東北きりたんが、結月ゆかりを大好きな短編小説集   作:甘味処

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【今回珍しく、きりたん視点です。】
 
きりたんの、『ゆかりフェチ』がかなり高度なレベルまで進んでいますが、きちんとゆかりさんが責任とってくれる予定なので問題ありません。それと私の小説の2人は『やったらやり返す』が心情なので、立場が逆転してあやされるゆかりさんがこの話しの後にいるのかも知れません。
 
それはそうと、今話に関係ないですが、ずんパの当選発表が7月以降だそうです。以前も言った通り『ゆかきりで成人向けな小説短編集本』を出す予定なので、当選が決まりしだい、本にする5話中の1話だけ、お試しとしてWeb上にアップする予定です。


㉟赤ちゃんなきりたんと、お母さんなゆかりさん。

吾輩、いや私は小学生である。名前は東北きりたん。

 

魔法少女と霊媒師の姉2人を持ち自身も魔法少女な三女と言う、漫画やラノベにありそうな設定の東北家に生まれた。

そんな私は、最近一緒に遊んでくれる結月ゆかりさんと出会い紆余曲折...ではなく、まっすぐ歩いて三歩目くらいで恋というものに落ちた。まさに現在進行系で初恋真っ最中で、日々を満喫している。

 

仮にこの世界が漫画だったとしても、どうやらジャンル的には『異能力バトルもの』では無く『日常系ラブコメもの』だったらしい。やったぜ。

 

そんなある日、空いた時間にゆかりさんとさらにラブい展開のためのネタ探し...ネットサーフィンをしていた。

エッチなのは断られてしまうが、軽く天然が入ったゆかりさんの基準は微妙な判定が多く、何だかんだ言いつつ割と受け入れてくれる抱擁力を持つゆかりさんに、ついつい色々提案してその胸にダイブしてしまうのだ。

その吸引力は【きりたんホイホイ】の異名が付くほどだ。...私の中で。本人対して口には出さない。怒られそうだし。

 

 

そんな私は、ネットの海を探索中【バブみ】という言葉を見かけた。言葉の響き的に赤ちゃんプ○イ的なものを想像し、実際にそんな意味だった。しかし私の好み的には少しズレているように思える。ゆかりさんとラブラブの予行演習のシミュレーション、つまりはエッチな妄想をする際の呼び水には、「おねロリ」とか「ロリおね」とかのジャンルを検索するのが一番成果があった。

 

 

私とゆかりさんは、そこまで年齢差は開いて無いし...あっ、プレイだから実際の年齢差は近いどころか、逆転すらしてても良いのか。

 

ゆかりさんに抱きついてあやされる私を妄想...ほう、なかなか。

逆に恥ずかしげな表情の年上のゆかりさんをあやす私を想像...ほうほう。

 

私はさらに検索し、授乳や赤ちゃん言葉...等の単語を元に知見を広げ、その日の内に【バブみ】の沼に入り込み、件のワードは私の検索履歴で大体上位に来るようになった。

 

 

 

 

ここまでが、私の普段どおりな日常であり、本題の原因になってしまった事象の前書きである。本題の内容はこの3日ほど後だった。

 

 

 

 

 

 

 

「きりちゃん、何か難しいこと考えてるの?眉間にしわ寄ってるよ?」

ゆかりさんがその少しひんやりする手の指で私の眉間をグリグリしながら覗き込んできたのは、家庭教師として勉強を教えてもらう前に雑談している時間だった。顔が近い。誘っているのだろうか。

 

 

確かに考え事をしていたが、内容は『おねロリとバブみの共存関係』で、とてもじゃないが口に出すことははばかれた。なので私はやんわりと否定する。

...妄想と同じく『ゆかりお母さん』と言う呼称を口に出して。

 

「...えっ?お母さん?」

痛恨のミスだった。繰り返すが、私は本を人目の前にして『ゆかりお母さん』の呼称を実際に口にしてしまったのだ。

 

