翌朝になり僕らは目の前の光景に驚いていた
「うわぁ、なんか、凄いことになったね?」
「そうじゃな。ここまでやるとなれば、学園側もかなりの投資が必要じゃったろうに・・・」
翌日、お化け屋敷と化した三階を覗いてみて、驚愕した。薄暗い雰囲気といい、外観からでも伝わってくるほどに複雑そうな構造といい、まさかここまで凝った作りになるなんて・・・
「三年生もこれだけ本気だったというわけか」
「あははは・・・こ、ここまで本格的にすると思わなかった」
「すげぇな・・・」
「こ、ここまで頑張ってくれなくても良かったんですけど・・・」
「そ、そうよね。頑張りすぎよね」
雰囲気満点な造りになっている装飾を見て、姫路と島田が顔に縦線をいれていた
「のび太はだいじょうぶなのか?」
「辛うじて大丈夫かな?ねぇ・・・僕らは旧校舎四階に集合だったよね?」
「ああ。三年は新校舎三階、俺たちは旧校舎四階でそれぞれ準備。開始時刻になったら一組目のメンバーから順次三階に降りて行くって寸法だ」
入口の四階階段近くは防火シャッターが下ろされていて、雰囲気は伝わってくるが中の様子は窺えない
きっと三階ではあの二人の先輩や他の三年が俺たちを驚かそうと準備しているはずだ
「・・・カメラの準備もできている」
ムッツリーニーが大きな鞄を掲げてみせた。あの中には何台かのカメラが入っているようで、僕らはそのカメラを持って中を進んでいく。不正チェックと通過の証拠、そして待っているヤツを退屈させない為に
「俺たちの準備はカメラとモニターの用意と、組み合わせ作りだな」
「あ。そっか。組み合わせをまだ決めてなかったよね」
肝試し(文月学園版)のポイントはこうだ!
・基本二人一組。これはまったくその手のものを怖がらない人がいても肝試しが盛り上がるように、という処置だったのだ
※しかし、状況が変わり三年との勝負になった今、勝つためには全く怖がらない人同士を組み合わせるのがセオリー
「ま、組み合わせは折角だから極力男女のペアになるようにするか。その方が盛り上がるだろ」
「え?雄二、いいの?」
勝負にこだわる雄二らしくない発言だ
「別に良いだろ。俺は地獄の鉄人補習フルコースをサボりたかっただけだからな。肝試しの準備も三年がやってくれたんだ。片付けくらい引き受けてもそう大した問題じゃないだろ」
「先輩達のあの約束はつまり焚き付けるため?」
「ああ。面倒な設営作業を押し付けることに成功した今となっては、そんなもん受けなくても何の問題もない」
確かにそうだね
「ふ~ん。なるほどね~だから男女ペアってことにしたのか~・・・で、本音は?」
明久が納得したように頷くと同時に問いかけた
「翔子にペアを組むように脅された腹いせに全員巻き込んでやろうかと思った」
「「やっぱりうちの代表らしい理由だ」」
そう話してるとーー
ガラガラ
「ごめんごめん!遅れたよ」
もう一人の親友がようやく到着したのだ・・・
「おせぇぞ!スネ夫!!」
「学園長と念のために確認手続きをしていたのさ」
「あー、本人確認とテストの結果の確認かー」
「うん。ってこうして話すのは久しぶりだね」
スネ夫が明久達に向き合うと皆は挨拶し始めた
「僕、骨川スネ夫。スネ夫と読んでくれたらいいよ」
「吉井明久だよ。よろしく」
「・・・土屋康太」
「島田美波よ」
「姫路瑞希です!よろしくお願いします!」
「さて、改めて坂本雄二だ。改めてあのときは助かった。仲間を助けてくれてあらためて礼を言う」
雄二は頭を下げたのだ。
「あの雄二が・・・頭下げた!?」
「明久あとでしばく!」
「頭あげなよ?のび太やジャイアンをこれからもよろしく頼むよ?」
すると三上さんも丁度僕らに用があったのか、入るとビックリしていた
「あなたは、文化祭のときのーー」
「骨川スネ夫です」
「三上美子と申します。あのときは、あなたも助けに来てくれてありがとうございます」
三上さんが頭を下げるとスネ夫も慌てていた。まぁ頭下げられたねー
「さて!ここにいるメンバーに組み合わせを先に決めておきたいやつがいる。それを話してからいくぞ!」
雄二が、悪意ある顔で話し出した。そのメンバー構成聞くとみんな驚いていた。ルール大丈夫かな・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます!次回もよろしくお願いします!