「この馬は見た目と違って、良い馬だったみたいですねー。恐ろしく早いです。」
「そうだね!風も乗り心地は良いかな?」
「はいです~。お兄さんにもたれて寝ることもできます。」
「寝てもいいけどね!」
馬3頭で只今移動中。
風は俺の前に乗ってて、体格差考えると親子みたい?服もお揃いだし!
結構走ったからかなり近づいてると思うんだけどね。流石にこの馬達早いのなんのって時速何十キロでてるんだろ?
お、なんか向こうに軍団が、よく見えないな・・・・あ!あれは鈴々?ってことは桃香達か、逃げてきたのか?ということは・・終わってるかも。
結局麗羽がどう動いたかわからなかったけど、まあ・・悪い方には動かなかったみたいだな。
それより、音々音が近づいてきたな。なんだろ?
「無殿!あちらに軍団がいますが、良いのですか?」
「ああ!あれは関係ないから気にせずに行くよ!」
「後、今日は夜まで飛ばして、その後近くの村で泊まって、明日も朝から飛ばすからね!恋にも伝えといて!」
「わかりましたですぞ!」
そして夜まで走り・・近くの村の宿に。
「今日は疲れたねー。皆好きなだけ食べたり休んだりしてね!」
「俺はちょっと情報集めてくるから、風も気にせずに休んでね。」
「・・・お腹すいた」
「恋殿!頼んだのですぐ来ますですぞ!」
「お兄さんわかりましたです。」
風以外は話しも聞いてないね!
まあいいんだけどさ。
一人宿からでて、情報集めに。
数時間後・・・。
村の人の話だと軍隊が動いてるかどうかとか。
まだちょっと離れてるみたいだね。
能力で目的地までの距離を測ると、ここから官渡までは朝でて、あの馬なら昼位にはつけるかな?
用事も終わったし、宿屋に帰るか。
「ただいまー。」
と小声で言いつつ宿屋に、皆流石に寝てるみたいだね。
服とか返してなかったけどいいのかな?この時代は2、3日一緒でもいいのかな?
まあ三人とも綺麗にだけはしといてあげるかな。もちろん服も脱がさないし、触れもしてないからね!
俺も朝まで普通に寝よう。
「おい!兄ちゃん!早く起きないとその大事な部分を落としちゃうぞ!」
ううん、朝から変な言葉が・・。
「!? あれ?いま何か変な事言った?」
「風は変なことは言ってませんですよー。お兄さんを起こしに来ただけです。」
「そっか、何か朝からNGワードが聞こえた気が・・。」
「NGワードとはなにですか?」
「いや、気にしないで!寝ぼけてて変な事口走っただけだから!」
「変な事なんですね?それより早く起きないと、ねねちゃんと恋さんが待ってますよ。」
「すぐ行こう!」
「はいー」
風と一緒に食堂に・・待ってないじゃん!食べてるよ二人とも!
「風・・全然待ってないよね。」
「全部食べないように、待ってたのですよ。」
「そういうことか!風も早く食べないとなくなるよ?」
「風はもう食べたです。」
「誰一人俺を待っていなかったよ!」
「朝位、食べなくてもいいけどね。あ!そうそう、今日はお昼位に目的地に着くから、お昼は食べれないかもしれないから沢山食べといてよ。先に馬の所に行ってるから、食べ終わったら来てね。」
「はいです!」
「風はお兄さんと一緒に付いていきます。」
「その前にちょっと、寄ってからいきます。」
恋は無言で沢山食べてるなー。
「うん、先に行ってるね!」
一人で馬の所に、朝から馬達もご飯もらったみたいで元気そうだな・・・いや体力徐々に回復だった。一応2日もつようにかけておいたけどね。
そうこう考えていると風が中華まんを手に歩いてきた。
「お昼食べれないから途中で食べようと、持ってきたの?」
「違うのですよ~。お兄さんの為に持って来ました。」
「おお!ありがとう、風は良い子だね。」
そういいつつ頭を撫でる、凄く撫でにくいけどね!宝譿が邪魔すぎる。
そういえば撫でるの初めてだなと思いつつ、顔色が変わらないから全然わからないが、内心嬉しいのか、嫌なのかどっちなんだ・・・まあ嫌なら流石に何か言うよね。
考えていると、風が変わった様子もなく。
「元気そうですねー?昨日あんなに走ったのにです。」
「そうだね、良い馬だったみたいだね。」
「お兄さん寝てる間に何かしましたか?起きたら服と体が綺麗になってました。」
「いや、何もしてないよ?元から綺麗だったんでしょ!馬の上では俺の前で座って、まったりしてたし」
「そうですかー?」
「そうだよ!」
「話し変わるけど、目的地着いたときにすでに戦が始まってたら俺の指示に信じて付いて来てくれる?」
「ちゃんと風を守って下さいよ?」
「うん!ついでにちんきゅーも守るよ!」
「そして恋に頑張ってもらう予定!戦が始まってなかったら作戦を立てようね?」
「わかりましたです」
「おまたせしたです!」
「・・・お腹一杯。」
「二人とも早かったね。さっき風と話してたんだけどちょっと聞いてくれるかな?」
「今から昼頃まで走ると目的地に着くんだけど、もし着いたときに戦が始まってたら俺の指示に従ってくれるかな?」
「・・・コク」
「はいですぞ!」
「ありがとう!それで戦が始まってた場合は俺が全力でちんきゅーと風を守るから、恋が俺の指示で動いてくれて、孫策と知り合おうと思うんだけど、良いかな?」
「何か作戦があるのですかー?」
「いや、戦が始まってたらその戦局に合わせて指示するから信じてよ!言われたとおりにしてね?」
「お兄さんがそういうなら、わかりましたです。」
「じゃあ行こうか!」
全員馬に跨り出発する。
そして走ること数時間、そろそろ目的地が見えてくるはず。
予想通り、戦が始まってるな~、誰が何処やら・・・。
能力で雪蓮の位置を探る。あそこか!
