二次元旅行-真恋姫†無双-(完結)   作:九十

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十九話

 

動き出してもすぐ攻めてくるわけじゃないし、遊びに行くかーって、昨日風を連れて遊びに出かけていたら、戻ってきたら皆ぎすぎすしていた。

祭と皆でいざこざが合ったとちょうど居た思春を捕まえて聞き出した。

なるほど、その辺は変わらずか、どう考えても戦う方に乗っても勝てる気がするんだけどな・・。

まあ、俺は恋の微調整でもするかな、ずっと戦ってないし。

恋を呼び出し訓練をする。

 

「恋、修行した?」

 

「・・・した」

 

「じゃあ、前の恋の強さで相手するから、いいね?」

 

「・・・良い」

 

俺も方天画戟を出し、構える。

一応、さ、強さなどは最後に訓練した時の恋と同じだがそれに予知を加えて勝負をする。

此方は予知を使い一手先の攻撃を読みながら勝負をしているのだが、やはり恋は強くなっていたらしく、

攻撃すればぎりぎり避けられ、避けようとしてもぎりぎりにしか避けれなかった。

 

「恋、強くなってるね」

 

「・・・前の私の強さって言っている、無と互角」

 

「強さだけは同じなんだけど、ちょっと恋の動きを先読みしてるからさ、だから互角に戦えるのが凄いんだよ」

 

「・・・・・」

 

考えてるのかな?

 

「まあ、これくらいにしとこうか、そこに居る雪蓮が話があるみたいだし」

 

「あら?気付いていたのね」

 

「まあ、恋も雪蓮の事を気付いてたけどね」

 

「さすがだわ。相変わらず、凄い打ち合いだったわね。いつの間に恋が無に追いついたのかしら?」

 

「いや、一番最後に訓練した恋と同じ位の強さで勝負してた。ところで用事は?」

 

「曹操が攻めてきてるんだけど、それでなんかちびっ子が策を預けにと来てるんだけど、城守りなら策より無が守ってくれないかなって」

 

「守りなら任せてよ、とりあえず風と音々音と恋も連れて行くけどね」

 

「それ位良いわ、そもそも私が言う権利もないし、後悪いんだけど私と冥琳以外の武将連れてってもらえないかしら?」

 

「そんなに沢山か、まあいいけど、あぁ!それだけ連れて行くなら思春と明命も借りようかな、その二人には兵士をつけてもいいけど」

 

「了解!じゃ、そうやって伝えに戻るわね」

 

「あっ!ちびっ子に策とかじゃなくて最初から同盟を乞いに来てればよかったのになって言っておいて」

 

「わかったわ、じゃあね、よろしく」

 

その後、恋には音々音を呼びに言ってもらい、俺は風を呼びに、呉の武将達も準備をし、合流した後、籠城するための捨て城に向かう。

祭は一応監禁と言う事で来てない。雪蓮にはこの戦が帰るまでは勝手な行動をとらせないように言ってある。

 

そして、城に着き作戦会議を始める。

風は俺が出るということで何も言わなかったが、音々音と亞莎と穏は色々と策を考えているようだ。

 

「色々策を考えてもらってる所悪いんだけど、最初にこれだけは聞いてくれ、最初に恋単機で行かせる」

「恋が攻め終わり敵と交えだしたら、思春、明命を続けていかせる、俺は城門前で待機、風も俺の後ろで待機」

「それ以外は好きにして!」

 

何か言いたいそうな顔も居たが、何も言わず話しあって決めたようだ。

最前線に恋、思春、明命、もちろん3人とも兵など連れていない。

そしてその後ろに、蓮華率いる兵が2万、城には兵1万と残りの武将だ。

 

