約2ヶ月ぶりですね、データ飛んでしまい再び書くのに時間がかかってしまいましたね。
ではどうぞ
「ふう………」
昼休み、昼食を手に箒とセシリアを連れて屋上までやって来た。
SHRでの婚約者の件について話を聞く為だ。
えっ?何で昼休みなんだって?すぐに聞けばいいじゃないかって?
そんなの…………、質問攻めにあってたからだよ!!
休み時間ごとに俺とセシリアの関係を根掘り葉掘り聞かれての対応に追われてしまって聞く時間がなかったんだよ!!
しかも、これに便乗して箒まで婚約者とバラしてしまったから完全にカオス状態だ…………。
おかげでセシリアから詳しい話を聞けずに昼休みまで時間がかかってしまった訳だ…………。
今日は疲労感たっぷりだよ…………。
「とりあえず落ち着いたところで聞いてもいいかな?」
「ええ、構いませんわ」
「俺とオルコットが婚約者だって事は本当なのか?」
「はい、本当です。それから私の事はセシリアとお呼びください」
「わかった。それはいつ頃から決まった事なんだ?」
「私がこのブルー・ティアーズを持つ事が決まってから政府を通して篠ノ之博士からそのように伝えられましたわ」
「束さ―――――ん!?」
セシリアの婚約者の件は束さんが絡んでいると知り思わず叫ばずにいられなかった。
というか千冬姉だけが決めた訳じゃないんだな…………。
この婚約者の件に束さんが絡んでいる事に頭が痛くなった。
「そういえば箒はいいのか?婚約者が二人になった事に違和感とか感じないのか?」
俺はふと疑問に感じた事を箒に聞いてみた。彼女の性格からしたら抵抗しそうなものだがな……。
「その事か?私は気にしないぞ」
「へ?い、いいのか?」
箒の返答にあ然となった。おかしいなこんなはずじゃないはずだ。
「いいも何も私の想いは叶っているんだ。千冬さんと姉さんが決めた事は受け入れるさ。それに同じ婚約者とはいえセシリアとは親友だからそんなに不満を抱く必要はないからな」
そう言ってセシリアと笑みをかわす箒、彼女の境遇からしたら転校続きでろくに友達も出来ないまま過ごしていたから親友と呼べる相手は貴重なんだろうな。
「一夏さん。わたくしが婚約者となった経緯をお話致します」
セシリアは婚約者になった話を切り出した。聞けば良家のお嬢様で両親は事故で他界残った遺産を守る為に努力をして代表候補生と専用機を勝ち取った。
がしかしそれでも弱い立場のところに降って来た俺との婚約話に半ば自分を犠牲にする形で受け入れてオルコット家は安泰という事になったみたいだ………。
はあ……。束さんはそこもかねて選んだのか?でも千冬姉が最終決定権がありそうだな。だって束さんは大事な人以外は興味なしだしな………。
「何で二人が婚約者になったんだろうな………」
俺は根本的な事について思わず呟いた……と言っても二人には聞こえるくらいの声で呟いている訳だがな………。
「大体は察しつくだろ?考えてもみろ。お前は唯一無二の男性操縦者だ、どの国だって欲しいのだろ?」
「まあ、そうなんだけど箒だけでいいんじゃないのか?」
「箒さんだけでは全ての事に対応出来る力はありませんわ」
「セシリアの言う通りだ。いくら私でも限界はある、悔しいが一夏の足を引っ張る事だってあるさ、よくも悪くも姉さんの妹だからな………」
「ああ、そうだな……」
箒の言う通りだ、確かに俺や千冬姉みたいに敵を倒す事に関しては問題ないが箒はせいぜい剣術をやっているとはいえ対人戦闘は剣道の大会ぐらいでほとんどない。
だから、相手の不意討ちや挑発や自分のペースを乱されやすい欠点がある訳だから最悪人質にされるな…………まあ、その場合は束さんの怒りを買うおまけがつくわな………。
「他にもハニートラップで逃げられないにしようとしてるからな……」
「まあ、確かにな……」
「ですので千冬さんと篠ノ之博士は一夏さんと箒さんの為に複数の婚約者を着ける事にしたのです」
「はあ……なるほどな……」
ん?ちょっと待てよ。今セシリアは何て言った?
