もし守護輝士の片割れがレギアスの弟子だったら   作:草賀魔裟斗

4 / 9
リリーパの話はかなりオリジナル色強めです
そのためかなりはしょった部分部分も多いです(´・ω・`)
なんて主人公が三人も居ますから
お察しください


二話 砂塵の奥

アリーシュ目線

惑星リリーパ

 

生物には生きる意味がある…どんな理由があれ、その理由を奪ってはいけない…

ねぇさんの口癖だった…ねぇさんはいつも優しくてボクの目標だ…

 

ボクはねぇさん以外の家族をダーカーに奪われた

ねぇさんは血の繋がりはなかったけど…仲はよかった方だった…だから生きててくれてよかった…

暴力の件はねぇさんから聞いてた…ねぇさんがかぁさんを殺した事も知ってる

どれも聞いたのはかぁさんを失った後だ…

ねぇさんが肩にタトゥーを入れているのも傷跡を消すためだった

…それを聞いて以来…ボクはねぇさんとどう接しればいいか解らなくなった…

ねぇさんはボクの血…レットフィードの血を憎んでる…だから、けして名字は名乗ろうとしない…もしかしたらボクのことも…

そう思うと不安で眠れなくなる

ねぇさんに八つ当たりと称してなぶり殺されるならまだいい…嫌われるのが死ぬほど嫌だ…

だってボクはねぇさんが…好きだから

 

リリーパはやっぱりいいや静かだし…アークスになる前も兄さんに頼み込んでこっそり来ては機甲種の居ないところでたそがれてたっけ…

暑くて乾いてるから人気もない

自分の事を考えたいときは何故か足が延びちゃうな~

でここに来ると…心が洗われる…乾いたサラサラの砂で邪念が流されていく

気にしたってしょうがないさ…嫌われないように努力しないとね

…ん?誰だ?あれ…倒れてる…?

倒れてるね…ねぇさんも最近あったらしいねそういえば…割りと冷静にボクはその人を起こす

「大丈夫?たてる?」

「…うっ…」

生きてるみたいだ…良かった…

意識もある…わずかだけど…

「とりあえず、キャンプシップに乗せよう…必要ならフィリアさんに連絡を…」

背負う…うん、キャストだね、虚無の体温が背中に伝わってくる…皮膚にも柔らかみはない…

…とキャンプシップを呼ばないと…幸いにもパッと見怪我は無さそうに見える

髪が大きく揺れる

キャンプシップか…?なんで…?

「アリーシュ!!」

ねぇさんの声…どうして…

「ねぇさん!?なんで!」

「リリーパに用事があってね、詳しくは後で話す!乗って!」

 

キャンプシップ内でキャストの少女を寝かしてねぇさんの話を聞いた

「マトイの事は聞いてるよね?…マトイから様々な惑星の因子が見つかってね…出てきた因子をもつ惑星を回ってるってわけ」

「それってどんくらいある?」

「ナベリウス、リリーパ、ハルコタン、アムドゥスキア、ウォパル…数えだしたらきりがないね…まぁしらみ潰しってやつよ…」

「大変だね…マトイって人はねぇさんがそんだけ捧げるに値する人なの?」

ねぇさんは少しだけ黙った

困った様子だけど…それはボクにたいしてはではない…多分、ねぇさんも解ってないんだ…暫くすると口を開く

「…解らない…だからこそ、知りたい…全部…マトイの事も仮面の事も…どんなに残酷でも…知りたい…ううん知らなきゃ、大切に思う権利さえもない…と思う…」

「…そっか…」

…嫉妬が無かったわけではなかった…

大切なねぇさんだ…ボクだってねぇさんが好きだ…なのに急に現れた女に取られるのは…複雑といったら複雑だった

ただこんなに大切に思ってるなら…もう嫉妬とか馬鹿馬鹿しくなった…もう幸せになってくれ

…でもこんなに大切に思ってて会えないのは戴けない…うむ、仕方ないなぁ

愛が重くて男に逃げまくられるねぇさんの為に可愛い妹が一肌脱ごう!

