まえがき
2年以上ぶりの「 短いもの・ネタ 」です。1000字に満たないような短いものをまとめました。
古いものもあります。短いネタがたまるのを待っていたので。
☆がついている脚注は、作品別のコメントです。
投稿日時に2が並んでいますが、猫の日とはあまり関係ありません。
〈 カフェ・アルパ 〉
荒野の道をジャパリバスが走っていた。前方に、白とオレンジの電動バイク(スクーター)*1 が走っているのが見えた。*2
かばん 「あの子は……ラッキーさん、ちょっとスピードを上げてください」
電動バイクに乗って走っていたのは、アルパカ・スリだった。
かばんが、バスの窓から顔を出した。
かばん 「アルパカさん! どこへいくんですか?」
アルパカ・スリ 「あぁ! かばんさーん!」
アルパカはバイクを止めた。
かばん 「ラッキーさん、止まってください」
バスが、アルパカの隣で止まった。
アルパカ 「コーヒー豆がきれちゃってにぇ。買い出しに……」
サーバルも、バスの窓から顔を出した。
サーバル 「なんだか大変そうだね」
かばん 「その乗り物はなんですか?」
アルパカ 「これ、“すくーたー”って言うんだって。コーヒー豆は、すくーたーで、
ヨコハマへ買い出しにいくものだ……って、はかせに教えてもらったの」
かばん 「よこはま?」
ラッキー 「ヨコハマは、東にアル海に面シタ町で、ココからダト60キロメートルくらいダヨ」
かばん 「けっこう遠いですね」
アルパカ 「なんとかパームシベットっていう子がつくった、いいコーヒー豆があるらしいよ?」
サーバル 「遠くに、おもしろいのつくれる子がいるんだね」
アルパカ 「でも、これあんまり長く走れにぇから『じゅうでんさせてくれにぇか?』って
言って、でんきもらって走るんだって」
かばん 「バスとおなじなんですね」
サーバル 「そのしましまのぼうしはなに?」
アルパカは、スイカ柄のヘルメットをかぶっていて、ヘルメットに開いた穴から耳が出ていた。
アルパカ 「ああ、これにぇ」
アルパカは、スイカ柄のヘルメットを脱いだ。
アルパカ 「すくーたーに乗るときは、ころんでもけがしぃねように、こういうのかぶるんだー」
そしてヘルメットをふたりに見せた。*5
スイカメットには、大きな引っかき傷がついていた。
☆ *6 ☆
〈 ごほうし(裏コマンド) 〉
思いついたけど、R-18になってしまう内容なので、断片だけ書いておきます。
キュルル 「お手! ……おかわり! ……ちんちん!」
イエイヌ 「ひしゃしぶりにできてうれしいですぅー!」
キュルルは、イエイヌの勢いに負けてしりもちをついた。
キュルル 「なにしてるの!? ちんちんはそうじゃないよイエイヌさん!」
イエイヌ 「ちっちゃくてかわいいですぅー!」
キュルル 「ちっちゃいとか言わないでぇ……」
イエイヌ 「ふたりは、両側からむねをぺろぺろしてあげてください!」
キュルルは、サーバルとカラカルに肩を引っ張られて、あおむけになった。
右の胸にサーバル、左の胸にカラカル、下にイエイヌ。
キュルル 「やめて! はなしてよ!」
カラカル 「抵抗しないで、身をまかせなさい」
サーバル 「だいじょうぶだよ! わたしたちにまかせて!」
☆ *7 ☆
〈 あすりーと 〉
わたしは砂漠の道を走っていた。砂漠を一周すると、元の場所にもどる。*8 ぐるぐるまわり続けた。何周まわったのかはわからない。数えるのは苦手だ。*9
この体は、元の姿とは全然ちがう。二本の足では速く走れない。それにすぐ疲れる。
……そのはずだが、どうしてか体が軽い。元の姿に負けないくらい、速く長く走れそうだ。
フレンズになったばかりのころは、まともに走れなかった。みんなから『速いね』ってほめられたけど、違うんだ。わたしは、もっともっと速く走れるはずなんだ。
そんなとき、あの子に出会った。地上最速のけもの。速く走るために生まれた天才だ。
はじめは怖かった。遠い遠い昔、わたしはだれかに追われていた。つかまれば食べられる。だから必死で逃げていた。そうしたら速く走れるようになったんだ。*11
