Fate/cross wind   作:ファルクラム

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第15話「覇王の遺言」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 突撃してくる巨大な悍馬。

 

 その凄まじい突進力は、大地を踏み抜かんとしているかのようだ。

 

 背に乗っている少年がいっそ、馬の付属品にしか見えないくらいの異様である。

 

 ライダー、アレキサンダー。

 

 その宝具たる「始まりの蹂躙制覇(ブケファラス)」。

 

 その正体は、馬の身でありながら英霊の座に召喚された異色中の異色。

 

 すなわち、ブケファラス自身が、宝具であると同時に1人の英雄でもあるのだ。

 

 かつて、「人食い馬」の異名でおそれられ、手の付けられない暴れ馬だったブケファラス。

 

 乗りこなす事ができれば、世界を制覇できるとさえ言われた英馬。

 

 そのブケファラスを唯一、乗りこなした人物こそ、当時まだマケドニアの王子だったアレキサンダーである。

 

 以来、ブケファラスはアレキサンダーの最初の友となり、幾多の戦場を、彼を背に乗せて駆け抜けた。

 

 アレキサンダーもまたブケファラスをこよなく愛し、その亡き後は都市に名を残したと言う。

 

 戦友として、親友として、誰よりも深く繋がったアレキサンダーとブケファラス。

 

 その人馬一体とも言うべき突撃が、ネロへと迫る。

 

 と、

 

「ネロさんッ!!」

 

 とっさに割って入るマシュ。

 

 掲げられる大盾。

 

 しかし、宝具を展開している暇は無い。

 

 次の瞬間、

 

 突撃してきたブケファラスと、マシュが激突する。

 

「クゥッ!?」

 

 途端に、盾を支える両腕が悲鳴を上げるのが判った。

 

 先述した通り、ブケファラス自体が宝具である事を考えれば、たとえ防御に特化した能力を持つマシュとは言え、生半可な状態で防げるものではない。

 

「グッ!?」

 

 苦痛に顔を歪めるマシュ。

 

 そのまま押し切られそうになった。

 

 次の瞬間、

 

「えッ!?」

 

 不意に体が軽くなり、声を上げるマシュ。

 

 振り返れば、令呪のある右手を掲げた立香が、マシュに礼装の魔術を施していた。

 

「先輩ッ!!」

「一時的だけど身体能力を強化したッ マシュ、頼む!!」

 

 立香の右手にある令呪が輝きを増す。

 

 同時に、マシュの体から魔力が溢れ出すのを感じた。

 

「これならッ!!」

 

 マシュは腕に力を籠め、そのままアレキサンダーを押し返しにかかる。

 

 対して、

 

「へえッ 思ったよりやるね!!」

 

 笑い交じりの声を上げるアレキサンダー。

 

 一息に突破する事は難しいと感じたのか、手綱を引いてブケファラスを方向転換させる。

 

 距離を置き、再び突撃してくるつもりなのだ。

 

 と、

 

「余を忘れたかッ!!」

 

 そこへ緋色のスカートを靡かせて、ネロが追撃を仕掛ける。

 

 振り翳される原初の火(アエストゥス・エストゥス)

 

 だが、

 

 その一閃が振り翳されようとした瞬間、

 

 強烈な疾風が空中の少女を襲い、ネロは大きく吹き飛ばされた。

 

「クッ!?」

 

 辛うじて着地するネロ。

 

 眦を上げる視界の先では、たばこの煙を吐き出すエルメロイ二世の姿がある。

 

「私が、そう簡単にやらせると思うか?」

 

 低い声で告げると、眼鏡の奥で双眸が鋭く光った。

 

 

 

 

 

 魔力放出。

 

 駆け抜ける白き少女は、手にした黄金の剣を下段に構えて間合いへと飛び込む。

 

「はぁッ!!」

 

 鋭い声と共に、振りぬかれる剣閃。

 

 黄金の軌跡は、

 

 しかし守護の英霊の守りを突破する事が叶わない。

 

「ぬんッ!!」

 

 レオニダスはグッと腰を落とすと、手にした盾で美遊の斬撃を防ぎ止める。

 

 激突する両者。

 

 次の瞬間、

 

「ッ 硬いッ!?」

 

 美遊は蹈鞴を踏むようにして数歩後退。剣を構え直す。

 

 魔力放出を加えた全力斬撃。

 

 その一撃を、レオニダスは真っ向から受け止め、弾き返したのだ。

 

「ならッ!!」

 

 美遊は魔力放出を受けて大きく跳躍。レオニダスの頭上へと跳び上がる。

 

 白いスカートを翻しながら急降下。真っ向から剣を振り下ろす。

 

 だが、

 