「ねぇ、ねぇさん、リリーパの調査なんだけどさ、ボクに任せてよ」

「え?」

「ボクだってアークスだよ?大丈夫!それにリリーパなら誰よりも詳しいんだ!」

「ダメだよ、マトイは上がひた隠しにしてきた事なんだ…何が隠されてるか解らない…それに近づいてもしもの事があったら…私は…」

「ねぇさんは過保護だなぁ…大丈夫だよ!これでもゼノさんに筋がいいって誉められたんだよ?」

「…」

ねぇさんは困った顔をした

これはボクに向けられた物だ

「…どうしても?」

「ど・う・し・て・も!」

「…どうしようもない子…アーシュは駄々捏ねると絶対に聞かないんだから…もう…わかった、リリーパはお願いね…危ないことはしないでね」

あれ…いまアーシュって…ボクの愛称…

「アーシュ…」

「うん?妹を愛称で呼んで悪いかしら?しっかりした大人としてみようと二人の事、愛称では呼ぶまいと心がけてたけど…無駄みたいだし…やっぱり二人とも大切な兄弟だもんね…元々、変な話だったのよ、まーた陰険眼鏡にデマながされちゃった、あいつはダメね、今度から師匠に聞こ」

「ねぇさんは!ボクの…ボクの血が嫌い…?」

不意に出た質問だった…ねぇさんは少し驚いた様子だったけどすぐに聞き返す

「どうして…?」

「どうしてって…ボクのかぁさんは…ねぇさんに暴力をふるって…とぉさんを殺して…ねぇさんまで殺そうとした!…ねぇさんって絶対に名字は名乗らないし…」

髪に圧を感じた嫌な感じの圧じゃなくて優しくて暖かい、ねぇさんの手のひらの圧だ

「本当…アーシュは分かんない子だね…そんな事気にしてたんだ」

「そんな事って…ボクにとっては…ねぇさんに嫌われるのは…すごく…怖い」

「…確かに憎いのかもね…タトゥーまで彫っちゃってさ…目の事だって…でもさ、血が人間を決める決定的な存在なわけないじゃん?母さんは母さんでアーシュはアーシュだよ?…私の大好きなアーシュさ」

ねぇさんはボクの少し髪をかきあげ額にキスをした

「アーシュが望むなら私はいつでも名字を名乗るよ」

はじめは理解できていなかったけど段々、恥ずかしくなってくる

「…止めてよぉ…」

「あれ?昔はよくしてたじゃない」

「歳とか…さぁ…もう子供じゃないんだしさ…」

「…それもそっか…ごめんね、配慮が足りなかったわ…まぁそう言うことよ、私は今も昔もレスもアーシュも大好きだし憎んだことなんてないよ…じゃアークスシップに戻ろうか、そのこの事も気になるし」

あ、そうだ、すっかり忘れてた

ねぇさんの言うとおりだ、とりあえずアークスシップに戻ろう

 

アリーシュ→ロンド

ったく…陰険眼鏡はいずれ殺すとして…

…会いにくいなぁ…この数日…会えてなかったから…怒ってなきゃいいけど…

「ロンド!」

マトイは飛び出るように抱きついてきた

怒ってはいないらしい…

「…どうしたの?フィリアさんに嫌なことでもされた?」

腹部辺りでなにかが動いた

首を振ったんだ

「…心配だった…それに言えなかった…お礼…」

「…いいよ、お礼なんて…ごめんね。すこし忙しかったんだ…お詫びと言ったらなんだけど、何でも欲しいもの一個あげるよ」

やっぱ女の子は服かな?今の巫女みたいな服も素敵だけど、マトイならなんでも似合いそうだ…

アクセサリーもありだな…まぁ私がどう言ったって仕方ない…マトイの欲しいものなんだから

「…お花」

「え?」

「ロンドが持ってきてくれた…ナベリウスのお花…が欲しいの…」

花…あ、仮面がくれた…やっぱあいつの言ってた彼女って…マトイの事か…

「うん…わかった、じゃ採ってくるよ」

私が行こうとすると手袋を引っ張られた感覚を感じた

マトイだな

「どうしたの?」

「…また…行くの?」

「……」

こりゃ…開けすぎたよなぁ

アーシュに聞かれたら怒るなぁ…

「じゃね、五分、五分で帰ってくる」

うーむ…何か無いかなぁ…そうだ

ニレンアギトがある

「それまでこれをもってて」

ニレンアギトに手際よく包帯をまく

ニレンアギトには鞘がないからそのままは危ない

「…これってロンドの…大切な…」

「うん。とても大切な物だよ…私の宝物だ

…でもだからこそ、私だと思えるでしょ?」

「…でも…ナベリウスには…」

「ナベリウスの原生生物やダーカーくらいアギト一本あれば十分よ♪」

「…うん」

マトイを説得できたみたいだね…さてと

 