恋と音々音に手招きをして叫ぶ。
「恋、ちんきゅー、戦が始まってるみたいだ!」
「そのまま俺が先頭で横から突っ込むから、すぐ後ろにちんきゅーが付いて来て!その後ろに恋が!」
「恋通る時に殺すのは金色の鎧を着てる人達だけにしといて!」
「わかりましたですぞ!」
「・・・わかった」
さて、いよいよだ!行くぜ!
いきなり突撃してきた、正体不明の俺達をあまり気にしてる様子がないようだ・・・。
数人なんて気にするまでもないってか!それが命取りなんだけどね。
「貴様らどこの軍だ!」
金色の鎧着た兵士が何か叫んでるが、気にせずに切り落とす。
あ、ちなみにさっき武器を出しといた、流石に馬から素手だと無理でしょ。やれないこともないけど。
使ってる武器は、重さが40キロ位で長さが4m位の槍。
返り血が飛ばないように、切られたのが解らない速度で、雪蓮までの道のりの敵を切り落としていく。
お、いたいた、春蘭と戦ってるね。都合がいい!俺が引き受けて雪蓮を逃がして恩を売っておこう。
馬から風を抱いて降りながら周りの襲い掛かってくる兵士を一気に切り伏せる。
その光景に、春蘭と雪蓮が此方を見ている。
「あ、どうも!孫策!袁術達は撤退を始めたみたいだから、撤退するんだ!」
「あなた誰よ?見たところ袁術の軍を切ってるんだけど?」
「袁術が気に入らなくて、ちょっと喧嘩を売りに!」
「あ、ちなみに知ってると思うけど後ろにいるこの子、呂布ね!」
「撤退ついでに後ろから袁術やっちゃえば楽でいいでしょ?やっちゃいなよ!呂布を貸してあげるから!向かう間少し位、夏候惇も引き受けとくからさ!」
「貴様何を一人で言っている!しかし、呂布か!相手にとって不足なし!」
「話し聞いてなかったかなー?夏候惇の相手は名も無き武将の俺が相手するよ!だからその間に孫策逃げて?というか追撃?」
「風とちんきゅーは俺のそばを離れないで!恋はそういうことだから、孫策に付いて行って!後から行くから!」
「・・・わかった」
「貴様ごときが、私を止めれるだと!切り捨ててくれる!」
なにやら怒ってるんだけど・・。
「理由が不明すぎるけど。まあ、一応礼を言っておくわ!呂布も借りていくわね。」
「はーい!行ってらっしゃい!」
ちょうどそこに祭達が駆け寄って来て一緒に追撃?しにいった。
「わざわざ、会話が終わって逃げるのも待っててくれたんだね?夏候惇?」
「ふっ、どうせ孫策には借りがあるのでな、逃がすつもりだったのだよ!」
「そっか、ありがとう。俺もこのまま一緒に逃がしてくれるかな?」
「先ほどの発言が許せれないから逃がすわけなかろう!しかし・・・そうだな、一撃でも私にいれれたら逃がしてやろう。」
「本当に?一発いれた後またとか、今のはとか、そういうの言わない?」
「すでに入れれるつもりか!まあ、言わないで置いてやろう。さあ、何処からでもかかって来い!」
なにか凄くなめられてるのでどうしようかな?まあ、望みどおり一撃入れてあげようかな。一瞬で槍を突き出し、肩の髑髏を破壊する。
「な!?貴様今何を・・。」
「はい!一発入れたよ!じゃあ逃げさしてもらうね!」
「今のは・・」
もうやっぱり・・・この展開になると思ったので、風と音々音を抱えて逃げる。
「約束どおり退散だー!はっはっはー!」
後ろを見てみると、春蘭が何か言っているようだが追いかけてくる気配はなさそうだ。
さて、恋達はどうなったのかな?恋なら大丈夫だし、落ち着いてから合流しよっかな。