華淋達、魏がやってきた。兵の数が大体10万、赤壁の戦いの時に30万位居たはずだからそれ位連れてくると思ったのに対したことなかったな。

そして、恋の姿を見た華淋達が警戒するように行進を止める。

止まったのでその隙に恋が魏の兵達に向かって駆ける、そして相手も武将が出てきた、あれは秋蘭だな、秋蘭が兵と共に矢を恋に向かって撃つが、恋は難なく避ける。

ある程度まで恋が近づき、斬撃波を使う。秋蘭は予想してたようで、斬撃波をかわす、しかし後ろの兵士達は反応しきれずに、一気に数万削られる。

うん・・威力上がってるね。しかも、ためがなくなってるし・・。

相手の兵士達は恋の斬撃波を受け驚愕とパニックだ。その中に恋がそのまま兵たちに突撃していった。

自分の兵達の中に突撃するまで、ぎりぎりまで矢を撃っていた秋蘭が恋を追おうとするが、そこに思春と明命が近づく、しかし、魏も明命達を食い止めようと、春蘭、霞が止めに出てきた。

秋蘭も恋を追おうとしていたが先に二人を倒した方が良いと考えたかわからないが、二人と共に明命達の相手をする。

しかし、魏の3人の武将で明命達を止める事が出来ず、やられそうになった所に流琉、季衣、凪が助太刀に入る。

春蘭、霞、流琉、季衣が接近戦で戦い、後方から凪が気弾で、秋蘭が弓で攻撃をし、明命と思春の有利は無くなり防戦一方の勝負に。

その間に恋一人に魏の兵士達は切られ、飛ばされ、殺りたい放題殺されていく。

城門前に出ていた俺の前に広がっている蓮華達はその光景をぼーぜんと見ていた。

その光景を見て俺は前の兵達に聞こえないように、まあ距離があるから普通の声じゃ聞こえないけど・・・。風に話しかける。

 

「風、蓮華達は加勢にも行かないんだね」

 

「そうですね、恋ちゃんがあまりに強かったのか斬撃波の威力が凄すぎるのかで、ぼーぜんとしてますですね」

 

「なるほどね、思春と明命も凄い事になってるんだけどね」

 

「向こうの武将さん達を二人で止めちゃってますね~」

 

「策なんて必要ないと思える強さだよね」

 

「む!それは風に対する挑戦なのですか?」

 

「そういうつもりじゃなかったんだけど、風がもし魏に居たらどうする?」

 

「呉と同盟を結びます」

 

「戦ってさえいないよ!?」

 

「ぐーーーー」

 

「寝るのか!?」

 

「・・・は!聞きたくない言葉が聞こえてきた気がして、猛烈な睡魔に襲われました」

 

「そっか、それじゃあしょうがないね」

 

「いいのですか~」

 

「いいでしょ!というか俺も向こうに居たらどうしようか悩むよね」

 

「お兄さんが居たら、お兄さんが行けばいいのです~」

 

「俺が戦わないとして、俺が向こうに居たらってのを考えてる」

 

「そうなのですか、お兄さんが戦わないなら、風が魏に居たら恋ちゃんに勝てる策はあるのですよ」

 

「そうなんだ?どうするの?」

 

「それは秘密ですー。もしもの時にとってあるのです」

 

「まあ気になるけど、秘密ならしょうがない・・・。でも恋が止めれても思春、明命、雪蓮がいるよ?」

 

「多分それはどうにかなるです」

 

「どうにかって?」

 

「風はまず、呉の様子を見ながら蜀を落とします。蜀から武将を引き上げれれば勝てます」

 

「あーなるほどね。確かにそれが上手くいくならいけるかもね」

 

「お兄さん、曹操さん達が退却をし始めましたよ」

 

「ホントだね、一応恋達には退却し始めたら追撃はしなくて良いって言ってあるから戻ってくると思うよ」

 

「追撃はしないのですかー?」

 

「防戦のみ手伝うって約束だからね!」

 

「そうですかー」

 

そして、曹操軍は7、8割方の兵を失い退却をした。

恋はまだ体力にも余裕があったが・・・というか無傷ですが、明命、思春は結構限界に近いものがあったらしい、それなりに傷も負っていた。

 

「皆お疲れ様・・皆というか、恋、明命、思春お疲れ様」

 

「・・・お腹すいた」

 

「がんばりましたー!」

 

「不覚を取りましたが」

 

とりあえず恋に肉まんを渡す

 

「思春、不覚なものか明命と二人であれだけの武将を食い止めたのだ、凄いことだぞ」

 

「蓮華様、ありがとうございます」

 

その前に・・・蓮華は動いてさえいないけどね!

