バカとのび太の召喚獣   作:絆と愛に飢えるシリアス

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動揺と血の制裁

霧島さんの部屋に入った僕らは目の前の光景に固まっていた

 

「これはまた、立派な部屋じゃな・・」

 

「ひ、広いね・・・・」

 

「おぉ・・・」

 

「呆然としてる暇はないよ。手分けして探した方が早いかもね」

 

「そうだな。それぞれバラバラに当たろう。模擬試験の問題のよなものがあったら全て封を開けるんだ。それだけで言いがかりをつけられるからな」

 

早い話、霧島さんは問題を知っていたから不公平だ、といういちゃもんをつければいいわけだけど・・・雄二は霧島さんに論破されそうな気がするのはなぜだろう?

 

「わかった。それなら僕は向こうの棚の方から調べるよ」

 

「一人じゃ無理だろ。俺も行こう」

 

「なら、僕も明久の方で手伝うよ」

 

「・・・入り口から」

 

「ワシは窓の方から行こう」

 

「じゃあ俺は机のあたりか」

 

僕と明久とジャイアンは棚の方で、秀吉は窓、ムッツリーニは入り口、雄二は机と言う風に別れたのだ。僕と明久とジャイアンは棚のあたりを探し始める。そこには雑誌やら小説やらちょっとした小物やらが置いてあった

 

まずは本棚を端から順に見ていく

 

「えーっと、なになに・・・。『良い女になる為の100の条件』、『意中の彼をその気にさせる方法』、『解説・男の心理』」

 

「こっちは『脅迫・非合法を知ろう』『確実に仕留める本』何を仕留めるの・・・?」

 

「俺が発見したのは『ストーキングの手口』、『黒魔術入門』・・・雄二に白魔術を薦めておくのも良いかもしれないな」

 

これだけこちらにはないのかもしれないと思い、首を巡らして入り口辺りを見る

 

すると・・・

 

「・・・・・・・っ!(ブバァッ)」

 

「「「ムッツリー二!?」」」

 

突然、そこを捜していたムッツリーニの顔面に血の花が咲くという、なんとも度し難い光景が飛び込んできた

 

一体何があったの!?

 

「ブービー・・・トラップ・・・か・・」

 

血の海に沈むムッツリーニ。その視線の先にあるのは──綺麗に畳まれた女物の下着だった。僕とジャイアンは直ぐに目をそらした

 

「気を、つけろ・・明久・・のび太・・ジャイアン・・。工藤愛子は・・、俺たちを、皆殺しに・・」

 

「ああ、いや。それで死ぬのはきっとムッツリーニだけなんだけどさ・・」

 

「「うんうん」」

 

鼻血を噴き出して死ぬという死に方をするのはムッツリーニ位だ

 

「あ、アレは・・・・っ!!」

 

少し離れた場所から慌てたような雄二の声。今度は何だろう?

 

「どうしたの?見つかったの?」

 

「くっ・・・!強化ガラスか!?何か、何か壊す為の道具はっ・・・!」

 

目を向けると、雄二が壁に埋め込まれたガラスの塊にへばりついていた

 

「いや何してるの?雄二」

 

「端から見たら変だぞ」

 

「問題見つかったの?」

 

「明久!のび太!剛田!ちょうどいいところに来てくれた!コレを取り出すのに協力してくれ!」

 

そう言って雄二が示したのは、分厚いガラスでコーティングされた婚姻届だった

 

「諦めなよ?ね?明久とジャイアンもそうおもうよね?」

 

「そうだよ。明らかに無理っぽいよ」

 

「目的の問題探そうぜ?」

 

「バカを言うな!俺がどれだけこれを捜していたと・・・!翔子のヤツ、弁護士に預けただなんて嘘をつきやがって・・・・!これが隠してあるから鍵なんてかけていやがったのか・・・!」

 

当初の目的を完璧に見失ってるな。下手に刺激すれば理不尽にキレそうだ

 

「そこまで追い詰められていたのか・・・」

 

「なんか涙出そうになるよ」

 

「え?雄二と霧島さんが幸せになるなら僕はそれで良いけど」

 

「明久が考えたくっつける方法は危険だから、あんまり恋愛の考えは信用できない」

 

