ヒーローになりたかった   作:りりなの

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なんで僕だけ?

 初めてのお役目が終わり検査を行ったのだが僕だけもう一度検査に来てほしいと言われてしまった。

 

「銀みたいに水は飲んでないんだけどな」

 

 ベットの上で寝転がりながら僕は呟く。

 

 何度か病院に言ったことはあるけれどこんな事は初めてだ。

 

 考えながら僕は自分の心臓の位置に手を置いて意識を落としていった。

 

 昨日の出来事を考えながら朝を迎えた僕は悩みながら考えながら学校に行き授業を受けるけど先生の言葉は一切耳に残らない。

 

 只、ペンを握ってノートを眺めているだけ。

 

 もし、今日の検査で異常が出てしまったら僕は勇者のお役目から外されてしまうのだろうか。

 

 悪いことしか考えれない。

 

 だから僕は気付く事ができなかった。

 

「雪兎、聞いてるか」

 

 銀がいつの間にか隣に居て僕に話しかけていた。

 

「どうしたの銀?」

 

 そう言った僕に銀は呆れながら言った。

 

「鷲尾さんが祝勝会やろうって言ったんだよ」

 

 考えこんでいたせいですっかり放課後になっていたんだ。

 

「ごめん、僕だけ再検査だから行けないや」

 

 僕は鷲尾さんに向かってそう言った。

 

「なら日を改めて」

 

「僕の事はいいから今日は3人で親睦を深めてきてよ」

 

 僕はそう言って自宅に帰宅して病院に再検査に行った。

 

「うん、どこも異常はないようだね」

 

 その言葉を聞いて僕は少しだけ安心した。

 

「お母さんと2人だけでお話をしたいから雪兎君は部屋の外で待っていてくれないかい」

 

 その言葉を聞いて僕は確信したこの人は嘘を言った。

 

「分かりました」

 

 僕はそう言って部屋の外で待った。

 

 僕の体のどこかに異常があったのだろう。

 

 その悩んだ姿を外から見ていた人物がいた。

 

「もぅ、300年も経っていたのか」

 

 そう言った人物の肩には蒼い鳥が止まっている。

 

「なに、心配する必要はない儂に任しとけ」

 

 そう言ってキセルを咥える。

 

 その姿に鳥は睨みを効かせる。

 

「毎度こいつを辞めろと言われても咥えてるだけで吸ってはないだろ」

 

 そう言ってケラケラ笑いながら立ち上がりキセルを袖の中にしまった。

 

「仕込みもあるしもう少し若い奴らに頼むか」

 

 肩から鳥が飛びだったのを見て木から飛び降りる。

 

「辛いかもしれないが我慢してもらうぜ」

 

 そう言って歩いていく男を誰も認識することはなかった。

 

「悩み苦しめ少年、まだそんな小さなことで悩んでいたらこの先は永遠に真っ暗で何も見えない自己嫌悪に陥り自分を殺すぞその考えは」

 

「だがこの世界の行き先は決まっているから儂がやることは決まっている、それまでは大人しく寝ているか」

 

 そう言って男は姿を消した。

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