「無駄ですッ!!」

 

 盾を振り上げたレオニダスは、美遊の斬撃をあっさりと防ぎ止める。

 

 だが、

 

「まだッ!!」

 

 着地。

 

 同時に美遊は、強烈な横回転を仕掛ける。

 

 威力が十分に乗った一撃。

 

 だが、

 

「甘いですぞ!!」

 

 美遊の動きに対応し、その斬撃を防ぎ止めるレオニダス。

 

 と、

 

「これでッ!!」

 

 弾かれた反動をそのまま利用して、今度は逆回転しつつ斬りかかる美遊。

 

 自身の反応速度に加えて、レオニダスに弾かれた威力も利用した一撃。

 

 その強烈な剣閃が、レオニダスに襲い掛かる。

 

「ぐうッ!?」

 

 その強烈な一撃を前に、流石のレオニダスもうめき声をあげて後退を余儀なくされる。

 

 対して、

 

 美遊は剣の切っ先を真っすぐにレオニダスへと向ける。

 

「手数で、行かせてもらう」

 

 低く呟く少女剣士。

 

 その凛々しくも静かな戦姿に、

 

 レオニダスも仮面の奥で、我知らず感嘆の声を漏らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 サーヴァント達が各方面で激突している頃。

 

 連合ローマ軍の戦線に動きが生じていた。

 

 戦場から離れた場所を進む一団。

 

 最前線での激突が繰り広げられる一方、別動隊が正統ローマ軍の背後に回り込むべく、蠢動しているのだ。

 

 元々、この戦いでは連合ローマ軍が圧倒的な優勢を誇っている。

 

 諸葛孔明の霊基を宿すエルメロイ二世は、その優位性を最大限に活かすべく作戦を立てていた。

 

 前線にあえて大部隊を置いて正統ローマ軍の目を引き付ける一方、別動隊を迂回路から正統ローマ軍の背後へと回り込ませようとしていた。

 

 数の優位を存分に活かした包囲戦術。

 

 仮にネロ達がこの動きを察知したとしても、数に劣っている正統ローマ軍には対処できない。

 

 まさに詰み(チェックメイト)と言える状況。

 

 このまま背後を取られれば、正統ローマ軍の壊滅は必至だった。

 

 そう、

 

 そのまま行けば。

 

 だが、

 

 エルメロイ二世はたった一つ、大きなミスをしていた。

 

 

 

 

 

 先頭を進む別動隊指揮官。

 

 間もなく、正統ローマ軍の背後に出る事ができる。

 

 そうなれば完全に包囲網は完成し、味方の勝利は確実となる。

 

 だが、

 

 その想いが儚き夢想だった事を、彼らは間もなく知る事となる。

 

 予定地点まで、あと少しのところまで迫った。

 

 その時だった。

 

 突如、

 

 何の前触れもなく、指揮官の首が落ちた。

 

 吹きすさぶ鮮血。

 

 馬から落ちた、首なしの死体。

 

 兵士の間に、動揺が一気に広まる。

 

 そんな中、

 

「ふむ、やはりここで待ち伏せていたのは正解だったな」

 

 たった今、敵指揮官の首を落とした匕首を血振るいしながら、荊軻は不敵な笑みを浮かべる。

 

 その背後には、エリザベート、タマモキャットの姿もある。

 

 彼らはネロの指示を受け、敵軍が背後に回る事を見越して待ち構えていたのだ。

 

 エルメロイ二世の戦略は、決して間違っていない。

 

 数が倍近く多いなら、別動隊を編成して敵の背後を突くのは極めて有効な戦術だろう。

 

 しかし、

 

 確かに兵の数は連合ローマ軍が多い。

 

 しかし中核となるサーヴァントは、連合ローマ軍がアレキサンダー、エルメロイ二世、カエサル、レオニダスの4人なのに対し、正統ローマ軍はマシュ、響、美遊、呂布、スパルタクス、荊軻、エリザベート、タマモキャットと、戦線離脱しているブーディカを除いても8人。そこに、実質的にサーヴァント以上の戦闘力を誇るネロも加われば倍以上となる。

 

 因みに余談だが、ステンノはそもそも戦場に来ていない。本人曰く「戦争だなんて、女神がそんな野蛮な事をするはずが無いでしょう?」との事だった。要するにサボりである。

 

 サーヴァントは比喩でも何でも無く、文字通り一騎当千の実力者ばかりである。人間の兵士が相手なら、いくら挑んできたところで勝負にならないのは言うまでもない事だった。

 

「さて・・・・・・・・・・・・」

 

 匕首を構え直す荊軻。

 

 それに合わせるように、エリザベートは槍を、タマモキャットは爪をそれぞれ構える。

 

