我輩は悪かったと思っているのである。
昨日の打ち上げのあと。全員でファミレスに移動して、二次会となった。のはいいのだが。
なぜか、そこで帰れま10を始めてしまったのだ。
お店側にも協力を取り付け、思い思いにメニューに挑む我輩たち。無駄に豊富な種類が、腹が苦しくなるにつれ、憎くなってくる。
振動(弱)で胃を震わせて活性化。個性 香り(カレー)を応用。カレーの臭いのうち、クミンの香りだけを使って、食欲を刺激。そして酔った時の備えで持っていた、液キャ○を飲む。
何気に個性の同時使用ができてしまっているが、今はそれどころではない。回復せねば、最後まで戦えぬ。
我輩だけではない。マスキュラーも無意味に見えるが、筋肉を増やしてカロリーを消費し、少しでも腹を空かそうとしている。
マスクをズラして口だけを出したトゥワイスも、がんばっている。「まだ足らねえ、増やしたいぜ!」「もうダメだ。なんで増やせても減らせねえんだ」弱音を吐いているが、吐いていない。
だがしかし。そこの黒い人とボス。こっそり、個性でよそに料理を飛ばしたり、崩壊させない。こういうゲームでズルはダメだ。場がますます盛り下がってしまうし、男も下がるのだぞ?
黙々と食べ続けているマグ姐さんを見習え。あれが男らしいということである。
しかし、店の人たちよ。
このメンツ相手に、断るとかできなかったのは、わかる。見るからにヤバいやつらであるし。そこは、わかってはいる。
我輩たちも酔っていて、ノリでやってしまったとはいえ、今更あとには引けないというのもわかる。
だがしかし。こう、もう少し、何とかならなかったのであろうか。
そして何とか終わらせた時には、もう深夜の三時近かった。その場で解散した我輩たちであったが、他の面々はともかく。我輩には深刻な問題があった。
寝ずに待っていた、わたし怒っています、と無言で主張している保護者が、そこにいるじゃろ?
謝った。素直に謝った。
心配しているところに、楽しそうに帰ってきたのだ。それまでの心配が、怒りに裏返る。ましてや、我輩。ヴィラン連合と一緒に出かけるのなら変装をと、小麦錬金で作ったゴリラマスクを着用したままであったわけで。
そんなものをつけたまま、我輩にも付き合いというものが、などと言い訳をしたとして。当たり前のように、なんら解決には寄与しないのである。
実際、連絡も入れなかった我輩が悪いのであるし。
しばしのお説教で許してもらえたが、そろそろ我輩もここを出て一人暮らしをするべきであろうか。
お金と仕事はあるので、かつて先生のところから出た時とは違うのだ。
しかしこの部屋は、居心地が良いのである。飼いネコか、野良ネコか。それが問題だ。
いっそのこと。全部投げ出して、逃げるのもアリであろうか。
それは裏切りであろうけれども。我輩を知る人らならば、何とはなしに、わかってくれるように思える。
無一物。執着も欲も、しがらみも。もろもろの全てを捨てれば楽になれる、という解釈も出来る言葉である。
確かに、一時は楽になれるだろう。しかし我輩は、いろいろな意味で弱いので、きっとその楽な状態でいるのに耐えられない。
先生やボスや黒い人。ウワバミさんや、緑谷少年にS少年。ステインさん。彼らを放り出したまま、楽ではいられない。
ならば、見届けるしかあるまい。直接ぶつかり合うようなマネが出来ないのなら、きっとそれが精一杯だ。
そして捨てないと決めたのなら、離れないでも良いだろう。一人暮らし計画は見送りである。
我輩は飼いネコである。とりあえずは、そう決めた。
●帰れま10
テレ朝系の企画。元は「お試しかっ!」でやっていたが、好評だったのか「はじめてのおつかい」のように単独で特番に。現在は「帰れマンデー・見っけ隊」で続行予定。
居酒屋、ファミレス、サービスエリア、冷凍食品やカップ麺などの人気メニュー上から十品をノーミスで当てると百万円。当てる順番まではこだわらない。
ただし途中で間違えても、十品全部を当てるまで帰れず、出された料理も残さず食べ続けなくてはいけない。
ナイナイの岡村がコ○イチでのこの企画に参加した直後に、ゴチになりますの収録というコンボに大ピンチになったことがある。