話してみたら怖さは消えた。おもしろい子だ。プライドの高さは、たしかな才能からくるもの。
うらやましくて、あこがれて……わくわくして、うれしくなった。
あの子は、走りだしてから3歩で、だれも追いつけない速さになる。止まるのも一瞬だ。*12 曲がるときは、2歩で速さを落とし、折れるように向きを変え、つぎの2歩で元の速さに戻る。
走るあの子は、すごくきれいだ。見とれてしまう。
あの子の弱点は、すぐに疲れることだろう。でも、わたしもまだまだだ。もっと速く、もっと長く走って、自分に勝ちたい。
だから今は、走って、走って、走って、走って走って走って…………わたしは、きのうよりも、ほんの少し速くなっているはず。だから毎日走る。走り続ける。
『がんばりすぎだよ』『つらくないの?』ってよく言われるが、胸が苦しくなっても、足が痛くなっても、わたしは気持ちよくて楽しいんだ、走ることが。
地上最速のけものと、本気のかけっこができたら、もっと楽しいはずだ。
追いつけたら、ともに速さをみがいていこう。
☆ *13 ☆
〈 どうし 〉
サーバルとカラカルのおなかが、少しふくらんでいた。
サーバル 「カラカルのおなかにいるのが “ サーカル ” で……」
カラカル 「サーバルのおなかにいるのが “ カラバル ” よ」*14
助 手 「女の子同士で、ふたりとも……」
はかせ 「なにをどうやったらできるのですか……」
はかせと助手は冷静だったが、少し引いていた。
サーバル 「やればできる!」
はかせ 「やってもできないのです!」*15
カラカル 「どうやったのかは、ふたりだけのひみつよ」
サーバル 「わたしたち、すっごーくなかよしだから!」
助 手 「 “ 恋人以上になかよしなともだち ” ですか……」
☆ *16 ☆
〈 はかせの異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めてセルリアンを愛するようになったか〉
はかせ 「かばん! わたしは歩けるのです!」
☆ *17 ☆
〈 大切なもの 〉
『ジャパリ・フラグメンツ』ルールでは、書くものはTVアニメに限定することになっているのですが、これは、WEBアニメ『ようこそジャパリパーク』のネタです。
カラカル 「……て、ちょ、ちょっと、なによ!」
セーバルがカラカルに迫った。
カラカル 「きゃあー!!」
カラカルの悲鳴とともに、ガサっと木が揺れた。
カラカルは涙目で怒っていた。
カラカル 「サーバル……のうのうと、また来たわね……。わたしになにか言うべきことが
あるんじゃない!?」
カラカル 「えーとぉ……だからわたしは、サーバルに襲われたの! そのうえ…………
わたしの、 “ いちばん大切なもの ” を奪っていったのよ!!」
サーバル 「え? ……えー! そんなことやってないよ!」
カラカル 「サーバルにならかまわないって思ってたけど、いきなり、あんな乱暴になんて……」
サーバル 「……っていうか、カラカルの『いちばん大切なもの』ってなに?」
カラカル 「おわったらさっさといなくなっちゃうし! もっとムードとかあるでしょ!」
ミライ 「なんだか、取り返しのつかないことになっちゃったみたいですね……」
☆ *18 ☆
〈 てんすう 〉
アパートの一室。
ベッドで、フェネックとふたりで布団にくるまっていた。
??? 「今日の、100点満点で何点だった?」
フェネック 「そんなの聞くものじゃないよー」
フェネックは、いつものおっとりのんびりした口調だった。
でもこの子は、無表情に見えて、じつはすっごく表情豊かなんだ。
??? 「今後の参考に」
フェネック 「んー……64.7点かなー」
きびしいな。それに細かい。
あれのせいかな?
さっきの映像が思い浮かんだ。
裸であおむけになったフェネック。肩より上だけのアップ。
フェネック 「……む……ぅ……むぅぅ……」
顔を赤くして、体を上下に揺さぶられながら、声が出そうになるのを必死に抑えるフェネック。
??? 「ごめん、ちょっとやりすぎた、よ」
フェネックの唇に、軽くキスをした。
フェネック 「ん……69.9点」
増えた! もうちょっとで70点!