「悪いが、手加減する気は無い。ここは運が無かったと思って諦めてくれ」

 

 言い放つと同時に、3騎のサーヴァント達は、慄く連合ローマ軍に一斉に襲い掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 古今に名高き天才軍師たる諸葛亮孔明。

 

 その彼だからこそ、戦場に起こった空気の変化は、いち早く察知していた。

 

「・・・・・・ふむ、失敗したか」

 

 正統ローマ軍の背後を衝くべく、別ルートから進撃させた別動隊。

 

 その別動隊から上げられるはずの合図が、予定時刻を過ぎても確認する事が出来ない。

 

 其れは即ち、彼の作戦が失敗に終わった事を意味していた。

 

「所詮は割りに合わない戦い。こうなる事は初めから判っていた、か。最も、今回は斬る首も無いのだが」

 

 そう言ってエルメロイ二世は嘆息する。

 

 既に彼には、この戦いの流れが変わり始めている事が判っていた。

 

 「泣いて馬謖を斬る」の故事で有名な「街亭の戦い」。

 

 この戦いにおいて孔明は、要衝である街亭の陥落を知ると、主力軍が無傷であるにも関わらず、全軍を撤退させている。

 

 彼は自軍の強さも、弱点も全て知り尽くしていた。それ故に、決して無理な戦いを仕掛けるような真似はしなかったのだ。

 

 だが今回、生憎と戦況が不利になったからと言って、退却する事は出来ないのだが。

 

 一方、

 

 もう何度めかになる、アレキサンダーの突撃を、辛うじて撃退したマシュ。

 

 既に満身創痍に近い盾兵の少女は、それでも消えぬ闘志を燃やして若き大王を見据えている。

 

 盾を支える腕も、既に限界に近い。

 

 まだ若い頃の姿とは言え、「世界」を征服した大王の実力は伊達ではない、と言う事だ。

 

 ボロボロと言えばネロもそうだ。

 

 マシュほどではないが、彼女もアレキサンダーやエルメロイ二世の攻撃を受けていたのだ。

 

 後方で援護する立香も、現界が近い。いかに礼装を介する魔術行使とは言え、魔力の重点には彼自身の魔術回路が用いられる。それ故に、多用すれば消耗は避けられない。

 

 だが、

 

「まだだッ」

「先輩ッ」

 

 痛む腕を押さえるようにして立つ立香。

 

 だが、上げた眦は、尚も馬上のアレキサンダーを睨み据えている。

 

 闘志は、失われていない。

 

「マシュ、あと一度だ」

「先輩、何を・・・・・・」

 

 尋ねるマシュを制して、立香は言った。

 

「あと一度だけ、アレキサンダーの突撃を防いでくれ。そうすれば・・・・・・」

 

 言ってから、立香は今度はネロに向き直る。

 

「ネロ、頼む」

「うむ、任せよ」

 

 立香の意を汲み、頷くネロ。

 

 既に戦機は熟しつつある。

 

 勝負を決めるなら、今だった。

 

「ああ、なるほどね」

 

 対して、

 

 馬上のアレキサンダーは、何かを納得したように笑みを浮かべている。

 

「諦めない心。折れない信念。だからこそ、君が見せる輝きは、多くの人たちを魅了する。全く持って、君は覇王に相応しいよ、ネロ。だからこそッ!!」

 

 言いながら、ブケファラスの腹を蹴るアレキサンダー。

 

 主の意に応え、英馬は突撃を開始する。

 

「君と言う存在に、僕は挑むッ やがて彼方へと至る為に!!」

 

 凄まじい突撃。

 

 アレキサンダーは、全魔力を掛け、この一戦で勝負を掛けるべく突撃してきたのだ。

 

 巨大な馬が眼前に迫る中、

 

 マシュが大盾を掲げて前に出る。

 

「真名、疑似登録ッ 行けます!!」

 

 叫び声と同時に、盾騎士の少女は宝具を展開する。

 

 展開される人理の礎(ロード・カルデアス)

 

 張り巡らされる障壁。

 

 不可視の壁が、征服王のたる少年と激突する。

 

 飛び散る魔力。

 

 衝撃波が四散し、圧倒的な力がマシュに襲い掛かる。

 

「ぐッ!?」

 

 少女は、折れそうになる腕を必死に支える。

 

 激突する始まりの蹂躙制覇(ブケファラス)人理の礎(ロード・カルデアス)

 

 次の瞬間、

 

「キャァッ!?」

 

 マシュの悲鳴と共に、障壁が弾けて飛び散る。

 

 アレキサンダーの突撃を前に、マシュの宝具は耐えきれなかったのだ。

 

 だが、

 

「やるねッ」

 

