『白狼』がダンジョンに潜るのは間違っているのだろうか   作:KeI77777

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こんにちはんこそば。
KEY(ドM)と申します。


アプリゲームのファイアーエムブレムが
流行っていてロイドにーにが出た記念に。

白つながりだろ、とか言ってはいけない。


それでは、ご覧ください(KBTIT)

KEY(ドM)


『白狼』がダンジョンに潜るのは間違っているだろうか

---気が付いたら、そうだった。

 

剣を手に、暗いダンジョンの中を突き進む。

 

顔に付着した血を左手で拭い、

息を吐く。

 

鼻の中に腐臭がつき、

モンスターの死体が見えた。

 

「・・・・ここか。」

 

以前よりも大分小さくなって

しまった手で剣を構えつつ

前に進む。

 

そこには、ゴブリンが群れを

なして俺を待ち構えていた。

 

俺の姿をみたやつらは

きひひひひ、と笑い声を

あげながらにじり寄ってくる。

 

こん棒を持ち、衣服をまとっている

ことから最低限の知性があることが

伺える。

 

 

「---きしゃああああっ!!!」

 

 

雄たけびを上げてかかってくる

モンスターたち。

 

数の利で押しつぶしに来た。

 

「------。」

 

心を落ち着かせ、己の心のままに

剣を振るう。

 

-----かつて、自分が自分で

あったころの記憶通りに。

 

 

びちゃり、と血が噴き出す音が

ダンジョンに響いた。

 

 

 

 

「---知ってるか?アイズ?」

「・・・・・・・。」

 

アイズと呼ばれた金髪の少女は

八重歯をのぞかせた男からの

言葉に首だけ向ける。

 

酒が入ったジョッキをもって

彼女に詰め寄る狼男は

はははは、と笑う。

 

「あのヘスティア・ファミリアに新しい

奴がはいったんだとよ!!---あの

ヘッポコファミリアに!!」

「・・・・・。」

 

自身の同僚であるベート・ローガの

言葉に眉を潜めるアイズ。

 

それでも、ベートは気づかずに

喋り続ける。

 

「まあ?俺やお前にかなう奴なんて

そうそう・・・。」

「・・・・・・・・・。」

 

 

しかし、彼女は既にその視線を外し、

とある一角を見つめていた。

 

 

彼女に気があるベートからしてみれば

それは耐えがたい屈辱であった。

 

 

(一体どこのどいつが・・・・!!)

 

 

 

 

 

「------。」

 

黒のローブに身を包み、

酒を煽り続ける一人の人物がいた。

 

そして、それを見たベートは

立ち上がり、ローブ姿の

人物に詰め寄る。

 

 

「--おい!!」

「・・・・・ん?」

 

今まで酒を飲んでいたローブの人物が

ジョッキをカウンターに置き、

ベートに向き直る。

 

 

「・・・・・・なんだ?」

「・・・・・けっ。

誰かと思えばテメェか、白いの・・・!!」

 

ぐるるるる、とうなりながら

そう吠えるベート・ローガに

微笑しながらローブ姿の男は

立ち上がる。

 

 

 

「ベル・クラネル。」

 

そのすぐ後ろのは『剣姫』アイズ・ヴァレンシュタインが

立っていた。

 

 

「・・・・ほう。剣姫か。」

 

嬉しそうに『白狼』ベル・クラネルは

そう微笑んだ。

 

 

 

 

「私と戦ってほしい。」

「・・・・・。」

 

アイズにいきなりそういわれた

ベルは頭に手を置く。

 

ダンジョンでたまたま

自身の剣技を見られてから

彼は彼女にこう詰め寄られていた。

 

殺す剣。

 

それが彼の剣であり、見世物の類ではない。

 

だからこそ、彼は彼女と決闘じみたことを

する気は毛頭なかった。

 

すぐ近くでは、不機嫌そうなベートや、

他のロキ・ファミリアの面々が

興味深そうに彼らのやり取りを見守っている。

 

 

「・・・・俺は、レベル1の最弱だ。

アンタとは勝負にならないだろう。」

「・・・・・。」

 

ベルの言葉に黙るアイズ。

 

彼女自身もそのことは知っていた。

 

それでも、彼女は彼に興味を持っていた。

 

---そのレベルにしては、あまりにも

熟達した剣技に。

 

「---おいおいおいおい!!アイズ!?

そんな白オオカミ、放っておけよ!!

レベル6のお前が肩入れするような奴じゃ

ないだろ!!」

「・・・・・。」

 

自分が言外に眼中にない、といわれていても

どこ吹く風でじっとアイズから

目を放さないベル。

 

 

対して、アイズもベルから

目を放さないようにしていた。

 

そして、ふっとベルが笑う。

 

「---今日は飲んだ。帰る。

----うちの女神さまもそろそろ

機嫌を損ねそうだからな。」

 

 

それだけ言うと、代金を酒場に

おいて立ち上がって出口の方に

向かっていく。

 

 

「・・・・・があああっ!!」

 

ベートの悔しそうな声が響いた。

 

 

かつて、俺は死んだはずだった。

 

弟のライナスを殺した奴らを

倒して、仇討ちするために。

 

死んでいた親父のためにも。

 

 

フェレ侯爵、エリウッドが俺の弟を

殺した可能性はおそらく低い。

 

直に顔を合わせてそれがわかっていても、

もう俺たちは止まることはできなかった。

 

『---やだよっ!!ロイドお兄ちゃん!!