この後どうするか話になったが、追撃をしないで斥侯を出し、華淋の動きを確認してからもう一度考えるということで話しがついた。

その後皆でご飯を食べたが恋の話題が持ちきりだった。明命と思春の話しも、もっとしてあげて!と思ったけど口に出すことはなかった。

そして交代で休憩することになり、俺は気にせずにそのまま適当な部屋で寝て、そして夜が明けた。

朝起きて、ちょうど廊下にでたら、兵が居たのでどうなったか聞くと、只今城に帰る準備をしてますということなので、華淋は完全に退却したようだ。

じゃあ俺も用意というか、風でも探そうかなとぶらぶらしていると、小蓮がいた。

 

「小蓮おはよう」

 

「無だ!おはよー」

 

「風見なかった?」

 

「風?見てないよ?昨日は、恋ばっかりで無は戦わなかったね」

 

「残念ながら出番がなかったね」

 

「恋より強いのに、もっと戦えばいいのに」

 

「はは、ま、気にしないで」

 

「ぶぅーー!気になるよ!」

 

しつこいですなー小蓮は、風なら納得してないけど納得してくれるのに!

 

「戦うより鍛えるのが好きだからー!」

 

「そうなんだ?じゃあじゃあ、シャオもお姉ちゃんみたいに強くなれる?」

 

「死ぬ気で頑張ればなれるよ、俺が雪連とか明命を鍛えるのを見てない?」

 

「うーん、たまに見るけど、所々速すぎて見えないから飽きちゃうよ」

 

「それを毎日やると強くなるよ!」

 

「そっかー、シャオはまだいいかな」

 

「そうだね!じゃ!俺は風を探しに行くからまたね!」

 

「まって、もっとお話ししようよー」

 

「ちょっと、用事があってね!また城に戻ったら!」

 

「お城にいると、誰かと組み手か誰かと遊んでるもんー」

 

「訓練中は駄目だけど、遊んでるときなら一緒に混ざりにきなよ」

 

「うー、わかった!」

 

「じゃあまたねー!」

 

「またね!」

 

小蓮からは大した情報ももらえず、次の情報か風を探しに、と思ったんだけどめんどくさくなってその辺の兵に集まる場所を聞きそこに向かう。

さっきの兵に聞いたところ行くと亞莎がいた。

 

「亞莎、おはよー」

 

「無さん、おはようございます」

 

「風見なかった?」

 

「風さんなら先ほどまで一緒にここで兵達を指示をしていましたが、一段落ついた所で、お兄さんはまだ寝てるのですかね?と言い、起こしに行ってきます、と言ってましたよ」

 

「そっかー、入れ違いになっちゃったね、まあここに居ればそのうち来ると思うし、ここでまったりとしてるよ」

 

「わかりました」

 

「何か手伝ってほしいことある?」

 

「いえ、大丈夫です」

 

「そういえば曹操軍は諦めて、完全に撤退していった?」

 

「はい、このまま更に兵を引き連れて戻ってくるか、力を蓄えるかはわかりませんが、ひとまずは引いてくれました」

 

「そっか、じゃあ俺は、あそこの木陰で寝てるから、風が来たら起こして」

 

「わかりました」

 

そして木陰で軽く寝る事に決め、寝ていると起こされた。

 

「お兄さーん、置いていきますよー?」

 

「おはよう、風」

 

「おはようございます、お兄さん」

 

「俺を起こしに来てくれてたみたいだけど、すれ違ったみたいだね」

 

「ちゃんと起こせましたよー」

 

「うん?」

 

「今起こしましたー」

 

「そっか、ありがとう風」

 

