もし守護輝士の片割れがレギアスの弟子だったら 作:草賀魔裟斗
したくてしたくてたまらなかったのでしてみました
作者は実際にPSO2をプレイしていますが
※キャラ名もプレイヤー名も草賀魔裟斗でも無ければロンドでもありません、同姓同名の人がいても僕ではありません(僕を探す人なんていないだろうけど…)
最も昔の記憶…鮮血の記憶
私の顔を被う火傷の痛みが鮮明に奏でる痛みの記憶…
私が右目を死神に渡した日…
私はとあるアークスシップの市街区で産まれた…父は強化人間<デューマン>赤と輝く銀色の特異虹彩異色<オッドアイ>、母は新人類<ニューマン>青い瞳で赤く長い髪…私は、特異虹彩異色は父ほどではなく、デューマン特有の輝く紋章膜網膜もなかった…私は母から日常的な暴力を受けていた
母…というのも間違いかもしれない…義理の母だ…記憶が正しければ父親の四番目の妻…
その女は父親を殺し私を暴力を加えた上で殺して自分だけ色々持ち逃げしようとしたらしい…だけどその計画は未遂に終わった
父親はアークスだった…バウンサーという職業で二刀流<デュアルブレード>のニレンアギトを良く使っていた
私はその父の形見のニレンアギトで母を…
殺した
それとほぼ同時に私の住んでいたアークスシップはダーガーの襲撃を受けた
市街区は火の海になって私が母を殺したという事実もいや、そんな家族がいた、という事実も火に消えた
その火の中に私は死神をみた
燃えた瓦礫の下敷きになりあと、僅かな命の灯しも消えようとしていた時に死神はいた
姿は覚えてはいないがそれは…死神だ、と直感で分かった
「生きたいか?…これからの道は茨の道…地獄だぞ」
死神は淡々と問た
私は頷いた…生きたい…そう心から思った
恐らく今、逝ってしまうとまた、母に殴られると思ったのだろう…
死神は続けて言った
「お前はここで死ぬ…生きたいのなら通行料を貰う」
彼は私の右目に触れた
それは激痛だった…まるで刃物を右目に突き刺しているかのような痛み
あまりの現象に呻いたのを覚えている
そして、すぐに気を失ったから鮮明には覚えていない
次に目を開くとそこは白い天井でいずれ師匠になるレギアスの顔が見えた
右目には瓦礫がのし掛かっていたらしく火傷跡が右目から顔の右半分を口を避けるように逸れながら広がっている、右目は色も白く瞳も左より小さい…そして使い物にならない…”見えてはいけないもの”と”沈黙の白い霧”を写し続ける…私はその瞳の事をこう表現はする…冥界の物になってしまった、とね
「ねぇさん…ねぇさん!」
ふと重い瞼をあける、機械人間<キャスト>独特のノイズ混じりの声が耳に届く
右目は白い霧に包まれているが左目は鮮明に白い天井を写し出した
「ロンドねぇさん!起きて!」
やめてー大声を出さないでーねぇさん二日酔いだからー頭ガンガンするからー
と声にだしたつもりがでなかった
「むにゃ…ねぇさん二日酔いなの…そっとしてて…」
「水でも飲みなよ!てか、昨日も飲み過ぎだよ!」
このキャストは師匠が私と同じく拾ってきた人…私の弟弟子ってやつ
名前はレスターン…職業はハンターとファイター
わかる人に分かりやすく説明すると体型と顔は私の師匠、レギアスで色合いはジグさんくらいかな…
あ、でも美脚だよ、ガン○ムダブ○オーのユニオンフ○ッグくらい
「仕方ないでしょーあいつが振るのがいけないのよーなぁにがー愛が重いよー重くていいじゃんー愛されてんだよー察しろよー」
「ねぇさんに愛された男の人大概、重いって逃げてくじゃん、それくらい重いんでしょ」
