今週はなんとかヒャッハァァァせずに耐えますた
ワタチ、ガマンちた(作者幼児退行化)
第六話です
やっとこさ、ここまでたどり着きましたわい
今回は皆さんお待ちかね(であってほしい)のエンブリオ登場回でございます!!
一話に1評価もらえていたことに味をしめて、先週の連続投稿で一気に2つ評価いただこうと密かに企み、玉砕した作者でございまする………
欲深いものには評価が来ないと言う御天道様からのお達しなのでしょか?
多分、後からコメントを入れるように設定したのが悪かったのだろうけどね………
まあアホな作者の戯れ言は置いといて、初めに言ったように評価しなくてもいいので感想や質問を頂けると嬉しいです。
物語の進行上で問題ないモノについてはできる限りお答えします。
それでは本編をお楽しみください
□将都安穏京 夜ト神寝子
この世の終わりを迎えたような表情をしていた松井さんはその襟首を担当さんに完全にホールドされ、引きずられながら家の中へと戻っていった。
その光景を見てから、何事もなかったかのようにその場を後にした私は今まで会ってきた他のティアンの人たちに会いにいった。そこで松井さんの時と同様の流れでお仕事の話を聞いたり、見学させて頂いたり、仕事の体験をさせていただいた。
武器屋のおじさんのところに行ったときには、あの時私が【角兎】を仕留めた時に使ったナイフのお礼も言っておいた。
おじさんは堂々とした態度で「俺は俺の仕事をしたまでだ」と、言いながらニカッと笑ってくれた。
初めて会ったときは怖そうな人だなと思っていたが、意外と気さくなおじさんであると改めて思った。しかしながら、冗談じゃなくて本当にあのナイフを買っていなかったら私は万が一にもあの時生き残ることはできなかっただろう。
ちなみに、なぜステータスに+50も補正がある一見高価そうなナイフが1500リル前後で売られていたのかというと、それには理由がある。実はあのナイフ、切ることに使うにはあまりにも鋭さが足りないらしく、かといって力任せに振り回すとすぐ折れてしまうほどの強度であるためかなり使いづらいのだ。使いこなせるほどの実力者には補正値が低いこともあり買い手が中々出てこなかったため値下げをして売っていたらしい。
私は「上昇したAGIで機動力を補いながら突きで急所を刺す」といった戦法で戦っていたし、そもそも懐まで相手が迫ってきたのも数えられるほどだったので問題はなかった。
最悪逃げ足さえ上がればいいかなとか思って買ったわけだし。
鍛冶の見学をさせてもらった後に、お礼として使うかは分からないが弓を新調しておいた。
一応、外に出ることはまだ諦めてはいないので。
そんなこんなでいろいろな所を回っていたのだが、一番良さそうだったのは装備屋の奥さんの就いていた【
試しに自前のドロップアイテムを材料にしてマフラーを作らせてもらったのだが、かなり筋がいいと褒められ、ついでに転職を進められるくらいには上出来だったらしい。
実家で小さい頃に母から編み物を教えてもらったのが大きかったのだろう。
その私が作った桜の花びらの柄が入った白いマフラーは記念にもらっていった。
ステータスの補正がありアクセサリーとして首元に装備できるらしいのだが、夏場に着けるには暑そうなのでアイテムボックス送りになった。
しかし、【裁縫屋】以外のジョブにも興味があるのでその場で即決とはいかなかった。
さて、どうしたものかと、頭を悩ませながら大通りを歩いているのが今の私の現状だ。
『まだ、決まらないのデス?マスター』
「う~ん、どのジョブも面白そうだから目移りしちゃってさ。中々決まらないんだよね~」
『そうなのデスかぁ~』
「そうそ、う?…………ん?あれ、今誰がしゃべったの!?」
唐突に頭の中に響くように聞こえた幼い子供のような声に驚いた私は辺りを見回し、私に話しかけてきた何か者かを探した。
しかし、周りには挙動不審な行動をとっている私に対して奇異なモノを見るような視線を向ける通行人が何人かいるだけでそれらしき人物は見当たらなかった。
昼間から幽霊にでも会ったかのように混乱している私に、再び頭に声が響いた。
『僕はおばけなんかじゃないのデスよ。マスター』
その言葉とともに私の左手の甲、丁度まだ孵化していない私の〈エンブリオ〉がある部分から光が出たかと思うとすぐに光が収まり、一体何が起きたんだと思っていると目の前に先ほどまではいなかった子供の姿があった。
紫色の生地で
(この子、誰だ?新手のエスパーなチャイルドか?)
ある程度その正体について見当はついているものの現実を直視したくないがためにアホなことを考える私だったが、目の前にいる子供から無情な真実を叩きつけられるのであった。
「僕はあなたのパーソナルから生まれた〈エンブリオ〉“TYPE:メイデンwithキャッスル“のザシキワラシなのデス。これからよろしくお願いするのデス。マスター」
その自己紹介を聞いた後、私は自分のパーソナルから幼女ができたことにショックを受け、その場に崩れ落ちるのであった。
◇
しばらくして、(私はロリコンじゃない、私はロリコンじゃない、………)と脳内で
………こうして文字にしてみるとイケナイことをしているように見えるのは私だけだろうか?