「何故だろう。のび太に言われると腹立つてきた」

 

僕と明久がそう話してるとジャイアンが宥めていた

 

「まぁまぁ、のび太。どうする?」

 

「雄二が冷静じゃないからこちらでやることするか」

 

「だな」

 

「うわっ!?」

 

僕とジャイアンは次の行動移そうとしたら、明久の悲鳴が聞こえたので振り返ったら・・

 

「いけない人だね、吉井君に剛田君に野比君。女の子の部屋に忍び込むなんて」

 

「く、工藤さん!?あれ!?お風呂は!?」

 

工藤さんが片目を瞑って楽しげに笑っている

 

「下着、出したまま持って行くの忘れちゃったから取りに来たんだよ」

 

ムッツリーニの死体の前にある着替えを指差して笑う工藤

 

「マズい!皆、ここは撤退しよう!殺戮部隊が戻ってくる可能性がある!」

 

「まっ、こうなる気はしていたよ・・・」

 

「巻き添えからさらに巻き添えの予感だな」

 

女子全員が戻ってくる可能性を危惧して、作戦中断と同時に出口へと走り出す。三上さんから制裁加えられたら覚悟しょう。元々こちらが悪いから

 

「くそ!目の前の奴を前にして断念するのは悔しいが・・・ここは引くか!」

 

雄二はジャイアンと二人で倒れているムッツリーニを抱えて部屋を脱出した。それに秀吉が続く

 

「また後でね、6人とも」

 

工藤さんは怒った様子はなく、走り去る僕らに手を振っていた

 

 

「作戦失敗だね・・・」

 

僕らは走りながらさっきの事を話していた

 

「一度見つかった以上は何もできないな」

 

「困ったね・・・ムッツリーニはこのまま寝かせておけばなんとかなるかもしれないけど、僕たちは」

 

「テストで勝つしかなくなったな」

 

「だよね。雄二が勝って、一緒に寝る相手に明久を選べば・・・」

 

「・・・その瞬間、お前らは社会的な死を迎えるな」

 

そうなった場合、二人の今後は大変なことになるだろうね

 

「安心するのじゃ明久。テスト問題ならば、それらしきものは軒並みワシが開封しておいたからの」

 

「え?いつの間に?」

 

「お主らが遊んでおる間に、じゃ」

 

どうりで秀吉が静かだったわけだ。これは感謝しないとね

 

「でも、秀吉は何で協力してくれたの?」

 

「確かにな。メリットないだろ?」

 

「ふっ・・・ワシも色々と複雑でのぉ・・」

 

急に秀吉は哀愁漂いながら遠い目していた

 

「女子と同衾して、何も無くばワシは完全に女子扱いされるじゃろうし、何かあれば問題になる。これほど割に合わん状況はあるまいて・・・」

 

「「あぁ、なるほど・・・」」

 

そのまま数秒廊下を駆け、霧島の部屋からある程度の距離を取ったところで足を緩めた

 

「んじゃ、僕らも風呂に入るか」

 

「そうだね。そうしようか」

 

「俺は風呂どころじゃないんだがな・・・」

 

雄二の関心は霧島の部屋の婚姻届に全て向いてしまっている。何をやっても無駄だと思うけど・・

 

「まぁ今は打つ手がないんでしょ?だったらとりあえず風呂に行こうぜ?坂本」

 

「そうだな。風呂で何か策でも考えるか」

 

「そうしなよ。それじゃ、秀吉はまた後でね」

 

秀吉と当たり前のように分かれようとした明久の襟を秀吉が掴んだ

 

「どうしたのさ?お風呂入らないの?」

 

「入るつもりじゃ。じゃが何をお主は当たり前のように別行動をとるんじゃ?」

 

「だから、僕らは男湯で、秀吉は」

 

「ワシも男湯じゃ!」

 

「?時間をずらして入ろうってこと? それなら少し待ってるけど」

 

「ワシも男湯に入るのじゃ!」

 

あっだめだ。明久は理解してないみたい

 

「えぇぇっっ!そんなのダメだよ!」

 

「何がダメなのじゃ!今日という今日こそは、ワシをきちんと男として見て貰うからの!男同士の裸の付き合いじゃ!」

 

「は、裸・・・」

 

