「汝。起きよ、汝」
「うっ……ん……? あれ、僕は確か……。というより、ここは……?」
何者かの呼び声に応えて身体を起こしてみると、目の前にはとんでもない光景が広がっていた。
すぐそばに門らしき建造物が立ちふさがっているのだが、大きさがあまりにも果てしない。下から見上げて天辺が目視できないほどだ。
……いや待て、おかしな大きさの門もさることながら、根本としてここはいったいどこなんだ。僕は確かに、先ほどまでオータムさんと交戦していたはずなんだが。
そう思って周囲を見渡すと、雲、雲、雲、雲しかない。
……雲海なわけがないのはわかっているんだけど、それだとこのファンタジーな光景を現実のものと受け取るしかなくなってしまうんだが。
まぁそのあたりのことひっくるめて、この人に聞けばすべて解決する……はずなんだけど、なんだか話しかけづらい雰囲気だ。
堅牢そうな鎧に身を包み、一切素肌が露出している部分がないその立ち姿。これだけでも威圧感がすさまじく、無意味に機嫌が悪そうに見えてしまう。
それを抜きにしても単純に身長が高いというか、目測でも二メートル近いみたいで、より威圧感を助長させているのではないかな。
唯一わかることといえば、声質からして女性であるということくらい。またその声も無駄にハスキーで――――いや、いい加減にしておこう。
僕はどちらにせよ、躊躇っている暇なんてないのだから。
「あの、今僕はどういう状況に晒されているんでしょう?」
「存外動じぬその姿勢は悪くない。ゆえに、汝の期待に応えるとしよう」
「っ!?」
「これで我が何者か、という点については察しが付くはずだが」
とりあえずストレートに最大の疑問をぶつけると、謎の女性はおもむろに右手を天へ掲げた。
すると、雲の中から色彩豊かな光の柱みたいなものが現れるではないか。
赤、橙、黄、緑、青、藍、紫――――虹色? 虹、門、門番……。これらのワードに引っかかる項目といえばただひとつ。
というよりは、少なくとも学園内では僕が一番詳しいはずだ。はずだが、ますますもってどんな状況か理解できないぞ。
なぜならISであるはずの相棒が、自らの意志で、言葉で、僕に話しかけてきているのだから。
「つまり、あなたはヘイムダル!?」
「そのとおりだ」
「それなら、ここはいったい……?」
「あえて人間的表現をするのであれば、心象世界とでも思えばいい」
心象世界……?
ISに人間で言う人格のようなものが存在すると仮定したとするなら、なるほど、確かにまったくあり得ない話しでもないのかも。
だとすると、随分と北欧神話におけるヘイムダルそのままな光景が繰り広げられているな。
そんなヘイムダルの心象世界に僕が居るということは、呼び出されたか、もしくはたどり着いたかのどちらかだと思うんだけど……。
仮に呼び出されたとして、いったいヘイムダルは僕になんの用事なのだろう。
たどり着いたとして、ヘイムダルとの対話は何を意味するのだろう。
僕からすれば聞きたいことは山ほどあるけど、やはり彼女と言葉を交わす先に何かがあるのは確かなはず。
寡黙なようだしあまりこちらから問い詰めるのはよして、僕は黙ってヘイムダルを見据え、彼女の意図を読むべく一挙手一投足へと注目した。
「汝、この光景に何を思う」
「は? な、なに? なにって……」
まさかの予想斜め上の質問である。
なんだか僕の芸術家としての眼やら感性やらを問われている気もするが、多分だけどそういう話でもなさそうだよね。
とりあえず、もう一度僕の目に映るものを整理してみることにしよう。
まずはこの閉ざされた巨大なんてレベルじゃ済まない門。僕たちはその袂に居て、下を覗けば一面に広がる雲の海。更には広大な雲海を突き抜けるように伸びる七色の光の柱……か。
……どうしよう、綺麗とか幻想的とかそれ以上のことを思いつかない。これ、本気で芸術家としても落第点なのではないだろうか。
ま、待て! ヘイムダルは確かにこの光景を心象世界と呼称した。のならば、これは何かの暗喩というやつの可能性もあるぞ。
(これが心を表しているのだとすれば……)
……閉ざされている門? 心を閉ざす……? この門は、ヘイムダルの心が閉ざされているということなのだろうか。
だとするならこの雲は、足元が見えないことと関りがありそうだ。つまり、漠然とした不安の形容ということでは?
