オーバーロード~死の王と幻影の王~   作:ミズナラ

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様々なコメント有難うございます。
今後ものらりくらり私自身のペースで好きなようにお話を組み立てて行きたいと思いますので今後ともよろしくお願いします。



18話

レオンは目の前のツアレに魔法を掛ける。魅了(チャ-ム)の魔法が解けた時にまた怯えられると面倒だと考えたからだ。

 クリュプトンの能力でタブラ・スマラグディナの能力を引き出しツアレの記憶の変更を行っている。

「タブラさんの種族(ブレインイーター)はこういった時便利だな、記憶改ざんの魔法が低コストで出来る種族ボーナスが有るなんて。さて、何処から変更するかな?やっぱりこそ泥の悲鳴が聞こえた時からいじって…俺が椅子に座らせたら意識を失った事にするかな?いや…魅了(チャ-ム)の魔法を掛けた時の会話を一部覚えさせて…ん、こんなものか」

 レオンはツアレの記憶を変更した後2階の部屋のベッドに寝かせ睡眠(スリープ)の魔法を掛け優しい笑みを浮かべ頭を撫でる。

「ツアレ、俺は出来る限り守っている信条が有るんだ、『与えた恩は忘れよ、しかし受けた恩は忘れるな』俺はこれをできる限り実行してきたつもりでね」

 レオンがこの言葉を知ったのはバーテンダーとして駆け出しの頃、大学の助教授を名乗る客の接客をしていた時だった。

『君若いのにこんなおじさんの相手しても楽しくないでしょ?ごめんねー言い訳に聞こえる小さな授業をしてあげよう。『刻石流水』と言う言葉があってね、これは仏教の教えの1つから来た言葉なんだけど。受けた恩義はどんな小さな事でも心の石に刻み、施した事は水に流す。という意味なんだ、でも今の世の中この言葉を実行できる奇特な人間なんて居ないよねーけれどこれも考え方を変えると『情けは人の為に有らず』と同じ物だと思うんだよね。こんな世の中だけど、いい事をしてそのつど見返りを求めなければいつかは、つもりにつもって自分自身に返って来るって事だと私は考えているんだ。だから君はこんなメンドクサイおじさんや酔っ払いの相手をして辛いかも知れないけど、いつか君自身に訪れる幸福の為だと思って相手をしてくれると嬉しいな』

 その男性は最後に、まあ酔っ払いのいい訳さ。と大笑いをしていたがレオンにはその言葉が心に残り、出来る範囲で実行をしていた。

「だから俺は君に恩を返そう、でも俺は君の望む幸せは何か分からない。だから考えられる範囲で幸せを与えよう…君とはもう係わらない幸せかも知れないが」

 そう言い残すとツアレが眠る部屋を後にする。

 ツアレをリビングに連れて行った時は男の悲鳴が屋敷の中まで響いていたが今は静寂が訪れていた。静寂の中を歩くレオンは笑みを浮かべていた、それは喜びに満ち溢れる橋笑。

「さあ、彼らは何処に居るかな?っと悪い悪い、君の事をすっかり忘れていたよ」

 レオンが屋敷の玄関の扉を開けると、そこには血溜まりの中でカーディナルに腕を噛まれ息絶え絶えな男の姿が有った。血が流れすぎたのだろう顔は血の気が失せ青白く生気が感じられない。

「おいおい、勝手に死ぬんじゃないよ。大治療(ヒール)

 レオンが治癒魔法を唱えると男の顔に力が戻り顔を上げる、しかしカーディナルの噛み付いている部分は治癒魔法で直しても元に戻りはしない。よって痛みはなおもロッソを苦しめ続ける。

「あ、あぁぁ…いったい何が起こったんだ?俺は死んだんじゃ?っつ!?くそ、まだ噛み付いてやがんのかよ」

 ロッソは意識がはっきりし自身の置かれる状況を再確認する、しかし状況は何も変わらず何一つ好転して等いない。

「やあ、君には感謝しなくてはいけないね」

 ロッソは声の方へ顔を向けると屋敷の中に消えて行った時とは別人のような笑みを浮かべるレオンの姿があった。

 しかしロッソはその笑みに恐怖を覚える、先程は自身を虫けらのように見ていた雰囲気は一切なく、良い事でも有ったのか喜びを露にしている。

「君のおかげで早い段階でツアレの本音を聞くことが出来たよ、一緒に暮していればいつかは分かった事かも知れないけど何事も早いことに越した事はないからね」

 ロッソには笑みを浮かべる男の言葉の意味が理解できない、しかしそんなロッソを他所に言葉を続ける。

 「だから君の命は助けてあげよう、喜んでくれていいんだよ?ああ、ツアレ(アレ)には感謝しておくといい、言う所の命の恩人というやつなのだから」

 そう言ってレオンはロッソの頭を掴み魔法を掛けていく。

「なに心配する事はない、君は屋敷の前で一夜を過ごす、今有った事、自身に起こった悲劇は何も覚えていない。君は屋敷内に入る前『日々の疲れで寝てしまったのだから』」

 

 

 

 

 レオンはロッソを屋敷の外の茂みへ投げ捨てると王都の方角へと歩み始める、その笑顔はツアレやロッソへ向けていたモノとは違い狂気へ満ち溢れていた。その笑顔は喜びと苛立ちを感じさせるモノ。

「彼らは何処にいるのかな?…さて、最高のショーを始めよう」




記憶改ざんは必要ですよね、前回のままだとツアレ嬢はレオン様を恐れるままの要素ががが。
え?ロッソさんの扱いが雑?残念ながら作者にとって賊で野郎になど慈悲は無い。


次回はレオン監督のショーとは一体!



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