいことはないか」
「いえ、これからますます頑張らないとですね」
「そうだな、健闘を祈る。それとこれからはもう上官ではないからな?お前も人を指導する立場だ。まぁ言わなくても分かっていると思うがな」
そう言ってツバキ上官……ツバキさんは去って行った
「出世だな!キワム!カノン!」
リンドウさんが俺とカノンの肩に腕を回し祝ってくれた
「良かったわね二人とも!私達も頑張らないとね」
サクヤさんも笑顔でリンドウさんに続く
「ふん……まぁ無茶だけはするなよ」
「わかってるさ」
「よーし!お前ら!仕事終わったら今日は飲もうぜ!」
「こらっリンドウ!二人ともまだ19歳でしょ!」
「いいじゃねぇか今日くらいさ。もう19だぜ?大人と変わらねーさ」
「全くもう……二人とも?流されたらだめよ?」
俺とカノンは苦笑いをしつつ三人にお礼を言った
その後任務も無事にこなし俺とカノンは進級したのだった
「あ、キワムさん。支部長が先ほど呼んでいました。至急支部長室に行ってください」
「わかった。じゃあまた後でな、カノン」
「うん、また後でね」
支部長室にて
「よく来たね、キワム君。まずは進級おめでとう。これからも活躍を期待しているよ。さて、本題に入ろうか。君も聞いていると思うが近々新人が配属される。その一人が新型神機使いだ。同じ新型の君がしっかり指導してくれ。それと階級が上がったことでノルンの情報も更新される。君の部屋もリンドウ君たちと同じ階層になるから移動の準備をしておいてくれ。他の情報は追って説明する。話は以上だ。下がっていい」
「失礼します」
ふぅ緊張した。でもこれで実感が湧いた。後輩も増えることだしビシッとしないとな
「えぇっ!お部屋変わるんですか!?」
カノンはかなり残念なようだ
「でも、階層が変わるだけだからいつでも会えるさ」
「そう、ですけど……うぅ……」
カノンがかなり落ち込んいるので少し気の毒になる
「キワムが出世するのは嬉しいですけど、どこか遠くに行ってしまうようで……ごめんなさい……せっかくの進級なのに……」
「大丈夫さカノン。それだけ想ってくれてるんだってわかったからむしろ嬉しいよ。ありがとう、カノン」
「また、キワムの部屋に行ってもいいですか?」
「あぁ、いつでもカノンなら歓迎するよ」
「さて、キワム君。君のことをかなり調べたいが今回は神機について話をさせてもらおう」
俺はサカキ博士のいるラボに来ていた。どうやら体がアラガミなだけに身体能力の高さは並みのゴッドイーターよりはるかに上回るため、自分に合った神機に調整をするとのことだ
「うん、君の戦闘データを元に君だけの神機を作りたいんだ」
リッカも目を輝かせ説明する
大丈夫だよね?俺、解剖とかされないよね?
「とは言っても刀身、銃身、盾を全部変えるのは難しいからどれか一つを改造することになるから、君が好きなのを選んでよ」
さっきまで調整って言ってたのに改造とか言い出したよ。大丈夫だよね?神機、解剖とかされないよね?
「…………じゃあ、刀身で……」
不安は残るものの、ここで断ったら何をされるかわからないので話に乗った
「わかった!じゃあ早速改造に取り掛かるから夕方ぐらいにまた来てよ。実はもう設計のイメージはついているんだ。すぐに終わらせるから少し待ってて」
「りょーかいです」
まだ時間があるので、俺は次郎さんとコウタに会いに行った
「コウタ、お前神機使いになるんだって?」
「うん、俺、母さんとノゾミを守りたいんだ」
コウタの決意は俺と同じようなものだった。大切な人を守りたい。その決意が込められた目を見て俺は声援を送った
「これから一緒に頑張ろうな!コウタ」
お互いの腕を絡めてにかっと笑い合う
次に次郎さんに会った
「また来ましたよ次郎さん」
「今日は一人なんだな」
「まーね」
「あの日も言ったがお前は俺の息子みたいなもんだ。こうやってお前が元気に帰ってきてくれるだけで俺は満足さ」
「俺にとって次郎さんは父親と同じですよ」
「そいつは嬉しいね、なぁキワム」
ふと、次郎さんは優しい顔で語った
「これから先、苦しいこと、辛いこと、いろんな困難があるかもしれねぇ。でも今のお前には大切な仲間がいる。恋人がいる。もう俺がいなくてもお前はやっていける」
「はは……なぁに言っているんですか。次郎さんもその大切な人なんですよ?それにどれだけ成長したってやっぱ心の支えになるのはいつも次郎さん、それにカノン。それを守るために俺は神機使いになったんですよ?
