意外と難しいし、予想以上に書けなかった…
最後に簡単なマテリアルを入れました。別に見なくても問題は全くありません。
今後の展開について、アンケートをとりたいと思いますので、活動報告をよければ見てください。
「離して下さい!私は隊長を殺したナイトレイドを殲滅しなきゃいけないんです!」
「ええい!話を聞け!コロも頭に噛み付くな!地味に痛いんだぞ!」
(なんだこの状況…)
少女を羽交い締めにして必死に止める男と、その男の頭に噛み付く犬の様な生物。そしてそれを呆然と見つめる二人の少女。しかも少女の手には巨大な銃器とハサミがある。
はっきり言ってカオスである。
「ねぇ、マイン。今の内にまとめて撃っちゃえば?」
「……今回ばかりはあんたの天然さに感謝するわ」
相手が取り込み中に攻撃を仕掛けるなど空気が読めていないが、天然なのがシェーレという少女の特徴である。
「ああ!くそ!わかった!ユビキタス、貴様はあの銃を持っている女を相手にしろ!最悪殺しても構わん!」
「やっとわかってくれましたね!ではハルファス殿はもう一人の奴を!」
結局、
「遅いわよ!」
既に帝具『パンプキン』を構えていたマインが引き金を引く。帝具の性質上、ピンチでなければ威力が向上しないが、それでも人間二人を死に至らしめる威力である。
最も、相手はどちらも
「コロ!」
「武装展開」
爆煙の中から出てきたのは、巨大な
「コロ!『捕食』!!」
すぐさま、セリューは帝具に指示を飛ばし、自らも
「ガアアア!!」
コロが大きく口を開け、突進する先に立つのは巨大な鋏を持つ少女、シェーレ……ではなく、パンプキンを持つマインの方である。
「っ!」
「マイン!っ!?」
間一髪、コロの突撃を回避したマイン。そして助けに入ろうとしたシェーレに、強力な一撃が襲う。
何とか帝具『万物両断エクスタス』で一撃を受け止めるも、その衝撃は桁外れのものだった。
「ほう。今の一撃で傷一つ付かんとは…さすが『万物両断エクスタス』だ」
「あなたは…一体…」
シェーレの前に立つのは上半身を漆黒の鎧に包み、頭頂部には紅い角、両腕には血のように紅い刃をまるで危険種の爪のように付けた男だった。
おそらく、先程までセリューという少女を引き止めていたハルファスという男だろう。
「名はハルファス。皇帝陛下直属の親衛隊の者だ。陛下の名において貴様ら、ナイトレイドを捕らえる」
「…親衛隊…(なんでしたっけ?)」
口に出していたら、ハルファスは間違いなくずっこけていただろう。
「貴様ら暗殺者にこれ以上語る事は無い。加減は無しだ!」
「はぁぁぁ!!」
「コロ!ガードして!」
「甘いわね!」
セリューはコロと合わせ、二対一で優勢だがパンプキンの予想外の火力にコロを防御にしか回せず、自らの銃撃だけでは相手に有効打を与える事ができなかった。
対してマインは、『二対一』というピンチにパンプキンの威力は増大していたものの、コロの防御力と再生力によって使用者のセリューに攻撃が当たらなかった。
だが、この攻防が長引く事は無い。
セリューがマインの攻撃を中断させるか、マインがコロの核を見極めれば。あるいは、
((もう少しで…))
互いに相方の勝利を信じて、戦いは激化する。
「はぁ!」
「ちぃ!」
ハルファスは焦っていた。
理由は自らの情報不足にある。
既に首切りザンクとの戦闘を経験し、同胞が作り上げた鎧『
そこまではまだいい。問題はナイトレイドの実力と帝具の性能を
まず、ナイトレイドの実力をザンクと同等と評価していた事だ。まともな訓練や過酷な戦場に身を置いていたアカメやブラート、ナジェンダに関してはそれなりの警戒をしていたが、他のメンバーについてはある程度警戒してはいるものの、やはり目立った武功が無かったため、警戒レベルは低い。
といっても、現状においてはこの問題は微々たる誤差だ。問題は…
バキィ!!
