刀剣たちと過ごす日々   作:ペンギン隊長

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ブラック引き継ぎネタ 
初期刀骨喰(全盛期)焼ける前の骨喰(捏造)本体寄り、むっつりスケベ、尻尾髪 お揃いのリボンで髪を結んでいる 検非違使前の時間軸 骨喰は研修も一緒に受けてた
骨喰、太刀説もあるし吉光のじゃない説もあるくさい 誰だこれ
着ぐるみじゃなくて面 先輩は赤猫 政府は限りなくブラックに近いグレー
高レベル刀剣が何本も祟化している。それで弱いのは軒並み耐えられなくなって折れたり顕現解けたりしている 過去に何本も刀の折れてる本丸 当然骨喰も複数折れてる 祟刀は2P状態になってる 赤目か金目 不定の狂気持ち


闇を裂く白刃1

 

 

「この本丸に新しく配属された審神者だ。号は虎鶫或いは鵺鳥という」

「ツグミの初期刀、粟田口派元薙刀、現太刀、骨喰藤四郎だ。俺の切れ味を侮るものは必ず後悔させる」

誉桜を振り撒きながら、骨喰は刀を構える。開いた障子の先、暗がりに動くものがあった。

「…骨喰」

暗い、恨みの気をまとった人影。名を呼ばれ、骨喰は見極めるように目を細める。その右手はツグミと繋がれている。

「主、やつを少しでも浄化できるか?正体を見極めたい」

「出来るだけはやってみよう」

ツグミは鳥を模した半面の下の目を細め、朗々と響く声で祝詞を唱え始める。歌うような声に乗って、ツグミの霊力が周囲を浄化していく。静かに歩み寄ってきていた人影のまとっていた靄が、浄化によって僅かにかき消される。

「止まれ」

一歩遅れて、人影は立ち止まる。

「傷を負っているものがいるのであれば手入れはするが、俺の主に危害を加えないと約束してもらおう。俺の可愛い主にかすり傷でも負わせたら、そいつは破壊してやる」

骨喰のセリフに、ツグミは肩をすくめてデコピンした。

「む。…心配するに決まっているだろう。ツグミはか弱いんだ。当然俺が守らなければならない」

ツグミは繋いでいない方の手に鈴を取り出し、それを鳴らす。

「バミてめぇ人を何だと思ってやがる。俺が何時そんなか弱い乙女みたいな素振り見せた」

「ツグミは見るからに脆弱で非力じゃないか」

「人を見た目で判断するな」

骨喰は憂うように目を細め、繋いだ手に頬を寄せる。

「…ツグミは見た目だけなら儚げな美少女なのにな」

「お前に言われたくない」

しゃん、しゃん、と一定の速度で鳴らされる鈴によって浄化は維持されている。人影は更に歩を進める。その身を覆っていた靄が浄化によって完全にかき消される。骨喰はその人影に目を細める。