ナベリウス 森林エリア

久しぶりに抜剣つかうなぁ…名刀アギト

錆で覆われているけどね、アギトの型は軽くて扱いやすい…多分朽ちて中身がすっからかんだからだろうけどね…そんな失われてた刀にも命を吹き込む…フォトンって凄いって思うなぁ…

…ん?あんなところに人影が…

突っ立ってるだけ?なんか探してる?

変な剣持ってるなぁ…あれなんだ?ツインダガー?

「ハドレット…どこに…」

ハドレット…?聞きなれない名前だなぁ

少女はふわりと消えていった…むぅ…気になる…

これはあとをつけてみようかな…でもマトイとの約束が…!?殺意!

一瞬でアギトを抜いた殺意に気づけたことはラッキーだったらしい

さっきのハドレットとやらを探していた少女の剣だ…

「…質問があります、答えてくれますよね?」

「…こんな状態でどんな質問かしら?スリーサイズ以外なら答えるけど?」

アギトと少女の剣の間に火花が散る

フォトンのコーティングが見える…アークスか…

「頻発している暴走竜の乱入…ご存知ですよね」

「暴走竜…?あぁニュースになってたやつね…なんでもダーカーを食らうとかなんとか…物騒な世の中ね」

「そうです…その居場所について…特に強い個体について…何か知りませんか?」

「残念ながら知らないわね…私はニュースでしかその暴走竜とやらは見たことないし…君の探すハドレットの居場所も私には解らない」

少女はキッと目を細める

「独り言は友達減るから場所には気を付けたほうがいいよ?、特に人気の多い所では痛い子になっちゃうからね、少女」

ハァとため息の声が聞こえた

そしてアギトを取り押さえていた圧がとれた

「…そうですか…無礼を詫びます」

「いいよ、久しぶりだったからね、私に面と向かって斬りかかってきたのは…アーシュ以来かな…久々に高揚できたし礼を言いたいくら…あら?」

少女は既にどこにもいなかった

アークスというよりアサシンのほうが向いてそうだ…それにあの少女…

うっすらだけど右目に写った…こんな見え方初めてでよく解らないけど…あの少女にはいずれ、良からぬ事が起こる…それだけは解った…そういえば今、何分?…あ…

 

ロンド→アリーシュ

帰ってからフィリアさんにキャストの女の子を預けた

あそこで情報と照合した結果、彼女の名前が判明した

名前はフーリエ…一昨日、任務にでて行方不明…リリーパで遭難してたってわけだ

奇妙なのは彼女の状態だ

リリーパという惑星は不毛の惑星…惑星の殆どを砂漠が包んでいる…そんな過酷な惑星に二日間倒れていたのに軽い脱水位しか傷害がなかった…それどころか応急措置の痕跡まであった…とはいえフーリエがしたとは思えない…幼稚で不完全なものだったらしい…

「アリーシュさん!!」

え?…あるぇ…確かに傷は大したことないってきいたけど…?

「フーリエさん…もういいの?」

「はい、もう完治です!、といっても軽い脱水だけだったんでそれはそうなんですけど…その…折り入ってアリーシュさんにお願いが…あの…一緒に砂漠に行って欲しいんです!」

