俺は宗教が嫌いだ。
その中でもキリスト教はダントツで嫌い。
創造神だか絶対神だか全能の神だか知らんがそれを進行しない奴は異端と殺すか、拉致した後に洗脳するかだ。
教会は節制と救済を謳いながら平気な顔して人から財貨を奪い贅を尽くす。
平和を謳い人を殺す。
時たま思う。こいつら実はツッコミ待ちなんじゃないかと。
だから俺が18になる頃に作ることにした。
ヒントはあった。
人智に答えはあった。
国境なき国家
国境なき医師団をベースに教師、兵士、学者、調理師、建築家など見境なく遍く全てを集めた。
病に、怪我に苦しむものには最適な治療を
戦場の流れ弾に怯えるものには安全を
飢える者には食べ物を与え
学のない者には知識を与えた
人々の幸福を願いあらゆる手を尽くした。
差別を無くし
貧困を無くし
飢餓を無くし
テロを無くし
兵器を無くした
人々に
安心して暮らせる家を与え
勤めるべき職務を与え
目指すべき目標も与えた
だからだろう
俺は
キリスト教、バチカン本部
法王主導の下
異端の烙印を押され
処刑される事になった。
ーーーーーーーーーーーーーあぁ、なんて豪勢な処刑なのだろう。
魔女狩り時代の魔女でさえここまではならないだろう。ーーーーー
俺の目の前で少し細いが決して不健康ではなさそうな男が全身白い法衣に身に纏い聖句を謳う。
俺の処刑台を中心ににはありとあらゆる国の政治家、ありとあらゆる界隈の富裕層が広場を埋め尽くす。
その中には俺の活動に賛同し、協力してくれた奴が今にも泣きそうな顔でいた。
ーーーーーー後は、頼みますーーーーーーー
頷かれた、気がした
ーーーーーー救国の聖女と同じ死に方とは皮肉だなーーーーー
処刑台を見渡しながら嘲笑う。
ーーーーーーー神よ見ろ。コレが貴様の民、貴様の本質だ。
ーーーーーーー誰も救うわず、誰も導かない
ーーーーーーーこの汚物が貴様その者だ!
火が放たれ熱風が頬を暖める
足先の肌は溶け始め
苦痛が体を駆け巡る。
せめてもの維持として死ぬまでの1時間、睨みつけてやるとしよう。
そこら中から悪魔だのなんだのと聞こえてくる。
ーーーーーー俺が悪魔なら貴様らはなんだろうな?グールか?ハイエナか?
どちらにしてもロクでもないことは確かだろうがなーーーーー
ーーーーーーーーーー地に落ちろ、吸血鬼どもーーーーーーーーー
そう考えたところで俺の意識が落ちたーーーーーーー
そしてもう二度と覚めることはないと思われた目を開くと目の前には神がいた。
生前あんなにも憎み、絶望し、失望し、見限った聖書の神
その本人。
見るもの全てを迎え入れるような微笑みを浮かべ
見たもの全てがその腕に抱かれたくなる輝きを放つ男がいた。