我輩は決断したのである。よし、お茶をにごそう。時間をかせごう。そう決めた。
なに。もう少ししたなら、原作も開始するわけであるし。そこから先生が逮捕されるまで、粘ればよいのだ。それで問題は無い。
とはいえ、何もしないでおれば疑われる。先生に、こいつは何か企んでいる、と勘違いさせるなにかを仕掛け続けねばなるまい。
しかし、計画は何も無いわけで。
普通は、こういう時。二次創作のオリ主であるならば、原作知識を用いて何か手立てを考えたり、仲間が助けてくれるのだが。
原作知識は、雑誌掲載時に一回通して読んだだけのうろ覚え。仲間と言えるのは、ボスと黒い人と、この間加入したオネエのマグネこと、引石さんくらいだ。
ボスはこういう、計画を立てるのには向いていないと思う。記憶が確かならば、原作でも下調べからの襲撃くらいであったし。
そういえば、お前ノープランだろ。とヤクザの若頭に突っ込まれていたような気もする。
黒い人は、相談には乗ってくれるであろうけれども。先生にもきちんと、我輩が無計画だったと報告を入れるだろう。そのあたりはさすがに見逃してはくれまい。
それで先生に失望された場合、今の放し飼い生活が、終わりかねぬからなあ。
マグネの姐さん。マグ姐さんもオカマ特有の面倒見の良さから、相談には乗ってくれると思う。でもあの人は、いい感じに壊れた社会なら、オカマでも生きやすいだろうという、ガチの反社会的なヴィランでもある。
そんな人に、政治家たちの使い道の相談を持ちかける、というのは、だ。うむ。イヤな予感しかしないのである。
ところで彼、いや、本人の希望で彼女と呼ぼうか。彼女の個性の磁力は、部屋ひとつ分くらいの中にいる人間に磁力を帯びさせるものだ。
その磁力の極は、男はS極、女はN極と決まっていて変更できず、また自分にも付与できないそうなのだが。
自分には無理な理由とは、やはりオカマだからなのだろうか。
身長と同じくらいの、磁石化した鉄棒を軽々と振り回す彼女には、怖くて聞けなかったが。
この世界。ステインさんといい、個性関係なしに強い人というのは、わりと居るから困る。
それだ。
ステインさんだ。あの、いろいろとこじらせた人だ。
こじらせた結果、今いるヒーローは、俺の考えるヒーローではないから、粛清する。ヴィランも当然殺す。そう決意してしまったあの人ならば。
「すべては 正しき 社会のために」
そうやって覚悟を決めてしまった、信念が行き過ぎてしまった人である。米国版コウモリ男にも近いが、それよりも指を折るのが好きな、心理テスト仮面の方がより近いか。
彼ならば。世を変えたいというその信念で、真剣に考え抜いたであろう彼ならば。
我輩の、相談相手にふさわしいのではないだろうか。
正しき社会の形。そのために何が必要なのか。どうすべきであるのか。
草の根運動を続ける彼に、ここはひとつ、聞いてみるとしよう。
まずは、どこぞの人殺し一賊の人間試験のように、失格と言われて殺されないように段取りを考えねば。
斬撃無効のような個性でもあれば良いのだが、そんなものは無し。通りそうなところに無線機でも置いておいて、機械ごしに会話してもいいが。直接対峙しない者の言葉を。彼がはたして、聞いてくれるかどうか。
まあ、やってみるのであるが。
居場所を探るのは、そう難しくはない。一つの市街で連続して犯行を行って、その場所に消えない
彼の仕業らしい事件が起きたなら、しばらく彼はそこに居る。
さて。あとは、保護者同伴にするかどうか、であるが。はてさて、どうしたものであるか。
●米国版コウモリ男
コウモリ男を、英訳してみよう。ゴッサムシティのあのこじらせた人である。
他のヒーロー全てにヤベーやつ扱いされて、ぼっち状態。スー○ーマンだけが友人扱いしてくれていた時ですら、もし○ーパーマンが悪墜ちしたらと彼の弱点の物資を用意しておく男。
●心理テスト仮面
紙に適当にインクのしみを作って、何に見えるか聞く、ロールシャッハテストという心理テスト。それに似たマスクを付けた…なんだろう。ヒーローじゃないな。
アメコミのウォッチメンという作品のキャラクター。悪党(法を犯しているとは限らない)を手段を問わずに狩る、アクニン=スレイヤー=サン。
ピクシブ百科曰く、悪党専門の通り魔。
●どこぞの人殺し一賊
西尾維新作の、戯言シリーズに登場。
零崎一賊。一族でないのがポイント。戯言世界では、呼吸するように自然に人を殺してしまう、そんな特異な生態の人間が人種や場所、血筋を問わずたまに生まれてしまうが、それが群れてしまった存在。
その長兄、双識さんは他人の言動で合格失格を勝手に判断するのだ。なお一賊は失格らしい。