「砂漠?リリーパの?」

「ええ…私…自分で見た物に自信がなくて…誰かと一緒に行きたいんです!…アリーシュさんのお暇な時で構いませんので」

「フーリエさんは…リリーパで何を見たの?」

「なんだか…こう説明しにくいんですが…ちっちゃい…」

「ちっちゃい…?」

「もふもふな…影でした」

「もふもふ…ぷっ…」

思わず笑いがでた…面白いな…フーリエさんは

「解りました…手伝いますよ…ただ今日は休んでくださいね?フィリアさんに怒れるのボクなんですから」

ねぇさんの真似をしてフーリエさんの頭を撫でる

どんな気持ちなんだろうか…解らないけどボクなら俳熱して死ぬ

燃え尽きる…こんな至近距離でねぇさんに撫でられるなんて…考えるだけで…

「どうしました?顔が真っ赤です」

「ん…いや、なんでもない!なんでもない!ともかく、今日はゆっくり休んで、また明日、詳しく話を聞かせてください」

「はい、わかりました」

 

暫くしてからアリーシュ目線

マイルームに戻ると兄さんが外に出てた

「ん、兄さん?どしたの?」

「あぁ…ねぇさんが仮眠取ってる…また魘されてるかもだから入ってやってくれ」

「あのね、前から言ってるけど、それ兄さんのほうが適任じゃん」

兄さんは目を反らす

で、暫くしてからボクと目を合わせる

「俺は…強いロンドしか知らない…だから、ねぇさんは俺の前では本音は言わない…だからこういう場合、弱いロンドを知ってるアリーシュが適任なんだよ」

「…なにそれ…まぁ兄さんがそう言うなら」

 

マイルームは真っ暗だった

ねぇさんの心の中を表してるみたいで物悲しい

ねぇさんのうめき声が響いてる

割りと広い部屋だから寂しいを纏ってる

「ねぇさん」

「…だ…れ…」

どっかの星に寝言に答えると人の残留因子に取りつかれるとかそういう迷信があるって聞いたな…

でもこれは寝言なんかじゃない

ねぇさんは起き上がる

暗闇に虚ろに揺れる瞳が浮かんだ

「アリーシュだよ…魘されてたけど大丈夫?」

「アリー…シュ…また…寝てた…んだ」

「どうしたの?今日は」

「暗闇…ずっと歩いてて…誰も居なくて…」

そっとボクはねぇさんを抱き寄せる

ついでに手を握る、いつもすることだ

…今日は酷いな…手首が冷たい

…泣いてたんだ

「もう大丈夫だよ…目は覚めてるし、ボクがここにいるからね」

「…うん」

いくらマトイにねぇさんはあげるとはいえ

この弱ったねぇさんはボクの物だ

このねぇさんを慰めるのも抱き寄せるのも

誰にも代役は務めさせる気はない

小悪魔のように笑ってみせる

誰にというわけではないが勝った気がした

「大丈夫?」

「ありがと…もう平気…ごめん情けない所見せちゃったね」

「大丈夫、強いねぇさんはマトイさんや兄さんが支えてくれるもん、だからボクは弱いねぇさんを支える…だからさせめてボクの前では弱いねぇさんでも良いんだ」

「アーシュは強いね」

「もちろん、ボクはねぇさんの妹だもん」

強く言い張る勿論、本心だ

ボクはねぇさんの…ロンドの本当の強さを知ってる

物理的にも精神的にも…

 