そんな不安すら突き抜け、あたりを照らしてくれる七つの光……。これはきっと、誰かを指している。そう、僕にとってかけがえのない――――……僕に、とって?
どうして僕はそんなにすんなりと、僕にとってと自分のことのように捉えたのだろう。……いや、そうじゃない! そうか、心象世界っていうのは――――
「もしかしてここは、僕の心を表してるってことなの?」
「ご明察。であるなら、我が示した光はなんであるか、わからんとは言わせぬぞ」
「僕にとってかけがえのない仲間……。みんな……!」
ナツ、箒ちゃん、簪さん、セシリアさん、鈴ちゃん、シャルル、そしてラウラちゃん。
これも因果というやつなのだろうか。一学年専用機持ちとして、日々切磋琢磨し合う仲間たちが、ちょうど七人だとは。
もちろん、そういうベクトルでみるならみんな僕にとって大切な仲間たちだ。けれど、まさか僕の中でこうも大きな存在だとまで思いもしなかった。
少しは強くなった気ではいたけど、やっぱりみんなありきだってことを思い知らされるよ。
けれどというか、だからこそというか、やっぱり僕はみんなの盾でありたい。かけがえがないからこそ、こんなにも守りたいって思うんだ。
「そこだ」
「そこ……って、もしかして、僕の考えは筒抜けだったりする?」
「汝と我の同調は最高潮。こちらとしては造作もない。それはいいとして、我が指摘したい部分はわかるな?」
「…………」
ヘイムダルの指摘したそことやら、答えが見えているからこそ、僕はすぐさま返事をすることができないでいた。
かけがえがないから守りたい。
僕の守りたいという意思を頭ごなしに否定したいわけでもなさそうだが、ヘイムダルが指摘したい部分ということはすぐにわかった。
それはつまり、僕がそのままじゃダメなんだって、わかっていたうえで是正してこなかったということなんだろうけど。
「肉体を守るだけなら壁でもできるぞ。そも、彼奴らと自らの実力差を省みよ。もっと言うなら、彼奴らははいそうですかと守られるクチか?」
「……僕の守るべきものは、もっと他にある」
相棒の言葉とは思えない辛辣さ。というか、そんなこと思っていたのかと軽くショックを受けてしまう。
……けど、ヘイムダルの言っているのは本当のことだ。そして、やっぱり僕自身が心の――――あるいは頭のどこかでわかっていたこと。
みんなは僕に守られるほど弱くない。実力もそうだけど、心の方もそうだ。どちらも軽く僕を上回る水準だろう。
だから僕のこの考えは、やっぱり自己満足の域を出ない。そして、ただの押し付けでしかない。
ふと、僕が盾役を買って出ているときのみんなの顔を思い出してみる。
……一定の信頼は得ていたと感じるけど、やっぱりどこか僕の心配をしているところが拭えない。みんなしてそういう表情だ。
ナツこそ絶大の信頼を寄せてくれていて顔には出さないけど、きっと同じだ。
それしかないと押し通してきた意地だけど、そう……だな。僕が本当に守るべきものは、きっと僕自身で。そしてもうひとつ。
「守りたい……なぁ。ヘイムダル……! 僕は、みんなの笑顔を守りたい!」
「そうだ。汝が最もすべきことは、盾になることでも敵を倒すことでもない。汝が彼奴に無事でいてほしいように、彼奴も汝に無事でいてほしいのだ。そしてなにより、この我もな」
「ヘイムダル……」
みんなを守った気でいた僕の、なんて浅はかなことか。心配そうな顔をさせておいて、何を守った気でいたのだろう。これでいいんだと、そう決めつけてしまっていたのだろう……!
