神と人と愉快な仲間達   作:パルモン

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急展開です。はい。


キワムと愉快な仲間達と……

「どこだ?ここ?」

 

 目を覚ますと白い壁の天井があった。自室ではないのは確かだ

 

「げっ!体 包帯でぐるぐる巻きじゃん……」

 

 そこで思い出した

 

「そうだっ!カノン!」

 

 彼女は無事だろうか?あの時電撃を受けたはずだ……

 

「あ、……あれきっと見た……よな」

 

 あんなのアラガミと何も変わらない自分の殺意と喰らう本能が抑えられなかった。あの日以来前兆すらなかったこの衝動はあの日の任務で突如爆発した。

 

「入るぞ」

 

「っ!」

 

 思わず身構えた。しかし相手の顔を見てすぐに警戒を解いた

 

「ソーマ……」

 

「なんだ生きてたか」

 

 言葉とは裏腹にとても喜んでるようだった。彼は病室の壁に寄りかかり、腕を組んできいた

 

「ハガンコンゴウに遭遇したらしいな」

 

「ハガンコンゴウ……」

 

 あの金色のコンゴウの名前か……見た目が少し変わるだけであれだけ強力になるなんて……これから気をつけないといけない

 

「ああ、接触禁忌種と呼ばれるアラガミだ。堕天種とはまた違う進化を遂げたやつらでその個体全てが強力なアラガミだ」

 

「それもそうだか、カノンは!?無事なのか?」

 

「心配するな、無事だお前のおかげでな。だか、まずは自分の心配をしろバカヤロウが……仲間を庇って死にましたとか笑えないからな。もう俺は帰るぜ。こんな無茶二度とするなよ」

 

 少し怒られてしまった……けどそれだけ心配してくれたんだと少し嬉しかった

 

「あ、ソーマ!」

 

「なんだ?何か欲しいもんでもあるのか?」

 

「いや、あの話は聞いてないのか?俺の……」

 

 あの日のことを簡潔に説明した。自分の中のアラガミが暴走し、彼女の前でアラガミを自らの口で食べたということを

 

「本当のことか?」

 

「うん。自分でも覚えている」

 

 彼も少し驚いた表情をしたが俺の顔を見て本当のことだと理解したようだ

 

「いや、今お前の口から初めて聞いたな。おそらく、そのことをそいつは誰にも言ってないだろう。それとそれは他のやつには絶対に言うなよ?」

 

 そう言って彼は病室を出て行った。深く聞かなかったのは気を遣ってくれたんだろう。それにまだ誰にも知られていないことに正直ほっとした

 

 しばらく横になっていると今度はリッカが入って来た

 

「あ!目が覚めたんだ!良かったぁ……ほんとに心配したんだよ?」

 

「ごめん、心配かけて」

 

 そういえばあれからどれくらい時間が経ったのだろうか?

 

「なぁ、リッカ。俺どれくらい寝てたんだ?」

 

「いやーでもカノンちゃんを庇った結果なんだって?本当に君は無茶をするよね。確かにあの場ではそうするしかなかったかもだけどさ」

 

 人の話を聞けこら

 

「あれからどれくらい経った?」

 

「え?えーと3日は経ったね。正直もう駄目かと思ったよ」

 

「勝手に殺すな」

 

「あと、君に連絡。神機についてだけどなんだかすごく調子がいいんだ。むしろ良すぎるってくらいにね。神機の中のオラクル細胞が活性化しているんだよ。それもバースト化と変わらないくらいにね。それにはとても興味があるんだ。まだしばらく任務はできないだろうから勝手に調べさせてもらってるよ」

 

「許可取れよ」

 

「ごめん、ごめん!待ちきれなくて!じゃあまた何かわかったら連絡するね。あ、君が目を覚ましたってカノンちゃんに言っとくね。彼女この3日間ずっと君の看病をしてたんだよ。その体の包帯もそう、会ったらお礼をお互いに言っときなよ。またね!」

 

 彼女は手をぶんぶん振りながら病室を後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おう!キワム!目ぇ覚ましたか!いやぁ良かった良かった」

 

「リンドウさん!それにサクヤさん!」

 

 二人が来てくれたのはとても嬉しかった

 

「ったくお前さんはとんだ破天荒だな。お前と初めて会った日といい、今回のことといいさ」

 

「リンドウに言われたくはないでしょう」

 

 サクヤさんがリンドウさんを呆れた目で見る やっぱこう見るとお似合いだな二人とも

 

「でも、本当に心配したのよ?死んでしまったらもう何も残らないから……」

 

「すみません」

 

「いいのよ、今回は君のおかげで救われた人がいるんだもんね。あ、彼女にはもう連絡したけどもう来たかしら?」

 

 まだ彼女は来ていない。いや、来れないのではないだろうかあんなものを見たのだから

 

「その様子だとまだみたいね。また改めて彼女に伝えておくわ。今日は安静にしておくのよ?」

「またな、キワム。あいつが見舞いに来たら頑張れよ?カノンのやつお前のこと……んぐっ!」

「またね!」

 

 サクヤさんから口を押さえつけられそのまま部屋を出て行ってしまった

 

「なんだ今の……」

 

 いや、やっぱそうだよな嫌われるよな……はは

 俺が普通の人間じゃないことばれたしな

 

 

 

 

 

 その後もエリックやツバキ上官、サカキ博士は部屋に入れなかったが多くの人が見舞いに来てくれた。でもそれは俺がアラガミとなんら変わらないということを知らないからだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして夜になった

