「やっと尻尾掴んだぞ……」
リンドウは自室のターミナルを見ていた。そこに映し出されていたものは…
『アーク計画』
ラボ
「おまたせー」
奥の部屋からサクヤとシオが出てきた
リッカに頼んでいたシオの服が完成したため持ってきてもらった。既にリッカは事情を知っているみたいだ
「きゃー可愛いじゃないですか!」
アリサは手を合わせ自分のことのように喜ぶ
「似合ってんじゃん!な?ソーマ?」
「……そうだな」
「おぉ…予測外のリアクション」
俺とカノンも絶賛する
シオは満面の笑みを浮かべる
「なんか、きぶんいい」
シオは歌詞は覚えていないが歌を歌い始めた。まるで天使のような声だった
「…凄いじゃない!シオ!どこで覚えたの?」
「そーまときいたんだよ」
「なぬっ!?」
コウタはソーマを見る
「あら?あらあらあら?」
サクヤは悪だくみのような笑みを浮かべる
「へぇーそうなんですかー」
アリサも同じように見る
「なんだよーいつの間に仲良くなっちゃんてんのー?」
コウタが問い詰める
「ちっ…やっぱ一人が一番だ…おい、キワムもいただろうが」
「はて?なんのことかな?なぁ?シオ」
「わかんなーい」
シオとキワムは顔を合わせ、ニヤニヤしている
「キワム……」
「やべっ!バイトの時間だ!」
そう言ってキワムは逃げた
「後で潰す」
リンドウの部屋
「あとはどうやって侵入するか…」
コンコンっ
「誰だ!」
「キワムでございま〜す」
「ああ…今開ける」
ドアを開けるとキワムが必死の顔で立っていた
「どうした?」
「ソーマに狙われてる…匿ってください」
「ったく、しょーがねーな」
しばらくリンドウとキワムは床に転がっていた
「リンドウさん」
「なんだー?」
「シオの服が完成しましたよ?見なくていいんですか?」
「うん?あぁそうか、後で見に行こう」
「リンドウさん」
「うん?」
「エイジスに行くんですか?」
「っ!なんでそれを…」
どこで聞いたんだ…こいつ…
「実は俺もいろいろ調べてたんです。エイジス計画…いや、アーク計画を」
「どうやら全部知ってるみたいだな」
リンドウさんは諦めたように話す
「エイジスに侵入して事実か確かめようと思う」
「サクヤさんと行くんですか?」
「まぁ…どうしてもついてくるって聞かなくてな」
「たぶん、確かめる必要はないですよ」
「どういうことだ?」
「この前シオと二人で飯を取りに行ったんです。そしたらシオに変な青い模様が浮かび上がってエイジスに向かって行かなきゃって言ったんです」
もちろん俺自身も同じようになったがそれはまだ言えない
「つまり、エイジスに何かがあるのは事実なんだな?」
リンドウさんは真剣な声だ
「はい、それに気になりませんか?」
キワムの言葉を聞き、今までの言葉を思い出すリンドウ
「なるほど」
リンドウは呟く
「本来ならエイジスはアラガミに襲われない楽園になるはず、だがアラガミであるシオはエイジスにおびき寄せられるような反応をした。つまり、アラガミを寄せ付けないはずのエイジスにアラガミが誘われてるってわけか」
「流石ですね、リンドウさん」
「いや、お前が大した奴さ、俺以上に調べてやがる。どうやったんだ?」
リンドウさんは疑問に思っているようだ
「……エリックですよ」
「エリック?あぁ…なるほどな」
エリックの家族は貴族であり、権利を持っている。ある程度の情報は金で買えるってわけか
「そこでリンドウさん」
「行くんだな?エイジスに。それが『ノヴァ』なのかを」
「はい」
「話は聞いたわよ」
「サクヤ!?」
「鍵、開いてたわよ、もっと気をつけてよね」
他の人には聞かれていないらしい
「三人で行きましょう」
「どうする?キワム」
「行きましょう。リンドウさん、サクヤさん」
支部長は明後日帰ってくる。支部長がいたらいろいろ面倒だ。行くなら今のうちにだろう
ラボ
「なるほど。では明日エイジスでの現状確認の任務と偽装した任務をヒバリ君に送ろう」
「助かります」
「あの…カノンには」
「ふむ。それなんだけど…」
サカキ博士はなにか落ち着いていない
「どうしたんですか?」
すると博士の後ろからカノンがニョキッと出てきた。今ではお気に入りのショートポニーをして
「カっカノン!?」
思わず声が裏返った
「キワム…」
カノンはムスッとしている
「もう私を置いて行くのはやめてください…いつだってキワムの側にいるって言ったじゃないですか」
「うっ……ごめん」
カノンはフッと笑顔になる
「私もついて行きます」
「さて、キワムどうする?」
「いのちだいじにで行こう」
「ははっりょーかいだ」
「じゃあ明日、エイジスに向かう任務を出すから、今日は明日に備えるといい。私自身もエイジスについては知らないことが多いからね」
夜、ソーマの部屋
俺とカノンはソーマの部屋に来ていた。中に入るとシオもいた
「きわむ!かのん!」
シオは相変わらずであるが少し心配だ
「またぶちのめされに来たのか?」
「違います。ごめんなさい。歌を聴きに来ました。てか、俺もそれ欲しいぜ」
「レア物だからな」
四人で歌を聴く。俺はこの時間が好きだ。自分が自分でいられる気がする
シオはベットに座っているソーマの膝の上に座り目を閉じている
俺とカノンはソファーに座っている。俺の右肩にはカノンが頭を乗せている
歌が終わるとシオはいつの間にか寝てしまったようだ。俺たちはソーマと目で合図をしてそっと部屋を出た
「明日、頑張りましょうね」
「おう」
俺はカノンと一緒に夜を過ごした
カノンはちゃんと防衛班の仕事してます
誤字報告してくださった方ありがとうございます。なるべくチェックはしていますが、すみませんでした。少しでも皆さんが読んで面白いと思えるように変更した方がいいと思うところもどんどんご指摘お願いします。これからも読んでいただけたら嬉しいです。