そうだよな、それでいいはずがない。かけがえのない仲間だって言うくらいなら、僕の活躍でみんなが笑顔で居てくれなきゃだめじゃないか!
吐き違えていた意識について悔やんでいると、ふとヘイムダルの自身も僕に無事でいてほしい旨の言葉が耳についた。
そのひとことを口にしたときだけ、厳格な声色に優し気な雰囲気が継ぎ足され、なんだか余計に感動してしまう。
なにより僕が相棒だって思ってるからかな。IS学園に来てからは、ある意味ナツより近しい存在だったかも知れないし。
「舞台は既に整っている。あとは汝次第だ」
「……それは違うよヘイムダル。キミと、僕次第――――だろ?」
「…………ふっ、これは一本取られた。ああ、そのとおり、そのとおりだ。我は汝と共にありて、汝は我と共にあり。では我が盟友よ、我と共に目指す先は何処だ?」
「限界の限界の、その先の先の先!」
「ならば共に行こうぞ。対話を果たした我ら、もはや向かうところ敵なし!」
僕が冗談めかすようにそう告げると、兜の下でヘイムダルが微笑んだ……気がした。
いや、言葉自体は本当のことを言っているから、きっとそうに違いない。
そしてヘイムダルは僕の言葉を肯定すると、なんだか上機嫌な様子で僕に目指すべき境地を問う。
僕はそれに対し、語気を強めながらズンズンと前方へと進み、乱暴なくらいの勢いでヘイムダルに右手を差し出した。
ヘイムダルも右手を差し出し互いに力強く握り合うと、一瞬にして足元を包んでいた雲が晴れ、あたりに轟音が鳴り響く。どうやら門が開いている音らしい。
わずかな隙間からは虹色の光が漏れ出し、僕とヘイムダルを照らし、そして――――
「うおおおおおおおおおっ!」
「ちぃっ、二次移行がなんだ! てめぇ――――なんぞあん?」
「……あれ? ちょっと、嘘だよね? ど、ど、ど、どこにも変化がない!?」
意識が二次移行寸前の瞬間まで戻ると、僕の周りを包んでいた光が霧散した。
そして、それと同時に新たなヘイムダルのお出まし――――と、意気揚々と名乗りを上げてやろうとしたその時だった。
オータムさんも見た目だけで気づいたように、外見からしてそれといった変化がまるでない。一次移行ですら、少なくともサイズ調整は行われたというのに。
今のところ僕のハイパーセンサーで確認できるのは、名称指定がエクシード・ヘイムダルに変更されているのみ。
……寂しまぎれに僕のと表現したけど、これくらいなら白式やアラクネのハイパーセンサーでもそう表示されるよな。
「ハハハハハハ! 何かと思えばコケ脅しかよ! やっぱ愛の力などなんの、んなもん大したもんじゃねぇってこったぁ!」
(お、落ち着け、落ち着け! アレだけの大反省会をしたんだ。絶対に何かしらの変化は起きてるはず!)
別にそこまで大きな変化を求めていたわけじゃない。
実際ヘイムダルと話したのって意識の変化が大事って、そんな感じのニュアンスのことだったし。
でも一切の変化なしは流石に笑われて当然くらいに思えるし、コケ脅しっていうのも全く否定できない。
けれど
そう一縷の希望を胸に、アラクネによる攻撃を
(あった! ヘイムダルに
ハイパーセンサーにピックアップされているのは、
ビフレスト・オーバードライヴ。
ビフレストといえば
すぐさまビフレストを確認すると、エネルギーを多く使う
そして
だったら条件は整っているってことだ! どんな能力かまでは未知数だけど、この状況下で使わないのはあまりにも惜しい。
僕は腹から声を出し、
「ビフレスト・オーバードライヴ!」
「なにっ!? まさか
僕がそう叫ぶと同時に、ヘイムダルの装甲が半分浮いたような状態になり、その後すぐさま弾け飛んで四方へと散っていった。
予想外なこの感じ、これまで何度も体験してきただけあって、ここから更に何か起こるであろうことはわかっているさ。……さぁ、どうなる!?