「うっさーい!重い重い言うなー!ねぇさん意外と打たれ弱いから!気にしてるからー!」
私はのそのそと立ち上がった
白い髪がのし掛かるように垂れ下がる
「もう、せっかく綺麗な白髪してんだから手入れくらいしなよーねぇさん」
「白髪<しろかみ>って言わないで、これ小説だよ?それ文字面だけみると白髪<しらが>だよ」
私はてきとーに長い髪を整えてポニテにする
「よし…じゃ今日も今日とてうろうろしようかなー」
「仕事をしてくれ、ねぇさん…」
一張羅のフロートエミッション影のシワを伸ばし
マイルームのドアを開けると見覚えのある白いボディーが…あ、
「し、師匠…」
キャストは表情が分かりにくいと聞く…が
師匠…六芒均衡の1にして三英雄の一人、レギアスは分かりやすいと思う
たとえば今は…怒りだね
「ご、ご機嫌麗しゅう」
適当に誤魔化して見せる…これは長くなりそうだ…
「誰かさんのせいでご機嫌麗しくないのだが…コフィーから苦情だ、男に振られてはカジノエリアのバーの酒を全部あけ代金をつけにするのは止めてだそうだ、つけが一周回って家賃みたくなってきているそうだが?払う宛はあるのか?…仕事もしてないみたいだ…あフィリアからも苦情だ、健康診断を三年間滞納しているそうだな」
「だって採血怖いし…」
「それはアークスの義務だぞ…ダーガーに侵食されたらどうする」
「最近、戦ってないから大丈夫ですよ!」
師匠は流れるように自分の創生器世果を構えた
「それがアークスの恥と知れ!」
レスターンが師匠を羽交い締めの形で制止する
「師匠!落ち着いてください!世果は!アークスシップが壊れる!」
「船 こ わ れ る」
「ねぇさんも挑発するような事言わないで!」
私は逃げるようにマイルームを後にした
師匠の叫び声が聞こえた暫くは帰れそうにもない
「はぁ…弱ったなぁ…」
マイルームには戻れない、つけは払えないとなるととうとう愛想尽かされそうだ
なんか…仕事をするか?
コフィーちゃんにでも聞いてみるか
「…どういう風の吹き回しですか?、あなたが自分から進んで仕事をくれ、だなんて」
管理人コフィーちゃん…彼女には新米アークスは必ずお世話になる
自由探索権利とかレベルアップの権利とか
権利取得のための試験を管理してる
新米でなくても様々な理由でコフィーちゃんに仕事のあっせんにくるアークスは多い
なんせ、美人だし
男どもは鼻の下を伸ばしてコフィーちゃんに会いに来る
「いやぁね、流石にコフィーちゃんに愛想尽かされそうだなぁーってね、あんま、人には嫌われたくないんでねー…人間、一人は寂しいからさ♪」
「…は、はぁ…しかしですね…今は急を要する任務は…」
「頼むよーこのままじゃ師匠に殺されそうだ、もう皿洗いでも護衛でもナヴラッピー捕獲でもなんでもするからさー」
「あー!なら一つ、頼みたい事が」
「なになに!?」
惑星ナベリウス
で…なんで終業試験の護衛なんか…
「最近、最終終業試験の行われるナベリウスで不穏な動きが活発です、もともと、ダーガーのいない惑星ですから警戒するほどでもありませんが万が一が起きた場合、現場の人間だけでは対処できない恐れがあります…その万が一に備えて護衛をしていただきたいんです」
て…あ、てか最近の終業試験ってナベリウスなんだー
私はハルコタン探索(SH)にカタナNT一本でクリアだった記憶があるなぁー
あんときは死ぬかと思った
(通常プレイではそのようなプレイは不可能です)
「来たかな…」
奥から二人が歩いてくるのが見えたってあの赤髪どっかで…?
