神と人と愉快な仲間達   作:パルモン

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神機兵

ガシャン

 

タッタッタッ

 

ビビっ

 

「こちらブラッド、フライアへの侵入に成功。今のところ問題はない」

 

『了解です。外は第一部隊に任せて引き続き中の調査をお願いします』

 

フライアの中の調査はブラッドが担当し、極東の防衛は第四部隊を中心とした部隊がついた。第一部隊はフライア周辺のアラガミの掃討。アリサはサテライト拠点に、ソーマは第一部隊と共に行動し、リビィはブラッドと共に行動している

 

「そーまとにんむひさしぶりだなー!」

 

シオはその名の通り、見えない尻尾をフリフリと振っているかのようにソーマにべったりくっついている

 

「おい、こんな時に何やってやがる。離れろ」

 

「むぅぅぅ」

 

ソーマが乱暴にシオの頭を押さえつけて引き離そうとするがまったく離れようとしない

 

「ちっアラガミが来たら戦闘に集中しろよ」

 

「うん!」

 

そう言うソーマはふっと笑みを浮かべる

 

「だいぶソーマも丸くなったよなー」

 

「あ?」

 

「なんでもないです」

 

ソーマはコウタを睨みつけ牽制をする

 

「はぁー世界に関わる重大な事件なのに、私たちは外でアラガミ迎撃なんてしていて大丈夫なんですか?正直ブラッドだけだと…」

 

エリナは不安な表情を浮かべフライアを見上げる

 

「きっと大丈夫ですよ。なんとかなりますよ!」

 

カノンはエリナに微笑む。エリナははぁーと息を吐き気を引き締める

 

「黒蛛病患者を発見次第俺たちもフライアに突入して患者の救出するんだから、いつでも行けるように準備しとけよー」

 

キワムの言葉で各自は気を引き締め直す

 

「邪悪なアラガミめ!このポラーシュターンで成敗してやる!」

 

「お前は相変わらずでなんか安心したよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フライア内

 

カッカッカッ

 

ブラッドはフライアの物資運送用通路を移動していた

 

「やけに静かだな」

 

「皆さん気をつけてください。現状では私の血の力も使えませんので何が来るかわかりません」

 

ブラッドは血の力が使えないため慎重に進んでいた

 

手順としてはまず黒蛛病患者の発見を第一とし、発見次第第一部隊に連絡、ギル、ナナがその場を担当する。そして、フライアの職員の安否を確認しつつ奥に進む

 

 

 

 

 

 

ウィーンガシャン!

 

「っ!これは!」

 

目の前に現れたのは大量のカプセルのような機械に入れられた患者たちだった

 

「すぐに救出するぞ!」

 

「「了解!」」

 

ブラッドがシェルターの解除に取り掛かろうとしたその時

 

ガシャン!

 

「ギギギギギギ!」

 

「神機兵!」

 

「番犬のお出ましか」

 

神機兵はバスターブレードを肩に担いでこちらを睨みつけている

 

「悪いが邪魔するなら容赦はしない」

 

ガチャ!

 

神機兵が銃形態に変えブラッドに狙撃しかけた途端

 

バシィ!

ドカっ!

 

「ふん!」

「はっ!」

 

ジュリウスとヒロの一撃で神機兵を斬りとばす

 

「ギギ…ギギギギ!」

 

切断された腹部からバチバチと故障音を出して倒れる

 

その後ろから今度は二体の神機兵が突撃、天井に向かって銃を乱射した

 

「なっ!?」

 

「散会っ!」

 

ババババババババ!!

 

ドカァァァァン!

 

ドガガガガガガ!

 

天井が崩れ落ちブラッドは分散された

 

「ちっ」

 

「皆無事か!」

 

「こっちは大丈夫だ!こちらで対処する!」

 

神機兵側にヒロ、ジュリウス、ナナ、ロミオ、リビィが取り残された

 

「皆、すぐに片付けるぞ」

 

 

 

 

黒蛛病患者側

 

ドカァン!

バンバン

キン!キン!

 

ガラクタの奥では五人が戦闘をしている。ギルとシエルは第一部隊に連絡、シェルターの解除に取り掛かる

 

「これだけの数の人をどうやって…」.