 苦笑交じりに言い放ちながら、馬首を翻すアレキサンダー。

 

 仕留める事は不可能と判断したのだろう。

 

 アレキサンダーの攻撃を、マシュは辛うじて防ぐことに成功していたのだ。

 

「すみません、先輩ッ」

「いや、良いんだ、マシュ」

 

 マシュを気遣うように助け起こしながら、眦を上げる立香。

 

 その視線の先、

 

「これで・・・・・・」

 

 馬上のアレキサンダー、

 

 そして、

 

「俺達の・・・・・・勝ちだ」

 

 言った瞬間、

 

「貰ったァァァァァァ!!」

 

 強烈な声と共に、中天から急降下してきたネロ。

 

 その手に掲げられた原初の火(アエストゥス・エストゥス)

 

 振り下ろされた剣閃は、

 

 アレキサンダー、

 

 の後方にいたエルメロイ二世を、真っ向から斬りつけた。

 

「グゥッ!?」

 

 膝を突く、エルメロイ二世。

 

 立香の作戦は、初めからアレキサンダーではなく、その後方にいたエルメロイ二世を狙ったものだった。

 

 その為に、あえてマシュに真っ向勝負を受けさせ、アレキサンダーを引き付けたのだ。

 

 そして手薄になったエルメロイ二世を、アタッカーであるネロが強襲したのである。

 

「ここまで、か・・・・・・フンッ 所詮は大義も何もない戦い。そこに価値(勝ち)などあるはずもなかった、か」

 

 既に、エルメロイ二世の体からは金色の粒子が立ち上り始めている。

 

 明らかな致命傷だった。

 

「先生ッ!!」

 

 声を上げるアレキサンダー。

 

 その主君に対し、優し気な笑みを見せるエルメロイ二世。

 

 だが、

 

 そこに、決定的な隙が生まれた。

 

 迫るネロ。

 

 手にした原初の火(アエストゥス・エストゥス)を八双に構え、アレキサンダーに斬りかかる。

 

 対して、アレキサンダーも舌打ちしつつ、馬首を返そうとする。

 

 だが、

 

「速いッ!?」

「当然であろう!!」

 

 アレキサンダーが攻撃態勢に入った時には、既にネロは剣の間合いに少年大王を捉えていた。

 

花散る天幕(ロサ・イクトゥス)!!」

 

 炸裂する、ネロの我流剣術。

 

 袈裟懸けに放たれた大剣の一閃が、馬上のアレキサンダーを斬り裂いた。

 

 着地するネロ。

 

 同時に、

 

 アレキサンダーの体から、金色の粒子が零れ始めた。

 

「ハハ・・・・・・・・・・・・」

 

 こぼれる、乾いた笑い。

 

 少年の視線は、自らを討った少女へと向けられる。

 

「流石だ・・・・・・流石だよ。それでこそ、君には覇王たる資格がある」

「貴様、まだ言うかッ」

 

 舌打ちしながら振り返るネロ。

 

 だが、

 

 対してアレキサンダーは、あくまで穏やかな声で応じる。

 

「僕の言っている事は本当だよ。君は望むなら、覇王にだって、魔王にだってなれるだろうさ。その証拠に、君は自分に敵対する者、全てを薙ぎ払ってここまで進んで来た。ローマの民から救世主かもしれない。けど、敵からすれば、君は悪逆非道の魔王にしか見えないだろうさ」

 

 アレキサンダーの言葉は、決して的外れではない。

 

 古代より「魔王」と恐れられた存在は幾人も存在したが、その多くは、決して自らそう名乗った訳ではない。むしろ、そうした存在に限って、身内からは敬愛されている事も珍しくない。

 

 魔王は、自ら名乗って魔王となるのではない。周囲が認識して、初めて魔王となるのだ。

 

「けど・・・・・・良いんじゃないかな、そんな生き方があっても・・・・・・」

 

 アレキサンダーは、朗らかに笑って言った。

 

「僕は好きだな。ネロ・クラウディウスと言う優しい『魔王』が進む道が、ね」

「貴様・・・・・・・・・・・・」

「だからこそ、どうか歩みを止めないで欲しい。このまま首都に進めば、君に大きな試練が立ちはだかる事になるかもしれない。けど、どうか諦めず、君の道を進み続けて欲しい」

 

 そう告げると、

 

 アレキサンダーと、ブケファラスは風に吹かれるように消えていった。

 

 後には、剣を下げたネロだけが残される。

 

「・・・・・・・・・・・・言われるまでもない」

 

 どこか、負け惜しみのような呟きが響く。

 

 その背中を、立香とマシュが見つめていた。

 

 

 

 

 

第15話「覇王の遺言」      終わり

 


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