すると散っていった各種装甲が、突如として量子変換を開始。七色の光を放ち、薄暗いロッカールームを激しく照らした。
七色の光はこちらめがけて戻るような動きを見せ、そのまま僕の前身を包んだ。
そして光は徐々に鋼鉄へと姿を変えていく。どうやら機体の再構成か何かが行われているらしい。
「ハル、その姿は……」
「僕にもよくわからない……。けど、これは――――」
どうやらヘイムダルの再構成も完全に終わったらしいが、見た目に関して言うならばまるで第一世代機のようになってしまった。
いや、むしろISかどうかすら疑わしいというか、まるでアメコミヒーローのパワードスーツみたいな感じといえば伝わりやすいだろうか。
ただ、あちこち埋め込まれているようなかたちのブースター機構が気になるな。いったいこれがなんの役割を果たしてくれるのかまったくの未知数だ。
『ビフレスト・オーバードライヴ カウントダウンスタート リミットは3分です』
(三分間限定でこの姿になれるって能力なのか? でも、武装も何も見当たらないぞ!?)
どうやら問題なく
どころか、
つまりは素手で殴りに行けっていうこと? ……それは正解である可能性が高いとして、今のところ利点らしい利点が――――
いいや、三分がタイムリミットと言っているんだから、何につけても迷っている暇なんてない!
何よりヘイムダルを信じるんだ。きっと今も僕の勝利を願いつつ、自身も最大限の手を貸してくれているんだろうから!
「へっ、何が何やら本人がわかってねぇみたいだな。だったら、わかる前にぶっ潰すまで!」
「やるしかない……! やるしかないなら、とにかく突っ込む!」
ビフレスト・オーバードライヴの発動と同時に、警戒していたのか退いていたオータムさんだったが、僕が能力を把握しきっていないと読み仕掛けてきた。
僕も覚悟は決めた。徒手空拳なんて柄でもないけど、それしかないならやるしかない。
という意気込みのもと、力強く地面をけり上げたその時だった。
まるで空気そのものを揺らすかのような勢いで、背中にあるブースター機構が勢いよく虹色の光を吹き、僕の前身に不必要なまでのサポートが入る。
身構えていれば問題ないだろうが、突然のことにそのままずっこけるような体勢のまま一気に前へと押し出された。
そんな不格好なままでも勢いは死なず、思惑外れてオータムさんへそのままタックルを仕掛けてしまう。
「ぐおぁ!?」
「うわああああああっ!?」
勢いがすさまじ過ぎるせいか、僕に激突されたオータムさんは、割と軽く弾き飛ばされていく。
僕はというと、制御が効かないものだからそのまま転倒。
ドンガラガッシャンと数多のロッカーをなぎ倒し転がりに転がり、山積みとなったロッカーへ上下さかさまに引っかかってようやく止まることができた。
「くそったれ、なんだってんだ!?」
「こ、こっちが聞きたいくらいではあるんだけど……」
「知るかそんなもん! だがただの初見殺しだ。次はねぇぜクソガキ!」
(……三分しかないからって焦るな。とにかく防いで反撃の隙を――――)
「そぉらよっ!」
お互いムクリと起き上がると、互いにわけがわからないと声を上げるしかなかった。
確かに初見殺し的な要素はあったといえ、オータムさんはラッキーパンチでも癪なのか、かなり機嫌の悪そうな声色でこちらへと迫る。
僕も起き上がって迎撃の構えをとってはいるけど、今のヘイムダルにはこれまで頼り切ってきた
やはり素手で防ぐしかなくなるわけだが、果たしてそんな芸当が僕にできるのだろうか。
僕が内心でそんな葛藤を繰り広げていると、オータムさんは当然ながらなんの容赦もなく、脚の一本を振り上げて刃を浴びせた。
「な、なにぃっ!?」
「へ……? な、なんで……?」
鉄のぶつかるような音。そしてオータムさんの驚愕を表現する声。なにかと思って恐る恐る観てみると、防いでいるのだ。
そう、僕が腕でしっかりとアラクネの脚を受け止めている。
い、いったいどういうことだ? この姿のISの操作は脳の電気信号かなにかと直結しているみたいだが、今のだとまるで腕が勝手に動いたかのような感覚だ。
「は、はんっ! まぐれってのはあるもんだなぁ。ならこいつでどうよ!」
(さっきは手も足も出なかったラッシュ……。けど――――)
「!? 馬鹿な、こんなことありえねぇ!」
「ハルが、攻撃を全部捌ききってる……」
オータムさんは一瞬の動揺をみせたが、すぐさま僕がさんざん苦しめられ続けた脚によるラッシュをしかけてきた。
だがこのラッシュもまるでリズムゲームかのように、淡々と防いでいる僕が居る。
時には躱し、時には防ぎ、アラクネの脚がクリーンヒットすることはまったくない。
……だんだんとこの能力のことがわかってきた気がする!
