「魔理華、忘れもんしてないよな」
「はい、大丈夫です」
「姉ちゃ、いってらっしゃい!」
「うん、ありがとね。行ってきます」
「頑張って来いよー!」
魔理華は念願であった雄英高校に入学することになり、そして今日、入学式の日になって雄英高校へ向かって走っていった。
「ここがAクラス、ドア大きい」
魔理華は雄英に着いてつい口に出してしまっていた。ドアに手をかけるとまたもや敵(ヴィラン)だったことがバレるかどうか心配になった。
(大丈夫よ落ち着いて、ヴィランだとわからない筈よ)
自分に言い聞かせて勇気を持ってドアを開けた。
「机に足乗せたらダメだよ」
「あ゛?テメーどこ中だ?」
「市立倉正(くらまさ)中学だけど」
「聞いたことねぇな、ぶっ殺してもつまんねぇ」
「お前、本当にヒーロー志望か?」
「......ほっ」
自分よりもっとヴィランみたいな子がいることに魔理華はしばらくはバレないと安心した。
「お、アンタやっぱり合格してたな」
「あなたは、あの時はありがとうございます」
声をかけてきた方を見ると受験の時に助けた二人、男の子の方は矢那雲上流(やなぐも あがる)、女の子の方は五舞手和(いまい しゅわ)だと魔理華は思い出した。
「あがる、そいつがお前を助けた子か?」
次に現れたのはさっきヴィランみたいな子に絡まれていた男の子がきた。髪の色は獣のような茶色でよく見ると頭の上に猫耳がピクピク動いていた。
「チチチチチチチチ、おいでおいで〜」
「アホ、猫扱いするな!」
猫耳男子は自分を馬鹿にした魔理華を叩(はた)いてやった。
「この人は誰ですか?」
「こいつは◯もフレのサーバルだ」
「ちげーよ!オイラは衣月永鬼(きぬつき えいき)、一応あがるとは友達だ。よろしく」
「私は七咲魔理華、よろしく」
『君は』
メガネをかけた男子が誰かを見つけて声をかけていた。ドアの前に立っていた緑髪の男子にメガネの男子が近づいていった。
「あいつは、入試の時に質問していた飯田天哉だっけ?」
『君はあの実技試験の構造に気づいていたのだな』
「俺の他に試験のもう一つの意味に気づいていたんだな」
(多分、緑髪の方は気づいてなかったと思う)
魔理華は緑髪の男子の顔を見て大体ことがわかった。
「お、次は女の子がきたぞ。なんか照れてるぞあいつ」
「女の子に慣れてないんじゃないのかな?」
「あそこに誰かいるけど...」
手和が指さす方を見るとさっきの男子二人と次に来た女の子がいる扉の先に寝袋に入った男性が寝転がっていた。三人もその人に気づいて驚いていた。男性は寝袋を脱ぎ、教室へ入ってきた。
「担任の相澤消太だ。よろしくね」
担任だとわかると生徒たちは驚き、ざわめいていた。
相澤先生はこの学校の体操服を出してこれに着替えてグラウンドに出るよう指示した。
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「「「個性把握テスト!?」」」
いきなりのことにみんな声を出した。入学式やガイダンスのことを先生に聞くと、ヒーローになるならそんな時間はないといった。
このテストでやるのは個性を使った体力テストで個性を自由に使って記録を伸ばす簡単なことだった。
最初に見本として、ヴィランみたいな男子の爆豪がボール投げをすることになった。
「死ねええぇっ!」
ボールは爆発によって勢いが増えて遠くまで飛んで行った。
「......ほっ」
爆豪の叫んだ言葉に魔理華はまた安心した。
記録は700メートルを超えていて、他の生徒は楽しそうだと口々に言っていた。
「オイラの個性でいけるか...?」
「お前の個性、変身系だからな。難しいと思うな」
「面白そうだね、魔理華ちゃん」
「確かに、そうですね」
「面白そう、か。ヒーローになるための三年間、そんな腹積もりで過ごす気でいるのかい?」
「どういうことですか、相澤先生」
魔理華は少し違和感を感じ、先生に聞いてみた。
「これから行う8種目のトータル成績で最下位だった者は見込みなしとして除籍処分にするということだ」
「「「はあああぁぁぁぁぁ!!!???」」」
「じょ、除籍処分!?」
「どういうことなんだよな!」
生徒たちは理不尽なことに声を上げて、魔理華と上流はもう一度先生に聞いた。
「さっきも言った通り、俺たちは自由、生徒の遺憾も俺たちの自由」
魔理華は先生の意図に気づいた。
ヴィランや災害、事故など、世の中は色んな理不尽なことでいっぱい
その理不尽をものともしないで覆すのがヒーロー
修哉さんもそのヒーローとして、人の理不尽を吹き飛ばす力を持っている
ここは、そんなヒーローを育てる高校
「ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」
どんな理不尽も超えてこそ、自分はヒーローになれると魔理華はそう考えた。
次回予告
「種目も順調に進んでいる。これなら」
「おい魔理華、すごいこと聞いちゃった!」
「何をですか?」
「それがよ......何だったっけ?」
「忘れたのなら次の種目の準備を」
「ちょっと待ってな、巨大仮想ヴィランを」
「あの仮想ヴィランを?」
「そうだ、ぶっ飛ばした奴がいるんだよな!」
「嘘つくならもっとマシな嘘ついてください」
「嘘じゃないからな!!」
次回 更に上の子
「次のやつを見ればわかるからな!」
「更に向こうへ」
「