グレイトジェネレーション ゼロフォウルの野望   作:匠 良心

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13話 炎の拳人

予選が終了し

 

 

トーナメント表が表示され、予選に勝ち残った総弩は次の戦いに向けて控え室で休息をとった。

 

 

 

 

ひかり「勇光さーん!」

 

 

 

 

総弩「おお!雁淵!」

 

 

 

控え室でひかり達が駆けつけに来た。

 

 

 

 

ひかり「勝ち残りましたね!このまま一気に優勝しちゃったりするんじゃないですか!ねえ?管野さん!」

 

 

 

直江「んなもん知らねえよ!そもそもこの世界で仲間を作るのが目的じゃねーのかよ?」

 

 

 

覇龍哉「しかし周りを見ればどこもかしこも仲間になりそうな奴なんていそうにないな」

 

 

 

 

総弩達の周りには悪役プロレスラーにオタク・・・しかも貴公子みたいなムエタイの選手に・・・

 

 

 

 

吉田「・・・・・・」ブツブツ

 

 

 

なんかブツブツ言ってる変な人

 

 

 

 

覇龍哉「まあ引き続き大会で優勝することをめざすんだな」

 

 

総弩「おう!優勝するぜ!」

 

 

 

ひかり「がんばってくださいね勇光さん!」

 

 

 

みんなのエールに総弩は観客席にもどるひかり達を見送った。

 

 

 

 

?「よかったら食うか?」

 

 

 

総弩「?」

 

 

 

隣から巨大なおにぎりを総弩に手渡す男が立っていた。

 

 

その男は予選で総弩と仲良くなった火円暴である。

 

 

 

総弩「火円?」

 

 

 

暴「暴(あばれ)でいいって!予選で勝ち残ったもん同士仲良くしようぜ!ほれ」

 

 

 

暴が差し出した巨大おにぎりに総弩は呆気にとらわれる。

 

 

 

総弩「これって?」

 

 

 

暴「俺が一気入魂込めて作ったおにぎりだ!具はからあげ、豚カツ、牛カルビ!男の食うおにぎりの具はこれに限るぜ!」

 

 

 

この巨大おにぎり三個に大量の肉が詰んでることに少々驚く。

 

 

 

総弩「そんじゃ唐揚げ一つ」

 

 

 

暴「おう!」

 

 

 

唐揚げ入りおにぎりを総弩にあげて暴は二つのおにぎりを手に取る前に手を合わせて合唱した。

 

 

暴「いただきます!」

 

 

総弩「・・・いただきます」

 

 

 

暴「!!!」ガツガツガツガツガツガツ!!

 

 

ムシャムシャムシャムシャ!!

 

 

 

モグモグモグモグモグモグ!!

 

 

 

 

総弩「・・・・」

 

 

 

合唱した途端、暴は一気に二つのおにぎりかぶりつき、バクバクと食って平らげた。

 

 

そして水筒の茶も一気に飲み干した。

 

 

 

暴「ぶはあっ!!」

 

 

 

総弩「・・・・凄い食いっぷりだな・・・」

 

 

 

暴「ああ、勝ちのこって1回戦で戦うんだ!緊張するより飯食って落ち着くのが一番だからな」

 

 

 

総弩「そういえば1回戦だったな・・・相手は」

 

 

アメリカの恐竜レスラー ディラン・ジュラシック

 

 

奴はアメリカ全土で悪役プロレスラーとして恐れられている。

 

 

得にシュロム使用ルールでは相手選手を八つ裂きにして公開するという残虐性を持つと言われているらしい。

 

 

その時、

 

『まもなく第1回戦が始まります。選手2名はリングの持ち場についてください』

 

 

 

 

暴「よっしゃ!」

 

 

 

暴ははりきって会場の外へと向かう。

 

 

暴「安心しな。あのオッサンが相手なら俺はチョロいぜ!」

 

 

 

総弩「え?」

 

