我輩は○○である   作:far

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今回お勧めするのは、生カス氏の脱線ばかりするIS 男子高校生ノリと、それに少し染まった千冬さんが好き。


我輩は試験中である。

 我輩は試験中である。学力の試験であるな。

 ぶっつけ本番ではあるが、日程的に余裕が無かったのだ。やむを得ぬ。しかしこれでも享年六十五歳の前世の記憶持ちである。高校卒業程度の学力は、持っている。

 

 と、思う。たぶん。実はあんまり自信は無い。

 これでも前世の記憶持ち。元大人であるので、いけるような気もするのであるが。

 

 ところで、だ。世の中というものは、資格が無しでは出来ないことやら、やってはならないことが多い。公道での車の運転とかが、わかりやすい例であるな。

 職に就くにも、必要な場合が多い。公務員などは、採用試験にいどむにも高卒資格とか、大卒資格とかが必要になる。

 そしてこの世界でヒーローとは、公務員である。

 

「要 高卒資格……!?」

 

 とある世界で、国際公務員に就職しようとして、募集要項にその記述を見つけた半吸血鬼と同じく。我輩はその事実に、少し驚かされた。

 その発想は無かった。盲点であった。ヒーローにも常識とかいるでしょう。そう言われてみれば、ごもっともではあるのだが。

 

 教えてくれたのは、この間の一件で知り合った三茶さん、の同僚である。三茶さん本人には、少し距離を置かれてしまった。同じ空間に居ると、我輩と実の親子にしか見えぬから、気持ちはわかるが。

 逆に同僚の方々は、その事実をネタとして受け入れており、我輩とSNSのグループを形成している。

 そこでヒーローになるためには何をしたらよいか。そう聞いてみたところ、この事実が判明したわけだ。

 

 ウワバミさんはヒーロー高校出身のため、逆にそのあたりは知らないらしい。最初から学校側が、生徒らがヒーロー資格を取れるように教育課程を組んでおるから、それに従えばよかったから、考える必要が無かったそうな。

 そういうわけで、ウワバミさんはヒーロー高校への編入を勧めてきたが。どうしても制服を着て、学校に通う気になれない。

 ならば別の手段が必要となる。

 

 高卒認定試験。我輩のような不登校児童は、受けておくべきものである。

 

 我輩の生前は大検、大学入学資格検定という名前であったのだが。はて。知らぬうちに変わっていたのか、はたまたこの世界特有のものなのか。確かめる術は、たぶん、ない。変な個性でも出てこない限りは。

 どちらも合格すれば、高卒と同じ扱いになるというのは同じだが。どうやらこの高卒認定、現役高校生が受けても良いらしく。しかも科目別で合否が出て、合格した科目は高校の単位として認められる。

 

 つまり、その授業に出なくてよくなるのだ。

 

 その高校が認めてくれれば、という但し書きがつくが。

 イヤな教師がいた場合の、最終手段になるかもしれぬな。まあ、我輩は現在、入学すらしていないし、その予定も無いのだが。

 

 ところで。数IIとか数Bってなんであるか? 我輩の頃は微分積分、確率統計、代数幾何という分類だったのだが。まあ、高認にはほぼ数Iのみからしか出ていないようなので、いいのだが。

 英語と国語も問題ない。化学と生物は、かなりあやうい。知っていた記憶はあるのだが、答えが出てこない。かなり久しぶりに、年寄りの気分である。生前に戻ったような気分だが、別にうれしくはない。

 現代社会はもっとヤバい。個性の関係で、法律やら事件やら、国の体制すら変化があって、正直わからぬことだらけだ。

 ○本赤軍やらの共産革命を叫んでいた奴らが、個性を使って事件を起こしていたとか、今知ったぞ。というか、ヴィラン団体扱いされていて、変な笑いが出そうになったのである。

 そしてヴィラン団体扱いということは、当然ヒーローたちに退治されている。問題があっても、個性が絡んでいたら、ヒーローが殴って解決。この世界、ある意味平和であるな。

 

 さて。わかるところは、埋められるだけ埋めた。あとは運を天に任せよう。

 伝統の、鉛筆ころがしによるマークシート穴埋めである。

 さあ、転がれ2B鉛筆。

 うむ。何かを転がすというのは、猫科の生き物として心踊るものがあるな。結果のほうも、ひとつよろしく頼むのである。

 

 

 




●「要 高卒資格……!?」
ゴーストスイーパー美神より。ヴァンパイアハーフのピートというキャラが、国際公務員になろうとして、調べていた時に発覚した事実に、思わず出た言葉。
もはや古典に分類されるのであろうか。現代社会に、そのまま霊や神や魔などのオカルトをプラスした世界での物語。ゴーストスイーパーは国家資格で、年に十人くらいしか合格者が出ない超エリートで稼ぎも大きいという設定。助手の横島忠夫が、普段役立たずだが意外な時に活躍するポジから、徐々に成長して特別な力を手にするまでになるあたりもポイントだった。
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