確かに一番最近の妄想で、ゆかりさんに半ば強制的にお母さん呼びを指示されて、最初はしぶしぶ...時が経つと喜んで呼んでいたのだが、現実ではまだ...そう、まだそんなやり取りはなされていない。フライングにもほどがある。重大なマナー違反だった。

 

 

 

 

「...私も学校で先生のことお母さんって間違って呼んじゃった時あったなぁ。私の時は大勢に聞かれて恥ずかしかったけど...今は他に誰もいないし、私も内緒にしてあげるね」

 

マイブーム真っ盛りの嗜好を、しかもその対象相手に暴露してしまった事を自覚して混乱する私。

そんな私を見て、実情とはかけはなれた健全な理由を察して、フォローしてくれるゆかりさん。自身の唇に人差し指を触れさせる、内緒のジェスチャーをする様子は半端ないほど似合っていてかわいかった。状況と、年上のはずなのに幼い仕草も似合うゆかりさんの色気にクラクラしてしまう。絶対に誘ってる。

 

「誰でもたまにあることだから気にしないでね。...何なら今日はきりちゃんのお母さんになってあげようか?」

 

裏声った声で何を返事すれば良いか混乱しつつ、目を回し始めた私に、冗談を交えつつ追加のフォローしてくれるゆかりさん。

その様子はまさに良妻だった。現状でこれなのだから、将来の本当に私のお嫁さんになった時、私は正気を保っていることはできるのだろうか。

 

...さて、一般的な小学5年生ならば、話を誘導しようとしてくれるゆかりさんの優しい思惑に乗っかり、数回掛け合いをして、この話しはきっちり、そこで終わったのだろう。

 

しかしこの東北きりたん、数多くの(注1)本を読み知見を広げ、師と切磋琢磨(注2)し、自らを見つめ高める研鑽(注3)を日頃から積んでおり、通常の小学5年生の領域を遥かに超えていた。

(注1)...主に薄いやつ

(注2)...ゲームのこと

(注3)...妄想のこと

 

 

 

 

 

故にゆかりさんがお母さんになってくれる機会を逃しはしない。機を見るに敏、真剣な表情で私はその提案にお願いした。

自分でも関心するほど、きれいに五体投置して。

 

 

「えっ...あっ、うん。...じゃあ、勉強終わったらね」

 

まさか自身の冗談を真に受けるとは思わなかったのだろう、ゆかりさんはちょっと面食らっていたが...恋する少女は己の欲望を満たすことに忠実なのだ。

ちょっと申し訳ないが、自分から発したセリフだ。責任は取ってもらおう。

 

私は満足げに土下座から姿勢を戻して勉強の時間に入った。

 

 

 

「ん、勉強終わりだね。...それじゃあ、えっと、きりちゃんは私にお母さんになって欲しい...んでいいんだよね?」

何だこの特殊なプレイをする前の手探り感的な恥ずかしさは。改めて聞かれてしまい、頬に熱を自覚しつつも頷く。

 

 

「それで、甘えたいんだよね?」

再度頷く。

ゆかりさんの純粋な瞳を見ていると、勉強しながら今晩の最終的な目標を授乳プレイに設定した私が薄汚れているように思えてしまう。

 

しかし元々普段からゆかりさんにくっついていて、谷間に挟んだ顔をたまにぐりぐりする事も受け入れられている。

そんな私ならば、授乳程度、ちょっと足を上げれば超えられる程度の段差で、大した目標ではないはずだ。

 

何なら服の上からでも良い。どことは言わないし、触れたことは無いが普段の触れ合いから換算し、私が咥える頂の位置は、確度99%の確信を得ていた。

後は作戦通り、その場所を偶然、たまたま、自然に、さり気なく、口に含むだけで...いやそれってどんな動作だ?