 

 コンコンっ

 

「あの、キワムさん?起きてますか?」

 

「あ、カノン……起きてるよ」

 

 ガチャ

 

「遅くなってすみません……お菓子を持って行こうと思っていたら作るのに失敗しちゃって……」

 

「そんな、大丈夫だよ……その、ありがとう」

 

「いえっこちらこそ助けていただいてありがとうございます」

 

「…………」

「…………」

 

「あの……キワ……」

 

「カノンはあれを見ちゃったよな?」

 

「あ……その……」

 

「いや、いいんだ気を遣わなくて。そう、俺、普通の人間じゃないんだ。アラガミとなんら変わらないんだ」

 

 彼女は視線を逸らした。そして膝に置いた手をぎゅっと強く握りしめている

 

「俺は自分の生きる理由を求めていた。恩返ししたい人がいて、何かできることはないかいつも探していた。そしてゴッドイーターになることを決めた。自分の大切な人を自分で守れるようにって」

 

 少し間を置いて言った

 

「俺、本当はここにいたらまずい存在なんだ。いつアラガミ化するかわからないようなやつだし、今回みたいに暴走することだってあるかもしれない。みんながよくしてくれるのは俺の正体を知らないからだと思う。もし、俺のことがバレたらここに自分の居場所は無くなるんじゃないかって不安になるんだ」

 

 彼女を見ると何か意を決したような表情をしていた。そして

 

「私はっ!私はそんなこと思いません!あなたが何者であってもキワムはキワムです!こんなヘッポコな私でも優しく接してくれた!心配してくれた!迷惑じゃないって!私に居場所をくれた!私にとってあなたはもう大切な人なんです!だからっ!自分を否定しないで下さい!」

 

 普段の彼女には想像つかないような口調で大きな声だった。目には今にも溢れんとばかりの涙で潤っていた

 

「この3日間ずっと考えていたんです。あなたのことを」

 

 彼女は一旦視線を落とし、もう一度強く俺を見つめた。その顔は一目でわかるほど赤くなり、口が少し震えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は、貴方の……キワムのことが好きなんです……もし、キワムの居場所がここからなくなっても、私がキワムの居場所になります。お互いに支えられるように私ももっと強くなります。一緒に大切なものを守っていきたいんです……」

 

 あぁ、これが言いたかったんだ……この気持ちを伝えたかったんだ。彼にどんな反応をされても、嫌われても後悔しない。私は……

 

 ガバッ

 

「っ……!」

 

 直後体を包み込んでくれる感覚がした。暖かく、それが彼なんだって気付くと自然と涙が止まらなくなった

 

「カノン……ありがとう……俺もカノンが好きだ……いつからか、カノンは俺にとって大切な、守るべき人になっていた。でも、守られていたのは俺の方だったんだな……これからは一緒に大切なものを守っていきたい……こんな俺でいいか……?」

 

 彼女の頭を優しく撫でながら俺は問う

 

「うんっ……!」

 

 彼の声も少し震えていた……必死に堪えているのがわかった。私を抱きしめてくれる力が少し強くなった。私も彼の背に手を回し強く抱きしめた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………カノン少しいいか?」

 

 彼はそっと離れた。もう少しこのままでいたかったな

 

「そこのドアでコソコソしてるやつ!!今すぐここに来い!!!さもないとアラガミの群れに放り投げるぞ……今の俺にはそれが十分に……」

 

「「「すみませんでしたぁぁ!!」」」

 

 と、続々と病室に入ってくる人たち

 

「え、えぇぇぇえ!!?」

 

 カノンは今にも爆発しそうなくらい顔を真っ赤にし、口に手をあて、あわわっと驚いていた。

 

「いつからですか?みなさん……」

 

 俺が冷たい殺気を込めた声で睨むとリンドウさんが

 

「…………最初から」

 

 ボソッと呟いた

 

 え?最初から?

 

「まさか!?俺の正体も……!?」

 

「悪りぃ、聞いちまった。けどな、それがなんだって言うんだ?こんな世の中だ人には言えないことの1つや2つはあるってもんさ」

 

「いや、完全に盗み聞きだよね?盗聴だよね?よし、リンドウさん任務に行こう。人狩いこうぜ」

 

「いや、めっちゃ恐ろしいこと言ってるぜ?キワム?人を狩るのはダメだぜ?それは本当にダメだぜ?」

 

「てか、ソーマ!なんでさりげなくあんたも入ってんだぁぁぁ!」

 

「ふん……こういうのもたまには悪くないな」

 

「oh!ファッ○○ゥゥゥウ!!」

 

「まぁでも良かったよ。お前の強さの秘訣がわかってさ。納得したぜ。道理で新人とは思えない身のこなしのはずだ」

 

「リンドウさん……」

 

「なんか上手くまとめられた気がするけどこれ以上はいいや。もうカノンが羞恥心の最高潮に到達してるから、みなさんもう寝ましょう」

 

 カノンは手で顔を覆っているが耳まで真っ赤なのがわかる。これはもう明日女性陣に捕まるな……

 

 でも、こんな愉快な仲間達と出会えてほんと……良かった……今は心の底からそう思える

 

 

 

 

 

 

 

 

 




後日談
カノンは女性陣に捕まり、キワムはリンドウとソーマにローキックをかまし、その後ソーマにボコボコにされ、引きずられながらに部屋に連れて行かれる様子が目撃された
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