 

「とにかく今は救出に専念しましょう!」

 

「わかってるさ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フライア外

 

「よし、フライアに突入するぞ」

 

コウタの合図で第一部隊はフライアに突入する

 

「キワム?」

 

カノンはその場を動こうとしないキワムを呼ぶ

 

「ちょいと先に行っててくれ。仕事が一つ増えた」

 

「え?それって…」

 

ビビっ

 

『緊急事態です!感応種がフライアに向かって進行中です!これは…新種と思われます!」

 

「なんだって!?」

 

「くっ感応種…あの時の借りは返させてもらうぞ!」

 

キワムは静かに手を挙げ静止の合図を送る

 

「感応種とやれるのは俺だけだ。皆はフライア内の患者の救出を頼む。大丈夫、最低防衛ラインを超えさせないように誘導しながら戦う。患者の救出が完了したら援護頼む」

 

「キワムも気をつけてくれたまえよ」

 

「了解だー」

 

キワムはエミールと拳を合わせる

 

「しおもすぐたすけにいくからなー!」

 

「キワムさん!気をつけて下さいね」

 

「ああ」

 

そしてキワムはカノンとソーマを見る

 

お互いに頷き、背を向ける

 

 

 

「さあ、作戦開始だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フライア

 

「これで全員ですね」

 

シエルとギルはシェルターの解除を終わらせ、第一部隊と輸送班を待っていた

 

「向こうの方も片付いたみたいだな」

 

戦闘音が聞こえなくなったため既に先に進んでいるのだろう

 

「どちらにしろ、ここをどうにかしないとあいつらも帰れないからな」

 

この瓦礫を吹き飛ばせるのはカノンの高火力が必要であった。そのため二人は今は待機するしかなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神機兵だけだといいんだがな」

 

ジュリウスたちは引き締めた表情で奥へと進んでいた

 

「俺たちが来ることは想定内だろうしね」

 

だが、奥に進んでも何もなかった

 

五人は大きな扉の前に来た

 

「なんだこれ?」

 

ブゥゥゥゥン

 

「っ!?」

 

目の前に突如現れたのは

 

「…ラケル博士」

 

「ようこそ。私の可愛いブラッドたち」

 

紅く光る瞳で彼女は五人を見つめて冷たい笑みを浮かべた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フライア外

 

「これで文句ないよな?管理局長さんよ」

 

『そうだな。支部長への疑いはこれで無くなった』

 

「なら、サカキ博士はもう大丈夫だよな?」

 

『ああ、少し早とちりしたようだな。すまない』

 

「まぁ、これからが大変だけどな」

 

『こちらも協力しよう。既にそちらに輸送班とヘリを向かわせている。ラケル博士の陰謀を止めて全員で生還しろ』

 

「あんた、そんなキャラだったんだな。ま、とにかく俺はこれから戦闘に入る。俺以外の第一部隊はフライア内の患者の救出に向かっているからどれだけの人数がいるか把握したらまた連絡をする」

 

『ああ、健闘を祈る』

 

遠くで何かがこちらに向かって来ているのをキワムは確認しつつ、それに向かって全速力で走る。できるだけ、フライアから離れた場所で戦闘をするために

 

キワムは一度アラガミ化した影響か、感応種の影響を受けない。特異点でもあった彼に抗える者はいないといっても過言ではない。地球(ほし)が最も恐れる異端者だ

 

「少しは楽しませてくれよ…アラガミ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フライア 物資輸送用通路奥地

 

「こんなところがあったなんて知らなかったな」

 

ジュリウスたちはラケルの案内である部屋に入っていた

 

「単刀直入に聞く。何が目的でこんなことを」

 

ラケルは微かに笑みを浮かべる

 

「ふふ、それは愚問ですよ。ジュリウス。私は私の中の荒ぶる神に従ってこの地球(ほし)の再生をするだけです。この繰り返されてきたルール、秩序を邪魔しているのは人類なのですよ」

 

「何を…ラケル博士こそ人間のはずだ」

 

ラケルは紅く光る瞳でジュリウスを見つめる。まるでアラガミに睨まれているかのような錯覚を皆は感じる

 

「…少し、昔話をしましょうか。アラガミを宿すことになった少女のお話を—————」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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