刀剣たちと過ごす日々   作:ペンギン隊長

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数日後
友成はドロップ



君の手、僕の手5

 

 

三日間小鳥の腰で佩刀として過ごした後、四日目の朝、国永は自分から顕現して小鳥を待っていた。

「よっ、鶴丸国永だ。俺みたいなのが突然いて驚いたか?」

「…すっかり元気になったみたいだね」

「それもあるが、君に対して名乗りを上げていなかったことを思い出した。既に俺がいるのだから君が俺の名を知っていても当然とはいえ名乗りとは重要なものだからな」

「まあ、君がそう思うならそうなんだろうな」

見ると、鶯丸も自分で顕現して茶を飲んでいた。というか、友成も来ていて共に茶をしばいていた。

「まあ、ともかく。おはよう、国永、鶯丸、友成。朝餉は取ったのか?」

「いや、まだだ。君もそうだろう?」

「今からいく所だからな」

「俺たちもまだだ。偶には主と共に取りたくてな」

「・・・」

「ん、じゃあ一緒に行こうか。食いっぱぐれるってことはないだろうけど、あんまり遅くなると手間をかけさせるからね」

「ああ」

 

 

 

「…国永、箸が使いづらいなら匙か何かにするか?」

「…大丈夫だ」

余程見苦しかったり、あまりにもマナーが悪すぎたりしない限り、小鳥は食事の作法について何も言わない。寧ろ、本人が正しい箸の持ち方が出来ているか怪しいくらいだ。しかし、国永は食事そのものが慣れないのか、きちんと箸でものがつまめないらしかった。小鳥は自分と同じ焼き魚の膳をもらっていたのでてっきり使えるのかと思ったのだが。

心配して見ていたらしい光忠が顔を出す。

「国永さん、お魚ほぐそうか?」

「・・・」

「国永、食事は美味しく食べられるのが一番だ。周りを汚したり迷惑をかけたりしないのも大切といえば大切だが、美味しくいただけなきゃ意味がないからな」

小鳥は、流石に自分が直接世話を焼いてやるのはどうかと思うので少し困った顔をした。

「…光忠頼む」

「任せて」

国永の顰め面に光忠は苦笑した。

 

 

 

「今日は俺が主の近侍を務めよう」

「いいけど、自分から立候補したからにはちゃんと仕事手伝ってよ」

「心得た」

友成はほけほけと笑っている。小鳥は少し不安になった。

「お「お前は出陣部隊でしごかれて来い。流石に弱過ぎる」

国永の言葉を遮って鶯丸が言う。その手は国永のフードを掴んでいる。

「…まあ、1-1で経験が積めるレベルならひよっこもひよっこだな」

「メタい」

国永は肩をすくめた。

「まあ、俺の練度が低いのは事実だ。従おう」

「目付役は青江あたりにでも頼んでおこう」

「…青江は今日内番組のはずだけど」

小鳥はそう言って頭を捻る。

「国永と練度が近いのは…ああ、吉光、廣光、博多あたりだったかな」

というより、吉光に関しては国永と共にこの本丸に来たし、廣光と博多は昨日ドロップしたところである。

「特が付いて漸く一人前と言えるだろうが…まあ、焦り過ぎても怪我をするだけだ。気長に行くといい」

 

 

 

小鳥の仕事は主に本丸の維持と刀剣の手入れ、出陣や遠征に出た刀剣の報告をまとめた書類を作って提出する事である。更に日々の細々とした仕事もあるが、これは日による。まあ、本丸の管理の内とも言えるだろう。

「主は鶯丸を嫌っていないんだな」

「?特に嫌う理由はないだろう。あいつは俺を嫌っているわけではないし、よしんば嫌われていたとしても、己を嫌っているものを嫌わなければならないという規則はない」

「まあ、それはその通りだ」

友成は目を細める。

「…難儀だな。まあ、俺には関係のないことだが」

「?」

「まあ細かい事は気にするな。他意はない」

「そうか」

 

 

 

「主さーん、一緒におやつ食べよう」

「ん、もうそんな時間か。今日のおやつは何だ?」

「一期兄がフォンダンショコラを作ってくれたんだ。美味しくできてるかはわからないけど!」

「お前が言うのか」

小鳥は苦笑する。

「ふぉんだんしょこら、は…西洋の甘い菓子だったか。茶は、抹茶が良いだろうか」

「一期兄がカフェオレ用意してたよ」

「そうか…」

 

 

「どうですかな、主」

「美味しいと思うけど、フォンダンショコラってこういうケーキだっけ」

「違ってるの?」

「んー…まあ、昔自分で作った時こんな感じだった気もするんだけど、何か違和感があるというか」

ただのチョコケーキになってしまっている。フォンダンショコラは溶けたチョコが中に入ったチョコケーキである。

「そういえば、一期は何でまた突然フォンダンショコラなんだ?誰かのリクエストとか?」

「光忠殿に、れしぴ検索というものを教えてもらいまして、写っていた写真が美味しそうだったチョコ菓子を選びました」

「成程」

ぽわぽわ笑っている一期に小鳥は少し感心した顔をした。一期もそうだが、光忠も随分現代機器に慣れたらしい。乱が重要事項が伝わってないことに少し呆れたような顔をしており、友成はマイペースに茶をすすっている。

 

 

 

 

 

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