「なにっ!?」
霊夢達が慌てふためくなか、優憐は気づいた。
やっと、正体を表してくれた、と。
見ると、黒い塊は人型にかたまっていった。
「あなたが、全ての親玉…ですね。」
優憐の言葉にこの邪悪な声は答えた。
『今度の守り人はえらく優秀なようじゃな。』
重く腹の底に響くような声に霊夢や魔理沙達は動けなかった。
「あなたたち、優憐の言ったことを忘れたの!?」
紫の声に、みんなははっとした。
そして、ソイツの周りを飛び始めた。
『こやつらは初めて見るのう。』
落ち着いた声色で言った。
『わしを倒せば、全てが終わるということをお前の母や祖母は知らなかったようじゃな。』
がはははと大きく笑うソイツに優憐は不思議そうにした。
「どういうこと?」
気を送り続けているのにソイツは平然そうだ。
「どういうことか説明しなさい!!」
叫び、優憐は強く気を打ち込んだ。
『おお、なかなかやるようじゃな。』
優憐の気に少し押されたのかソイツは一瞬ひるんだようだった。
『なに、お前の母親も祖母も全ての元凶がわしにあるということも知れず、そこらの雑魚と戦い、疲労していき死んだのだ。』
ソイツの言葉に優憐は絶句した。
『あの空間にいる守り人はただでさえ、エネルギーを使う。それゆえ、寿命も短いのだ。それなのに、雑魚と戦い続け体力が無くなったのだろうな。』
「くそっ、あいつ!」
今まで黙っていた魔理沙が耐えきれず、弾幕を飛ばした。
しかし、そいつに当たる前に弾幕は消えた。
『こんなものでわしを倒せるとでも思ったか。自惚れるな。』
魔理沙は悔しそうに八卦炉をおろした。
優憐の声は震えていた。
「お母さんがしたことは…」
『お前の母がしたことはなんの意味もないことだったのだ。雑魚をいくら倒したとて、元凶を倒さねばなんにも変わらんであろうに。』
笑いを含んだ声に優憐はなにも言い返さなかった。
『このわしのところまで直々に来れたことは褒めてやろう。ただ、残念であったな。お前のような無力な奴にはわしは倒せん。』
そう言って、ソイツの手のひらに黒い塊が作られた。
ソイツがそれを優憐に投げようとした時、ソイツの動きが止まった。
『なに!?』
優憐の周りに光が溢れていた。
「あなたは絶対に許しません。」
はっきりとそう言う優憐の表情は怒りに満ちていた。
さっきの何倍の大きさの気を送ったことにより、ソイツの動きを止めたのだ。
『なかなか、やるようだがそんなのでわしを倒せると思うな!!』
その声と同時に優憐の周りが黒いもので覆われた。