「顔を赤らめるでないっ!とにかく、お主がなんと言おうともワシは男湯に入るからの!」

 

あぁ、ムキになってるね。こういうときは梃子でも動きそうにないね・・

 

でもまぁー

 

「・・・わ、わかったよ秀吉。それなら、一緒にお風呂に入ろ──」

 

「ねぇ瑞希。突然だけど、アキが水のないプールに飛び込む姿とか、見てみたくない?」

 

「奇遇ですね美波ちゃん。実は私も、急に明久君が酸素ボンベなしでスキューバダイビングする姿を見てみたくなっちゃったんです」

 

──梃子より強力なものが待ってるけどね。

 

「じゃあ行きましょうかアキ。この家ならプールくらいありそうだし。20メートルクラスの飛び込み台があるといいわね?」

 

「その後はお風呂に頭の先まで浸かってきちんと1000数えましょうね?身体の芯まで温まりますよ?」

 

「あははっ。2人とも、冗談がうまいなぁ。そんなことをしたら僕は死んじゃうじゃないか」

 

その割には凄い力で引きずられている気がするが、気のせいだろう

 

「まったく、戻ってきてみたら、よりによって木下と一緒にお風呂だなんて・・・」

 

「工藤さんが忘れ物をしてくれて良かったです。後でお礼を言わないといけませんね」

 

「あは、あはは・・・。2人ともさっきから冗談ばっかり。本当は僕をからかっているだけでしょ?ねぇ、冗談だよね!?どうして2人ともこっちを向いてくれないの!?どうして僕の手を更に厳重に縛るの!?とにかく話を聞いてよ!誰か、誰か助けっいやぁああーっ!」

 

「「去らば明久・・・」」

 

引きずられた明久に僕らは悲しく見届けた

 

「さて・・三上さんもいるんでしょ?」

 

「うん。よくわかったね?さて、翔子の部屋で何してたの?」

 

「あはは・・・。一つだけお願いしたいけどジャイアンは巻き添えだから僕だけお説教とお仕置きして良いよ?」

 

「え?」

 

三上さんは僕の提案に戸惑っていた。え?何で戸惑うの?

 

「バカ言うな。お前の罪は俺の罪。俺の罪は俺の罪」

 

「だから」と一息ついてジャイアンは三上さんにいった

 

「三上!俺も悪いことはしたんだからお仕置きしてくれ!反省はしないと筋は通らねぇ!」

 

「いやいや!何でお仕置きする前提!?殴らないからね?!」

 

三上さんがあたふたとしていた。・・・あれ?

 

「私は話聞くだけだからね?お仕置きはしないから!?」

 

「え?でも」

 

「二人がその行動思い付きでしないから、大方坂本くんの判断でしょ?」

 

「でも、女子の部屋を勝手に入ったんだよ?」

 

「うーん、二人の潔さにお仕置きはなしだからね?」

 

「「・・・ありがとうございます!!」」

 

僕とジャイアンは三上さんに向かって土下座していた。三上さんが女神様に見えます・・・

 

他のメンバーはと言うと・・・

 

『・・・雄二』

 

『しょ、翔子!?お前いつの間に戻ってきていたんだ!?』

 

『・・・婚姻届を盗もうとするなんて、許せない』

 

『ま、待て!話を聞け!アレは盗難じゃなくて正当な権利でぎゃぁあああーっ!』

 

『ムッツリーニ君、起きて起きて』

 

『う・・うぅ・・・』

 

『えいっ(チラッ)』

 

『ぐぼぁっ!(ブババッ)』

 

霧島の家が広くて助かったな。隣家がすぐ近くにあったら、きっと僕らの悲鳴を聞きつけた人が警察に通報したかもしれんから

 

「じゃあ、のび太君と剛田君に男湯案内するね?木下君は何故か専用のお風呂あったから一緒に案内するね?」

 

「・・・結局、ワシは一人で入るのか・・・・」

 

お仕置きされてるメンバーはほっておいて、僕らはお風呂へと向かった・・・

 

『『『ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!』』』

 

お仕置きされてるメンバーの悲鳴はなにも聞こえてないよ。その後良いお風呂に堪能してました・・・




ここまで読んでいただきありがとうございます!次回も宜しくお願いします!
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