神と人と愉快な仲間達   作:パルモン

44 / 73
第三章最終話かな?たぶん


再び始まる物語

「ヒロ!」

 

「ギル!シエル!」

 

ギルとシエルが駆けつけた時には既に全て終わっていた

 

「みんな…ごめんね」

 

ナナは申し訳なさそうに下を向く

 

「まったくだ。だが、無事で良かった」

 

「えぇ、それに先ほど血の目覚めを感じました、ナナさんは血の目覚めがきたんですね?」

 

「うん、もう大丈夫!助けてもらった分、みんなに恩返ししないと」

 

「だからって一人で突っ走るのは駄目だぞ?」

 

ナナに念を押して言う

 

「おそらく、今回の感応種はあの時の、ヒロが血の力に目覚めた時の『マルドゥーク』だ」

 

「再戦ってわけか」

 

「みんなでなら大丈夫だよ!」

 

「ええ、そうですね。みんなでなら負けません」

 

四人はジュリウスとロミオの元へ駆ける

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「来たな…マルドゥーク」

 

「ウオォォォォォン!!」

 

ジュリウスとロミオはマルドゥークと対面していた

 

周りのアラガミは神機兵が駆逐している

 

「やってやろうじゃん」

 

「ここで終わらせるぞ!」

 

「了解!」

 

ズシィィイ!

 

キィイイン!

 

戦闘が始まった。ジュリウスは血の力でバーストする。同じくロミオもバーストするとともにジュリウスの感応波でロミオも神機が使える。ブラッドだからこそできる芸当だ

 

ジュリウスはブラッドアーツを発動、そのまま突っ込む

 

ズザザザザザザ!

 

怒涛の連撃を繰り出す

 

しかし、マルドゥークは足を斬られつつも横に回避し、ジュリウスの頭をその強靭な腕で殴り飛ばす

 

「ぐあっ!」

 

「ジュリウス!」

 

頭から血を流しジュリウスは動かなくなった

 

彼を仕留めたマルドゥークはロミオに標的を絞る

 

「ウオォォオオン!!」

 

偏食場パルスを発生させ、ガルムを呼ぶ

 

「くっ」

 

ジュリウスを助けるにはまずあの二体を倒さなければならない。あまりにも不利な状況でロミオは冷や汗が出る

 

ガルムが襲いかかる

 

なんとか攻撃をかわし、ガルムの後ろ足を斬ろうとしたとき

 

ブシッ!

 

「うわっ!」

 

マルドゥークに不意をつかれ深手を負う

 

「くっ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで終われない…

 

仲間を…みんなを…

 

 

 

 

 

 

 

「守るんだぁぁぁぁぁあ!!」

 

 

ピィイン!

 

ロミオは通常とは異なるチャージクラッシュの構えをする

 

そして振り下ろした神機からオラクルを解き放つ。赤いオラクルは一匹のガルムに当たると稲妻のように斬り裂いた

 

ブシィィィイィイ!!

 

ガルムは沈む

 

しかし、マルドゥークの攻撃をかわせず、ロミオは空中に打ち上げられる

 

そして、抵抗できず落下するロミオに追撃を仕掛ける

 

ドカッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、それは二体の捕食者(プレデター)によって妨げられた

 

キワムはロミオを受け止め、捕食者(プレデター)はマルドゥークを吹き飛ばし、ジュリウスを救出する

 

「あ、あんたは……」

 

ロミオは見知らぬ人を見上げる

 

「そこの金髪バナナとここを離れろ」

 

「でも……」

 

ロミオは反対する

 

「いいから逃げろ。これは命令だ。それにお前たちの今の状況じゃ足手まといだ」

 

事実を言われ何も言い返せなかった

 

ロミオは任せたと絞り出すような声で言い、ジュリウスを担いで撤退した

 

 

 

 

 

二体の捕食者(プレデター)は威嚇するマルドゥークの正面に立つ

 

二人には感応波など関係ない。あらゆる異常に適応し、毒だろうが、麻痺だろうが、彼らには通用しない。

 

そしてマルドゥークは察する

 

この二体はアラガミの頂点に立つ者。絶対の捕食者ということを

 

本能で理解し、後ずさる

 

が、狙いを定めた捕食者は獲物を逃さない

 

二体の捕食者(プレデター)は獣のように、腹を空かしたバケモノのようにマルドゥークを襲う

 

さっきまでの勢いが嘘のようにマルドゥークは手も足も出ない。人ならざる者、神すらも喰らう者達の餌となるのだった。

 

 

獲物を仕留めた二体は汗一つ見せない

 

アラガミを捕食し、空腹を満たす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビビっ

 

『マルドゥークの討伐を確認!正体不明の二体がマルドゥークを倒しました!』

 

ヒバリの声から彼女が混乱しているのがわかる

 

「に、二体ってなんなんだよ!?」

 

コウタは確認をとる

 

『わかりません!突如現れた……いや、この反応…これは、捕食者(プレデター)です!この二体がマルドゥークを討伐しました!』

 