昼飯時で丁度いいと思ったのだけだ。
私は決してロリコンではない!私は無罪だ!!
「………マスター、さすがに幼女やらロリやら連呼されたら、自分の外見の特徴を認めてる僕だって、傷つくのデスよ………」
そう言いながら、私の脳内での叫びに反応する幼j、……ザシキワラシさんは今にも泣きそうな顔を見せる。
いかん!流石に公衆の面前で泣かれるのはいろいろとヤバい。
「ああ!!ごめん、謝るから、泣くのはやめてぇぇぇぇぇ!!!」
「はい、了解なのデスぅ~」
全力でザシキワラシさんをなだめようとした私だったが一瞬で笑顔になったザシキワラシさんの顔を見て、さっきまでの表情が演技だったのを知る。
この子、外見の幼さに反して意外と愉快犯なのか?と考えていると、ふと頭に浮かんだ疑問を口にする。
「あれ、さっき私、声に出してた?」
「いえ、僕はマスターの〈エンブリオ〉なのである程度マスターの思考を覗くことができるのデスよ。先ほどはマスターが考えていたことを読み取っただけにすぎないのデス。僕の知識もマスターの記憶を参考にして構築されているのですからできて当然なのデス。あ、あと僕のことは呼び捨てで大丈夫なのデス」
いきなり、パートナーから「私に隠し事はできないよ」と、言外に宣言をされた私は一人で戦慄していた。
さっきまで本当に今にも泣きそうな顔を自然にできるほどの演技力を持つような子だ。
どんな情報を隠し持っているか分からない。
ま、まさか!私の過去の黒歴史までバレているのではと、あり得そうな可能性に身を震わせる。
ちなみに、この時の私は今の自分の姿も十分黒歴史になりうるということに、気付いていない。
「さすがに何でも見れるわけじゃないのデスよ。特に他人に知られたくない過去の記憶とかだと読み取りにくいのデス。マスターの記憶にもガッチガチに保護されてる記憶があるのですが全然読めないのでデス」
「うん!!わかった!!!読まなくていいから違う話をしようじゃないか!!!!」
なんとか秘密は守られていることを知った私は強引に話を変えようとする。
「まあ、僕は別に構わないのデスが」
少しキョトンとする表情をみせるザシキワラシを見ながら、一先ず気になっていたカテゴリーについて話をすることにした。
「カテゴリーにキャッスルってあるんだけど、あなた、全く建物要素がないじゃない?それにメイデンって何?」
キャッスルのエンブリオは基本的に居住などが可能な建物か工場みたいなものだと聞いていた。
しかし、私の目の前にいるザシキワラシはそんな面影は全く見られず、ただの幼女にしか見えないのだ。
まあ、ビ〇クリ・ド〇キリ・メカみたいな仕様だったら分からんが。
そして、メイデンとは何か。
これは掲示板では見たことがないカテゴリーだ。
どんなものか全く予想できないので喜んでいいのか反応に困るのだ。
「そうですね、まず僕の今の姿のことなのですがこれはメイデンとしての姿なのデス。キャッスルとしての姿もあるので決してビ〇クリでド〇キリなメカな感じじゃないので安心してほしいのデス」
どうやら、私は幼女が口からメカを出す光景は見なくて済むらしい。
………我ながらとんでもないことを考えたものだ。
「全くなのデス。それでメイデンというのは、言ってしまえばレアなカテゴリーの〈エンブリオ〉なので別に喜んでも問題ないのデス。他に特徴と言ったら、メイデンになったら自立して動ける人型の姿を手に入れられるくらいだと考えてくれれば大丈夫なのデス」
なるほど、つまり私は建物にトランスフォームできるレアな幼女を手に入れたということか。
「言い方は気に入らないのですが、つまりはそういうことなのデス」
まるで、「私は不機嫌です」と、でもいうように頬を膨らましながら肯定する。
そんなザシキワラシの姿を見てから、話も一段落したし一先ずここで話を区切って一緒に昼食を取ることに決めた。
「何か食べたいものはあるかな。ていうか、〈エンブリオ〉ってご飯いるの?」
「便宜上生物なので食事は必要なのデス。僕はこの65リルのざるそばセットをお願いするのデス」
「うん、わかった」
そうして、注文を終えたのち、店内が空いていたせいか、そう時間もかからずに私たちの前にざるそばセットと天ぷらそばが置かれ、各々食事を楽しむことにした。
この天ぷら上手いな。
蕎麦もいい感じに茹でられてるし、何より素材がいい。
また今度来たら、違うメニューも頼んでみよう。
食べ終わったあとになって団体客でも来たのか、一気に店内が手狭になった。
そろそろ移動しますか。
そう考えていた時にザシキワラシから声を掛けられた。
「マスター、質問なのですが、この後の予定は特に決められてないのデスよね?」