「よーこそお二人さ…ん!?」
「あ、お姉ちゃん」
「あ、あああああああ…アリーシュ!?」
「え?相棒のお姉ちゃんか?」
「そーだよー、どうしてここに?」
「それはこっちの台詞だよ!アリーシュ!え?もしかして…アークス目指してる…?」
彼女はアリーシュ
師匠の最後の弟子…母の隠し子…
この子は昔から私に気を使いがちだった
いいのに…この子はなにも悪くないのに…
でもアークスだなんて…また…なんで
「お姉ちゃんみたいになりたいから!」
「お姉ちゃんでいいの!?レスターンが聞いたら失神するよ…で、君は?」
「俺はアフィン、えーと終業試験を受けに来たんだ」
「そっかーアフィンくんか…おけ、なら異変があれば私に言うんだよ、がんばれーあと、」
私はアフィンの頬を摘まんだ
「アリーシュになんかあったら…○す、いいね?」
「わ、わかりました」
「よろしい…アークスになれること、祈ってるよ」
最終試験もぬるくなったものだねー
ナベリウスにいって原生生物を倒す
頑張れば素人だってできる
これで何を図っているのか
アークスの御偉方の考えは分からない
アフィンはレンジャーかガンナーかな…
アリーシュはバウンサーだね…流石にブレイバーではないか…
…アフィンもアリーシュもフォトンの使い方上手いな…今年は期待してもいいかも…
去年のは腑抜けばっかだったし
「…けて」
「!?」
今…なにか…
刹那、私の重心が後ろになった
もたれ掛かっていた岩が跡形もなくなっている
「しまっ…」
原生生物か!?いや…これは…
岩の破片の向こうに黒い仮面をつけた人物を見つけた
「お前は…」
倒れた私に近づいてくる仮面
ーペルソナー ー時間遡行ー
ー救えないー ー深遠なる闇ー
ー犠牲ー ーダークファルスー
マトイ
一気にわけの分からない単語が頭に流れてくる
頭が痛い…割れそうだ…なんだ?これはお前が…
「っ!」
仮面も苦しみだした
「お前を殺す…」
赤いフォトンを纏った武器を振りかざす
形はレスターンの「ねぇさんもアークスらしい武器を使うべき」と買ったコートエッジ似だ
私は転がるように回避する
「殺す、だなんてね、いい女がいう台詞じゃないわよ」
私もニレンアギトを抜刀する
それと同時にデカイ壁が立ちはだかった
「なっ」
巨漢は力任せに仮面を殴る
しかし仮面はというと剣を巧みに使い衝撃を受け流した
二撃目は身軽に飛んでかわした
まるでサーカスだ
そのうち仮面は多勢に無勢と判断したか消えた
「…」
「はっ…楽しませてくれる…おい、お前」
巨漢は私の方をむいた
イケメンなのは認めるがレディに対してお前はなってない…論外だ
さてと
「何かしら」
「あれはなんだ、お前なら知ってるだろ」
「決めつないでほしいわね、私だって今、襲われたばかりだわ」
血はついてはいないが剣についたものを振り払うモーションをする…この癖はぬけそうにもない
「あぁん?じゃなんで女だと分かった」
は?…あれ?なんで私、いい女だ、って…
パッと返事のできない私を不振そうに巨漢が見つめる
ここは簡単に誤魔化さないとめんどくさいな…
「女はね、秘密があったほうが魅力的になるのよ」
「…ふん、行くぞシーナ、この女に聞いてもらちがあかん」
巨漢は細い女をつれて去っていった
こんな女いたかな…
女は目を隠すように前髪が伸びていた
顔がよく見えない…不気味な女ね
この二人とはあんまり関わりたくないなぁ…
そう思いながらふと目を明後日の方向へ向ける
「…ん?」
人が倒れてるように見えた
…見間違いか?
目を凝らせば凝らす程、この人のような物は人に近づいて…
ってあれ…人じゃん!
完っ全に人じゃん!!
「え…大丈夫!?」
駆け寄って声をかけてみる
どうやら意識はないらしい
背負って運ぶしかない…か
「よいしょっと…軽…」
驚く程軽い…まるで人形だ
しかし体温が伝わってくる完全に人間だろう…
顔も人形みたいだ、目を閉じているから詳しくは解んないがきっとくりくりとした大きな目なのだろう
髪も手入れこそ行き届いてないが美しい銀髪…いや白いな…これは手入れしたら光るタイプだ
総合すると美人ってこと、こんな美人そうそうにはいないよ…
「さてと…どうすっかな…イレギュラーが多過ぎてそろそろパンク気味だぞ…」
「いやぁぁぁ!!」
今度は何!?
この声は…アリーシュ!