 

 

「きりちゃん、もしかして、その、家族にあんまり優しくされてないの?」

 

自分の立てた計画の実現性と言う重大な欠陥に気づいて戦慄していると、ゆかりさんから凄い温度差がある質問を受けた。

あっこれ、実は家族から放置されてて私が愛情に飢えてる...的な勘違いをされてるやつだ。大好きな人に心配な顔をそれ以上させたくないし、家族からの愛情なら割と過剰に受けているので、即否定する。

 

 

「そうなんだ、良かった...何か家庭に問題とか色々悩んでたのかなぁって思っちゃって。」

 

ほっとするゆかりさんを見て...この辺りで私の限界だった。ちくちくと痛んでいた良心へのオーバーキル的な意味で。

 

よく考えなくても私、親切に心配してくれるゆかりさんをだまし討ちしようとしてる。

 

 

再度五体投置する。さきほど土下座したのは人生初だったが、さらにもう一回、つまりは1日に2回もするのは今日で最初で最後だろう。

 

 

私はその体勢のまま、ゆかりさんに邪な気持ちでお母さんになって欲しいと言ってしまったことや、最近はまっているシチュエーションに関して、お気に入りの画像や小説を含めて私は赤裸々に語った。

 

その際、ゆかりさんが如何に母性溢れて、それに私が凄い引き寄せられていることは特に熱弁してしまった。

 

土下座しながらゆかりさんへの劣...愛情を搾り出していると、脇を持ち上げられ、ベットに座らせられた。私はペットか。いやゆかりさんなら飼われるのもOKなのだけど。

そしめまだまだ語り足らないが、少し赤くなったゆかりさんの表情を見るに、多少余計な事を口走ったのかもしれない。...黙ろう。

 

 

「そっ、そっか、こういうジャンルに興味が...。んー、じゃあ、して見る?」

目を合わせられ、ゆかりさんの純粋な心配を踏みにじるようなことをしていたことを再認識して流石に怒られるだろうなと、しゅんとしていたのだが、ゆかりさんの提案に耳を疑う。えっ、良いの?

 

 

「その、きりちゃんが言ってた、じゅ、授乳?とかのエッチなことはダメだけど...お母さんになるって言ったのは私で、甘えたいって言ったのはきりちゃんだよ?需要と供給ばっちりじゃない。ごっこ遊びみたいなものだし。」

多分貴方の供給より、私の需要はもうちょっとエッチなやつです。噛み合ってそうで噛み合ってないやつです。

 

って言うか、ゆかりさんボイスで授乳なんて卑猥な言葉を言わせてしまい、私の鼓膜が甘く揺れた。いや、授乳って言葉自体は卑猥じゃないんだけど...声だけで妊娠しても、きちんと責任って取ってもらえるのだろうか。......ゆかりさんならいける気がする。何とか想像妊娠しろ私。

 

 

「ほら、ぎゅーしてあげる。ここ、おいで?」

 

思考が異次元に飛んでいると、ぽんぽんとお膝の上を指定され、腕を広げたゆかりさんに吸い寄せられるように正面から膝に乗った。変わらないどころか日に日に強まる吸引力だった。

 

そのまま抱きしめられ、背中を優しく撫でるようにポムポムとされた。あ、あやされてる。

 

私の妄想ではエッチの前の戯れ的な、前段階的なものでしか無かったはずのただのナデナデは、相手が私を日頃から触れていて弱点とか知り尽くしているゆかりさんだと話がまったく違った。

それに触れてくれる手は、いつもと違う母性的なエナジーが溢れていて、私にクリティカルヒットし続けている。

 

髪の毛に指を通される絶妙な力加減。耳元で、甘えていいよと囁かれる声。押し合ってくにゅくにゅつぶれる私の頬とゆかりさんの胸。

 

恥ずかしさ等の精神的に起因する心の防壁は瞬時に溶け、背中を撫でる優しげな手に、気づけば『お母さん』と何度も甘えた声を絞り出されていた。こ、これ...やばい。確実に人をダメにする系のやつだ。

 

 