「そうだな……すまん、らしくないことを言ったな」
「ほんとですよ。まったく……」
こんなことを言うのは何か理由があるのだろうか……いや、きっと俺を心配してくれているだけだよな。うん、きっとそうだ
「でもな?キワム。人生ってのは何があるかわからねぇ。もしかしたらお前の大切なもんを失うかもしれねぇ。けど、そこで折れたらダメだ。しっかり前を向いて歩くんだ。どうしても立ち直れねぇ時は、また…………俺のとこに顔を出しに来い……俺が喝を入れてやるからよ……」
次郎さんは本当に息子に言うように優しく、ゆっくりと語った。
俺は気付くと涙が出ていた。止めようと目をこすっても止まらない。自分の意識とは関係なく涙が溢れてくる。俺は親の愛情を受けた記憶がない。いや、忘れてしまったのかもしれない……幼くして親を亡くしずっと独り身だったのもあるかもしれない。でも、今は次郎さんがいる。それで充分だ。次郎さんの愛情で心の傷は癒される。
「うっ……うっ……ひっ……ありがっ……とう……親父……」
俺の言葉を聞き、一瞬目を見開いたがすぐに笑顔になり、俺の頭にポンっと手を置いた
「……お前は我慢強いやつだったから人前で泣くなんて一度もなかったな。いいんだ、今日ぐらい……親父といる時ぐらい素直に泣いていいんだ……」
親父もうっすら目に涙を浮かべている。この時間を大切に過ごそう。次に会う時も自分に素直になろう……愚痴を聞いてもらおう……どうでもいい話で盛り上がろう……もっともっと感謝の言葉を伝えよう……そして俺がしっかり守るんだ……
その後いろんなことを親父と話した。自分が曹長になったことを祝ってくれた。何気ない会話で心が満たされるのがわかった
「……じゃあ親父!また来るからな!」
「あぁ、ちゃんと帰る時は連絡しろよ?それに二十歳になったら一緒に飲もうな」
「約束だぜ?またな!」
「またな」
心の中にあったモヤが全て取れた気がした
夜
「じゃあ早速神機の感触を確かめてもらうよ。実際に神機を使うのは君だからね」
訓練室でダミーアラガミを相手に神機の使い勝手を確かめる
「私はモニターしてるから好きなように戦って。あ、でも刀身だけでお願いね?」
「……さて、やるか!」
ダミーアラガミに斬りかかる
「っ!軽い!」
ロングブレードぐらいに短くなり若干細くなった刀身は嘘のように使い易くなった。自分の反応スピードに即座に反応でき、バスターの威力も維持されている。何より驚いたのはチャージクラッシュの溜めがかなり早くなったことだ。これで隙がなくなり、チャージクラッシュを頻繁に使える。そして軽さのおかげで任意の方向にチャージクラッシュができる。これは素晴らしい
「神機の状態はどうだった?」
「最高だよ!前とは比べものにならないくらい使い易くなったよ」
「良かった!これなら実戦でも使えるね。本当はこんなの無理なんだよ?でも、前にも言ったように君の神機はバースト化と同じくらい活性化してる。だから今回の改造ができた」
「なるほど……いや、ほんとありがとう!これでバンバンアラガミを倒してくるよ」
「ふふっどういたしまして。でも無理は禁物だからね」
「わかってるよ。死なない程度で頑張るさ」
俺はリッカにお礼を言って自室に戻った
「引っ越しの準備しないとだな……」
部屋の移動のため、俺は部屋の片付けに追われるのだった
次回からあの二人が登場。ん?早過ぎる?許しておくれ