ジュリウスたちの元へ向かうヒロたちは驚愕する

 

『じ、ジュリウスたちは!?」

 

『現在、ロミオさんと極東支部に帰還しています!ブラッドの皆さんはジュリウスさんたちの救護に向かってください!』

 

「わかった!」

 

二人の生存を確認し、ホッとする一同

 

 

 

 

 

 

 

 

コウタ部隊

 

「しお、かんじるよ…」

 

「え?」

 

シオは何かを感じとったようだ

 

シオは今まで見せたことがない険しい表情をする

 

 

周りのアラガミはマルドゥークが倒されたことで弱体化したのか、雑魚となっていた

 

 

「かのん、いっしょにきて!」

 

「え、シオちゃん?」

 

シオはカノンの手を引っ張る

 

「おい!シオ!どこ行くんだよ!」

 

コウタが呼び止める

 

「そーま!」

 

「……わかった。気をつけろよ」

 

「うん!!」

 

ソーマはシオの顔を見て何か分かったのか頷き、シオを送り出す

 

「ソーマ、どういうことですか?」

 

アリサが問う

 

「おそらく、あの二人にしかできないことだろう。いや、カノンのけじめなのかもな」

 

「そ、それって……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人は走る。

 

カノンはまだ気付いていない。この先に待ち受ける者が誰なのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二体の捕食者(プレデター)はお互いに威嚇をするようにお互いを睨む。その気迫だけで周りのアラガミは去って行く。ここにいたら殺される。それを本能で理解したからだ

 

 

「…俺もお前だ。だから、お前の大切な人もわかる」

 

捕食者(プレデター)は威嚇をやめ、ふっと笑う

 

「……だから、お前の覚悟を知りたい」

 

彼に殺り合う気はない

 

キワムは真剣な眼差しで彼を見る

 

「覚悟はできてる。全てを思い出す覚悟を。失ったもの、大切なもの、憎しみ、悲しみ、憐れみ、怒り、そして、幸せ。全部を知ったからこそ、守れるものがある」

 

「そうか…」

 

「それにもう気付いてるさ、俺とお前は不安定な存在。()()()()()()()()。だから、いずれは消える」

 

「やっぱり流石だな。だが、これはお前が知らないことだ。一つだけ方法がある」

 

キワムは表情を変えず、その方法を聞く

 

「俺とお前が、神羅キワムになればいいのさ」

 

「どういうことだ」

 

すると捕食者(プレデター)は手を差し出した

 

「……ずっと見てきた。お前のことを。初めての初陣の緊張、救えなかった恩師、愛する人、大切な仲間を守るために自分を犠牲にしたことも」

 

「お前……」

 

捕食者(プレデター)はキワムの手をとる

 

「すまんな、お前に会うまで自分を見失っていたんだ。主人を失って、ずっとさまよっていた」

 

すると、捕食者(プレデター)から、光が溢れ出す

 

「もう一度、俺と戦ってくれないか?キワム」

 

「…なんだよ…もっと早く言えよな」

 

「まあ、自我を失ってたから許してくれよ。お前と戦って自分を思い出した」

 

キワムは光に包まれる

 

そして彼と握手をした手には彼の赤く輝いた神機が握られていた

 

「…今回は許してやるよ『相棒』」

 

キワムは神機をブンッと一振りし、肩に担ぐ

 

かつての感覚が蘇る

 

「さて、シオに会わないとな」

 

彼は神経を研ぎ澄まし、かつての特異点を感じとる

 

彼は走る。最後のピースを埋めるために

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かのん」

 

シオは立ち止まる

 

「どうしたんですか?シオちゃん」

 

急に連れて行かれてよくわからなかった

 

「ここからはかのんひとりでいって」

 

「ど、どうしてですか?」

 

だが、シオは真剣な表情だ

 

「……まってるから」

 

「待ってる?」

 

「うん、このさきでまってるひとがいる」

 

そう言うとシオはカノンの左手を強く握りしめる

 

すると青い光が溢れ出し、カノンの左手がぼんやりと青く光り出した

 

「ほら!いってらっしゃい!」

 

バン!と背中を叩かれてカノンは走り出す。この先にあるものが何なのか確かめるために

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

運命とは曖昧なものである。出逢いもあれば別れもある。幸せを掴めれば不幸が訪れることもある

 

 

ある二人も運命によってさまざまな困難にあった

 

しかし、運命とは気まぐれで時には素晴らしいこともしてくれる

 

 

 

 

 

「………!!!」

 

カノンは声が出ない。

 

何故か、それは感動だ。いや、怒りもあるだろう。ちょっぴり緊張もあるかもしれない。

 

顔は赤くなり、それがどの感情なのかわからない。いろんな感情がこの一瞬で溢れ出す

 

ただ、そっと、一歩ずつ彼に近づく。

 

そして

 

ちょん

 

人差し指で彼の体をつつく

 

確かな感触を感じる。幻惑でもない。実体として今目の前にいる

 

「あ……あ……」

 

 

彼は彼女の左手を握る

 