「はーい、お母さんはここにいるよ。きりちゃんは毎日きちんと家でも勉強して、きちんと成績も上がって良い子だね。」

ここまでの、流れに沿ったような髪の毛のすき方とは違った、少し乱雑な撫で方をされた。髪の毛がぐちゃぐちゃになるの、マーキングされている見たいできもちいい。頰の引き締め方を忘れてしまった。

 

家での勉強?...恐らく家庭教師のことだろう。

ゆかりさんはすぐに課題を片付けてしまう私に、勉強の意味があるのか不安に思っているようだが、きちんと私のためを思って選んでくれた教材を、その後の最高に楽しいゲームの時間を餌としてぶら下がれて、とっても集中して頭を回転させる時間が無意味なはずが無い。

実際に私の成績は上がっていた。

 

一番最近の通信簿では、それまでしなかったテスト中の見直しや授業態度の様子について言及され、向上心が上がった的な書き方で内申点さえ上がってしまった。

 

確かに努力や成果はある。けれど2つともゆかりさんと一緒にゲームしたり、誉めてもらうための邪な気持ちが原因だ。先ほどの自身の所業も兼ねて不安になり、私って良い子なんですかとゆかりさんに尋ねてしまう。

 

 

「うん、もちろん。きりちゃんはとーっても良い子だよ?それに最近は料理のお手伝いもできて、こんなに良い子なきりちゃんには、いーっぱいご褒美上げなきゃね?良い子だから...特別だよ?」

 

良い子、良い子...そうか、私は良い子なのか。何度も繰り返してくれる言葉に私の心は納得した。

 

良い子だからこんなに甘い言葉を囁かれて、お母さんって言っても受け入れてくれて、背中をすりすりしてくれるのか。...良い子って凄い。

 

そして体も心も液状化し、ゆかりお母さんにくっついて何とか形を保っていると、聞こえた『ご褒美』という言葉に耳がピクピクした。それなら、それなら...

 

 

「えっと、それは...」

何だか現実味が無くて滑舌がゆるゆるだったが、ゆかりさんのおっぱいが欲しくて、とっさに求める言葉を伝えていた。

 

たしか、さっきダメって言われちゃったけど、ちゅーちゅーして甘えたくてしょうがなかった。口がさびしくて半開きになってしまう。

たすけてほしくて、ゆかりさんをみつめる目がうるんでしまう。

 

 

「うっ、んー...お口が寂しいんだよね?それなら、指じゃダメ?」

口元に近づく、ゆかりさんのひとさし指。頭が何か考える前に近づいてきた指を入れたくて、口を大きく開く。

 

そして、ゆっくり入ってくる指を舌と上あごで押しつぶす。欠けていたピースがはまるような、まんぞく感。もう遠慮はいらない。私の口に入ったのだから、もう私のものだ。

 

 

「いや、私の手は私の...まあいっか、今だけだよ?」

 

唇に力を入れてちゅーちゅーする。私のものになった指は、しょっぱくも、甘くも、にがくもない。

 

けど、いつもハナに感じる大好きな、においの『元』が私には感じられた。きっとお母さんに会ったばかりの私では、感じ取れなかった味にむちゅうになる。私はお母さんが大好きだから、きっとこの味も大すきにちがいない。しっかり覚えないと。

 

そんなふうに自分に言いきかせながら、もごもごしていると、お母さんのやさしい声となでてくれる、きもちいい手。私の中で、赤ちゃんになって甘えることが、しあわせにちょくせつ、つながってく。

 

私の手も足もお母さんにしっかりしがみついていて、顔もやわらかいのにはさまれてて、目の前にはお母さんのおかおがあって、とってもふわふわする。あたまがぼーって、目がとろんとしてしまう。

 

 

「ん?きりちゃん、眠いの?...じゃあ今日はそのまま眠っちゃおうか。おやすみ、きりちゃん。」

おかあさんの、おやすみのあいさつ。いいこなわたしは、もちろん、おやすみとかえす。

わたしは、からだにあふれる、しあわせに、うまったまま、まっくらになった。

 

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