後日 惑星リリーパ

「っていったってなぁ…」

リリーパには大昔、高度な文明があったというが

今はご覧の通り一面の砂漠だ

昔、ボクが来たときは原生生物は機甲種しか居なかったはず…

それを表すように今も物音がする方へ行くと機甲種しかでてないし…やっぱ見間違いなんじゃ…

幼稚な応急措置も機甲種の行動パターンに応急措置が含まれていたとしたら…

他の機甲種とは違う行動パターン…

これはむしろそっちのほうが貴重なのでは…機甲種の奇行種か…w

「あ!、アリーシュさん!彼処です彼処!」

「ん?どこどこ…」

………うそーん……

確かにそこには小さなモフモフとした何かが歩いていた

ぬいぐるみが歩いてるみたい…

「見えました?見えました!?今の今度こそ間違いじゃないですよね!?」

「うん…」

「私のメモリーやカメラの故障じゃなくて間違いなくほんとうにいたんですよね!?…よかった…アリーシュさんも見たのなら間違いないです…」

「…こりゃ…びっくりだわ…」

「ちっちゃな影さん…ううん、ちっちゃな人っていうほうが正しい見た目でしたね」

「うん…あ、お礼いわなきゃ!ほら!」

もう一度、その人のいた方を見たが何もなかった

警戒心の強い種族なのかもしれない

「…お話したりお礼はまだ言えませんがいいです…じっくりやっていきます 」

「そっか…新種族で警戒心も強いとなると…これから大変だね…」

「えぇ…ここからは根気とやる気の勝負です!大丈夫!私、その二つにだけは自身がありますからね!」

「…うん、じゃボクはフーリエさんを応援する…乗り掛かった船だ、最後まで付き合うよ」

正直、ちょっと興味が沸いた

リリーパの原生生物も…フーリエさんにも…

リリーパにはこれからも通おうと思ってたし…フーリエさんも人手は欲しいだろうし…

「アリーシュさん…本当にいろいろ、ありがとうございます」

 

そこからリリーパに通う都度、フーリエさんに出会った

ある日は原生生物がダーカーに襲われてる所を庇ってたり

あり日は原生生物が寛いでる姿を見て喜んだり

 

不思議な人だ…言葉も分からず、自分の事を怖がる訳の解らない生物にここまで執着するなんて…

ボクはねぇさん以外にあまり興味はなかった…フーリエさんはかなり特別な方…と思う

勿論、友達として…略奪したいのはいつでもねぇさんだけ…そう…だよね

恋かなんて解らないけど…この感覚は…フーリエさんに抱くこの感覚はねぇさんに似てると思う…

 

そんなある日

……?

「機甲種の…残骸」

まるで巨大な拳をぶつけられたような穴が開いてる機甲種の残骸が点々としていた

「フーリエさん、これって…」

フーリエさんが少し不安そうに歩いてきた

「解りません…それだけじゃないです…ダーカーの量も圧倒的に少ないんです」

「…アークスの仕業よね、バカみたいに暴れまわってさ…それだけならいいけど…このままじゃあの子達が…」

耳が大きい原生生物は物音にすごく敏感だ

機甲種がこんな壊れ方をするんだ…ものすごい音が響いたと思う

さっさとこのアークスを見つけて文句でも言わないと…

 

ロンド目線@アークスシップ

そーいえば

「ねぇレス」

「ん?どーしたの?ねぇさん」

「ゲッテムハルトって知ってる?」

「え?ゲッテムハルトと知り合いなの?ねぇさん…昔の仲?」

「違うわよ、ちょっとアーシュ関連で顔を合わせただけ…で、どんなやつか気になってね、まぁろくでもない事は解ってるけど」

レスのいう昔の仲ってことはそういうことでしょ

「…俺も詳しくは知らないよ、でも問題児だ、てゼノ兄さんから聞いた…ねぇさんもあんまり関わらないようにね?」

「はいはい、解ってるわよ、そう言うのからは手を引いてる、煙草も辞めたでしょ」

「どーだか、今もイライラしたら吸ってるでしょ?完全禁煙するまで俺はねぇさんの手を引いた発言は信用しないからね」

「耳が痛とうございます、弟君」

「しっかり現実を受け止めてください、姉上」

 

アリーシュ目線@惑星リリーパ

「戦闘音…」

「大きくなってるね…近いのかな」

やっぱりだ下品なデカイ背中が見える…

「おらおらどうしたァ!?機械の身体はもっと丈夫な筈だろ!?もっと気張れよ!」

「ひどい…」

「アァン?なんだお前ら、ここは俺の遊び場だ、譲ってやる気はねぇぞ」

「要らないよそんなの…ボクらはお前に文句をいいに来たんだ」

「文句だぁ?…ああ?そこのキャスト女はともかく…お前、見たことあるな…?」

「ゲッテムハルト様、ロンド様では」

ロンド様…こいつらねぇさんを知ってるの?

