彼がものごころがつくころ、パパとママが喧嘩をしていた。
毎日のように怒鳴り合って、妹の泣く声が響いていた。
パパとママが離婚をし、彼らはママのところで暮らすことになる。
その日から母親は自分の子供に暴力を振るうようになった。
母親は酒を飲んでは僕らに殴ったり蹴ったり酒瓶を投げてきたりなどしてとても怖かった。
食べるものも一日に一個のハンバーガーというものだけだった。
一気に全部食べないで少しずつ食べて、まだ幼かった頃の妹には兄がよく噛んでから食べさせてた。
もういやだ、そう思った彼らはここから抜け出すことを決意した。
母親が寝ている間に彼らは大きな椅子を玄関のドアのところまで運び、かかっていたカギを開けて、二人一緒にドアを押して開けた。
彼らはやっと外に出ることができた。彼は妹の手を引いて走り出した。
走って、走って、走って走って走って走り続けた。
できるだけ遠くへ、できるだけ遠くへ......。
誰かに助けを求めることも考えずに走り続けた。
でも体力も底をつき、おなかも減って動けなくなってきて彼らは路地裏で力尽きた。
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「魔理華どうだ?この子らの容態は」
「はい、今はぐっすりと寝ています。そっとしておいたほうがいいと思います」
魔理華は手ぬぐいを水に浸してよく絞ってから男の子の額に乗せた。
「とりあえず俺は目を覚ました時のためにご飯を作ってる。何かあったら教えろ」
「はい、わかりました」
俺はキッチンへ行きご飯の準備をした。
夜中に店の近くの路地裏であの子らが倒れているところを発見した俺は匿うことにした。
俺のベッドに寝かせて一晩中様子を見ていたところを起きた魔理華がきて、魔理華が代わりに様子を見ることになった。
「修哉さん!二人が目を覚ましました!」
「少し手を貸しながら連れてこい、歩く力がないかもしれないからな!」
魔理華は女の子を背負って男の子の手を引きながら食堂に連れてきた。
子供らはここがどこなのかわからずキョロキョロと辺りを見まわしている。
子供らを椅子に座らせて前にありったけのご飯を置いた。
子供らは最初にスンスンと匂いを嗅ぎ、危険なものじゃないとわかると手で食べ始めた。
二人はご飯を口に放り込んでは喉を詰まらせそうになったりした。
「修哉さん...、この子達はもしかして」
「ああ、服もボロボロだし、所々に痣(あざ)とかもあったからな。たぶん、この子らは虐待を受けていたに違いないな」
「修哉さん、この子達はどうすれば...」
「とにかく俺は警察に電話する。お前はそれまでの間この子らを見ていてくれ」
「はい、二人ともこっちにおいで~。お姉ちゃんと一緒に遊びましょう」
「店のおもちゃを使ってもいいから遊ばしてやれ」
魔理華は子供らを連れて、おもちゃがある方へ行った。
「もしもし、実は家の近くに子供二人が倒れてまして......」
俺は家の電話機から警察に通報した。
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「ちょっと待っててね。今おもちゃ探すから」
魔理華は店のおもちゃ箱をあさり始め、子供二人は物珍しそうに周りを見ていた。
二人は今までにこれほど色鮮やかなものを見るのは初めてだった。
男の子は魔理華が出した飛行機のおもちゃを手に取った。
それが気に入ったのか持ったまま走り回った。
「他にもおもちゃがあったような...。保管庫にしまっていたかしら?」
そう言うと魔理華は一部の商品をしまっておく保管庫の部屋に入っていった。
女の子の方は小さなボールに目が行っていて、そのボールを手に取り遠くへ投げた。
ボールはトン...トン...と跳ね、棚に当たりながら行った。
女の子はそれを追って歩いていった。
男の子は自分の妹がいなくなってることに気づき、探し始めた。
妹は店の出入り口の前で何かを見ていた。
男の子は妹を見つけて元いた場所に連れてこうとしたが妹の視線に気にした。
視線の先には床に映っている長細い影だった。
その影を辿っていくと...
ガラス越しに見ているバールを持った自分の母親がいた。
頑張って書いたのですが誤字があったりします。そして誤字があることを教えてくれた人へ
読んでくれましてありがとうございます。