我輩は○○である   作:far

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我輩は成長したのである。

 我輩は成長したのである。残念ながら、背が伸びたわけではない。近頃、そちらはいったん伸びが止まってしまったようなのだ。

 

 いったん、である。そうに決まっているのだ。

 

 成長したのは、個性である。

 個性というのは、使っているとそのうち成長する。火を出す個性なら、火力が増したり火加減が調節できるようになったり。

 

 ふと、思ったのだが。ミネタくんの個性とは、どう成長するのであろうか?

 個性 もぎもぎ。頭部の玉をもぐ。玉は自分にはくっつかず、跳ねる。自分以外には超くっつく。もぎすぎると血が出る。

 ここから、成長。せい、ちょう?

 え~っと。も、もぎれる数が、増える。とか?

 

 うむ。なかったことにしよう。我輩は、彼の個性のことなど、考えなかった。そういうことになったのである。

 

 我輩自身の個性は火車。何が燃えているのか、自分でもわからぬが、宙を飛ぶ火の玉を出せる。それとネコの特徴を多く持った、獣人とでも言うべき身体。

 そして何より。直接目を合わせた死者から、個性を受け取れることがある。

 

 今までは、顔を見て、なぜか目が合ったと感じたあと。相手が目を逸らさない限りは、個性を受け取っておった。

 どんな個性かは、受け取ってみるまでわからない。そして時に、受け取ったものが危険な個性の時もあった。

 

 十八禁の個性とか。自爆とかである。

 

 そして今回。拒絶反応をなくすという、一見するとどうということは無さそうな個性を受け取った瞬間にだ。

 

 ヤバイ。

 

 我輩は、そう思うよりも速く。それを相手に付き返していた。

 

 つまり、個性の受け取り拒否が出来るようになった。これが我輩の、今回の成長である。

 

 

 直感での判断であったが、今になって理由を考えてみるに、だ。

 拒絶反応をなくす。と、いうことは。誰にでも移植できる臓器の持ち主になる、ということである。

 そんな個性の持ち主になることも。個性の持ち主を作ることも。どちらも、マッピラごめんである。

 前者なら狙われる危険があるし、後者なら後味が悪すぎる。

 

 人間を基礎にした脳無に、この個性を入れれば。そして再生系の個性も合わせて入れたならば。

 その誰にでも移植できる臓器の数々は、きっと。犠牲にした命の数よりも、はるかに多くの人々の命を救うのであろうが。

 それでも、それは。我輩の、趣味ではないのである。

 たとえ、その脳無に「する」のを、重罪人や重病者。あるいは何かの理由での志願者にしたとしてもだ。

 誰かを犠牲にし続けて、利益を上げるというのは。まったくもって、良くは無いことであると。そう、思うのだ。

 それを当の本人が、好き好んでやっているのだとしても。ああ、それが、我輩には面白くないのだ。

 

「俺にゃそいつが 我慢ならねえ」

 

 死人しかいない街で、こじらせた不良少女相手に、元サラリーマンはそう吼えてみせた。そして多分惚れさせた。

 我輩がそう息巻いたところで、惚れてくれるお相手などは、どこにもおらぬが。そんなものは関係が無い。

 

 

 オールマイトだ。

 

 

「全部、オールマイトだ」

 

 彼が死ぬ思いをしながら、血を吐いて救っている姿が。そうして救われていて、それに慣れてしまって、どうせヒーローが。オールマイトがどうにかするさと、何もしなくなった世間が。

 

 そんなふうに、何かを犠牲にしながら笑っているヤツらが。ああ、我輩は本当に我慢がならないのである。

 

 面白くないのだ。ああ、まったくもって、面白くない。

 ここで、だから壊したい。そう言うのが、ボスなのだろう。だが我輩はネコである。

 世間は引っ掻き回して、面白オカしくしてやるのである! ついでに責任も持つがよい! 具体的には消○税を上げてやるのである。

 オールマイトは、どうやってかは、さっぱりワカらぬが、幸せになれ! なんならミッドナイトでいいから結婚しろ! あの人なら事情も、オールマイト本人のこともワカってるであろうし!

 

 なぜって? 我輩がこの世界に来たからである!

 こちとら、二次創作のオリ主である。その程度はやってみせるとも。そう。良かれと思ってぇ!

 

 

 

 

 でも。

 

 失敗したらゴメン。

 

 

 




なんか最終回っぽくなったw

●「俺にゃそいつが 我慢ならねえ」
ブラックラグーンより。重工勤めのサラリーマン、岡島さん。海外出張中に運んでいたディスクのついでにと誘拐され、なんだかんだで誘拐犯と意気投合して一味に加入。それまでの日常をブチ壊すことに成功する。
それは良かったが、彼の加入で、逆に徐々にそれまでの日常が違っていくレヴィさんが、彼と衝突。変わらぬ平和な日常なんざいらねぇんだよ、と言わんばかりに押しまくる岡島さん。
「俺がこんなに拘ってんのはな そんな生き方に気づかせてくれたその女が――俺を切った連中と・・・・・・同じことを抜かしてやがる。俺にゃそいつが、我慢ならねェ」セリフフルバージョン。
なおこの時「ロビンフッドがいねえなら ロビンフッドになればいい」の名言も言っている。岡島さんマジロック。
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