フェネック 「じゃあ、あなたは何点なのさ? きょうの、わたし……」
フェネックは、はずかしそうにそっぽを向いた。かわいい。
点数なんて……と思ったけれど。
??? 「500点なのだ!」
フェネック 「……42.39点」
??? 「しまったぁ!」
きょうは『のだ』って言わないやくそくだったのに……。*19
フェネック 「まあいいよー。それより、点数分かるの、がんばったねー」
フェネックに頭をなでられた。
??? 「へへー」
しあわせなのだ……。
☆ *20 ☆
〈 どうでも 〉
サーバル 「ほんとうにこれで、よかったのかなあ……。 ねえ、カラカルぅ」
カラカル 「どうでもいいよ」
サーバル 「えぇ?」
カラカル 「あんなやつ、もう顔も見たくない」
夕方、カラカルがひとり、高台から海を眺めていた。遠くの海上に、崩壊したホテルがあった。
彼女は、ものを思うような表情だった。夕日に照らされた横顔は、少し大人びて見えた。
カラカルが、ふっと、はにかんだ笑顔になった。
カラカル 「……どうでもいいよ…………あんなやつ……ってね……」
そして再び同じ言葉を、つぶやくように、不服そうに言った。
カラカル 「……どうでもいいよ、あんなやつ」
今度は、激しく怒って。
カラカル 「どうでもいいよっ!! あんなやつ!」
やる気のない感じで。
カラカル 「どーでもいいよー……あーんなやつー」
笑顔で楽しげに。でも最後へんなかんじになる。
カラカル 「んふふっ! どーでもいいよっ、あーんなやつっ! ……くっ……うぅ……」
くやしそうに、涙ぐんで。
カラカル 「どうでもいいよぅ、あんなやつぅ……」
泣きながら。声はちょっとかすれ気味で。
カラカル 「……どうでもい……ぐす……どうでもいいのっ! ……あんなやつ…ぅ…うう……」
ため息をついて、色っぽく。
カラカル 「はぁ……どうでもいいのよ……あんなやつ……」
カラカルは、自分に酔っている感じで目を閉じた。*21
カラカルが少しうつむいて、目を開けた。
カラカル 「でも……」
サーバル 「なにしてるの?」
サーバルの、明るくて のほほんとした声がした。
カラカル 「っ!」
カラカルがぴくっと反応した。
カラカル 「げぇ!」
振り返ると、サーバルとキュルルがいた。
キュルル 「だいじょうぶ? カラカル」
あわてて。
カラカル 「ど、どうでもいいのよ? あんたなんて」
キュルル 「え?」
サーバル 「“おけいこ”だね!」
キュルル 「おけいこって、なんのために!?」
小声で、ものすごく恥ずかしそうに。
カラカル 「とうでも、ぃ……ぁんたなんてぇ……」
☆ *22 ☆
アルファさんのバイクは、電動じゃなくてガソリンエンジンですね。やっぱりエンジン音がしないといまいち……。ヨコハマ買い出し紀行は、エンジン音の描写(オノマトペ)が、すごく良いんですよ。
ヨコハマ買い出し紀行のパロディをやるなら、こんな断片じゃなくて、短編が書きたいです。うまくいけば面白いものになる気がするんです。ふたつの世界の設定を混ぜるとか……。でもそれを書くなら、ヨコハマ買い出し紀行を全巻読まないとだめかも……。
これも、もう少し長い短編にしたいです。ロードランナーとの出会いとか面白そうです。
ちなみに、キュルルとこのふたりは出会っていない、という設定です。
このふたりは、ジャパリまんを食べすぎたのです。たぶん。
これも、断片じゃなくて短編にしたいです。配役どうしよう。
『ようこそジャパリパーク』は、あれのダイジェストですね(オリジナル要素もあるっぽい)……。でも、この作品のサーバルはかわいいです。カラカルはアニメ2期とは別人ですね。私は、このふたりの声を聞くと、CLANNADの風子と杏を思い出してしまいます。青二プロ。
フェネック 「たまには、いつもと違う、かっこいい???さんが見たいねぇ」
??? 「むぅー……じゃあきょうは、『のだ』って言わないのだ!」
フェネック 「えー……」
筆者はツンデレが苦手なんですが、アニメ2期のカラカルはかわいくて好きです。でもカラカルはツンデレとは違うような……。
あとがき
読んでいただきありがとうございます。
こういうのが、本当の
なんだかエロに走っているものが多いですね。エロは避けたい(ちょっとえっちな程度ならいいんですが)んですけど、思いついてしまうんです。そして、思いついたらそのまま書きます。
私は、あとがきなどで、「思いついた」「アイデアが出た」と何回も書いていますが、完全には、私のオリジナルではありません。布団の中でぼんやりしている時などに、頭の中で記憶を転がして遊んでいると、バラバラだった部品がつながってしまう時があるんです。つまり私は、記憶にあるもの(実体験、創作物、ニュース、知識など)を分解したり組み立てたりして、アイデアを作っているんです。記憶にないものは作れません。そんなことができたら楽しいんじゃないか、って思っているのですが、記憶にないものをゼロから作り出すのは、天才でないと無理です。
私が書くものが、えっちな方向に行ってしまうのは、部品となる記憶(引き出しの中身)がエロいものばかりだから……ってすごく認めたくないし、嫌ですね……。
[ 初投稿日時 2020/02/22 22:22 ]