「ロンドはボクの姉の名前…ボクはアリーシュ」

「あぁーあの腰抜けの妹か…」

「こしっ!?」

「あぁ腰抜けだ、保守の為に嘘をつくような奴を腰抜けと呼ばずなんと呼ぶ?レギアスのじぃじぃの弟子はいつもそうだ、いや、レギアスのじぃじぃもそうか…どいつもこいつもいい子ちゃん揃いで虫酸が走る」

「…撤回しろ」

「ああん」

「ねぇさんは腰抜けじゃない!お前の人を見る目がないだけだ!今すぐ撤回しろ!」

視野が赤く染まるような怒りに襲われる

怒りのまま、ボクはジェットブーツを足にはめた

「ボクがお前を痛い目に遭わせてやる」

「はん!楽しみだな、今度はお前が楽しませてくれるってか」

暫くボクはガンを飛ばしたあとフーリエさんの方を向いた

「フーリエさん、この番号の無線に連絡して…頼れる人だからその人に従ってアークスシップに戻ってて」

「あの…アリーシュさんは…」

それ以上は答えなかった

アークス同士が戦うなんてあってはならないことだから…でもねぇさんを愚弄したこいつは…許せない!

「待たせたね、ゲッテムハルト」

 

ロンド@アークスシップ

無線?珍しいな…私なんかに…

「はいはい、ロンドですよ、どなたですか?」

[あの…フーリエっていいます]

「あー、いつもアーシュがお世話になってる…どうしたの?」

[えっと…いま、ゲッテムハルトって人がアリーシュさんと喧嘩してて]

「はっ!?」

あのお馬鹿!…よりによってゲッテムハルトなんかと…

プライド高いからなぁアーシュ…きっと気に障ったんだろな…

「解った、リリーパの砂漠だよね…今から向かう」

「ねぇさん、どうしたの?」

「あーレス、やっぱ暫く、禁煙無理だわ、煙草買ってきて、いつもの銘柄、解るよね?」

「解るけど…これっきりにしてよ?」

「善処するよ、じゃっ」

ゲッテムハルト、止めてよ?妹に手を出されたら最悪死人が出る

 

ロンド目線@惑星リリーパ

着いは良いけど、リリーパ広いからなぁ

どこだろ…

「うわぁ…ゲッテムハルトだなこれ」

殴られた跡のような傷がある機甲種の残骸がある

近いねこりゃ

ふと視野を上げると

「アーシュ!?」

そこには一方的に殴られるアーシュが居た

口から血を吐き身体中に痣を作り

それでもなおゲッテムハルトは殴り続けていた

「どうだ!?あぁ!?てめえの腰抜け姉のせいでぼこぼこにされる気持ちはよ!」

「ねぇさんは…腰抜け…じゃ…」

「きこえねぇな!」

無意識にゲッテムハルトの拳を止めていた

渾身の力だったらしく少し痛かった

「ねぇ…さん」

「来たな!ロンド!」

正直、殺意で頭は一杯だ

こいつを殺すこと以外考える事ができない

「妹が…世話になったね、ゲッテムハルト」

「なぁにこれでお前とやりあえるならちょろい世話だ」

「私の宝に手を出したんだ、殺しても良いんだよね、てか殺すよ、誰がなんと言おうが殺す…最大まで痛め付けて後悔させながらじりじりとなぶり殺してやる」

ニレンアギトを引き抜いた

そのまま自分の思ったことを告げた

「なぁロンド、お前はどう思う」

「…」

「言葉もわからねぇ、ダーカーの影響を受けてるかもしれねぇ…受けてなくてもそのうち影響を受けて狂う…そんなやつは殺すしかねぇよな?それが生殺与奪握るもんのやさしさってもんじゃねぇか?」

「ち…がう!」

アーシュの声がする

かなり弱っているが力強い声だ

「誰しも…誰かに生きろって…指図されて生きる必要は…ないんだ…生きたいから…皆生きてる…それをこっちから一方的に…うばって…良い筈がない…生殺与奪を握る…?ふざけないで…そんなの握ってるアークスなんて…生物なんて…この世にいない!!」

