The Story of White Country 作:zakki0620
空の境界まじリスペクトっす
マキナを出ることにしたエレミヤとエレナは首都であるアゼナヘ向かうことにしました。
大通りを進めば警察に捕まるかも知れないので普通は人が通ることの無い山奥から回り道をする事に。
子供の足なら1週間かかるか、かからないかでしょう。
最初は2人、話しながら時には走っていましたが3日目をすぎる頃に2人は疲れからか、何も喋らずただただ足を交互に動かすだけの機械になっていました。
そんな時エレミヤがこんな事を言い出したのです。
「もう……戻った方がいいかも知れない……。おかしいと思わないか?警察が目をつけているのならもう既に捕まってもおかしくない頃合なのにまだ捕まるどころか目をつけられている気配すらない。絶対何かがおかしい、裏になにかある。もしかしたら君のお父さんは生きているのかもしれない。だから1回僕らの家に戻った方がいいと思うんだ。」
「ううん。私はお父さんを殺した。これは変わらない事実よ。確かに私はお父さんの心臓をナイフで突き刺した。そう、私が殺したのよ……逃げなきゃ……私まで死にたくない……」
「エレナ……」
エレミヤはこの時気づいていました。エレナが徐々に、ゆっくりとゆっくりと逃走へ執着し壊れ始めていることを……
だからこそ彼女には現実を見て欲しかったのです。確かに逃げようと提案したのは自分でしたが、彼はいつもの彼女と一緒にいたかっただけであり、現実から目を背け壊れ始めた彼女に為す術もなく見守るという事はしたくなかったのです。でも1人で帰れる訳ない。彼は彼女を壊したのは自分であるという事も重々承知しておりその責任を感じていました。だからこそここで彼女を説得しないといけないとエレミヤは思ったのです。
「エレナ……僕はここでずっと逃げてたら逆に2人とも死んじゃうと思うんだ。根拠があるわけじゃない。ある種の“予言”みたいなものなんだけど……」
「嫌よ……私はお父さんを殺したの。そう、人を殺した人は神から裁きを受けて当然……殺されるのよ……いや……死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
エレナの目は大きく見開き死にたくないとしか言葉を発さなくなった口からは舌を噛んだでしゃうか、血が少しばかり出ています。顔は真っ赤にして汗が大量に出ています。
あぁ……狂ったんだ……狂わせてしまったんだ……
エレミヤは自分のやった事がどれほどの事だったのか、やっと理解しました。
「分かったよエレナ、僕が悪かった。逃げよう。ひたすら逃げよう。僕もついて行くから。」
「ほんと……?あなたは何もしてないのよ。あなただけでも逃げる事は出来るはず。本当にいいの……?」
死からの恐怖から解放された彼女の目には不安と警戒が見えます。しかし彼の言葉は本当でした。
「うん。僕は君とずっと一緒にいるよ。」
そう、ここまで狂わせたのは自分。もう後戻りは出来なくなって、出来なくしないのも自分。なら自分には彼女の旅路について行く責任がある。自分が狂ってでも彼女を守り続けよう。
そう彼は決心しました。
「ほんと……?大好きよ、エレミヤ」
「僕もだよ、エレナ。」
そして彼はここまで狂ってしまった彼女にでさえ、愛情をもっていました。いや、狂い始めてから一層愛情が深まっていっている事にエレミヤは分かっていました。
もしかしたら彼ももはや狂っているのかも知れません。
-首都アゼナまではあと少しです-
今回は結構繋ぎ的な話数なんで少なめで。グダグダ書くのも気が引けたので。
エレミヤの覚醒に関してはちゃんとさせました。察しのいい兄貴なら分かってくれたな?