私を置いて行かないでっ!!』

 

かわいい妹のそんな言葉も

無視して。

 

結果、俺たちは全滅した。

 

『四牙』、『白狼』などという

大層な名前を持つ割には、

あっけない死に様だった。

 

 

なのに、目を開ければ

全く違う人物として俺は

蘇っていた。

 

 

だが、それよりも新しい

家族ができたことが、俺に

とっては何よりも嬉しく。

 

 

---それを失ってしまったことが

何よりも悲しかった。

 

 

 

 

 

「・・・・ヘスティア?」

 

 

ギッ、ギッと階段をあがるベル。

ドアを開けると、ベッドで

1人の女性が寝息を立てながら

寝ていた。

 

「・・・・・もう寝ちまっていたか。」

 

彼はそういうと、慈しみを込めた

瞳を彼女に向けて、右手でその頭を

優しく撫でる。

 

自身の妹にするように。

 

そして、ふう、と息を吐いた。

 

(・・・・・一体、何の因果だ?これは・・・。)

 

----かつて、ロイド・リーダスと呼ばれていた

男はそうこぼした。

 

 

 

 

 

「----ハッ。」

 

がばり、とベッドから起き上がり、

垂れたよだれをぬぐいながらあたりを

見回す。

 

 

自身のたった一人の眷属を

探して。

 

 

「----起きていたか。」

 

そこには、どこかで剣を振るっていたのか

タオルで汗を拭いているベルが立っていた。

 

ふう、と濡れタオルで体をぬぐう。

 

 

「----昨晩はどこに行っていたの?」

 

彼女の質問に苦笑いするベル。

 

自分にはその経験はないが、

まるで浮気をとがめられた夫のような

気分であった。

 

テーブルの上に置かれていた

小包を彼女に差し出す。

 

「・・・これは?」

「昨日、飲みに行った帰りに

買ってきた。・・・開けてみろ。」

 

その言葉にヘスティアは小包の

紙包装をびりびりと破いて

中のモノを取り出す。

 

 

そこには、青いクリスタルの

ペンダントが入っていた。

 

「・・・うわあ~。きれい・・・。」

「アンタに似合うだろうと思ってな。」

「・・・・ありがとう!!ベル君!!」

 

飛び込んできた彼女をがっちりと

受け止めるベル。

 

「・・・・汗臭いから離れた方がいいぞ。」

「関係ないよう!!こんなきれいなものもらって

何も感じないわけないじゃないかぁ!!」

「・・・・・。」

 

その過剰なスキンシップに彼は困惑していた。

 

幼いころの弟や、ニノという妹に対して

頭を撫でたりしてやったことはあったものの

こうした直接的な愛情を受けた経験は

皆無だったからである。

 

彼の父であったブレンダン・リーダスは義賊と

呼ばれる善性の人物であったが、それでも

女の色香に負けて、組織を内部から食い尽くされてしまった。

 

そうしたえげつない状況は間近で見ていた

彼にとって、女性からのスキンシップは

どうしてもハニー・トラップに感じてしまう。

 

無論、彼女がそんな悪人でないことは

知っていても。

 

だが、彼にとって、唯一妹と呼ばれる

人物がいたことは救いであった。

 

ヘスティアの頭に手を置いて

よしよし、と撫でる。

 

「こ、こらっ!!ベル君!!僕は女神なんだぞ!!」

「・・・・・だったら、もう少し慎みを

持った方がいいんじゃないのか?」

「それは無理だねっ!!」

「・・・・・・。」

 

彼の名はベル・クラネル。

 

 

---かつて、『白狼』と呼ばれていた

凄腕の剣士である。

 

 

これは、そんな彼の英雄譚。

 

 

 




ロイド・リーダス

ファイアー・エムブレム烈火の剣に出てくる
"白狼"の異名を持つ剣士。

プレイヤーにとってのトラウマ。

最後まで自分が身を置いていた組織の事と
家族のことを気にかけていた。

結局、彼は非業の死を遂げる。

当時のプレイヤーは彼を仲間に
出来ないことにかなり落ち込んだことだろう。

ラストに出てくる最終形態は
全てのファイアー・エムブレムの中でも
最強クラスのソード・マスターであり、
真っ向から戦うと死ぬ。

ダンまち見ていたら思いついたネタ。


つづくかどうかは知らない。

あ、ヒロインは重いから
大丈夫だゾ(予定調和)


感想は全部読んで、返信しているから
良かったら書くといいゾ。

感想くれ。

れ。

KEY(ドM)
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