我輩は○○である   作:far

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ハーメルンのお気に入りは、登録した小説が削除されると、リストの一番後ろに空欄になって回されるので、たまに最後尾をチェックする。すると懐かしいSSのタイトルが目に入る。

嘴広鴻氏の AS オートマティック・ストラトス 31話完結。好き勝手する自由人なあたり、うちの子と似てる。


我輩は暗躍中であるのだな。

 我輩は暗躍中であるのだな。ふと、気付いたら、そうなっていた。

 べつだん、そんなつもりはなかったのだが。

 仲の良くなった警官の人たちが、俺らも個性を使っていいなら…… と、グチをこぼしておったのを聞き。それならば個性が使えるようにと、おせっかいを―――

 

 うむ。よくよく考えてみればだ。そこで政治家たちを洗脳して、世の中を少し動かしたあたり、だいぶんオカしい。

 無論のことだが。洗脳の個性は伏せてあるので、我輩の仕業とわかっているのは、先生くらいのものだが。

 

 ひょっとしたら。ひょっとしたらだが。やりすぎてしまったのかもしれぬ。

 

 なんとはなしに自重して、もっとも効果の弱い二千円札の束で洗脳したのだが。そのおかげで、かえってバレにくくなっているあたり、もはや玄人の仕業である。

 

 ……よし。深く、考えないようにしよう。原作補正を信じろ。きっとなんとかなる。なるのである。

 

「ぜったい 大丈夫だよ」

「この世に笑ってすまないことがあったら 死ぬ」

 

 日本アニメ史上、大きいお友達をもっとも量産した少女もそう言っていた。もはや名前も忘れたマンガで、お笑い芸人をやっている青年もそう言っていた。

 それに個性を悪用したら犯罪であるが、今回むしろ良い事をしているので、問題は少ないはずだ。無いとは言わぬが。

 

「バレなきゃ犯罪じゃないんですよ」

 

 まあ、結局のところはコレだろう。バレなければイカサマは強力な武器なのだ。そうだろ承太郎。

 

 そういうわけで、しばらくはこの政治家の方々へのコネ…コネ? を使うのは自重する。

 せいぜいご同業のオモトダチを紹介してもらって、札束で頬を張るくらいだ。友達の友達は、みな友達。グラサンの大先輩も、そう言っていた。

 世界に広げよう、ともおっしゃっていたが。ふうむ。今は、まだその時ではないのである。そこまでするのも面倒であるし。

 

 

 

 お昼の番組のリポーターとして全国を駆け回り。その片手間に新たな個性を収集。

 最近受け取った振動(弱)の個性。それを活用して、ネコマッサージですと適当にごまかした肉球マッサージをしてあげたら、ハマってしまったウワバミさんと、ヒーローの勉強。そして芸能活動。

 休日に、のんびりして、ゆったりとして、少しオトモダチを増やす。

 

 そうして日々を過ごしていたところ。ボスからの呼び出しを受けた。

 先生からの呼び出しは、黒い人が突然目の前に現れて、連行される呼び出し(強制)であるが。ボスからは普通に携帯に連絡が来る。

 久々であるな。そう思って、ビールでも買っていこうと思い立ったが。そういえば今、ボスが住んでいるのはバーであったと思い直す。

 手ぶらでも良いか。そうして出向いた先で、ボスの言うことには。

 

 先生からの課題で、部下を増やせと言われた。だからお前が連れて来い。

 

「わけがわからないよ」

 

 宿題くらい、ちゃんと自分でやりなさい。お母さんな黒い人も、そう言っていさめているのだが。ボスも、コイツは俺の部下だから、使ってもいいんだよ。と謎の反論をしている。

 以前、ネットゲームでギルドの運営を失敗はしたが、結成までは成功していたので、現実でも部下のスカウトくらいは、練習すればできると我輩も考える。

 その練習をしろ。そういう課題だと思うのだ。だから一人でもいいから、誰か捕まえたらどうであろうか。

 

 我輩もボスも、お互いにお前がやれ、と譲らない。その理由も、面倒くさい。という割とどうしようもない理由である。

 そして双方、お前、めんどくさいだけだろう。と、それを悟っている。

 久しぶりの再会だというのに、イヤな方向で息がぴたりと合っている。

 それを確認して、お互いの顔に笑みが浮かんで。黒い人がやれやれと。苦笑しながら、ため息をつく。

 

 そんな黒い人が作った、練習中のカクテルで乾杯して、妥協が成立するまであと三十分。

 

 

 




●「ぜったい 大丈夫だよ」
カードキャプターさくらより。主人公の少女の唱える、絶対無敵の呪文がこれ。ネギまの、ほんの少しの勇気が本当の魔法というのと、趣旨は同じだと思う。特別な力よりも、ありふれた勇気で、実際に行動に出ることが大事。

●「この世に笑ってすまないことがあったら 死ぬ」
シチサンメガネより。週刊マガジン連載。マジで忘れてて、今回ググっても見つけるのに苦労した。ちょっと売れた過去のある相方が、笑いってもんを教えてやる、と主人公を連れてヤクザの組長の葬式に「組長の隠し子なんです。せめて式には」とウソをついて入りこみ、一発ギャグをカマすも当然、場は凍る。どういうつもりだと言われて、その相方の言ったセリフ。結果はよっしゃ死ね、と組長と一緒に火葬されそうになった。残念でもなく当然。しかし主人公が消火器などを使って、逃走に成功。インパクトだけはあった。

●「バレなきゃ犯罪じゃないんですよ」
這いよれ!ニャル子さんより。ニャル子さんのセリフ。意味も何も、そのままである。
クトゥルフ神話の作者、というか紹介者というか。ラヴクラフト氏の計算外の出来事「日本に見つかった」により、外宇宙的な、人間には理解できないおぞましい恐怖の神話が、萌えアニメに。OPが例外なくハイテンションで実にアニソンな出来。
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