「ちっ!」
『万物両断エクスタス』の予想以上の切れ味である。刃を交えれば必ず、こちらの刃が折れる、というか
『
だというのに、これはどういうことか。
すでに切られた刃は二桁にのぼる。魔力を回せば新たに刃が再生する機構を組み込んではいるものの、これでは勝てない。
(1000年前の武具というのに、未だ切れ味は健在だと?まさか…否、
「そこです!」
「!?しまっ…」
ハルファスが脳内で思考していた間、自らの動きが鈍っていたのに気づかなかった。そして相手はそんな隙を逃す者ではない。
ザン!!
「ハルファス殿!」
「……」
間一髪、急所は避けたが代償に、右手を手首ごと切断された。ハルファスの手首からは血(に偽装した液体)が流れ出ている。
「終わりです。せめて苦しむ前に…」
「不要だ。まだ勝負はついていない。そして謝罪しよう。私は貴様を過小評価していた」
並列思考していてはこの女に勝てない。そう判断したハルファスは頭にくすぶり続ける疑問を一端放棄した。
「そこの少女よ。名を聞いておこう」
「シェーレです。えっと…そちらは…」
「ハルファスだ。忘れるの早すぎやしないか?まあいい。次で終わらせてやる」
ハルファスの体から莫大な魔力があふれ出る。魔力放出による一撃で、決めるつもりのようだ。
対するシェーレも次で終わらせるというハルファスの言葉が、はったりでも何でもない事を感じ取る。
そして、激突する。
先に動いたのはハルファス。ランクにしてA相当の魔力放出で過去最高速で飛び出す。
しかし、シェーレには決して見切れないスピードではない。だが、カウンターをするには速すぎた。
すぐさま、エクスタスで防御する。下手すれば腕の骨が折れるかもしれないが、防ぐ以外の選択肢は無かった。
そして、彼女の運命は決定された。
「抉れ『
シェーレの耳は確かにその言葉を聞いた。
「えっ?」
エクスタスは確かに紅い爪を防いでいた。
だが、爪は
まるで木の枝。あるいは茨。
五本しかない爪は、幾重にも分かれ、数十本の
そしてその一部がシェーレの腹部を刺し貫いていることに気付いてしまった。
「シェーレ!」
「ユビキタス!奥の手を使え!けりをつけろ!」
「了解です!コロ!
指示を受けたコロの身体が豹変し、咆哮する。
余りの大音量に、近くにいたマインは耳を塞ぐ事を余儀無くされた。
そして、そこを見逃す相手では無い。
「◾️◾️◾️◾️◾️‼︎」
「なっ⁉︎ああぁ!」
「よし!コロ!そのまま握り潰せ‼︎」
動けなくなったマインをコロがその豪腕で掴み、セリューが握り潰すように命じる。
「致し方ない。ナイトレイドは一人しか生け捕りに出来なかったが、帝具二つを土産にすれば問題ないだろう……うん?」
セリューの方を注視していたハルファス。その時、シェーレを串刺しにしていた左腕に妙な感覚があった。
そして、その側方を全力で駆ける者がいた。
ザン!
