東北きりたんが、結月ゆかりを大好きな短編小説集   作:甘味処

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お久しぶり?です。同人イベントの『ずんだぱーてぃ』に向けて、初同人作成で忙しくて更新止まりがちになってますが、こっちもゆっくり更新していきます。《ついでに、成年向けのゆかきり本と、お手玉的な人形作ります》

今日はプロポーズの日らしいので、しっかりしたプロポーズじゃないけど、ずっと一緒にいる的な約束をするゆかきりな話です。

最初に書いたのはその約束の部分で、後から文を付け足していったらこんな話になりました。どうしてこうなったのか私にもよく分かりません。少なくとも私は悪くありません。


㉝平坦なゆかりさんと、悪夢を見たきりたん(プロポーズの日)

「...ゆかりさん、......ゆかりさんっ!」

日がまだ登り初めたばかりの時間。いつもより早い時間に目を覚ますと、きりちゃんに抱きしめられている私の体。いつも通りと言えばいつも通りなのだが、いつもと違いきりちゃんの様子は涙目で涙声だった。

 

 

 

 

 

「あっ...良かった。いつものゆかりさんだ...」

不安げな様子に反射的に抱きしめる力を込める。胸の中で、よく分からないが安堵の息を零していた。

な、何があったんだろう。普段のギャグ的なきりちゃんからは考えられないシリアスな雰囲気にハラハラしてしまう。

 

 

 

 

 

「すいません、怖い夢を見て...」

発せられた理由は、ずいぶん子供っぽいものだった。色々疑わしい所が多々あるが、きりちゃんは小学生だ。多少情緒不安定なのは仕方がない。安心するように心を込めて撫でてあげる。

 

 

そんなこんなで始まった1日。土曜日だったのでマキさんとショッピングの予定だったのだが、取りやめた。不安そうに震えるきりちゃんを放置するなんてできなかった。

 

 

 

 

マキさんには中止を伝えた後、理由を告げる前に『きりたん関係?』と聞かれてスムーズに話が通った。笑って許してくれてありがたいし、今回はその通りの理由なのだが私の急用がきりちゃんしか無い的な思い込みは訂正してもらいたい。

 

 

 

 

 

「ねっ、ゆかりさん!...えへへ、呼んでみただけです。」

「やっ!ゆかりさんと離れたくないです!!」

「ゆかりさん!ずん姉様と話しちゃダメです!ずん姉様は敵です!」

「ゆかりさんは私と一緒で嫌じゃ無いですよね?私を捨てないですよね?」

 

 

 

その日、きりちゃんはいつも以上にべったりだった。情緒不安定なのだから仕方がないが、私と同程度慕ってるはずのずん子さんに何故か敵対的なきりちゃん。その様子は私が今日の約束をキャンセルした要因の1つでもある。

 

 

ずん子さんは困ったように眉根を寄せていただけだったが、割とショックを受けてそうだった。後々フォローしよう。

 

 

 

 

「あの...すいません、ゆかりさん。今日用事あったんですよね?大丈夫でしたか?」

私の腰にしっかり捕まりつつも、不安そうに尋ねるきりちゃんに、マキさんも分かってくれたから問題ないよと告げる。

 

 

 

 

 

「むっ、よりにもよってマキさんでしたか...葵さんや茜さんやIAさんでもなく、よりにもよって...」

よく分からないが、後半3人は良くて、マキさんとずん子さんはダメらしい。...現状になった原因の夢に関係するのだろうが、想像ができない。

 

 

あえて避けていたが、夢の内容を聞かないと原因が分からなくて、これ以上はどうしたら良いのか分からない。

 

 

 

なので、きりちゃんの自室に連れ込み、いつも通りふたりっきりになって安心できるようにぎゅーっと抱きしめながら聞いて見ることにした。

 

 

 

「え、...えっと、それは、その...ゆ、ゆかりさんに失礼な内容なんですが、怒らないですか?」

私に失礼?...もしかして私が夢の住人ならではのメチャクチャな行為をして、きりちゃんを不安がらせてしまったのだろうか。何やってんだ夢の中な私。 

 

 

とにかく夢の内容に責任なんて無い。怒らないことを約束する。

 

 

 

 

「ありがとうございます。えっと...」

それでも瞳を揺らし、言いずらそうにするきりちゃんに視線を合わせて再度お願いすると、ついにその重い口が開いた。

 

 

  

 

 

 

 

 

 

「は、はい。...あの、夢の中で、ゆかりさんの胸が......胸が大きくなってたんです!」

...はい?