多分だけど、勝手に動いたかのようじゃなくて、実際に勝手に動いてくれているんだ。じゃないと、さっきも言ったが僕にこんな芸当は不可能だから。
(だが防いでいるばかりじゃ勝てない。どうにか反撃しないと!)
「なっ……!?」
「よし、やっぱりだ! ここを、逃さない! でやああああああっ!」
「がはっ!? ぐああああああ!」
僕が脳内で反撃しなければと考えると同時に、またしても身体が勝手に動いた。
ラッシュの動きで脚が入れ替わる一瞬の隙を突き、ブースターから虹の光が勢いよく放出され、グンッとオータムさんとの距離を詰めた。
そしてそのまま腕を振りかぶると、僕なりに渾身の力を込めてオータムさんの腹部を殴りつける。
すると今度は腕から勢いよく虹の光が放出され、とんでもない速度と威力をパンチへと付与させた。
殴られたオータムさんといえば、アラクネの脚が完全に力は離れ、勢いそのまま遠くまで吹っ飛ばされていく。
先ほどとは逆で、オータムさんとアラクネが、数多のロッカーをなぎ倒していく番だった。
やはりこの
「だけどやっぱり時間がない! 推していきます!」
(はやっ……!? ハイパーセンサーの補正でとらえきれな――――)
「せいっ! はぁっ! でりゃぁ!」
「ぐがっ!? づっつ!? うごっ!?」
僕はオータムさんがダウンから復帰する前に、大きく前に踏み出しながら飛び出た。
虹の光でブーストしているおかげか、距離を詰めたのはほぼ一瞬。オータムさんからは、目にも止まらぬ速さで正面に現れた。くらいに感じたことだろう。
僕はしゃがみ込むようにして反動をつけつつジャンピングアッパー。そのまま空中に浮いて胴回し回転蹴り。右ストレートをテンポよく繰り出した。
これもやはり虹色の光が後押ししてくれるおかげで、オータムさんは単純に早すぎるという理由で回避ができないようだ。
「ハル、その
「想いだ……。この
僕が徒手空拳による格闘戦で明らかに敵を押す姿なんて、付き合いの長いナツにはあまりに不可解な光景に映ることだろう。
だから僕はこう答えた。僕の想いに応えてくれる能力なのだ、と。
つまりどういうことなのかって、もう少し詳しく話すことにしようか。
このエクシード・ヘイムダルが宿した新たな力。ビフレスト・オーバードライヴの正体とは――――
【エクシード・ヘイムダル】
晴人の専用機であるヘイムダルが、二次移行を遂げた形態。
とはいっても見た目や性能に関して大きな変化はみられず、ほとんど単一仕様能力が目覚めたということのみ。
と晴人は思っているようだが、実は各武装に用いられるエネルギーの出力が上がっていたり、ビフレストの回収効率が改善されたりしている。
地味ではあるが、そんな内部的変化はいくつかみられる。
そして単一仕様能力を発動させた状態こそ、エクシード・ヘイムダルの真価がとわれる部分であり、真の二次移行形態とも言える。
続報を待て。