複数の婚約者って言っていたな……
「なあ箒、セシリア。俺の婚約者ってまだいるのか?まさか他にいるって事はないよな?」
俺は疑問に感じた事を思わず箒とセシリアに聞いてみた。
「さ、さあな……」
「わ、わたくしは知りませんわ………」
とあからさまに視線を外している二人………。
「お――い!?頼むから教えてくれよ!!まるで蛇の生殺し状態じゃないかよ―――!!」
俺は思わず叫んだが結局二人から有力な情報を得る事が出来なかった…………。
――――――――――――
(何でこうなった………)
俺は今の光景に思わず心の中で呟くしか出来なかった。
それもそのはず俺の両隣には箒とセシリアがそれぞれ寝間着姿で俺の腕に抱き着きながら寝ているからだ。
事の発端は俺のクラス代表就任パーティー終了後から始まった。
俺は女子達のパワーに圧倒されて疲労困憊のままベッドに倒れこんでいた。
ぐったりしていると箒は俺がいるのにも構わずに寝間着である浴衣に着替え始めだしたのであわてて顔を反らした。
最近、箒の行動が大胆になりつつあり、俺としては性欲をもて余す状態だ。
箒は婚約者なんだから襲ってもいいぞというが俺にはそんな気にはなれない。
将来的な的な事を考えればもう少し後にしたいのだが………箒がここまで魅力的に成長したからこそ、色々とヤバい事にはかわりない。
着替え終わった頃になるとセシリアがやってきた。セシリアも寝間着姿なのかネグリジェを身に纏ってはいるが透けている為下着が見える。
何か用か?と聞いてみたらセシリアはなんと俺と一緒に寝るためにやってきたのだ!
慌てて俺は丁重にお帰り願うべく説得しようとしたがその前に箒が招いてしまい部屋の中に入ってしまった。
「こうして男の人と一緒に寝るのは父親以来ですわね」
「そうだったのか、ならばこうして一夏と一緒に寝ると安心できるぞ」
箒はセシリアに返すと俺の腕をギュッと抱きしめた……ヤバい……む、胸が当たっている………。
「ならわたくしもやってみますわ」
セシリアも箒と同じようにして俺の腕をギュッと抱きしめた。
アカン……こっちも胸が当たってる……それに二人共それなりに大きいのでかなりヤバい………何がって?
そんなの理性がだよ!!
くっ、落ち着け落ち着け落ち着け………冷静になれ!そうCOOLだCOOLになるんだ………って無理だ―――!!
こんな事されて手を出さずにいられるか!!
と俺は二人の誘惑に悶々としながら朝を迎えたのだった…………。
もう俺、理性との戦いは疲れたよ…………もうゴールしてもいいよね………。
誰に言ってるんだよ………疲れてるだな……ははは……。
――――――――――――
「織斑くん、おはよー。ねえ、転校生の噂聞いた?って大丈夫?」
朝。席に着くなりクラスメイトに話しかけられた途端に心配された。
昨日は箒とセシリアと一緒に寝たというより二人の抱き枕と化した俺は悶々としたまま眠れぬ夜を過ごした為寝不足が顔に出てしまったようだ。
「大丈夫だよ。転校生?この時期にね……」
入学からまだ少ししかたっていない。なので何かしらの事情があるのだろう………まあ、俺の事も関わっているのかもな……。
「そう、なんでも中国の代表候補生なんだってさ」
「ふーん。中国ね……」
中国といえば懐かしいのがいたな……。
「このクラスに転入してくる訳ではないがよう注意って事だな」
「そうですわね。専用機を持っている可能性がありますわね」
と揃って会話に入ってくる箒とセシリア。
ちなみに二人の表情から見ると特に変わりはないが心なしか楽しげに見える。
それに何故だろうか肌がツヤツヤしているのは気のせいか?
その分俺は何かを失っているみたいだがな………。
「そろそろクラス対抗戦が近いんだ。しっかり対策を立てていかないと大変だぞ」
「そうですわ!クラスの代表なんですから一夏さんには勝っていただきませんと!」
「織斑くんが勝つとクラスみんなが幸せだよー」
やいのやいのとクラスの女子達は楽しそうにしているそれもそうか……デザートのフリーパスが貰えるから俺に期待しているんだな………現金だな………はあ。
「織斑くん、がんばってねー」
「フリーパスの為にもね!」
「今のところ専用機を持ってるクラス代表って一組と四組だけだから、余裕だよ」
ほうほう、四組にも専用機持ちがいるんだな他のクラスを含めて警戒しないとな。
「――その情報、古いよ」
ん?教室の入り口からふと声が聞こえた。なんか、聞いた事があるような声だ……。
「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」
腕を組み、片膝を立ててドアにもたれていたのは――
「鈴なのか……」
「中国代表候補生、凰鈴音。今日は宣戦布告に来たってわけ」
ふっ、と小さく笑みを漏らす。トレードマークのツインテールが軽く左右に揺れた。
「えっと……いたいた」
鈴はクラス全体を見回して俺を見つけるとニヤリと笑みを浮かべた。
鈴の笑みを見た俺の中では嫌な予感が猛烈に沸き上がった。
「そしてあたしはそこにいる織斑一夏の婚約者よ!!」
『ええ――――っ!!?』
ゴン!
鈴の宣言に俺は机におもいっきり頭をぶつけた。
鈴、お前もかよ………。
という胸中に若干の恨みつつこの後の展開が予想出来た。
ああ、また質問攻めかよ…………。
ここで気絶出来たら良かったなと考えながら現実逃避するしか出来なかった。
恋物語シリーズもがんばっていきますね