キーーン!コーーン!カーーン!コーーン!
モンシロ先生「はい、それではみなさん!サヨウナラ」
『サヨウナラ!!』
モンシロ先生の終礼の挨拶で生徒達は鞄を背負って教室から出ていった。
直枝「くくぅぅぅ!!やっと終わった!!」
ひかり「氷河院さんのいた世界もそうですけど、学校の授業って6時間まであるんですね」
ひかり達の世界は総弩のいる世界とすこし似ている。
総弩のいた世界の昭和時代、第二次世界大戦末期の学制は
1939年 青年学校令改正というものがあり、国民学校令、中等学校令によって以下の学制が成立した。中等学校令では中学校令、高等女学校令、実業学校令を廃止し高等学校は2年制、中等学校は4年制に年限短縮した。概ね以下4段階である。
そして戦後、教育基本法によって、学校教育法、国立学校設置法によって既存の高等教育機関および帝国大学を併合して各地に新制国立大学(現:国立大学法人)が作られた。中等教育機関は新制高等学校へと昇格し。小6・中3・高3・大4制がとられ義務教育の範囲が小学校と中学校にまで拡充され9年間となり、強力な単線型教育に改められた。
空「それでみなさんはこれからどうするんですか?」
総弩「そうだな・・・・暇潰しに部活巡りとか「キャアアアアアア!!」!?」
突然の女性の悲鳴が聞こえその方向に走っていくとそこには廊下の所で10人の不良達が蝉の昆虫人間を苛めている光景であった。
不良1「きひひひ!てめえみてえな気持ち悪い奴が俺ら人間様にたてつくんじゃねーよ!」
蝉の昆虫人間「ジジジ・・・・」
余りの暴力に蝉の昆虫人間は虫の息であった。虫だけに・・・・
不良1「てめえら虫野郎といるとな・・・・見てて腹立つんだよ!」
不良1が蝉の昆虫人間に足蹴にしようとしたその時、
総弩「おい!」
バキッ!
不良1「ぐぼっ!?」
総弩が前に出て不良1を殴った。
不良1「てめえ!何しやがる!」
総弩「何しやがるのはお前らのほうだ!人間数人揃って虫を殺そうとするとは俺も黙って見過ごすわけにはいかねーな!」
不良1「野郎!やっちまえ!」
不良1の合図で残りの9人が総弩に襲いかかろうとしたが・・・・
ズンッ!
兜「・・・・・・・・」
総弩「ん?」
不良1「げっ!お前は!大甲兜!」
総弩の後ろに巨体な体を持つ兜が現れ不良達は後ずさりした。
兜「・・・・・・・・」ジッ
兜は不良達の側で傷つけられた蝉の昆虫人間を見て怒りを露にした。
兜「お前がやったのか?」
不良1「ひっ!」
兜「お前がやったのかと聞いている!!」
不良1「に!逃げるぞ!!」
「「「ひいいいいいい!!」」」
兜の一喝で不良達は退散してしまった。
ひかり「勇光さん!」
空「大丈夫ですか!」
ひかり達が駆けつけ傷ついた蝉の昆虫人間を見て青ざめた。
空「これって・・・・」
ひかり「ひどい」
直枝「今逃げたあいつらがやったのか?なんでそこまでやる必要があるんだ?」
蝉の昆虫人間がの体には打撲の跡があり、羽もボロボロの情態であった。
虫太郎「仕方ないよ・・・・どんなに昆虫人間と共存しようと試みても必ず傷つけようとする奴らがいるんだ。あいつらのように・・・・」
総弩「虫太郎?」
虫太郎「じいちゃんが昆虫人間を作ったことで昆虫人間を好きになった奴もいれば嫌いになる奴もいたんだ。そのせいで俺の家族は“イカれた家族”として罵られたんだ。」
空「え!そんなことが・・・・」
兜「だが俺が来たことで徐々にその噂が薄れつつあるのは確かだったな」
虫太郎「まあ、それもあるけど・・・・」
ひかり「あの・・・・虫太郎さんと兜さんってどういう関係なんですか」
虫太郎「兜は死んだじいちゃんの形見で今は俺の家に居候してるんだ」
兜「俺の目的は虫太郎を守ることだからな・・・・」
総弩「なあ、その博士って?」
虫太郎「世界で初めて昆虫を人間へと進化させ、人と昆虫人間の共存のかけ橋となった人物、俺の祖父、昆田 虫乃助(むしのすけ)そしてみんなからは・・・・“ファーブル博士”と呼ばれていたんだ」
一方 職員室で苦常害がたった1人で明日の授業の準備をしていた。
苦常害(くそどいつもこいつもあんな気持ち悪い奴らとなれなれしくしやがって‥‥‥)
苦常は気持ち悪い奴らこと昆虫人間に苛立っていた。
その時
醸下院「おやおやいろいろと苛立っていますね?苦常先生♪」
後ろからなんの気配もなく現れた男、醸下院が苦常の前に現れた。
苦常「誰だ?お前は?」
醸下院は悪魔のような微笑みで語った。
醸下院「あなたの望みを叶えるものですよ‥‥」
不良1「ちくしょう!思い出してもムカつくぜ!」
不良2「しかたないっすよ!それを作った帳本人の孫の昆田のそばにはあの大甲兜がいるんすよ!俺らが束になっても勝てやしませんよ!」
不良1「糞が!!俺らに力があれば昆虫野郎を殺すことが出来るってのに!」
不良1が苛つきで物を蹴り飛ばした。
その時
苦常「おやおや‥‥‥‥いろいろとストレス有り余ってるね君たち‥‥‥」
不良1「苦常!?‥‥‥先生‥‥」
不良達の溜まり場に苦常が不良達の前で不適な笑みで近づいてきた。
苦常「君たち‥‥あの虫どもが我々と同じ土俵にいるのが気に食わない‥‥そうだろう?」
不良1「だったらなんだってんだよっ!!」
苦常「だから君たちに力を与えようと思うんだ。」
不良1「あ?力だと?」
苦常「そう‥‥‥あの虫どもを圧倒させるほどの力をね‥‥‥‥」
苦常は片手に持っていたアタッシュケースを開くとそこにはグロテスクなカブトムシを模したアナザーライドウォッチを見せた。
不良1「これは!?」
不良達は群がるように集まってきた。
苦常「これが君たちの力となる物・・・・どうだい?」
不良1「・・・・」ごくり
醸下院(さあ、‥‥‥ここからが本当の楽しみですよ♪)
その裏で見ていた醸下院は不適な笑みで監視していた。
to be continued