思わず表情が固まるが、きりちゃんは堰き止めていた言葉を一気に吐き出すように口を動かし続ける。

 

 

 

 

 

「具体的に言うと、ずん姉様レベルな、こう...ボンッて」

自分の胸あたりで、手を使って大きくなった胸のジェスチャーで説明するきりちゃん。

う、うん。そっか。

正直想定外過ぎてなんて言って良いか分からないけど...うん、そっか。私の胸が。

 

 

 

 

そ、それで胸が大きかったのが怖かったの?...何で?

 

  

 

 

 

 

 

 

「いえ、それ自体は別に良かったんです。夢の中で触らせてもらったら、ふにゅんふにゅんで、いつものフラットなゆかりさんも最高だけど、巨乳なゆかりさんも至高に感じて受け入れたんですが...」

 

 

 

 

夢の私、揉ませるな。それとフラット言うな。そんなツッコミが口から漏れそうになり慌てて止める。今は話を聞かなければならない。きりちゃんもふざけた感じはまったく無いし。

 

 

 

 

「でもゲームをしようとしたらいつもは無い胸が邪魔になって上手くお膝に乗れなくて...」

 

 

 

きりちゃん?無いことは無いからね?一応。...いやいや私、自信を持て。一応じゃなくて確実にある。 と言うか、ずん子さんとマキさんが異様なだけで、私だって別に...

 

 

 

「その時は並んでゲームしたんですが、その後も、私が胸に埋まって窒息しかけたり、ゆかりさんの胸が大きくなったせいで歯車が噛み合わないと言うか、すれ違いが大きくなってきて、それでついに...」

 

 

 

ギリッと歯を噛み締めて恨めしげに私の胸を睨むきりちゃん。睨むのやめて、減りそう。

 

 

 

「夢の中のゆかりさんに、私達だと胸の大きさが違いすぎて...い、一緒にいられないって言われて、巨乳派のずん姉様とマキさんに連れられて一離れていっちゃうんです。」

 

 

 

なるほど、それでずん子さんとマキさんを敵対視してたのか。ツッコミたい箇所が色々あるが...きりちゃんの様子は涙目どころかポロポロと涙が溢れていて、ツッコミたいなんて気持ちは消えてしまった。

 

 

 

 

 

「ん、良かった...小さいままだ。」

 

 

話を聴きながら、きりちゃんの不安になってしまった心を落ち着かせるために頭を撫でつつ抱き寄せる力を強める。そうすると、胸の中できりちゃんの安心した言葉が漏れる。

 

 

 

 

 

...うん。いや、きりちゃんが安心できるのならばそれでいいんだ。気にするな私。

 

 

 

「それで、私は必死に追いかけるんですが、追いつけなくて...それでも諦めきれなくて、胸に詰め物したり、いろいろ胸が大きくなる食べ物とか運動とかしたり、魔法で何とかしようとしたんですが、全然上手く行かなくて...大丈夫ですよね?ゆかりさんの胸、大っきくならないですよね?ずっと小さいままで、ずっと一緒にいてくれますよね?」

 

 

一瞬言葉が出なかった私を恥じるように、きりちゃんにもちろんと返す。

 

 

 

私の胸はずっと小さいままだし、ずーっときりちゃんと一緒にいるから安心して欲しい。うん、...うん。

 

 

 

「良かった...」

安心したのか、力が抜けたような笑顔を見せてくれた後、きりちゃんは眠ってしまった。

 

 

 

悪夢を再度見ないように私はしばらく撫でていたが、きりちゃんの眠りながら笑みがこぼれてきた様子に安心して、一緒に寝てしまった。

 

 

 

 

 

「ゆかりさん?巨乳って肩がこるみたいですよ。それにゲームするのにも邪魔でしょうし、ゆかりさんの体型的にスレンダーの方が似合いますよ?それにくっついた時に控えめな方が密着度が上がりますし、私的に枕は硬めで低めの方が...」

たっぷり昼寝をした後、きりちゃんの巨乳への敵愾心は消えていて、ずん子さんと仲直りしてくれた。それに私にも変なことを口走ってすいませんと謝られた。

...ただ、軽くトラウマにはなっているようでこの日以降、本人的にはさりげなく、私に必死に貧乳の良さを説明するようになった。どうしてこうなった。

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