でも毎回これくらい書きたいです。
山に来てから三年の月日が流れた。眠る前ならいざ知らず、会話する相手が出来てからは時間が経つのが遅いのか早いのか分からなくなっている。
そして何故か山に来て1ヶ月で親分と呼ばれ始めた。何故かというとそれは1ヶ月目のある日に遡ることになる。
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この山に来てからもう1ヶ月経ち、山の妖怪達とも大分打ち解けた。会話の中で欲しかった情報もいくつか手に入り、話し相手にもなってくれる彼らはかなり良い奴等だ。まあ、まだ少し警戒心があるらしく大抵の場合話してくれるのは下心だけなのだが。しかしたまに気になっていたこと、例えば妖怪はどうやったら産まれるのか、とかを質問すると可哀想な子供を見る目で見てくる事があるが何故だろう?
この日もまた、彼と話していると突然山の麓のほうでズズン!!!と音がして
「また来てやったぜええええ!!!!!」
と声が聞こえてきた。すると下心が、
「ちっ。また来たか。」
『また?』
「あいつら年に何回かやって来て適当に山の連中殺して帰っていくんだ。」
『ならどうして走って止めにいかない?』
「追い返そうにも最初に来たときに強くなりかけだった奴等は粗方殺されちまった。」
『だから、見てるだけなのか?』
「そうだよ。誰だって、俺だって、死にたくない。だから逃げるだけだ。」
『そうか。なら俺が追い返そう。』
「あん?止めとけ止めとけ。」
『 大丈夫。これでも長生きはしてる。』
「嘘つけ。どれくらい生きてるかは妖力で解る。お前俺より若いだろ。」
『いいや。これでも四十億歳の年寄りさ。』
そう言って俺は億分の一位の妖力を解放する。ゴオッと音がして周りの木々が軋む。
「お前…………!!」
『じゃあ、行ってくるよ。』
返事は聞かずに飛び立つ。ものの十秒ほどで現場に着く。
すると八メートル位の猿のような妖怪が一人佇んでいた。着地すると気付いたのかこちらを向き
「ああぁ?なんだてめぇは?俺を止めるとか言うつもりか?」
と、言い放つ。
しかしそれには答えず辺りを見回す。ひどい有り様だった。そこら中に逃げ遅れた妖怪の死骸が転がっている。内臓がぶちまけられていたり脳しょうを撒き散らしたりしていて人間だった頃に見たら吐くこと受け合いだった。ふと足下を見る。攻撃を避けきれなかったのだろう。左腕ごと脇腹が吹き飛んでいた。知り合いだった。足下を見て固まっているのを見て何を勘違いしたのか、
「怖くて動けまちぇんか?産まれたばかりのお馬鹿ちゃん。でもおせえよ。死ね。」
下手したら自分より大きいくらいの拳が降り下ろされる。それを片手で受け止めエネルギー砲で逆に跳ね返す。相手は自分を見てかなり油断していたのか驚く。それすらも無視して相手に近づいて両手のエネルギー砲を胴体に向けて放ち吹き飛ばす。木々を薙ぎ倒しながら倒れていく。倒れて行った所に向かいゆっくり歩いて近づいていく。この辺でやっと圧倒的な力の差に気が付いたのか青ざめた顔をして必死に命乞いを始める。
「わ、悪かった!もうしないよ。殺さない!だから許してくれ!!」
半ば泣きそうな顔をして言ってくる。しかし流石に虫が良すぎる、殺しておいて殺さないで、なんて。ふつふつと怒りが込み上げてきた俺は言い返してやろうと思った。
両腕を向け、両肩の兵器を稼動させて言う。
『怖くて動けないか?身の程知らずのお馬鹿さん。でも遅いよ。死ね。』
「まっ……!!」
返事を聞く前に大体半分位の力エネルギー砲を撃ちつつミサイルを撃ちまくる。無くなった側から充填させ合計で百五十発程撃ち込んだ所で一旦砲撃を止める。どうなってるか見てやろう、
思いながら煙が晴れるのを待つ。暫くして見えたのは大きく抉り取られた山肌だけだった。
ざまあみろ。と毒づきながら振り返ると沢山の妖怪達がこちらを見ていた。怯えられたと思った。やはりここにはもう居られないだろうと下を向き項垂れる。
『済まない。山を削ってしまったな。直すことも出来ないし、私は出ていこう。』
すると妖怪達がこちらにどんどんよってくる。なんだなんだと思っていると誰かが
「あんなすげえ妖怪を簡単に倒しちまった…………親分だ。俺達の親分だ。」
これを皮切りに色んな妖怪が詰め寄ってきて口々に
「あんたすげえな!!」とか「何年生きてんだ?」とか「この山を守ってください!!」とかどんどんしゃべる。予想外の反応が返ってきたために一瞬動きが止まる。それを肯定と勘違いしたのか、詰め寄って来てた内の一匹が
「良いってよお前ら!!!今日からこの人が親分だ!!!!」
すると何時の間に集まって来たのか、百匹以上の妖怪が一斉に