「…宗近…三日月宗近、か?」

「…俺が、わかるのか、骨喰」

「長く共にいた仲だからな。気配(神力)と刀でわかる。…だが、そのような辛気臭い姿をとっているとは思わなかったな。じじいだから白髪になったのか?」

「それバミが言っちゃ駄目だと思う」

その三日月は、赤い衣に白髪と赤い瞳をしていた。瞳の中には、その名の由来を思わせる三日月が怪しく光っている。

「…はは、辛気臭い、か」

三日月は苦笑して、淡く微笑んだ。

「そう…かもしれんな」

三日月は己の衣に目をやる。

「やめろ、肯定するな。俺まで主にじじい扱いされるだろう。明らかに俺と主の年の差より俺と宗近の年の差の方が近いんだぞ」

「見た目俺より年下(みせいねん)の癖に何言ってやがる」

「は?ツグミの方が見た目にも幼いだろう」

「背の低さと見た目の幼さは必ずしも相関しない」

「…お前たちは、随分仲が良いのだな」

「お互いの黒子の数まで知っている仲だからな」

「いや、俺はバミの黒子の数とか把握してないぞ?」

「だが、二人共太腿に二つ黒子があることは知ってるだろう」

「…ああ、うん…知ってるけどそれ、此処で言う必要ある?」

「いい感じに勘違いしてくれたら心配を一つ取り除けるだろう」

骨喰の言葉にツグミは首を傾げた。骨喰は詳しく答えず、三日月を見る。

「俺の主は愛らしいだろう。やらんぞ」

「…ははは」

「否定しろよ?!」

「何も否定する要素がないだろう」

「俺別に可愛くないし」

「お前はまたそのようなことを…また俺が着飾ってやろうか?誰も否定できないように」

「窮屈になるからやだ」

「ならそんなことを言うな」

「俺絶対お前のその理屈おかしいと思う」

「…骨喰、お前そのような性格だったか?」

「ん?…おそらく、前の主の影響だろう。後、主が可愛いからだ」

堂々言い切った骨喰に三日月は目を細める。

「…先ほどから思っていたが、お前には過去の記憶があるのだな」

「?ああ。普通の(・・・)骨喰は焼けて再刃される以前の記憶がないらしいな。俺は寧ろ逆だ。焼けて再刃された後の記憶がない。炎の記憶もあるにはあるが、おそらく兄弟が燃えたが俺は燃えずに済んだ時のものだろう。己が焼かれたという記憶すらない」