「どういたしましてー」

 

あまりにも周りが静かなので周りを見渡すが、周りに誰も居ない事に気付き、風に尋ねる。

 

「置いてきますよーじゃなくて置いてかれた?」

 

「風がお兄さんが疲れてるかなと思い、ぎりぎりまで寝かせて置いてもらえるように頼みましたー」

 

「ありがとう、だけど置いてかれるまで寝かせなくても」

 

「大丈夫です、先ほど皆さん行ったばかりなので、追いつけますよ」

 

「まあ、追いつかなくてもいいけどね、まったり帰ろうか?」

 

「はいー、馬はこっちに用意してあります」

 

用意してあった馬は一頭だったが、いつも通りに二人で馬に跨り駆けていく。

 

「風、俺と居ると策を考えても使えなくて、つまらない?」

 

「そんなことないのですよ、恋ちゃんが負けたらとかの策も考えてます」

 

「そっか、ならいいんだけどね」

 

「お兄さんは来ないので知らないかもしれませんが、雪連さんとかと一緒に行くときは風もお手伝いしてます」

 

「なるほどねー、攻める時はついて行かないもんな」

 

「後、風は策を考えて兵を倒すより、町の発展の為に考える方が好きですよー」

 

「そっか!このまま呉で力を尽くしてていいのかな?」

 

「風はお兄さんについて行くと決めましたので、お兄さんが思う所で良いと思います~」

 

「ありがとう」

 

「大陸が平和になるのなら、何処でもいいと思います、それが力による平定でも」

 

「曹操の事?」

 

「秘密ですー」

 

「うーん、平定に向けて呉はこれからどう歩むべきだと思う?」

 

「そうですね、力による平定か、天下三分、曹操さんがそんな甘い事を言わないと思いますから天下二分ですかねー」

「それでも、このどれかで平定したとしても、今の世代でしか通じないかもしれません、後の世代まではわかりませんねー」

 

「まあ、それはそうだよねー」

 

「風が生きてる間位は平和な時代を過ごしたいね」

 

「はいー、お兄さんもですよ」

 

「そうだね」

 

その前に帰る可能性の方が高いけどね。

そして、呉の軍に合流し城に帰った。

 

「おかえり、恋と思春、明命だけで曹操軍を追い払ったって聞いたわ、無が出るまでもなかったわね」

 

「恋がちょっと強くなりすぎちゃってね・・・」

 

「ちぇ、私もそっちに行きたかったなー」

 

「こればよかったのに」

 

「冥琳の指示でねー、ま、祭の事もあったし」

 

「そういえば祭はどうなったの?」

 

「呉を思っての行動だったから不問よ」

 

「そっか、恋の強さとか俺の強さとかに頼りたくなかったのかな」

 

「そうでもなかったみたいだけど、読みが甘かったみたいね」

 

「恋が強すぎるからなー、読めないよね」

 

「高すぎる山は何処が天辺かもわからないわよね、無の事も言えるのだけど?」

 

「まあ、俺はそこそこだよ」

 

「ま、そういう事にしとくわ」

 

「しといて、これからどうするの?」

 

「蜀と同盟を結んで、曹操軍と戦うという話しがでてるけど、無はどう思うかしら?」

 

「最初から同盟を結びに来なかった蜀と同盟を結ぶの?」

 

「やっぱり、ちびっ子が蜀の人ってのは気付いてたのね」

 

「ま、ね」

 

「ま、こっちから同盟を結ぶって話しは止めといたわ」

 

「それがいいよ!どうせ攻められて負けることはないしね」

 

「そうね、3人であの曹操軍十万引けるなら、私達呉全軍と無が戦ったらどれ位の人数と戦えるのかしら?」

 

「やってみないとわからないよ」

 

「それもそうよね」

 

「ま、気長に行こうか」

 

呉の防衛線は終わった。

あれだけやられた華淋だが、どうでるのかな?同盟?戦力をそろえてまた挑戦?それとも・・・。

どう動くか楽しみだ。


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