 

 

 

暴「じゃな!」

 

 

 

 

それだけ言い残し会場の外へと向かう。

 

 

 

 

 

『お待たせいたしました!これより第1回戦を行います!両者前へ!』

 

 

 

両者は巨大な武舞台の上に立つ。

 

 

 

 

 

 

控え室のモニターに写し出される暴とディラン

 

 

総弩「・・・・・」パクッ

 

ムグムグ

 

 

両者がにらみ合う中でレフリーがルールを伝える。

 

レフリー「では始める前にルールを伝える。勝利条件は戦闘不能とギブアップのみ!わかったか!」

 

 

 

 

暴「おう!」

 

 

ディラン「OK」

 

 

 

レフリー「では!両者構えて!」

 

 

 

 

お互い構え!

 

 

始めっ!!

 

 

 

 

 

 

ディラン「Woooooooo!!!」

 

 

司会『おーーーーーっと!!ディラ選手!試合開始一気に大振りの拳が火山選手に襲いかかる!!』

 

 

 

 

暴「ふっ!」

 

 

司会『だが火山選手それをかわし距離を離れて一気に攻撃を仕掛ける!!』

 

 

 

暴「おおううらああああっ!!」

 

 

 

 

ドオォォォーーーーーン!!!

 

 

ディラン「ぐっ!!」

 

 

司会『火山選手!距離をとってからのパンチ!ディラン選手ガードはしたもののダメージはかなりのものですっ!!』

 

 

 

ディラン「へっ!やるじゃねーか!!じゃあ!今度は本気で行くぜっ!!うおおおおおおおお!!!」

 

 

 

 

司会『出たあああっ!!ディラン選手シュロムを使用されました!!』

 

 

 

 

ディラン「はーーっはっはっはは!!」

 

 

ディランのシュロムは恐竜!その姿は恐竜の王であり肉食恐竜の頂点、ティラノサウルスをモチーフとしている。

 

 

 

 

ディラン「行くぜっ!!テーーーールラリアーーーーーーット!!!」

 

 

 

大振りの巨大な尻尾が暴にせまってくる!!

 

 

 

ブオオオオオオオオオオオッ!!!

 

 

 

『うわあああああああああっ!!』

 

 

 

シュロム発動時のディランの巨大な尻尾の風圧が観客席に漂う。

 

 

 

直江「なんちゅー技だよ」

 

 

ひかり「吹き飛んじゃいそーですー!!」

 

 

覇龍哉「くぅぅ・・・」

 

 

 

 

 

ー控え室モニター画面ー

 

 

 

 

 

総弩「おおっスゲーな!」

 

 

 

碧「・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

ドオォォォーーン!!

 

 

 

 

 

暴「へえ、やるじゃねえか!!」

 

 

 

ディランのテールラリアットが当たりリングの外に飛ばされそうになったがギリギリ止めたのであった。

 

 

 

ディラン「まだだこの悪役レスラーディランの恐ろしさを思い知らせてやるぜっ!!」

 

 

 

その時、ディランは大口を開け無数の牙を剥き出しにした。

 

 

 

 

司会『おーーーーっっっと!!!出るか!!悪役プロレスラーディランのクラッシャージョーがー!!』

 

 

 

 

ひかり「クラッシャージョー?」

 

 

 

 

観客がざわめき始め司会のとなりの解説者が問う。

 

 

 

解説者『クラッシャージョーとは悪役プロレスラーディランの必殺技であり、エンターテイメント!あの男の鋭い口の牙によって幾多のプロレスラーたちは血まみれとなり再起不能となったものは多い!!』

 

 

 

司会『果たしてこの1回戦で血まみれな残酷ショーが行ってしまうのかっ!!』

 

 

 

 

 

 

暴「・・・・・」

 

 

ディラン「ははははは!!ビビって声も出ねえか?」

 

 

 

司会『さあ血まみれの残酷ショーが始まるぞー!!』

 

 

 

 

 

ディラン「ウラアアアアアアアッ!!!」

 

 

 

 

暴「・・・・」

 

 

ディランの牙が暴に襲いかかる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総弩「!」

 

 

 

 

 

ひかり「!」

 

 

 

直江「!」

 

 

覇龍哉「!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

司会『な・・・な・・・』

 

 

 

 

 

 

 

なんということだああああーーーーーーーっっ!!!??