いくらこの子が人形みたいに軽いとは言え
私はか弱い乙女だ…人一人を背負ってそう簡単に走れる訳がない
結構かかったなここまでくるのに…
そっと少女を寝かせアリーシュの方を見る
「アリーシュ!何が…」
私は目を疑った
そういう表現は知ってたが体感するとは思わなかった…
ナベリウスにはダーカーは居ないと聞いたのに…そこにはダーカーがいた
宇宙の絶対悪…ダーカー
万物に寄生し侵し殺し食らう
それを繰り返す無考生物…
虚構とそれに属する闇の専属…
少なくともアークスでダーカーをよく思う者は居ない…皆無だ
当たり前のように殺す…それが正義だ
私もダーカーは躊躇い無く殺す
私が私たらしめる理由を壊したこいつらは…私の仇だ
「こいつらが…ダーカー…アークスの敵で…宇宙の敵で…すべてをくらい尽くす者…なんでだよ…どうしてだよ!?ここには…ナベリウスには!ダーカーはいないはずだろ!?」
アフィンの少し焦った声が響く
「ナベリウスに…ダーカー…」
アリーシュが私に視線を向けてきた
私は頷いて見せる
-行ける…ここには私がいる
届くかは分からないが視線で伝える
「アフィン…突破するよ」
「突破!?突破するって…正気か!?相棒!!」
「正気も正気…マジだよ…だってここにはいくつもの死線を潜り抜けた…ボクの姉がいるんだよ?それに…」
「…わかってるさ!それしか道が無いのも!相棒のねぇさんが強いのも…でも…」
アフィンの言うことを聞かずにフォトンソードを展開する
飛翔剣にのみ搭載された特集武装
思った所に飛んでいく私の可愛い相棒たち
青い無数の刃が私の回りを展開する
「行け」
軽く手を上げて優しく告げる…この行為に意味はない
がフォトンソード達は私の指示した方向へミサイルのごとく飛んでいく
そしてダーカーを殲滅していく
「…すげぇ…」
アフィンは驚嘆の声をあげた
「行きましょ、アフィン、アリーシュ…暫く歩けば多分、他のグループに会う筈よ…情報共有をしたのち、帰投するわ」
そういいながら私は少女を担いで走った
アフィンとアリーシュはそのうち着いてくるだろう…
ナベリウスには多くのダーカーがいた
これは異様な光景だ
ナベリウスは元来ダーカーの影もない静かな森林と花の惑星だ…
なぜ今さらここになんか…
考えてても仕方がない…か
「見ろ!相棒!あそこ!」
アフィンの声に視線をずらす
そこには試験生がいた、ダーカーとの戦闘中のようだ
「俺達と同じ試験生みたいだ…おーい!大丈夫かー!?」
だけど…駄目だ、右目に写った
刹那、巨大なタイプのダーカーに襲われ決められたかのように試験生は命を落とした
「なっ…あんなあっけなく人が…はぁ…はっ…なんなんだよ…何が目的なんだよ!お前ら!!」
アフィンの精神がすり減る音が聞こえる
そんなアフィンをよそにアリーシュが近づいてきた
「お姉ちゃん…どうしてフォトンソードを展開しなかったの?あの距離なら届いたいんじゃない?」
「あのタイプのダーカーは固いの…あとあの人…右目に写ったのよ」
「…そっか…」
逆に今度は私が聞いた
「貴方の相棒は大丈夫?…精神がすり減ってるみたいよ?」
「お姉ちゃんが考えてるよりアフィンは強いよ、ボクが保証する」
斬撃音が鳴り響く
大剣のものだ、重い音…
「おー恐ろしくドンピシャ…悠長なエコー置いてきて良かったぜ…おーいお三方ー大丈夫かー」
聞き覚えのある声が響く
「ゼノ先輩…」
「ロンド?久しぶりだな、ナベリウスで会うなんて…」
赤髪の男が緩い目で私を見つめた
私の兄弟子…ゼノ…
ここから暫く平穏が続いていた私の人生の歯車は狂い始めた…
気付いたら大きく自分一人では抱えきれなくなっていく…
辛く厳しい…茨の道
それを私は裸足で歩まねばいけない…
そうじゃないと…きっと誰も守れなくなる
…そうだ…誰も…
書いてて、また設定考えててこんなに楽しい小説は久々でした…
そして暫く音沙汰なくて申し訳ありません…
PSO2楽しいです←こいつ