「シ、シェーレ⁉︎」
「大丈夫…マイン…」
「私よりあんた…その傷で…」
「ごめんなさい…マイン、貴方だけでも逃げて。私が時間を稼ぐわ」
「そんな……だったら私も、つっ!」
コロの豪腕を切断し、マインを救出したシェーレ。
そして殿として残ろうとするシェーレに加勢したくとも、先程の戦闘で腕の骨が損傷したマイン。これではただの足手まといになってしまう。
だが、マインは親友とも呼べる存在を見捨てて、自分だけ逃げる行為を平然とできる人間では無い。何とか、共に逃げようにも、それを許す二人ではない。
「ユビキタス。ちょうどいい。二人共生け捕りだ。銃を持っている方は任せる。最悪、手足の二、三本コロに喰わせてもいいだろう」
「……まぁ、妥協しましょう。ですが、必ず死刑にしますからね!」
セリューと合流したハルファス。ハルファスの右手は切られているものの、左腕の一撃だけでも十分致命傷になり得る。さらにセリューの方は目立った傷は無く、対してマインとシェーレは共に軽くない傷を負っている。
状況は圧倒的に不利。このまま戦えば間違い無く二人共捕まるだろう。
「お願いマイン!行って‼︎」
「くっ!〜〜‼︎」
「逃すものか!」
「『エクスタス』!」
エクスタスの奥の手、金属部分を発光させ、強力な目眩しをする。
突然の発光にハルファスとセリューも共に目が眩み、マインを見逃してしまう。
「ここは行かせません」
「…失策だったな。ユビキタスの言う通り、応援を呼んでおくべきだったか」
そう、今回の戦いに警備隊の増援は呼ばなかった。ハルファスとしては自らの手の内を知る者は少ない方が良いし、セリューも警備隊の仲間が巻き添えをくらうかもしれない、と話せば応援を呼ぶ事はしなかった。
しかし、現在はそれが裏目に出て、マインの逃亡を容易にしてしまった。
「ユビキタス。お前はよくやった。これは私のミスだ。故に、貴様だけでも私が直接手を下してやろう」
「わかりました…ですが、コロを使って追跡してみます」
「させません!『エクスタス』‼」
再び、強力な光が周囲を包む。まだ光に慣れないセリューとコロは再び目を潰される。
(このまま、マインが逃げる時間稼ぎを…)
「ふむ、やはり反射ではないのだな」
(!?)
眩い光の中にいたのは、漆黒の鎧と紅い爪を持つヒト。
「興味深い。だが、まずは貴様だ」
(っ!?マズイ!)
思わず後ろに退避しようとするが、先の戦闘で受けた傷と出血で思うように動けない。
「絶望に挑め」
(ああ…)
「
(ありがとう、ナイトレイド…私の居場所…)
「ハルファス殿!ご無事で?」
「うむ。さしたる問題は無い。こいつはこのまま、牢にぶち込んでおく」
ハルファスの左手には、無数の槍で刺し貫かれたシェーレがいた。
このままだと死んでしまうので、同時に治療魔術を併用している。ただ、流石に気絶はしているが。
「ご苦労だったな、ユビキタス。すまないが、
「いえいえ、私は
敬礼し、軽い足取りで駐屯所に向かうセリュー。とても、先程まで激戦を繰り広げていたとは思えない。
「さて、まずはこいつを牢に入れて、同胞達に
そう言うと、用意していた転移術式を起動し、指定された場所に移動する。
「まさか…この世界に
ハルファスが再生させた右腕には、帝具『万物両断エクスタス』が握られていた。
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「溶鉱炉を代表し、ナベリウスより報告。試作武装にさしたる問題無し。ただし、予想以上に損傷が激しい。ハルファスはどの様な運用をしたのだ」
「ハルファスより反論。これは帝具の性能を過小評価していた我々全員の責任だ。これから対帝具戦は我々が直々に出張るべきだ」
「管制塔を代表し、バルバトスより統括。帝都内における奴隷行為の被害者の
「統括局より了承の意を示す。計画を第二段階に移行する」
「観測所、情報室、覗覚星を代表してアモンより報告。エスデス将軍及び副官である三獣士の帰還を確認した。同時に彼らの行動予測結果も算出した。ぜひ、一考を」
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【マテリアル】
軍神・兵装舎代表、ハルファス
外見
クーフーリン・オルタ
武装:
奥の手は刃を幾重にも枝分かれさせる『
いかがでしたか?
前書きでも述べましたが、活動報告のアンケートに答えてくださると、有り難いです。
では、ありがとうございました。