初期刀なし(喚んだのは奴) ブラック渡り歩いていた三日月 三日月は特付き50代くらい
神格寄り平安メンタルに気に入られたら手篭めコースなのは仕方ないよね
妖横町にだけ行ける 青嵐じゃない先輩。三日月との面識はない
本丸についたらすぐ、天守にある統括システムに霊力認証をするように言われた。その後はこんのすけという式神の指示に従えば良いと。
私が訪れた本丸は、酷く荒れていて、おどろおどろしい気配すらあった。ただ、生き物の気配はない。誰もいないのかもしれないと思うほどに、静かだった。
統括システムは割とすぐに見つかった。認証も難しくはなかった。それで、少し空気が軽くなったような気がした。
「…で、こんのすけは何処にいるのさ」
てっきり認証すれば出てくるものだと思っていたのだが、そうではないらしい。本丸の中を調べなければならないのだろうか。
とりあえず、システムのあった部屋を見る。おそらく、仕事部屋か何かなんじゃないだろうか、という感じがする。少なくとも僕はこの部屋でくつろげる気がしない。天守は二部屋になっているようなのでもう片方の部屋の様子も見る。そちらは誰かの私室、という感じがした。ただし、酷く荒れているから、此処も休むには向かないだろう。
「…とりあえず、何処か拠点を確保したいところだが」
上から順に部屋を見ていく。どの部屋も荒れていて、使う事が躊躇われる。血のようなもので汚れている部屋すらあった。マシな部屋を掃除して使うしかないだろう。…あまり気は進まないが。
幸いというか、水回りはなんとか使用の出来る水準にあった。食料は、保存食の類以外はやばそうだったが。また、鍛錬所の式神の身振り手振りからざっくり解釈した感じ、この本丸は資材がほぼ枯渇状態にあるようだ。少なくとも、現在は鍛刀を行えないらしい。…もっとも、俺は出来る限り鍛刀はするなと言われているのだが。
…姿は見ていないものの、この本丸には俺以外にも自由に動きまわれるものもいるようだ。何者かに様子を伺われているような気がする。何処から見ているのかまではよくわからないのだが。
「…ふむ。腹が減っては戦は出来ぬ、というよな」
とりあえず、簡単に調理をして腹ごしらえをしておこう。
とりあえず、厨に近い、四畳ほどの小部屋を拠点として整えた。狭い方が落ち着くし、広い所を掃除するのは面倒だ。寝具はあったものではなく情報構造体で適当に用意することにする。掃除して埃っぽくなったのでシャワーを浴びて簡単に身を清めた。
昼作ったやつの残りを夕食代わりにしようと思ったら、なくなっていた。誰にかは知らないが、喰われたらしい。式神か、他の何かか。…そう美味しいものではないと思うのだが。精々、可もなく不可もなく、程度だろう。
…。
…まあ、喰われたもんは仕方ない。改めて何か夕飯用に作ろう。…おいておけば、何者かはそれも食べるのだろうか。
食事を終えた俺は仮拠点で資料を広げる。焦っても仕方がない。出来る事をやるしかないだろう。さしあたっては、使える呪術を増やそうかと思う。単純な、傷の治癒と霊力弾だけでは心もとない。気分はレベル1で中盤のダンジョンに放りこまれた勇者だ。油断すれば死ぬかもしれないし、突破したところで事態が解決するわけでもない。とりあえず、防御…そうだな、防壁の術でも作りたい。
俺は、"霊力量だけは立派"らしい。霊感などなくても霊力があったりするものなのだろうか。よくわからない。まあとにかく、霊力タンクとしては優秀らしいので、単純な術でも込める霊力の量をどうにかすれば実用に耐えるものになるだろう、と言われた。失礼な先輩である。まあ、俺は理論より感覚タイプなのだが。
強化も、緊急時の実用に耐えるレベルに持っていきたい所だが…こちらは寧ろ、どういう時に何を強化すればいいのか、というのを考えるべきか。使用そのものは出来ているのだし。
…。
…本丸内での戦闘は、想定しておくべきだろうか。結界術はあまり得意じゃない。遮断し過ぎてしまって、外の様子が殆どわからなくなるのだ。籠城するだけならそれでいいのかもしれないが、閉じこもっているばかりでは事態は解決しない。結界の中に閉じこもってたら周りが大惨事になっていました、では割と洒落にならない。いや、割と切実に。