この子は私の記憶を見ることができるのになぜわざわざ私に聞くのか不思議に思ったが、特に決めてないと、答えたところ驚くべき提案がザシキワラシから返ってきた。
「それじゃあマスター!提案なのデス!フィールドに一緒に行くことを所望するのデス!!」
◇◇
私たちは今、将都安穏京の西の草原へと出ることができる西門の前にいる。
ことの発端は私の〈エンブリオ〉であるザシキワラシが蕎麦屋で私たちが昼食を食べ終えた後に何をしようかと考えていたときに、壁の外に出ようと言い出したことである。
私がトラウマを持っているのを分かっているのならなぜそれをワザワザ掘り返そうとするのか、それは彼女のキャッスルとしての性能と形状に問題があるかららしい。
まず、その大きさが大き過ぎて市街地などではとてもではないが展開できないらしい。
そのため、フィールドの開けた草原などでその全貌を明かしたいのだという。
二つ目の性能の問題とは戦闘スキルが試せないということである。
他にも便利なスキルはあるのだが、せっかく発現したスキルなのだから一度だけでいいから使わせる機会が欲しいというのだ。
本人は「選択権はマスターにあるので嫌なら嫌だと言ってもいいのデスよ」とは言っていたのだが、寂しそうな顔でそう言ってくるのですぐに返答することはできなかった。
きっと、私のために生まれたスキルを一度も使われることもなく、埃でかぶったままにするのが嫌なのだろう。
だけど、なんとなくこれらは彼女がこの提案をした真意ではないような気がした。
まず、おそらく大きさが問題という話は嘘なのはわかった。
初期でそこまでの規模の〈エンブリオ〉が生まれたという話は聞いたことがなかったからだ。
それに、スキルが複数あるということはそれなりのリソースがそちらに回されているのは明らかである。
それに、開けた場所だって内側で探せばどこかにあるのは確かだ。
外に行く必要はない。
この提案の真意はザシキワラシが私に外に出られるチャンスを作るということだと私は解釈した。
例え怖いものが来ても、僕が
そのために僕は
だから、僕を信じて、また冒険に出かけよう
と、言っているような気がしたのだ。口調は全然違う気がするけど。
しかし、これはある意味私が待ち望んでいたもの展開なのかもしれない。
おそらく、自分一人だと踏ん切りもつかなかっただろうし、いつまでも恐怖で出られなくなるかもしれない。
ザシキワラシが生まれるまで、私が絶対に信頼できる誰かの協力が必要だった。
そして、それは自分の中から生まれてきた。
前の私にはなかった可能性が今、私の目の前にある。
ここは分岐点、私が過去のトラウマを乗り越えられるかどうかの分かれ道。
これで失敗したら最悪の場合、私はこの世界のことを完全に忘れ去ろうとするかもしれない。
でも、ここで諦めたら無限の可能性を秘めたこの世界に戻ってきた意味がない。
私は取り戻すんだ。
一度は自由にこの世界を動き回り、堪能することができた自分自身を。
それを邪魔する
私を
それが私だと思い出してここに戻ってきたのだから!
そう心の中で自分を鼓舞すると私は決意を固めてザシキワラシの提案に乗ることにしたのだ。
こうして私たちは西門の前に立ち、私の
ラストの主人公は自分の恐怖心をごまかすために、心情的にジャ○プ主人公のように振る舞っています。
そうでもしないとビビって永遠に動き出さないので
と、いうわけで主人公のエンブリオはザシキワラシでございます
今回はタイトル回収回でもありました
実はですね、ザシキワラシの設定を作るのが意外と難しかったんですよね
能力と食癖自体はある程度決まっていたのですが、話し方とか性格を決めるのが難しかった
一人称を私にして敬語でしゃべらせたら主人公も基本的に同じ話し方をするためどっちがしゃっべているのか分からなくなるということがありまして、考えた末に出てきたのが「僕っ子ノデス口調幼女」という感じになりました
どうしてこうなった………
そしてコヤツの話し方が作者の中で定着していなかったため、ザシキワラシのセリフを書くたびに一人称と口調を直すという作業が追加され、執筆速度が低下するという事態に………
さて、作者の愚痴もここまでにして次回から本格的に主人公のトラウマ克服のためにキャラを動かしていきます。
エンブリオの能力も次回のお楽しみです
(注意!)作者の気分次第で水曜か、木曜日辺りに更新する可能性大!!
※補足事項
【速足のナイフ】の補正は刀身が完全に折れるくらいまで破損すると無くなります。しかも、攻撃力もそこまで上がらないのでそれなりのSTRが自身に要求されるため高い買い物にしては元が取りにくく、ルーキーには嫌煙される武器になっています。
ちなみにどれくらい脆いかというかと言うと【ティーウルフ】レベルの相手の攻撃を防御するのに十回以上使えば確実に折れます。