 

 

 

 

碧「受け止めた・・・」

 

 

 

 

 

 

司会『信じられません!!ディランの牙はノコギリ以上に鋭く受け止めたとしても歯の刃で出血する恐れもあります。それを!受け止めたあああ!?』

 

 

 

 

 

 

観客も司会も驚きざわめき初めている中、ディランの攻撃を受け止めた暴は微笑む。

 

 

 

ディラン「ふぇ・・ふぇぇ(て・・・てめえ)」

 

 

 

暴「もう終わりか?じゃあ今度は・・・」

 

 

俺の出番だな!!

 

 

 

ディラン「ふぁっ!?」

 

 

 

 

 

 

暴「オラアアアアアアアアア!!」

 

 

 

 

司会『これは!?』

 

 

 

 

直江「あいつ!周りから炎が出したぞっ!」

 

 

直江率いる観客はざわめき始める。

 

 

 

 

 

 

解説者『間違いありません!!あれは暴選手のシュロムです!』

 

 

 

解説者の言葉に驚きを隠さずにいた司会者 と観客

 

 

 

 

 

 

ディラン「ふぇぇ!ほおすはたは!?(てめえ!その姿は!?)」

 

 

 

暴のシュロムは炎!その炎が全身を包み込み体全体は赤に両腕 両足は黄色いラインそして特徴的な炎のような鬣に一本角!

 

 

火円暴!またの名を炎の拳人レッドバーニングである。

 

 

 

 

 

 

 

暴が超人になった時、周りから熱気が溢れ出す。

 

 

LB「今度はこっちの番だ!」

 

 

ディラン「ふぁ!?」

 

 

LB「オラッ!!」

 

 

レッドバーニングの炎を纏った拳がディランの口に叩き込む。

 

 

ディラン「あ・・ああ・・」

 

 

焼かれた口を押さえ込むディランにレッドバーニングは猛威を振るう。

 

 

 

 

LB「バーニング!バルカン!!」

 

 

 

 

ドドドドドドドドドドドドドッ!!!

 

 

 

 

炎の拳が流星のようにディランの腹に命中していく。

 

 

 

 

実況『これはスゴい!!炎を纏った拳が着々と命中していきます。』

 

 

 

 

 

 

 

ー控室ー

 

 

 

 

 

総弩「こりゃ1回戦決まったな!」

 

 

 

 

森部碧「・・・・・」

 

 

 

LB「トドメだ!」

 

 

 

 

 

その時レッドバーニングの体が真っ赤になり全身から湯気が溢れてきた。

 

 

 

 

ディラン「ふぁひっ!ふぁひっ!ふぁひっ!!(あちっ!あちっ!あちぃぃぃ!!)

 

 

 

レッドバーニング「悪いが!一瞬でつけさせてもらうぜっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バーニング!ボム!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボガアァァァァァァーーーーーーーーーーン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュウウウ・・・

 

 

 

 

実況『一体どうなっているのかっ!!』

 

 

 

 

 

 

 

巨大な煙が晴れて行き立っているのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暴「しゃああああああっ!!!」

 

 

 

 

 

 

実況『火円暴選手です。』

 

 

 

 

 

立っていたのはレッドバーニング火円暴だった。

 

 

 

目の前には真っ黒焦げになって戦闘不能となったディランがうつ伏せで倒れていた。

 

 

 

 

 

実況『火円暴選手!1回戦突破!』

 

 

 

 

 

 

ーまて!次回ー


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