「「「「「「「「「「ウオーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
と叫ぶ。そこからはもう三日三晩宴会である。そして終わった頃には俺は
長年苦しめられた敵を不思議な術で倒した
英雄になっていた。
それから一応ボスと言うことでトラブルの解決などをしていたがたまにやって来る他の山からの侵略者等が鬱陶しくなり他の山に直接乗り込んで不可侵条約を結んだり、結んだ相手と情報の交換をしたりして過ごしている内に現在に至る。
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回想がかなり長かったが気にするな。
そして今だが何故か交流があった山の妖怪達がこの山に逃げ込んできている。しかもメンバーからみている筈のリーダーたる大妖怪がいない。俺には敵わないとはいえかなり強いはずなのに。
「たっ助けてくれ!!」
「俺達の山が!!人間に!!」
人間にやられたと言うのを聞いてかなり驚きながら事情を聞いていく。本人達も把握しきれていないのか酷く曖昧だが。
結果分かったのは人間達が意味不明なことを言いながら当たると死ぬ光る棒が出てくる変な黒い塊を持ってやってきたと言うことだった。激昂した大妖怪が奴等に向かっていくと光る棒に貫かれて死んだので敵わないと思って逃げてきた、と言うことらしい。もう行く所がないのでこの山に住まわせて欲しいと言う彼らを受け入れ近々来るであろう人間の対策を立てる。
光る棒が出てくる変な黒い塊は恐らくレーザーガンもしくはそれに似た物だろう。これは生身ではどうしようもないので俺が出るしかない。あと、人間が言っていた意味不明なことについてはいくら聞いても回答が得られなかった。平和に話し合いがしたい俺としては和平の申し出だったりすると嬉しいのだが。
人間達がきた方向については分かったのでそちらに飛んでいってみたところ、以前俺が人間Aと接触した所の近くに、村があった筈の場所に国があった。国があった。大事なことなので二回言いました。
何でだよ。高々三年の間に何があったんだよと混乱した。中が気になったが警備もしっかりしていて入れそうにもなかった。
そうこうしている間に一ヶ月が経ち、こちらに変な乗り物に乗った人間達が見えたと報告があった。全員山頂に退避するように、とお願いして俺一人山の麓で人間達を出迎える。暫く待っていると隊列を組んだ三十人程の人間がやって来る。俺を見て明らかに顔をしかめる。
流石に初見でその反応はと少しイラッとしたが我慢し、取り敢えず先頭にいた禿げ頭の男に話し掛けてみる。
『ようこそ。山になんのご用でしょうか?』
「うるさい。妖怪ごときが我ら人間様に話し掛けるな。」
かなりイラッと来るがまだ。まだ我慢しろ。
「なんの用と言ったな。この山に資源的価値があることが分かったので我々人間様が貰ってやるのだ。有り難く思えよ。妖怪風情が。」
なんだろう。とても我慢できない。て言うか三年前も思ったが人間ってどれだけ傲慢なんだろう。自分達が偉いと勘違いして。このハゲもそうだ。何が有り難く思えよ、だ。冗談は頭だけにしろっての。』
「き、貴様、妖怪の分際で私のことを言うに事欠いては、は、は、ハゲだとおおおお!!」
あれ、何で怒ってんの?あれか。ついに脳までツルツルになったか。』
「貴様どう考えてもわざとだろう!!馬鹿にしやがって……やれっ!!やってしまえ!!さっさと制圧して帰るぞ!!」
なんか知らない内に声に出ていたらしい。全員が一斉にこちらに銃を向ける。と同時に駆け出し銃撃を避けながら最低出力、死なないようにしたエネルギー砲で一人一人吹き飛ばしていく。
最後のハゲを除いた最後の一人を吹き飛ばすと同時に脇腹に衝撃が走る。後ろを向くとさっき、やれっ!!とか言いながら奥に行ったハゲがみっともなく泣きながら立っている。手に銃を持って。バチ、バチ、と音が鳴って嫌でも脇腹に傷がついたことを実感させられる。
「ひっ……ひひっ。妖怪め。調子に乗るなよ。所詮お前達じゃ人間には勝てないんだよ。ひひ。」
その様子に結構イラッときた。人間に関わると何故かイライラすることが多くなるなあ。背中の、特に重要では無い配線が少しやられただけなのに。だからせめて嫌味を、と思い
『それがどうした。一発当たった程度で良い気になるな。』
と銃を奪い取りつつ腹に一発エネルギー砲を撃ち込む。。
「ごふぅっ」
と涙も鼻水も垂れ流して気絶する。
ここからどうしようか、と思ったところで頭の中にピーン、と閃く。
そうだ。こいつらを利用してあの分厚い城壁の中に忍び込もう。中にいる人、比較的偉い人に直談判して妖怪に侵略しないようにしてもらうしかない。そうと決まれば話は早い。早速準備をせねば。
どうしようもないくらい書くのが遅いです。