ドクンッ
「うわぁぁぁぁ!」
ドクンッ
「助けてくれぇ!」
ドクンッ
「また失敗か……処分しろ」
ドクンッ
「キワ……ム…あなたは……生きて…」
「母さん?父さん?」
ドクンッ
やめろ……やめろ……
ドシャア!
やめろ…やめてくれ……
「ユミ!!くっ!キワム!父さんがあいつを引きつけるから早くにげっ」
グシャアア!
うわあぁぁぁぁぁぁあぁぁああ!!!!
——————————————————
「はっ!…はぁ…はぁ…はぁ…」
また…あの夢だ……どうして……二人が死ななきゃいけないんだ…
「キワム!?どうしたの!?」
「……うぅ……母さん…父さん…」
彼が呟いた言葉を聞いた途端私は彼を抱きしめていた。彼がどんな夢を見たのかがわかったからだ
「大丈夫…大丈夫……」
優しく彼の頭を撫でる
彼も私を抱きしめた。その手は、体は震えていた。彼の過去を聞いたからこそどれほどの恐怖や悲しみや憎しみがあるか測り知れないものだと思う。初めてハガンコンゴウに遭遇したあの日以来彼は時々今日みたいな夢を見るようになった
「……ごめん、ありがとうカノン。落ち着いたよ」
「気にしないで…いつでもキワムの側にいるから…」
彼にそっとキスをする。今にも壊れてしまいそうなものに優しく触れるように
「今日はソーマさんとの任務は断って休んだほうが…」
「いや、今日は大事な任務なんだ……」
「なら、私もついて行きます。もう決めましたから!なんと言われてもついて行きますよ」
少しでも彼の支えになりたい。どんなことがあっても
「じゃあ私準備して来ますね。一人で大丈夫ですか?」
「大丈夫。ありがとう。じゃあまたロビーで」
私は彼の部屋から出て自室に戻り準備を始めた
「今日は俺とお前での任務だろ?なんでカノンがいる?」
「すまん……ソーマ」
彼は何かを察しそれ以上は聞いてこなかった
「…しょうがねぇな」
「ありがとうございます。ソーマさん」
「…礼はいい。さっさと行くぞ」
贖罪の街
討伐対象であったシユウ、グボロ・グボロを倒し、俺達は周辺の探索をしていた。
「近頃この辺りで妙な人影を見たという報告が何件かあるそうだ」
「も、もしかして…幽霊ですか?」
「幽霊よりたちが悪いやつかもしれないぜ?」
「えぇっもう帰りません?」
三人は教会の中に入った。すでにボロボロとなった教会の中は妙な神々しさを放っていた
「……キワム、気付いているか?」
「ああ」
「誰だ!」
ソーマが叫ぶが周辺には誰もいない
「え?どうしたんですか?」
カノンは気付いていないようだ
「さっきからずっと視線を感じていた。もしかしたら情報は本当かもな」
「ほんとに幽霊いるんですかぁ!?」
「さあな」
帰投する彼らの後ろ姿を見ている者に誰も気付かなかった
外部居住区
俺とコウタとカノンはそれぞれの家族に会うために外部居住区に来ていた。
「最初はカノンとこだな」
まず俺達はカノンの家にお邪魔した
「あら、キワム君にコウタ君いらっしゃい」
「ただいま。お母さん、コトミ」
「おかえりなさい。カノン」
「あ!お姉ちゃんにキワムお兄ちゃん!あとコウタ」
「なんで俺だけ呼び捨て!?しかもおまけ扱い!?」
ギャーギャー騒ぐコウタをスルーしてコウタ以外の四人で楽しく話をした
「なあ、俺…嫌われてんのかなぁ…」
コウタが空を見上げ呟く。その目には涙が浮かんでいた
次にコウタの家に行った。次郎さんはまだ帰ってなかったので先にコウタの家に行くことにしたのだ。まあ隣だけど
「母さん!ノゾミ!」
「コウタ、おかえり」
「お兄ちゃん!それにカノンちゃん!」
「…………俺は?」
「あ、いたんだ」
キワムに精神的ダメージ!効果はばつぐんだ!!
「おいぃぃぃい!!コウタの時よりひでぇぞぉぉぉぉぉぉお!!」
俺を差し置いて四人で楽しそうに話していた
コウタの家族に別れを告げ少し買い物に行った
「なぁ、俺、3話ぐらいまでツッコミやってたんだ」
「なんのこと?」
キワムがわけのわからないことを言い出した。空を見上げる彼の目からは涙が浮かんでいた
買い物を済ませ親父の家に行くと親父は帰って来ていた
「おぉ、カノンにコウタ!よく来たな。ゆっくりしていけ」
「あの…」
「どした?カノン?」
「キワムも来てますよ?」
彼を見ると体操座りで空を眺めていた
「あらら、あっちの世界に行っちゃった」
その後復活したキワムを入れ四人で食事をとった
「なぁ親父。これ、プレゼント!」
キワムは先ほど悩んで買っていたオレンジ色のリストバンドを次郎さんにあげた
「珍しいことするなぁ、有難くもらっとくぜ」
「たまにはこういうこともいいかなって思ってさ」
「ああ、大事にするよ」
束の間の休息を終え、俺達は再びアラガミとの戦いの日々に戻って行くのだった
原作の主人公のユウがあまり登場してないのは許して。この物語の主人公はキワムなので。