ゼノブレイド2の小説的な何か   作:natsuki

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第十六話 フレーズヴェルグの村②

「いいか、小僧。ブレイドというのは、武器に力を与えてくれる。それだけじゃあない」

「? それ以外に何かあるのか? あと、俺の名前はレックス! 憶えてくれよ、ヴァンダムさん」

「簡単に言えば、三つの役割(ロール)が存在する。『攻撃』『回復』『防御』の三つだ。さらに、戦闘中にその効果を発揮するバトルスキル、フィールド上で発生するフィールドスキル、こいつは探索したときにアイテムを……簡単に言えば野菜やら機械の部品やら鉱石やら、そう言ったものを手に入れやすくするスキルもあれば、俺のスザクみたく暴風が吹き荒れる場所に同じような風をぶち当てて無効化することで新たな道を切り拓くスキルもある。それがフィールドスキルだ。そしてもう一つが、」

「バトル中にブレイドが使うことの出来る、ブレイドアーツ、だろ? 流石にそれくらいは俺も知ってるよ」

 

 村の南東に位置する訓練施設に俺たちはいた。正確には俺とヴァンダムさん、それにホムラとスザクの二人と二人のブレイドが居る形。訓練とは言っていたけれど、正確には学校の授業に近かった。

 

「後は、戦闘中ドライバーとブレイドには『キズナ』っていう線に結ばれている、ということも憶えておいた方が良いな。流石にそれは知らないだろう?」

「キズナ?」

「ああ。キズナが深ければ深いほど、より威力の強い技を出すことが出来る。これは、ドライバーの常識だ」

「成程」

「あとはアーツのチェインだな。簡単に言えば、必殺技と言っても良いかもしれないが、さらにいろいろな効果を付与してくれる。そうだな、例えば……」

「レックスっ!」

 

 俺とヴァンダムの会話に強引に割り入るように、ニアの叫び声が聞こえた。

 いったいニアはどうしたというのか――そう思ってそちらを向くと、

 そこには、眼鏡をかけた鎧姿の男と、ブレイドが立っていた。

 

「天の聖杯とニアが一緒に行動していると知って、やってきましたよ」

「ヨシツネ……、あんた、シンがあんなことして良いと思ってるのかよっ!」

 

 ニアの叫び声も、ヨシツネには届かない。

 

「シンは、正しいことをしている。そして僕たちは、その脚本に則っている脇役に過ぎないんだよ。天の聖杯、君だってねえっ!!」

 

 そして。

 戦いの火蓋が切って落とされる――!

 

 

 

「いいか小僧! アーツのチェインは実戦で試すんだっ!」

 

 ヴァンダムさんが隣で声をかけてくる。

 

「良いけれど、まずはどうやってっ!」

「いいか。俺の言うとおりに動けっ。まずは、お前からだ、レックスっ!」

 

 ヴァンダムさんの言うとおりに、俺はホムラに剣を差し出す。

 そして、ホムラがくるりと回転するがごとく、剣を振りかざす。

 それは、まるで演舞のように。

 そして、その剣から炎が放たれると、ヨシツネに命中する。

 

「効かないねえっ。効かないよっ! これぐらいで、天の聖杯の力を引き出したというのなら、大間違いだっ。さっさと僕たちに引き渡してくれた方が身のためさあ!」

「次は、俺だあああっ!」

 

 ヴァンダムさんの武器は両手ナイフだった。

 それをスザクに投げつけると、それを受け取ったスザクが風の攻撃を打ち出す。

 

「最後はニアっ! お前だっ!」

「ニア様の出番だよっ!」

 

 ニアも何だかノリノリだ。

 そして、ビャッコが水の攻撃を繰り出すと――ヨシツネが怯んだ。

 正確に言えば、彼の持っている武器をダメージの衝撃のあまり、手放した、とでも言えば良いだろうか。

 

「これがチェインアタックだっ。さあ、もう一発食らわせてやれええっ!」

 

 ヴァンダムさんの言葉に、俺は頷く。

 

「プロミネンス・リボルトっ!」

「デス・ウイングっ!」

「ジャガースクラッチっ!」

「ぐああああああっ!」

 

 ヨシツネもこの猛攻には耐えられなかったのか、後ずさる。

 

「……まずいよ、ヨシツネ。このままじゃ、負けちゃうよお」

 

 ヨシツネのブレイドは、彼女も危機に立たされているのに、どこか軽口を叩いている。

 

「分かっているよ、カムイ。……それにしても、これは想定外だ。脇役は脇役らしく動いて貰わないと困るんですよ」

 

 眼鏡の位置を直したヨシツネは武器を仕舞い込んだ。

 何か行動を示すのではないかと俺たちは攻撃のフォームを解かない。

 

「ここは一度去りましょう。行くよ、カムイ」

「はいはーい。じゃあねえ、天の聖杯さん♪」

 

 そうして。

 あっという間に、ヨシツネたちは消えてしまった。

 

「……なんというか、鎌鼬みたいな連中だったな」

 

 ヴァンダムさんの言葉を聞いて、俺たちは漸く攻撃態勢を解くのであった。

 

 

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