「"焼ける前の骨喰"を降ろしたんじゃないか、って先輩は言っていたな。それが何を意味するかはともかく」

「至極どうでもいい」

「・・・」

三日月はまた骨喰に歩み寄る。骨喰は三日月に刀を向ける。

「寄るな」

「骨喰は旧友との再会を喜ぼうとは思わないのか」

「旧友というか腐れ縁だろう。あんたとは兄弟よりも共にいた時間が長いような気がする。共に佩かれたことはなかったように思うが」

「…俺は、骨喰と再び昔の話が出来るとは思わなかった」

ぽろりぽろりと三日月の瞳から雫が零れる。骨喰はそれを不審そうに見る。

「何を泣いているんだ宗近。更年期障害か。妖怪爺のくせに」

「…はは。年を取ると涙脆くなっていかんな」

「だからじじいを肯定するなって言ってるじゃないか!」

「どうどう」

ツグミに宥められ、骨喰は少し気まずそうな顔をして、よしよしと三日月の頭を撫でた。

「涙は女子供の武器だろう。いい年した男がメソメソ泣くんじゃない」

「…すまぬな」

三日月は困ったように微笑う。涙を拭った三日月の瞳は蒼く変化していた。

「…宗近、あんた」

「――で、その茶番はいつまで続くんだ?」

暗がりからもう一人、刀剣男士が姿を現していた。暗い靄がかき消されてもなお、その青年は黒く、瞳を赤く光らせていた。

「…誰だ?」

「鶴丸国永だ。俺みたいなのが突然出てきて驚いたか?…なんてな」

鶴丸はハ、と鼻で笑う。

「鶴という割に黒いんだな。ナベヅルか?」

「何か用か?俺は一応宗近に聞きたいことがあったんだが」

「・・・」

「俺に聞きたいこと、とは?」

「あんた、もしかして祟り化しているのか?」

「…邪気をまとって現れた時点でそうと気付いても良いと思うのだが」

「そういえばそうだな。ということは、鶴丸もそうか」

「…ああ、俺も祟神と化している。このまま本丸ごと朽ち果てさせればいいものを、政府は何を考えている?」

「政府の考えとか知らねぇよ。俺下っ端だし特に伝手とかねーもん」

「ツグミに危害を加えないのであれば政府が何を考えてようが引き継ぎ先がブラックで祟り場と化していようがどうでもいい」

「えー、俺安全地帯のない職場とかやなんだけど」

「俺の傍はツグミ専用の安全地帯だから問題ない」

「…君たち息をするようにイチャつくのはやめないか」

「いちゃついた覚えはない」

「嫁とイチャイチャして何が悪い」

「…嫁になった覚えはないけど」

「赤縄を結んでやっただろう」

「知らん儀式で勝手に婚姻を結ぶとか卑怯だと思う」

「お前を他のやつに盗られるよりマシだ」

「バミが何を心配してるのかよくわからない」

ツグミは己の左足首に視線を落とす。そこには、お守りのように赤い紐に通した鈴が付けられている。

「俺は一応バミと別れる予定も他のやつのところに行く予定もないけど」

「聞いたか宗近、俺の嫁は可愛いだろう」

「ははは」

「バミー?」

ツグミは不審げにするが、骨喰は気にしない。

「随分気に入っているのだな」

「正直一目惚れだった。主に魂と霊力で」

「…自分で認識できないものを褒められても反応に困るんだけど」

「…わかったよ、君たちはイチャつくのをやめる気はないんだな」

鶴丸はやれやれ、と肩をすくめる。

「りあじゅうばくはつしろ」

「俺はこれ以上骨喰が折れるのは見たくないなあ」

 

 

 

「俺は三日月宗近。よろしく頼む、鶫殿」

「よろしく」

握手を交わし、パスが正しく結ばれると、三日月の姿が変化した。艶やかな黒髪に三日月の浮かぶ青い瞳、月の意匠の染め抜かれた蒼い衣。それを見てツグミはあ、と声を漏らす。

「僕が一目惚れした人」

「ほう?」

「なん…だと…?」

骨喰が激しく動揺する。

「は、初耳だぞ主、主の初期刀は俺で初めて会った刀剣男士も俺だろう?!」

「あはは。一目惚れって言ったって、恋愛的な意味とかじゃなくてね。先輩の演舞映像で見かけてね、蒼い衣を翻しながら戦うさまが綺麗だなー、と見蕩れた、って程度の話だから」

えへへー、とツグミは笑う。

「主は、俺より宗近の方が、いい、のか…?」

「何で?俺の声に一番に応えてくれたのはバミじゃん」

「~~~」

感極まった様子で骨喰はツグミを抱きしめる。ツグミは本気で意味を分かってないらしく目を白黒させている。

「…鶫殿は別に俺に惚れたわけではないのではないか?」

「惚れた腫れたはよくわからん。三日月に興味を持って、外へ目を向けて審神者になったんだから、つまり一目惚れみたいなもんかな、と思ったんだが」

「つまり宗近は月下翁というわけだな」

「ははは」

「…俺三日月のそのバミが嬉しそうならそれでいいや、って姿勢よくないと思う」

 

 

「虎鶫様、三日月宗近を浄化されたのですね」

「ん?んー、そう、みたい?」

こんのすけの言葉にツグミは首を傾げる。

「…あなたのなさったことでしょう?」

「俺は特に何もしてないよ。大体バミが頑張ってくれた結果というか。多少場の浄化はしたけど」

「…。…ええと、まあ、まだ八体、浄化の必要な大物が残っていますし、それ以外にも幾つか刀が残っているはずですがね」

「そういえば、この本丸って、何口刀剣がいるの?なんか、一度は刀帳が埋まっていた本丸だとは聞いたけど」

「それが…現在確実に存在しているのは九体のみで、残りは無事なのか折れているのかがわからないのです」

「なにそれこわい」

「そもそも、祟りと化した刀剣が九体いる時点で大概ですが…最悪、祟り刀全員折るなどして無力化すればこの本丸を閉じることもできますので」

「そういう物騒な手段は出来るだけ取りたくないなー。一応痛覚とかもあるんだろ?」

「当然ながら。しかし、完全に堕ちてしまったものを引き戻すことはまず不可能ですので、決断が必要になった時は迷われませんよう」

 

 

 

 

 




心が死んでる系鶴丸(赤目)、修羅化江雪(赤目)、人間不信鶯丸(赤目)、デストロイヤル一期(赤目)、無感動蛍丸(金目)、稲荷神小狐丸(金目)、鬼神岩融(金目)、無機物杵(金目)計九口祟神 主殺し実行者は杵
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