すると、右手に青い輝きが灯り、彼女の左手の輝きが消える

 

彼が最初に言った一言、それは

 

 

 

 

「ただいま」

 

 

「うっ……うぅぅう……!」

 

カノンは目にこれでもかと涙を溜める

 

そして叫ぶ

 

 

「馬鹿ぁぁぁぁぁぁああ!!!」

 

「えぇ!!」

 

「ばかばかばかばか!!」

 

「ちょっ!ごめん!落ち着いて!カノン!」

 

「…っ!」

 

名前を呼ばれピタリと止まる

 

目を見開き固まる

 

「え?」

 

肩をポンポンと叩くが瞬きすらしない

 

「……カノン?」

 

もう一度名前を呼ぶ

 

少し顔が険しくなる

 

「えっと…大丈夫?」

 

顔が険しくなる

 

「その…ずっと待たせてごめんなさい」

 

さらに顔が険しくなる

 

「………これからも好きです」

 

「キワムぅぅぅううう!!」

 

「うおっ!」

 

カノンはキワムに抱きつく。愛する彼に再開できた喜びを爆発させる

 

その現場をこっそり見ていたコウタたちは満面の笑みを浮かべ見守る

 

言葉にできない気持ちを全身で表す

 

そしてどちらかもなくキスをする

 

三年の時を経てお互いを感じ合う

 

熱い、長いキスをした後、二人は見つめ合う

 

久々の再会で少し恥ずかしいのか二人とも顔が真っ赤になる

 

「もう、遠くに行かないよね?」

 

「もう、置いて行かないさ」

 

彼の腕が青く光る

 

「これはシオから貰ったんだな?」

 

「えっとこれ、なんでしょう?」

 

「あの時シオに俺の体を食べてもらっただろ?その時俺のコアをほんの少し混ぜてた。もちろん、そのリストバンドにも」

 

「やっぱりこれ、キワムが…」

 

「まぁ特に意味はないけど、俺が側にいるって感じてくれたらなぁって思ってさ」

 

「…ありがとう」

 

「これからもそれはカノンが持っててくれよ。今度こそ一人にさせない誓いとして」

 

「うん」

 

そしてもう一度、短くキスをする

 

そっとキワムが離れると叫ぶ

 

「そこでコソコソしてるやつ出てこい!」

 

「げぇっ!」

 

「え、えぇ!みなさん!?」

 

コウタたちは満面の笑みでこちらに来る

 

「前にもこんなことあったな…」

 

キワムは呆れている

 

コウタはキワムとガッチリと握手をする

 

「おかえり!キワム!」

 

「約束、守ってくれたんだな」

 

「当たり前だろ!」

 

「アリサも、シオも、ソーマもただいま」

 

ソーマはフンっと鼻を鳴らし、笑みを浮かべる

 

「やれやれ、やっと帰ったか」

 

「こっちもいろいろ大変だったんだよ」

 

「でも、本当に良かったです」

 

「ありがとうアリサ。ユウとは上手くやってるか?」

 

「なっ!?どうしてそれを!?」

 

「ユウが俺に自慢してた。あの時の戦いの最中にな」

 

「……………」

 

「あっやべ」

 

 

アリサの顔が恐ろしいことになっているが、みんなは再会を喜んだ

 

アラガミの撃退も完了して極東に戻った後、キワムの復帰を祝福してラウンジでパーティーをした

 

キワムはハルと意気投合して何やらニヤニヤしていたが、カノンに止められ、ハルと引き離された

 

ブラッドとはキワムがすでにブラッドアーツに似たような攻撃をしているということでサカキ博士が乱入してきた

 

 

ハッチャケまくった後、パーティーは終了した。任務の後にそのままパーティーをしたため全員ラウンジでぐったりしていた

 

 

 

「キワム…部屋に行きませんか?」

 

「おう」

 

ラウンジで転がっている全員が二人にグーサインを向けた

 

 

 

 

 

 

 

カノンの部屋

 

「元俺の部屋だよな」

 

キワムはあの頃からあまり変わっていない部屋を見渡す

 

「そのままがいいかなって思いまして…」

 

「ははっそんな気にしなくとも良かったのに」

 

カノンは顔を赤くしてキワムを見つめる

 

「あ、あの、その…キワムの部屋…ないでしょ?」

 

「お、おう」

 

「い、一緒に使いませんか!!」

 

カノンの顔はトマトに負けないくらい首まで赤い

 

キワムも顔が熱くなるのを感じる

 

「も、もちろんです」

 

何故か敬語で返事をした

 

「えへへ…」

 

 

 

三年ぶりに彼女と過ごした時間は只々幸せだった

 

 

「大好き…」

 

「俺も大好きだ」

 

ベッドで二人は手を繋ぐ

 

流石に疲れがピークだったのか、二人は寄り添ってそのまま意識を手放した

 

月に照らされたリストバンドは二人を祝福するかのようの青白く、二人を見守るように輝いた

 

 

 

 

 

 

 




更新遅くなりました汗
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。