アーシュの必死な…喘ぐような声に少し冷静さが戻って来た

「……チッ!いい子ちゃんが…もういい!冷めた!行くぞ!シーナ!」

「はい、ゲッテムハルト様」

ゲッテムハルトとシーナが目の前から消える

殺意の対象が居なくなり冷静さをかなり取り戻してアーシュに駆け寄った

「アーシュ!!」

酷い怪我だが息もある…死にはしない…はず

「大丈夫?無茶したね…もう」

「ご…んな…さい…ねぇさん…ねぇさんのこと…腰抜けって言われて…それでカッとなって…私…迷惑かけちゃった」

"私"に戻ってる…そうとう弱ってるなこれは…

「今は喋らなくていいよ、寝て忘れよ…大丈夫、目が覚めた頃には全部終わってるわよ、それまで私の胸…貸したげるわ」

アーシュは微笑むとゆっくりと目を閉じた

「…」

フーリエさんがどこか申し訳なさそうに近づいてきた

「…すみません…私」

「フーリエさんはお怪我はありませんか?…?」

腕を必死に抑えてる…怪我はしてるみたい

外にも中にも…

「…ロンドさんを呼ぶのに必死になって…すりむいじゃって…大丈夫です、傷は深くないです…丈夫なのが取り柄ですからね…」

「…抱えてるなら吐き出してもいいですよ…ゲッテムハルトの奴の言ったこと引き摺っているんですよね?」

フーリエさんはふと顔を上げて驚いたように目を見た

…アーシュの言っていたフーリエさんはもっと元気なはず

「…あの人の言ってることも一理あるんです…ダーカーの影響を受けて狂ってしまう…狂ってしまったら倒すしかない…それは本当の事です…私のやってることも恩返しという名を借りた偽善ってことも…」

偽善で何が悪いのだろうか

口を挟もうとしたが…今はいいか…

「それでも私は信じたいんです」

最後の一言はかなり強い意思を感じた

フーリエさんは強いな…そうそうには折れない人種だよ

「貴女はおれませんね…諦めさせる方が大変そうだ…正直、私は反対でしたよ?原生生物の件…アーシュから聞いたときは少なくともね…原生生物はその惑星で静かに暮らしている…それを公共の団体である、アークスが認めるとその生物の生活を壊すかもしれない…今回のゲッテムハルトみたいにね…アークスには龍族の失敗もある…でも貴女とアーシュになら…もしかしたらリリーパの原生生物とも仲良くできるかもしれません…底無しに明るい貴女と人をこよなく愛せるアーシュなら…ね、だから明るく居てくださいよ?…あと、」

私はそっとアーシュを地面に寝かせフーリエさんの方を見る

伝えなきゃいけないことが沢山ある

がまずは…

「バカ正直で無鉄砲で一途で…どうしようもなく可愛い私の妹と…アーシュとこれからも仲良くしてやってください…これはアークス、ロンドではなくて…姉、ロンドとしての頼みです」

頭を下げた

今回の件はゲッテムハルトが悪いが

喧嘩を買ったアーシュにも幾分か責任はある

フーリエさんにトラウマを植え付けてしまったかもしれない

心的外傷はそうそう易々には治らないことは身をもってしってる…

でもそのトラウマが少しでも和らいだら…また、アーシュを支えて欲しいと思った

姉の私のエゴと私個人の我が儘と…全部押し付けた

やっぱダメな姉だわ…私って

「…はい、解りました、お姉さんも…これから宜しくお願いします」

それでも彼女は笑った

エゴと我が儘を押し付けられたのに

初対面の私なんかの…

こりゃ家のシスコン妹が惚れる訳だ

「良い女になれますよ、貴女は…とともかく今は…ん?」

あの耳の長い生き物は…リリーパの原生生物?

アーシュに聞いた話だと警戒心の強い種族のはず…こんな所にまで顔を出すなんて

「りー!りー!」

「何か…伝えたいのかしら」

「…きっと応援してくれているんですよ…ありがとう。心配してくれるの?…大丈夫、大丈夫!私は大丈夫だから」

原生生物はすぐに引っ込んでしまった

…でも確かに幅は狭くなってきている

「たはは…まだ怖いみたいですね…でも大丈夫…大丈夫です!時間はかかりそうですけど…私、諦めませんから」

「…そうですね…諦めなければ叶いますよ…なんでも」

そういってそっと微笑んで見せた

そして何もかもを請け負った彼女は…

 

泣いてるんだか笑ってるんだ解らないくしゃっとした 顔で

 

そっと目を細めた




おおすげぇ…
アプリ変えてから文字数わからなくなったのですが
久しぶりの一万越え
色々書きたいことは沢山あるこの小説ですが
マイペースに書いていきます

次はパティエンティアやマールー等の登場させれなかったキャラの登場を幕間形式で書こうかなと思います
気が変わらなければ…
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